経済産業省
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産業構造審議会 商務流通情報分科会 割賦販売小委員会(第12回)‐議事要旨

日時:平成27年5月28日(木曜日)13時00分~15時00分
場所:経済産業省別館3階312共用会議室

出席者

委員
池本 誠司 日本弁護士会連合会消費者問題対策委員会委員
岩崎 薫里 日本総合研究所調査部上席主任研究員
大谷 聖子 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会消費者相談室副室長
尾島 茂樹 名古屋大学大学院法学研究科教授
小塚 荘一郎 学習院大学法学部教授
沢田 登志子 一般社団法人ECネットワーク理事
鈴木 基代 独立行政法人国民生活センター相談情報部長
二村 浩一 山下・柘・二村法律事務所弁護士
藤原 靜雄 中央大学法務研究科長教授
山本 豊 京都大学大学院法学研究科教授
渡辺 達徳 東北大学大学院法学研究科教授
専門委員
與口 真三 一般社団法人日本クレジット協会理事・事務局長
オブザーバー
浅沼 清保 イオンクレジットサービス株式会社取締役兼常務執行役員営業本部長
沖田 貴史 ベリトランス株式会社代表取締役執行役員CEO
島貫 和久 三菱UFJニコス株式会社常務執行役員営業本部 ECビジネスユニット長
杉本 直栄 株式会社ジャックス相談役
山田 正人 消費者庁取引対策課長

議題

  • 特定商取引に関する法律の検討状況及び割賦販売法における対応について
  • これまでの検討を踏まえた措置の方向性について

議事概要

  1. 特定商取引に関する法律(以下「特商法」という)の見直しの状況について消費者庁の山田取引対策課長から、特定商取引に関する法律に係る検討に応じた事項について事務局から説明があり、その後、討議が行われた。その概要は以下のとおり。
    • 権利について、指定制を廃止し財産権まで拡大するという記載があるが、財産権というと所有権も含まれるのではないか。財産権と商品との関係は整理すべき。
       との質問があり、消費者庁から
    • 権利から所有権は除く趣旨。
       という回答があった。
    • 自社割賦、ローン提携販売について、商品・役務の指定制を含めてどうするかという論点と、権利に指定制が残っている信用購入あっせんについて、指定制をどうするかという論点の2つがあるものと理解。
      自社割賦とローン提携販売については見直しの必要はないという意見に賛成。これらの取引においては、現実に深刻なトラブルが発生していないのでは。また、自社割賦は販売主体自らが行う割賦販売であり、指定制を撤廃した場合に適用対象となる事業者が大きく広がってしまう。このとき、何を指定し、何をはずすか一から議論しなければならない。細かく分類していけば作業量は膨大になることが予想され、そこに手をつけて規制を検討しなければならないほどの根拠がないのではないか。ローン提携販売については統計をみても取引の数字が上がっておらず、措置の必要性はないのでは。
    • 一方、信用購入あっせんについて、権利の指定制は特商法と連動させ廃止すべきである。今回の特商法改正の議論は、権利における指定制を廃止することで、措置の対象を横に広げようという趣旨ではなく、権利と称した脱法的な取引が一定数あるが、そうした取引を防ぐために指定制を廃止しようという議論だと理解。現行の割賦販売法においても、役務を広く読むことで規制の対象を広くしていることを踏まえると、指定制を廃止したからといって措置の対象が大幅に広がるというわけではない。
      また、指定性を撤廃したからといって、信用購入あっせんを扱うクレジット会社の外延が広がるわけではないはず。信用供与の対象となっている商品・役務等の情報は基本的には適用対象となっているものと理解。ここで、権利として名目を変えるだけで、特定の商材を割賦販売法の適用対象からはずしてよいとするのではなく、基本的に適用対象として書面交付等の一定の対応をやってもらうということとすれば、特にクレジット会社に新たな負荷をかけるものではないのではないか。
    • 権利の指定制撤廃について、特商法と連動すべき。クーポンサイトでクレジットカードが使われることが多い。また、業務提供誘引販売等の取引において、情報商材をクレジットカードを使って購入させる場面がある。このとき、販売事業者が商品を購入する権利を販売しているという理由で解約に応じないという場面が多くなってきているものと認識。
