経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会 商務流通情報分科会 割賦販売小委員会(第6回)‐議事要旨

日時:平成26年12月11日(木曜日) 9時00分~11時00分
場所:別館3階312共用会議室

出席者

委員長
山本 豊 京都大学大学院法学研究科教授
委員
池本 誠司 日本弁護士会連合会消費者問題対策委員会委員
岩崎 薫里 日本総合研究所調査部上席主任研究員
大谷 聖子 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会消費者相談室副室長
尾島 茂樹 名古屋大学大学院法学研究科教授
小塚 荘一郎 学習院大学法学部教授沢田 登志子 一般社団法人ECネットワーク理事
鈴木 基代 独立行政法人国民生活センター相談情報部長
二村 浩一 山下・柘・二村法律事務所弁護士
藤原 靜雄 中央大学法務研究科長教授
丸山 絵美子 名古屋大学大学院法学研究科教授
渡辺 達徳 東北大学大学院法学研究科教授
専門委員
與口 真三 一般社団法人日本クレジット協会理事・事務局長
オブザーバー
赤松 憲 日本百貨店協会カードビジネス委員会委員長(株式会社三越伊勢丹ホールディングス取締役常務執行役員)
浅沼 清保 イオンクレジットサービス株式会社取締役兼常務執行役員営業本部長
沖田 貴史 ベリトランス株式会社代表取締役執行役員 CEO
島貫 和久 三菱UFJニコス株式会社常務執行役員営業本部 ECビジネスユニット長
杉本 直栄 株式会社ジャックス相談役
万場 徹 公益社団法人日本通信販売協会常務理事
山田 正人 消費者庁取引対策課長

議題

  • クレジット取引の環境変化に応じた事項(討議)(5)

議事概要

池本委員、大谷委員からそれぞれ委員提出資料1、2に基づく説明があった。その後、事務局から資料2、資料3及び資料4に基づき説明があり、討議を行った。発言概要は以下のとおり。

