経済産業省
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産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会 分散戦略ワーキンググループ(第1回)‐議事要旨

日時:平成28年3月28日(月曜日)13時30分~15時30分
場所:経済産業省本館17階第2特別会議室

出席者

有識者
國領座長、安念委員、石黒委員、井上委員、上田委員、川村委員、塩野委員、下堀委員、砂田委員、砂原委員、玉井委員、出口委員、林委員、松井委員、丸山委員
事務方
吉本統括調整官、前田審議官、佐野情報経済課長、岡田研究開発課長、西垣クリエイティブ産業課長、田中デバイス室長

議題

  1. 次を見据えた新たな「自律・分散・協調」戦略(事務局説明)
  2. NTT未来ねっと研究所 川村委員よりプレゼン
  3. インテル株式会社 下堀委員よりプレゼン

議事概要

1. ビジネスモデル

  • 2012年にプリファードネットワークスの岡野原氏と「エッジヘビー」という概念を作った。これは全てをエッジで済ませるというわけではなく、クラウドとの適切な役割分担を念頭に置いたもの。重要な点は3つ。データのビット当たりの価値単価によってネットワーク中のどこにデータを置くかがアーキテクチャを考える際に重要となる。CESで紹介した「ぶつからない車」ではディープラーニングと強化学習(行動に対して報酬と罰を与えることで学習させる手法)を用いている。IoTではこのような従来とは異なる手法が重要。人工知能では大量データを用いてニューラルネットワークの学習済モデル(各変数の重みづけのようなもの)を作ることになる。この知財を以下に守るかが政府としては重要となる。
  • クラウドから分散というパラダイムシフトを日本のデバイス企業が理解し、その中でメーカーとしての強みを考える必要がある。ものづくりの分野ではレイテンシーが大きな課題となることは納得がしやすいはず。メーカーは何ができるのか、機能をデバイスに実装するのか、フォグにまかせるのかなど自らにとって有利なアーキテクチャを考える必要がある。フォグの標準が作られる動きを見ながら動く必要がある。また、日本企業は未だにデータを社内に囲い込んで外に出すことができずに死蔵している段階に止まっている。これを早急に改善するべき。
  • 分散のアーキテクチャは、分野別/地域別にアプリケーションが構成される。現場を持つ事業会社がどのように知財を活用して、分散アーキテクチャへのシフトを取り込むが重要となる。また、SIerは、現場を見てどのような価値を提供できるかよく考える必要がある。

2. アーキテクチャ

  • フォグ領域のアーキテクチャの議論が重要。日本はいつもアーキテクチャの議論が抜けている。コンテナ、マイクロサービス、エージェントといった議論が分散には必要。ノード間での協調分散フローが重要なので別会でも結構なので議論するべき。
  • 日本がアークテクチャーを作ってデファクトを取るのは得意ではない。でき上がったアーキテクチャの上のアプリケーションでビジネスをすることを重視することもできる。海外市場に出て行く戦略と国内市場を守る戦略ともに重要ではないか。
  • より個人が中心となる時代でのユーザへのメリットをきちんと提供するべき。ネット時代のパラダイム変化が起きた理由はインターネット、WWW、SNSができたからこそ。分散のパラダイム変化のためには基幹技術のみならず、サービスができてこないといけない。ユーザにとって便利なサービスが不可欠。

3. ユーザドリブン

  • なぜ日本がクラウドで負けたかをしっかり見つめ直すべき。米系企業はユーザ視点でのサービスのプロデュースがうまかった。分散戦略でもユーザのメリット、体験をどう新しく作り、日本がどこで儲けるかを考える必要がある。グーグルは広告モデル、アマゾンはオムニチャネルを意識して今はドローンに目を付けている。日本ではユーザは金融機関の情報を管理するのに画面が各社バラバラでデータ形式も異なるため不便。
  • ユーザにとってはサービスの裏でどんなに先端な技術が使われているかは関係ない。ローテクでも価値を認めれば金を払う。従って、ユーザのニーズを第一に議論することが重要。提案されているフォグコンピューティングがどんな価値を提供しているか考えるべき。政府はこれを推進するために、データを出させる、補助金を出す、議論の場を提供するなど色々と模索してほしい。

4. 知的財産等

  • データを解析した先にできる成果。人間でもできない機会によるプログラムをどう守るか、責任を担保するか。よい教師データに基づいてできた成果をどう担保するのかがないと産業の発展がない。
  • 法学的に言えば、機械がモノを作ったときの知的財産権は認められないということになる。例えば機械が作曲した場合は、機械に知的財産はなく、あるとしてもプログラムを作った人、場合によってそれもない。新たな財産権について考える必要がある。日本人のパーソナルデータを使って儲けている人がいればその分け前をどうするかという議論はあってもいいはず。
  • パーソナルデータをどのように扱うのか、ナイーブな情報だからこそ、あなたの情報がどのように使われるのかということを上手く説明する必要がある。説明責任を果たすようにガイドラインみたいなものがあればよい。
  • ネットやスマホが発達した社会では知財やプライバシーを守り切るのは所詮無理なので、早くどう金を儲けるかを考えた方がいい。

5. その他

  • 集めないビッグデータのように個人がデータを保護するだけなく、活用してもらえるようにユーザー自身が理解し、コントロールすることで社会的貢献も含めた活用を行える仕組みは重要。
  • 集めないビッグデータの考え方は非常に重要。まずは国が率先して実施すべき。
  • リアルタイム性とは距離に依存するネットワークの通信速度(=光の速度)だけでなく、ルーターや演算機の処理時間の遅さにも依存することに留意が必要。データ流通の促進にはクラウドに傘をかけるようなオーバーザクラウドも検討するべき。
  • 最後に座長から、技術検討の重要性に鑑み、技術戦略の検討をNEDOにお願いしたい旨提案し、NEDO中心に検討することで了解された。

以上

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最終更新日:2016年4月14日
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