経済産業省
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産業構造審議会 商務流通情報分科会 割賦販売小委員会(第1回)‐議事要旨

日時:平成26年9月26日(金曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階第1~第3共用会議室

出席者

委員
池本 誠司 日本弁護士会連合会消費者問題対策委員会委員
岩崎 薫里 日本総合研究所調査部上席主任研究員
大谷 聖子  日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会消費者相談室副室長
小塚 荘一郎 学習院大学法学部教授
沢田 登志子 一般社団法人ECネットワーク理事
鈴木 基代 独立行政法人国民生活センター相談情報部長
二村 浩一 山下・柘・二村法律事務所弁護士
藤原 靜雄 中央大学法務研究科長教授
丸山 絵美子 名古屋大学大学院法学研究科教授
山本 豊 京都大学大学院法学研究科教授
渡辺 達徳 東北大学大学院法学研究科教授
専門委員
與口 真三 一般社団法人日本クレジット協会理事・事務局長
オブザーバー
赤松 憲 日本百貨店協会カードビジネス委員会委員長(株式会社三越伊勢丹ホールディングス取締役常務執行役員)
浅沼 清保 イオンクレジットサービス株式会社取締役兼常務執行役員営業本部長
沖田 貴史 ベリトランス株式会社代表取締役執行役員 CEO
島貫 和久 三菱UFJニコス株式会社常務執行役員営業本部 ECビジネスユニット長
杉本 直栄 株式会社ジャックス相談役
山田 正人 消費者庁取引対策課長