    • この部分は特商法と連動すべき。インターネットで内職の勧誘をする際に、販売する権利を得る契約を締結している。しかし、この「権利」という言葉について、実態を見るとほとんど権利もどきのようなものに過ぎないものと認識。こうした現状を踏まえ、割賦販売法も特商法と措置のあり方について連動すべき。
    • 適用対象が広がらないという趣旨の指摘があったが、現在問題なく行われる取引を含め、対象は大きく広がるはず。ただし、影響は軽微ということではないか。
    • 指定権利制の撤廃に完全に反対するものではないが、大きい括りで指定権利制を廃止するか否か、二者択一で議論するのは適切ではない。個々の条文・効果のレベルで影響を見ていく必要がある。例えば、個別信用購入あつせんについていえば、勧誘時の調査等の行為規制の対象が大きく広がる。一方、包括信用購入あっせんの実態を踏まえると、支払い可能見込み額調査や極度額の増額等の実務が変わることはなく、実際に影響を大きく受けるのは、抗弁の接続や賠償額の制限等になるだろう。このように、包括信用購入あっせんと個別信用購入あっせんでも指定権利制の撤廃は意味が全く違う。
      また、一部の委員から主張があったが、販売業者に規制の脱法があるからクレジット業者に対する行為規制を強める、という議論は適切ではない。
      もっとも、割販法においても指定制を撤廃し権利一般を対象とするべきという点について、指定制の問題点、規制対象拡大の妥当性等の理由づけがなされるならば、撤廃に反対するものではない。
       という意見があったところ、委員長から
    • 事務局資料においても、指定権利制の撤廃を二者択一で考えている趣旨ではないだろう。そもそも適用範囲を商品・役務・権利で画すことが合理的かという問題。伝統的には、割賦販売法や特商法は民事ルールのなかでも例外的な措置として扱われてきた。平成20年改正の際、特商法においてクーリングオフ等の規定は、訪問販売で一般的に適用される規定であり、商材は関係ないという考え方をとった。割賦販売法において規定されているルールが適用範囲を異ならしめる合理性がないほどの一般的なルールということができるか議論しなければならない。
       という説明があった。
  2. これまでの検討を踏まえた措置の方向性について事務局から説明があり、その後、討議が行われた。その概要は以下のとおり。
(1)アクワイアラー等、国際ブランド及びイシュアーについて
  • 委員提出資料に基づき質問をしたい。質問の1.についてお答えいただきたい。
     という質問があったところ、事務局から
  • 「加盟店調査等を適切に実施する体制」について、原則としてイシュアーとの情報連携を想定しているが、消費生活センターや弁護士等からの情報提供も参考にすることとなるだろう。
  • 利用者の利益の保護を図るための規定として明示するか否かという点については、今後の法制的な検討次第。
  • また、包括信用購入あっせんに関するイシュアーの苦情処理規定がなくなるわけではない。なお、小委の議論を踏まえると、こうした苦情処理規定をマンスリークリア取引に広げるのは不要という議論が多かったものと認識。
  • 一方、加盟店に係る苦情・相談を有効活用できる余地はあるものと認識。特に、定量的な観点からの有効活用を想定している。
  • 加盟店情報交換制度については現行ではイシュアーが情報登録を行っているところ、アクワイアラーも情報登録を行うこととするのが自然なのではないか。
     という回答があった。
  • これまでの検討を踏まえ、措置の方向性を精緻にまとめていただけたと考えている。基本的な方向性については賛同を示したい。
    ただし、現状の案にも示唆されていると認識しているが、今回の改正を単に消費者トラブルに対する対処療法として位置づけるのではなく、クレジットカード取引の取引環境の変化に対応した改正だということを、より明示的に示すべきではないか。クレジットカード取引システムはある種の公共財、社会的な財となっているものと認識している。そうした背景があり、政府としてもキャッシュレス決済の普及を推進しているものと理解している。
    政府としてもクレジットカード取引システムに関与していくという方針の下、このシステムが備えておくべき特性という点について、もっと強めに書いていただく必要があるのではないか。平成20年改正とは割賦販売法の立ち位置が変わっているということを踏まえ、新たに規定することの意義を明示すべき。