  • イシュアーに入った苦情情報がアクワイアラ-に伝わっていないという現状は変えるためにも、情報提供を義務化すべき。
  • 議論のスタートラインである相談苦情件数の増加について、どのような相談の中身なのかがわからず、法的措置が必要なのか、自主努力で対応できるものなのか議論できないため、委員会の場で中身を出していただきたい。
  • 大谷委員の説明において、越境取引の方がトラブルが生じた場合に国際ブランドルールに基づいて対応されているということか、との質問があり、模倣品トラブルが生じた際に国際ブランドルールに基づくチャージバック対応がなされ、解決しているという実態があるとの回答があった。
  • 諸外国法制において、抗弁の接続の適用の有無が分かれているのは何故なのか調べていただきたい。また、仮に法的に抗弁の接続を導入するとなった場合のコスト負担構造を教えていただきたい。
  • イシュアーに入った苦情情報をアクワイアラ-に提供するということについて、法的規制を導入した場合の事業者にどのような問題が生じるか具体的に教えていただきたい。
  • 資料2中の「アクワイアラ-等」の記載について、「等」には決済代行業者は含まれるか、との質問があり、決済代行業者も念頭に置いているとの回答があった。
  • 電子商取引市場の拡大など、クレジットカード取引の増加が問題増加の原因になっているのではないか。クレジットカード取引の構造に内在する問題として考え、アクワイアラー等の規制によって対応すべきではないか。マンスリークリア取引が問題の本質的な原因ではない。
  • 資料2中P.2の1ポツ(5)の記述に同意。インターネット取引の増加がマーケットトランザクションの増大に寄与。
  • 決済代行業者の登場等、クレジットカード取引環境の変化に法規制が追いついていない。そこへの対処を検討するのが、この審議会の主旨であるという認識。
  • 資料2中P.3の3ポツ(5)において、情報共有が過大となることが問題と記載されている。しかし、ビッグデータの活用といった議論に見られるように、IT技術の進歩によって膨大なデータを処理できるようになってきている。幅広くいろいろな情報を共有するとしたほうが、問題解決に繋がるのではないか。
  • イシュアーとアクワイアラーを分けて法律に位置づけることは合理的。しかし、クレジットカード取引は諸外国に広がっており、海外アクワイアラーが日本の国内法規制の対象にできるのか疑問。法規制に基づき国内イシュアーが海外アクワイアラーに苦情を伝えたとしても適切な対応は期待できず、国際ブランドルールのもとで解決してほしいと言われてしまうのではないか。
  • 消費者から苦情が入ったとしてもイシュアーにしてみれば、自身が直接契約した加盟店ではないので対応できない。消費者側でトラブルを解決するしかないのではないか。
  • マンスリークリア取引における問題をどうとらえるかという点だが、そもそもクレジットカード取引のマーケットが圧倒的に広がった結果として、従来、アクワイアラーにとって加盟店は国内の事業者等手が届く範囲にいる者だけだったのに、そうではなくなった、それが本質的な問題だという認識。
  • トラブルがあった場合に、クレジットカード会社がどのような対応をするかということを予め説明してもらうようにすべきではないか。その上で、どの事業者と契約するかということは消費者側がしっかり判断してくださいとクレジットカード会社が言うべき。
  • 池本委員の御説明について、アクワイアラーからイシュアーに情報共有するとは、現実的に対応可能なものを表示させるべきということか、との質問があり、請求時書面の交付にあたってはこれまで販売店名すら入っていないものがあった。まずは請求時には、どこで何を買ったのかというところを明示してほしいということが基本である、との回答があった。
  • イシュアーが海外アクワイアラーに苦情情報を伝えても対応が期待できないという意見があったが、法律上国内の加盟店と契約しているところを対象にすれば何らかの対応策が見いだせるのではないか。
  • マンスリークリア取引におけるトラブルが増えているのは、クレジットカード取引の構造に内在する問題であり、マンスリークリア取引が問題の本質ではないという意見があった。しかし、インターネット取引が1.6倍に増えている一方、マンスリークリア取引における問題は2.7倍に増加している。海外加盟店等の決済でマンスリークリアがよく使われていることが原因ではないか。
  • マンスリークリア取引の相談について、約3万件の相談の内容をもっとよく分析すべきという意見には納得。しかし、この意見に引きつけて考えるならば、資料2の1ポツに記載されている販売店の苦情も、マンスリークリア取引の問題に起因するとみるのか、悪質加盟店の問題に起因するとみるか分析が必要かと思う。
  • オフアス取引が一般的になったことを背景に、カード利用環境におけるリスクが増大した。これを踏まえ、誰がそのリスクを負担するかという問題だと理解。こうした問題については、個別具体的な実態を見た上で、誰が責任を負うか考えるべき。全てをイシュアーやアクワイアラー等のクレジットカード取引を担う主体に負わせるというのはバランスを失する。
  • 資料2のP.3に記載されているとおり、アクワイアラー等において排除した悪質加盟店等に関する情報をJDMに登録することには同意。ただし、問題の解決にあたっては、どこに何のために情報共有するかという問題意識が先にあるべき。まずはどんなものが使えるかということを確認するため、幅広く情報を登録させるべきではないか。
  • 苦情、悪質加盟店という言葉に基づき議論が行われているが、「苦情」や「悪質加盟店」という言葉の内容について、ある程度認識があっていないと適切な議論はできない。消費者と加盟店双方に一理あるというような、相談員が判断に困っているものの救済をクレジットカードシステムに帰責してしまっているのではないか。
  • 現状、消費者が求める対応が本当に法律に定めているものに留まっているのか疑問。相談の中には消費者のエゴに起因するものや権利の濫用のようなものもあるのは事実。
  • 委員提出資料1にセキュリティ対策は世界的に見ても日本の対応が遅れているとあるが、むしろ北米のほうが遅れている。欧州は進んでいる一方、日本はその中間的な位置づけにある。一方で、PCIDSSは北米や東南アジアでは進んでいる。この点は、日本が遅れているといえる。
  • インターネット取引の増加に比べマンスリークリア取引における問題の増加が大きいと発言があったが、インターネット取引における「1.6倍」という記載は金額ベースである一方、マンスリークリア取引の「2.7倍」という数字は件数ベースであるので、比べる対象が異なっている。インターネット取引は件数ベースだともっと多いはずだと認識。
  • 取引の実態を見ると、インターネット通販の詐欺サイトの被害においては、昨年1年間を見ると、クレジットカードを使用できるとサイトに記載しておきながら口座振込を行わせるという手口のトラブルが多かった。問題はクレジットカード取引のみにあるのではない。
  • 前回小委の消費者庁提出資料を見ると、通販事業者に表示の義務をかけるべきという記載があったが、消費者が表示を確認するかというところは疑問。トラブルにあいやすい消費者はなおのこと気にしないのではないか。むしろ表示を義務化することで、悪質な事業者が虚偽の表示をするなど、かえって悪用される可能性さえある。
  • 悪質事業者がマンスリークリアを好むという意見があったが、悪質事業者にとって一番よいのはすぐに現金が手元に入る銀行振込。この方法において、事業者が恐れているのは口座凍結。同様に、クレジットカード取引において悪質事業者が恐れているのはチャージバックである。海外アクワイアラーを実効的に国内規制の対象にできるのかという疑問があることも踏まえると、法規制に先立ってまずは国際ブランドルールにおけるチャージバックによる対応を考えるべき。
  • 表示義務を規定すれば、インターネット取引を行う事業者や通販事業者全てに影響が及ぶ。事業者が義務を知らず、表示をしないという事態が蔓延してしまうのではないか。
  • そもそもの議論として、トラブルが生じているのは悪質加盟店と消費者の間である。マンスリークリア取引について、抗弁の接続の適用が問題になっているが、現金の決済であれば、そのような議論は生じない。これを踏まえると、抗弁の接続の適用の有無は、クレジットカードがあるからこそ消費者が当該契約を締結するに至ったかどうか、ということを問題にすべきではないか。そうすると、クレジットカードが使えるために、当該取引をしたということであれば、イシュアーなりアクワイアラーなりに責任を問うことができるといえるのではないか。

以上

関連リンク

お問合せ先

商務情報政策局 商務流通保安グループ 商取引監督課

 
最終更新日:2015年1月22日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.