議題

クレジット取引を取り巻く環境の変化及び本小委員会での検討事項(案)について

議事概要

1. 小委員長の選出について

事務局による委員紹介の後、山本委員が互選により小委員長に選出された。

2. 議事の取扱いについて

割賦販売小委員会の議事の取扱いについて、事務局より資料2を用いて説明を行い、全会一致で了承された。

3. クレジット取引を取り巻く環境の変化及び本小委員会での検討事項(案)について

事務局より資料3、資料4、資料5を用いて説明を行い、その後、出席者全員から意見等が出された。 概要以下のとおり。

  • 資料5の1.1(1)の記載(包括信用購入あっせんに係る消費者相談・苦情件数は減少傾向にあるという記載)について、資料4を見る限り包括信用購入あっせんに係る相談は減少ではなく、微増かせいぜい横ばいではないか。
  • 翌月一括払い(マンスリークリア)においてトラブルが生じていることについて、カード会社の方が、決済代行業者を通じている怪しい加盟店に対して、マンスリークリアだけしか利用させないようにしているという実態があるのではないのか。
  • 資料5の1.3(4)の記載(マンスリークリアに係る相談発生率が他の支払手段に比して低いという記載)について、マンスリークリアの契約件数そのものの増え方より、相談件数の増え方の方が大きいことを踏まえると、マンスリークリアにおける相談発生率が低いという記載は誤解を招くのではないか。
  • 決済代行業者をどのように位置づけるかということが重要。加盟店から決済代行業者のサイトに移動し情報を登録するという仕組みもあり、決済代行業者が消費者からカード取引の委託を受けているという考え方も取り得るのではないか。そうすると、決済代行業者に対し番号管理や加盟店管理等の責任も導けるのではないか。
  • 資料4にある相談発生率を踏まえると、大多数の人間がいかに快適にクレジットカードを使えるかということが大切である。
  • アメリカのクレジットカード業界では、イシュアーがアクワイアラーにチャージバック請求することで大体の問題が解決されると認識しているが、日本ではなぜそれだけでは解決しないのかということを議論したい。
  • 消費者相談の現場を見ていると、割賦販売法の改正によって相談内容が変わってきたということを肌で感じている。現在一番問題となっているのは、決済代行業者の介在している取引である。トラブル解決が困難になっており、解決のためどのような手段があるか考えるべき。
  • 今回の配付資料に記載はないが、前回の割販法改正以降、自社割賦に係る相談が増えている。収納代行が入り、個別信用あっせんと同様の事業を行っている。このような内容もあわせて検討していただきたい。
  • 多様な支払手段を同じように扱うことが重要。どれかだけを規制しても悪質加盟店は別の手段に動いてしまう恐れがある。デビットカードや電子マネーなど与信を伴わない支払手段もあるので、マンスリークリアだけ規制をしても悪質加盟店の問題は解決しない。視野を狭くしないことが重要。
  • イシュアーとアクワイアラーとを分けて検討することは重要。その上で消費者にとってどのように見えているのか、主体間の契約はどういったものなのかも見ていく必要があるのではないか。決済代行業者というものと包括加盟店というものが一致するのか否か等様々な検討が必要。
  • マンスリークリアに関する相談が増えているのは事実であるが、その外側には健全な取引が何万倍も行われている。また、トラブルそのものは売買契約、役務提供契約に関するものであり、カード会社はトラブル解決を手伝うか否かの観点で出てくるに過ぎないため、資料中の記載で「カードに係る相談」であるとか「マンスリークリアに係る相談」としてしまうのは誤解につながるのではないか。
  • 悪質加盟店そのものに対する取り締まりの強化という視点が抜けている。一足飛びに、カード会社の規制を強化して加盟店管理をすることでよいのか。
  • 悪質加盟店に対する規制を強めても他の支払手段に流れるだけではないか。アクワイアリングサイドの悪質な取引主体の属性や、国内外でどのように行動しているのか等について、焦点を定めた分析が必要。
  • 越境取引の問題はPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に上がっていないものも多くある。
  • 資料4のP.25のデータ(決済代行業者が介在する取引に関する消費者相談件数)について補足したい。PIO-NETの検索による件数自体は確かにこの通りだが、決済代行業者は黒子のような存在であり、全ての問題事例がこの数字に反映し切れているわけではないということを理解いただきたい。
  • 決済代行業者について議論することには意義がある。アクワイアラーや販売店との契約がどうなっているか、消費者や消費者相談員ではわからない部分が多い。決済代行業者の定義付けが必要。
  • アクワイアラーとイシュアーを分けて見るというのは方向性として正しい。当初はオンアス取引が多かったところ、オフアス取引となってもアクワイアラーはイシュアーの側面を兼ね備えていたため、立場の互換性があった。しかし、アクワイアラー専業者や決済代行業者が登場し、立場の互換性がない状態になっており、それを前提に法律をつくるべき。
  • 決済代行業者とは何なのか、漠然としたまま議論が進んでしまうことを懸念している。事業者のどういった機能を切り出すのか認識を共有しないと、適切な議論ができないことになる。
  • マンスリークリアについても、正常な取引が多くある中で、病理現象だけに注目していると、健全な経済活動を抑圧してしまう恐れもある。病理を正すことによるコスト・弊害も考慮すべき。
  • セキュリティについても、規制の導入により生じるコストを認識しなければならない。事業者側にかかるコストを考えずに規制をいれても、事業をやめてしまうか、規制を軽視してしまうか、いずれにせよ絵に描いた餅になってしまうだろう。
  • 自主規制に限界が生じている部分もあり、法規制に踏み込むべき所は踏み込むべき。
  • 資料中に加盟店契約主体について、登録制と届出制ということが書かれているが、両者は行政手続法上、差がある。行為義務についても、規制のレベル感が違うことを認識し、丁寧に議論すべき。
  • 国際ブランドは、現行割賦販売法上位置づけられていない。今回においては、具体的な議論になるか、ホップ・ステップ・ジャンプのホップになるかわからないが、何らかの議論はしておくべき。