  • 現状について、消費者トラブルがないと認識しているわけではないが、一方で今回の改正は消費者トラブルだけに対処するわけでもない。消費者利益といっても、2つの側面があるものと認識。1つ目は悪質な事業者との取引で損害を被る消費者の個別的な利益。2つ目は、システムを低コストでスムーズに利用できるという消費者の全体的な利益である。今回の検討はこの両者に配慮したものと理解している。実際に生じた消費者トラブルは目に見えやすい一方、システム全体の便益は目に見えづらい。しかし、後者の消費者利益があることにも配慮すべき。
  • イシュアーとアクワイアラーの情報連携について、事業者が具体的にどの程度のことをすればいいのか、ということが知りたい。例えば、イシュアーがアクワイアラーに情報を通知し、アクワイアラーから何らかの回答が返ってこなかった場合にイシュアーがアクワイアラーに対してどの程度追及しなければならないのか。あまり厳しく追及することまで求めるべきではないのではないか。
     という質問があったところ、事務局から
  • 今の段階でははっきりとはいえないが、実務上の負担は考慮すべき重要な事項。実態をよく踏まえて考えていく。事業者が具体的にどの程度の対応をすればよいかということについて、現状でも体制整備等については、監督指針で詳細を記載している部分もある。いずれにせよ、わかりやすく示すよう、今後検討していきたい。
     という回答があり、委員長から
  • 現行の第30条の5の2においても、事業者が利用者に対してどう対応するかということはそもそも書かれていることではない。
     という説明があった。
  • 前回の資料におけるイシュアーからアクワイアラーへの情報提供について、悪質加盟店の排除は消費者にとってのみならずクレジットカード会社にとってもよいことだと認識している。加盟店トラブルに係る消費者の苦情はイシュアーにしか入らないため、イシュアーに対する措置ができないかという発言をしてきた。「アクワイアラー等に加盟店調査に係る体制を整備させることに伴い」なぜ、「イシュアーによる相談・苦情対応の実効性向上が期待できる」(資料4 3.3.)のか。
     という意見・質問があったところ、事務局から
  • 前回の小委は、消費者からの苦情が流れている中でどこが機能していないかという議論だったという認識。国内事業者であればアクワイアラーとイシュアーはお互いのことをよく認識しており、イシュアーも顧客対応の一環として苦情情報をアクワイアラーに共有している。前回の議論を踏まえると、海外アクワイアラーについても情報連携の受け皿をつくらせれば、連携がうまくいくという認識。
  • 苦情処理規定については、現行でも第30条の5の2の規定において措置されている。この措置をマンスリークリア取引に広げるべきかという点については、法的な措置というよりソフトロー的な対応で行うべきだという議論だったと認識している。
     という説明があった。
  • 措置の方向性について、全体としてほぼ納得できる。限界はあるだろうが、今後具体的な措置についての詳細を示してもらうことを期待する。
  • 現行法で「調査」という文言を使っているのが多義的に受け止められており、個別案件について調査結果を利用者に返すということまで含まれる等、誤解が生じている。条文に落とす段階では、「調査」という文言について、何を求めるのかを明確にすべき。
  • アクワイアラーに対するイシュアーからの情報提供を義務化すべきという意見があるようだが、イシュアーからしてみると苦情がきたからといって当該加盟店を悪質と判断するためには、さらに情報を集めなければならずコストがかかるし、手元の情報だけで加盟店を悪質だと判断することにはリスクが伴う。こうしたことを踏まえると、通知を義務とするわけにはいかない。
  • 法的に措置するのではなく、苦情相談情報を連携したり、PIO-NETに入っている加盟店の情報の中で悪質そうなものを国民生活センターが判断し、個別にアクワイアラーに提供したり、JDMに提供できるようにする等の対処の方向性も考えられる。
  • 資料4のP.4(3)の通信販売における販売事業者等の表示について、そのような対応が望まれることに異論はないが、特商法上の義務を課されるということまで合意ができているかというとそうではないのではないか。本小委では、通販業者に義務が課せられることの影響については詳細を検討していないと認識。この点に関しては、より緩い記載としてもらえないか。
  • 国際ブランドの協力を求めるという記載があるが、協力を求める主体は日本政府か、それともクレジットカード会社か。
     という質問があったところ、事務局から
