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産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会 分散戦略ワーキンググループ(第6回)‐議事要旨

日時:平成28年7月27日(水曜日)10時30分~12時00分
場所:経済産業省本館17階第4・第5共用会議室

出席者

有識者
國領座長、井上委員、上田委員、川村委員、楠委員、塩野委員、下堀委員、砂田委員、砂原委員、玉井委員、林委員、松井委員、丸山委員
事務方
吉本調整官、佐野情報経済課長、長谷情報政策企画調整官、角野国際室長、境国際戦略情報分析官、三浦情報通信機器課長、田中デバイス産業戦略室長、岡田研究開発課長、植木研究開発企画官

議題

  1. オープンなデータ流通構造に向けた環境整備(事務局説明)
  2. 東京大学大学院情報学環客員准教授 生貝様 プレゼン
  3. 産業競争力懇談会 若目田様 プレゼン
  4. 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授 砂原委員 プレゼン

議事概要

1. データ・ポータビリティについて

  • 事業者にとってデータ・ポータビリティのメリットは明確であるが、消費者からみたときには、競争によってより良いサービスが提供される点ではメリットであるものの、データ・ポータビリティの実現により何が起こるかの検証は必要。ユーザーもプライバシーの意識が高い人ばかりではないため、ユーザーからプライバシー情報が拡散し、気づかないうちにプライバシー侵害が起こっているケースもある。スイッチングコストが小さくなって競争が活発になるというだけでなく、結果としてプライバシー情報が拡散するリスクが生じうることも考えるべき。
  • データ・ポータビリティがどこまでインパクトがあるのか、産業構造を大きく変えられるものか。データ・ポータビリティを用意したものの、それをもとにどういうビジネスをするか、また、自らも情報を全て開示しないといけないことも考えないといけない。多くのアプリがあるような中では、情報それ自体ではなく「ネットワーク情報」が強い状況であるし、データ・ポータビリティによる開発コストや優位性を蓄積できないことも考慮すると、データ・ポータビリティをもとにどういう戦略を立てないといけないのかなという経営面からの感想を抱いた。
  • 要は、強いビジネスモデルをつくれるか。本人コントロール下でデータがとれるようになるモデルが理念的に正しいことは分かる。データが集積されることでターゲットマーケティングができるということで事業者は今までやってきた。データ・ポータビリティにより、どういうビジネスをやるかが重要。
  • 囲い込み戦略に限界が出てきたので、個人のエージェントに立って個人の意思をつなぐプライバシーポリシーに変えていったらどうかという検証の雰囲気が事業者には出てきている。確かに、事業者に聞いてみると、データを出したくないという話はある。その代わり自分が情報銀行になるのならいいとの意見もある。出し手のモチベーションの壁が大きい。
  • データ・ポータビリティを行うにも、グローバル・プラットフォーマーに対する域外適用の強化が問題となるが、今回の個人情報保護法改正によりある程度域外適用が定められたので、あとは実効的なサンクションをどのように定めるかが重要。
  • 基本的に自分のデータをコントロールするという考え方には賛成。ただ、EUのデータ保護規則のデータ・ポータビリティでは、その対象データの範囲の問題があるのではないか。例えば、行政が集めている税金の情報等は個人のコントロールの対象か。また、グローバル・プラットフォーマーが最強の情報銀行になって、逆にデータをもっていかないかどうかもEUで議論があるのか。
  • EUのデータ・ポータビリティにおけるデータの範囲は、今後策定される規則のガイダンスを確認しなければならないが、基本的には全てのデータが対象ではないか。ただ、「本人が提供した情報」という限定があるので、論理的には、直接的に政府が集めたデータは含まれないのではないか。「構造化され一般的に用いられるフォーマット」というところで過度のコストを特に中小企業に課すようなことは避けるべきだという議論もEUではある。
  • プラットフォーム市場では、不可避の経済メカニズムがあり、一つのプラットフォームが一度大きくなると余程のことがない限り競争に負けないという原理が働いている。データ・ポータビリティについては、ユーザーがもう二度とプラットフォームから逃げられないということではなく、移動自由性を確保しようという競争政策の面もある。

2. 情報銀行について

  • グローバル・プラットフォーマーが情報銀行になることも想定シナリオ。情報をもっている事業者は前向き。情報銀行も複数あって競争してもらわないといけないので、1箇所の情報銀行に集める必要はないと思う。
  • 情報銀行に関心を示すのは個人情報保護法上の責任を負いたくないからというのもある。責任を肩代わりしてくれる組織があればそれに乗るという事業者は多く、事業者と情報銀行が協調していく構図ができそう。
  • 情報銀行が金融の銀行と違うのは、お金と違いデータはポータビリティをしても消えないということ。この点では、データ・ポータビリティによりデータを移転元から消すのか議論があるがこれは要検討。
  • グローバル・プラットフォーマーは世界最大のまさにPDSそのもの。データ・ポータビリティは、情報銀行間で情報を移し替えていくための制度でもある。

以上

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