  • セキュリティについて、決済代行業者が委託構成で読み込めるかについても議論があり得るが、情報を扱うのであれば、しっかりとした保護はしてもらわなければならない。ただし、PCIDSS(クレジットカード情報管理の国際統一基準)の導入、偽造対策のためのIC化、認証基準については、導入に際してのコスト、実効性も考えなければならない。特に、中小企業への配慮といった場合、PCIDSS導入と、IC化では議論が変わってくるのはないか。
  • 多様な取引主体間の法的な関係を適切に捉えた上で、適切な法的用語で表現していくことが必要。
  • 苦情体制の整備について、どの主体が義務を怠ったら、誰に帰責されるのか詰めておく必要がある。民事ルールを割賦販売法の条文に書かなくとも、民法や消費者契約法の解釈にはねかえる可能性もある。
  • マンスリークリアについて、与信ではないため、現金払いに比べて誘因性・複雑性が変わらないから、規制を強めないというのは違うのではないか。電子商取引においては、キャッシュレスだからこそ販売が促進されるということも考えなければならず、現金との比較だけではなく、他のキャッシュレス手段との比較が必要。
  • 国際ブランドについて、割販法の対象ではないかもしれないが、不明瞭な部分があるので、この場で議論していきたい。
  • 越境取引に関するトラブルが消費者相談の主流とのことだが、そうであれば、国内加盟店の審査や管理の規制を強化することによって、何らか効果が期待できるのか。本当に効果的な対応はどういったものなのかを考えなければならない。
  • セキュリティ対策については、カード事業者だけの取組では不十分な所もあり、後押しをしていただける環境をつくっていただきたい。
  • 業界は大手ばかりではないので、規模の小さい事業者も対応できる方策も考えてほしい。
  • マンスリークリアに係る相談について、個別の事業者ごとで消費者対応が異なるというのは業界への信頼を失うことになってしまうので、対応を議論すべき。
  • 前回割販法改正において、マンスリークリアは意図的に対象からはずした経緯があるため、前回の議論との接続を考えるべき。
  • 決済代行業者については、前回改正の議論においては出てこなかった内容。アクワイアラーの代理人、加盟店の代理人、購入者から決済の委任を受けている者等、どのような位置づけが適切かについて、この場で一から議論するのは価値がある。
  • 前回改正において、加盟店「管理」という言葉も意図的に避けたのではないか。カード会社は加盟店「管理」できるのかという議論があり、むしろ「調査」という言葉をあえて用いた。今回、加盟店管理という言葉を何らかの意図をもって使い続けるのか、はっきりすべき。
  • 悪質な加盟店の存在が全ての発端。こうした存在をピンポイントで監視の下に置くことが重要。正常に取引が行われている99.9%の分に事務負担をかけて規制すべきではない。
  • セキュリティ対策について、加盟店も努力をしているが、IC化や、ICカードによる業務オペレーションの変更、システム変更には、時間とコストがかかることを認識してほしい。
  • セキュリティ対策については3つの観点が重要。1点目は、社会的に安全な日本をつくるにあたっては、加盟店だけがコストを負担するのはおかしいのではないか。アクワイアラー、イシュアー、行政も含めて対応すべきということ。2点目は、全てを一度に対応することは難しい。期間や、地域、セキュリティの強度・規模・範囲等を考えて対応すべきということ。3点目は、消費者の意識向上。例えば、チップ&ピンで決裁する場合、消費者がピンを覚えなければならないということなど、消費者への啓蒙が必要。
  • 仮にマンスリークリアに支払可能見込額調査などの規制が適用されるとなると、影響がかなり大きい。ここは慎重に議論したい。
  • 苦情対策について、当社としてはマンスリークリアだから対応しないということはしていない。
  • 苦情を見ると、圧倒的に越境取引や、ネット、ゲーム関連のものが多いく、ネットの問題を意識しなければならない。IC化は対面での不正取引は防げる。しかし、必要なのは電子商取引への対策ではないか。
  • 決済代行業者の一部が、悪質加盟店の温床と化しているのは事実。アクワイアラーも同様だが、業者間の違いが非常に大きい。
  • 決済代行業者は数も多い。数百社とも言われている。
  • PCIDSSについて、決済代行業者のなかにも対応していないものがある。コストの問題とは聞くが、そんなに大きなコストがかかるわけではない。もっとも、経済合理性に見合うか否かというのは重要。足並みを揃えてやっていく必要があるだろう。現状、正直者が馬鹿をみるという状況になっているが、これを解消していくことが重要。
  • 2020年のオリンピックに向けた訪日観光客の増加を見込んで、決済サービスが新たな成長を後押しするはず。スマホ利用によるアクセプタンスの増加も予想される。また、自国通貨決済については、ネット用のテクノロジーでコストを抑えることも可能。
  • 新たな成長のために、安全・安心な仕組みをつくることが業界の使命。
  • 対面の決済ではICカード化やイシュアーのモニタリング等で不正取引やトラブルは減った一方、電子商取引では不正取引が増加傾向。最近の懸念事項としては、不正取引の温床になり得る国内事業者によるカード情報漏洩。対策にあたっては、クレジットカードと同じネットワークを使用しているデビットカードやプリペイドカードなど、他の支払い手段とのバランスが必要。
  • 個別信用における加盟店管理を包括信用や電子商取引において、不特定の加盟店を相手にどこまでやるのかは難しい。包括信用や電子商取引において、「見えない加盟店」をどう管理するのか、その手法を含めて、どのレベルまでやるのかということが重要。
  • 苦情について、マンスリークリアということで門前払いは行っていない。業界各社も対応はしている。
  • マンスリークリアの相談の8割は海外の問題。
  • 消費者トラブルは国内の加盟店のほうが解決のスピードが早い。海外の加盟店が相手だとなかなか解決しない。

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最終更新日:2014年10月17日
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