  • 現時点で事務局において国際ブランドに協力を求めるよう相談しており、行政としても協力関係を構築できると考えている。しかし、協力の主体は行政のみが行うということではなく、クレジットカード業界と国際ブランドとの協力も必要だと考えている。お答えとしては双方が主体となり得ると考えている。
     という回答があった。
  • トラブルの原因の多くは海外アクワイアラーや海外PSPを経由した加盟店において生じているものと認識。こうした現状を踏まえると、アクワイアラーに登録制を設けることである程度トラブルは減るかも知れないが、本格的に減らすには海外アクワイアラーやPSPへの対応をどのようにするか考えなければならず、その要は国際ブランドである。その点、国際ブランドといっても、様々な事業者がいる。ある一つの事業者をとっても、地域毎に事業者が分かれているし、最近だと中国の銀聯も勢いを増している。どのように実効性ある協力ができるかということはとても重要であり、積極的に取り組んでほしい。
  • PIO-NETの有効活用について言及があるが、PIO-NETの情報は、個々の消費者に係る情報を注意深く排除した抽象的・参考情報的なものが登録されているため、その情報自体が加盟店調査の根拠として使えるような性格のものではないものと認識している。その意味で消費者からイシュアー、そしてアクワイアラーに直接情報が入るという規定を整備する必要がある。
     という意見があったところ、別の委員から
  • 前回の審議会で加盟店に係る苦情等の情報を定量的に捕捉し有効活用すべきという発言をしたが、単に苦情等の量が多いから良い悪いという問題ではない。データが増えるほど統計的に有意なデータとなるだろうという趣旨のことを申し上げた。当然、各事業者は従来の加盟店に係るデータを蓄積している。PIO-NET等の追加的な情報があれば、各事業者がそうしたデータと組み合わせて、より合理的なモデルを作り上げることができる。
    他方、こうした発言は、有用な情報があれば各事業者がそれぞれのモデルを磨き上げていくだろうという期待・信頼に基づいて行っている。事業者の自主的な改善もツールや情報が必要だろうと考えている。その際、PIO-NETにおける相談情報等も、ビッグデータ的観点からは有用であると考えている。
     という意見があり、委員長から
  • 事業者の取組にしろ、PIO-NETのビッグデータとしての活用にしろ、いずれも相手がある話であるから、将来への課題として御発言いただいたものと認識。
     という説明があった。
  • 加盟店調査義務に関して、アクワイアラーが調査を行った際に更に何かすることを義務づけるのかということを確認したい。悪質加盟店と判明した場合でも何も措置しないとなると、意味がないのではないか。調査の義務はあるだろうが、その先の義務の内容はどうなるのか。
     という質問があったところ、事務局から
  • 何をもって悪質と判断するのかという点や、こういう人は悪質だから契約を解除せよということを法律に書くのは難しい。したがって、主に加盟店の調査を行う体制を整備してもらい、加盟店に対する指導、排除を行ってもらうことを想定している。個々の行為規制というより、体制整備のことを議論していただいているものと認識。初期審査や途上審査等において、裁量の範囲で合理的な体制をつくっていただくということがあり得る対応ではないか。
     という回答があり、委員長から
  • イシュアーについては現行法で規定があるが、アクワイアラーに義務はない状況。こうした現状に対して、支払い回数等で制限を設けず包括的な規制を課していく。そのレベル感については、現行法の包括信用購入あっせんをベースに考えているものと理解。
     という説明があった。
  • 悪質らしき加盟店に対してどうするのかという点は、前提として加盟店契約があるため、契約上定めた終了事由がなければ、簡単に排除等ができるものではない。直接的には、契約上の終了事由の判断に際してどれだけの情報を利用できるかという議論であり、中期的には契約の書き方をどう工夫していくかということだろう。そうした対処について、苦情等の情報が有用であるから、他の委員から意見があったように蓄積される情報を精緻にしていくための措置を講ずるということだろう。これまでの議論は、以上のような趣旨だという理解だったが、それでよいか。
     という質問があり、事務局から
  • そうした理解で間違いない。
     という回答があった。
  • アクワイアラーの負うべき義務について、改めて確認したい。アクワイアラーに対しては、登録制度や苦情情報を受け止め対処することへの体制整備について、マンスリークリア取引か包括信用購入あっせんかを問わず規制が課されるという理解だったがそれでよいか。
  • また、現行法の第30条の5の2について、措置の対象がイシュアーとしてまとめられているのは実体と齟齬があるため、アクワイアラーとイシュアーに書き分けるということだが、少なくとも現行の第30条の5の2において包括信用購入あっせん業者に課されている限度で、アクワイアラーにも苦情の適切処理義務がのこるのではないか。なお、加盟店との契約解除義務を設けるべきという趣旨ではない。
     という質問があったところ、事務局から
  • 第30条の5の2の規定を変えた場合、アクワイアラーの適切処理義務が残るというのはおっしゃるとおり。また、アクワイアラーについては、マンスリークリア取引か包括信用購入あっせんかという区別なく加盟店調査等をやってもらうものと認識している。
     という回答があった。
  • イシュアーについて、前回までの議論において相談現場からは対応にばらつぎがあると主張されていた。この点について、イシュアーが外形的に判別可能な事例については自主的に対応する一方、加盟店等に係る調査をしなければならない事例についてはあまり対応していないという分析が示されていたものと認識している。この分析が捨象されてしまっているのではないか。アクワイアラーに義務を課しても、イシュアーに義務がなければ対応ができないのではないか。この点を踏まえ、委員提出資料1意見1に記載しているとおり、利用者の利益の保護を図るための制度的な措置を設けるという理念を記載する必要があるのではないか。
     という意見があったところ、事務局から
  • 前回の議論を踏まえると、規制対応のコストは無視できないのではないか。現状であれば、アクワイアラーに電話で通知するという対応をしていたものが、法的な義務となると記録保存等のコストが新たに生じる。収入が限られているマンスリークリア取引も含めると、そのコストはさらに無視できなくなるのではないか。こうしたコストが生じ得るにも関わらず、規制を正当化するほどの事実があるのか。
  • また、委員提出資料1の別添には相談件数1件当たりの金額が示されているが、出会い系サイトに係る相談等においては複数の取引に係る相談が1件分としてカウントされており、それぞれの相談の中身がどのような取引かということを確定しなければならない。相談1件当たりではなく、契約1件あたりでの金額をカウントしないとコストを比較することはできないのではないか。
     という説明があった。
  • 苦情相談対応については、現場の状況というのをご理解いただいた上でご判断いただきたい。相談苦情といっても多種多様であるため、加盟店が悪質であるということを、誰がどこでどのように判断して行動していくのかという点について、イシュアーやアクワイアラーが万能であるという過剰な期待をされてしまっても、それは実態にそぐわないものと認識している。本当に壊滅的なトラブルが起こっているというならともかく、トラブルの発生がある程度のレベルで落ち着いているということであれば、その点を踏まえて判断してほしい。包括信用購入あっせんで行われている対応については、法令の義務となっていない領域においても一定のレベルで行えるよう業界としても努めていきたい。
  • イシュアーの対応について、消費者としてはイシュアーに対してのみしか苦情を話す機会がない。イシュアーからアクワイアラーや決済代行業者への情報の提供がしっかりと行われないとトラブルの解決にならないため、情報の共有化等についてイシュアーの対応の中に考え方を盛り込むべきではないか。
     という意見があったところ、別の委員から
  • 理念を書き込むという意見があったが、消費者の利益については、トラブルにあう消費者の利益とシステム全体のコストが少なく済むことによる消費者全体の便益の両面に目配りすべき。被害を受けたものの利益のみを重視すると、消費者全体の利益が弱まってしまいバランスを失ってしまう。一方、こうした両面の利益について書くとすると、現行法の目的規定との区別がなくなってしまうのではないか。あえて書くという必要があるとは考えられない。
     という意見があった。
  • 理念的な目的規定を法律に書くことは難しいという意見があったが、せめてイシュアーからの連携等、いろいろな情報連携を議論する場を将来的に作ることができないかと考えている。
     という意見があったところ、委員長から
  • 現在、国民生活センターと日本クレジット協会とは定期的に話し合いの場を設けているものと理解。とはいえ、様々な論点があるだろうから、問題を限って別途議論するということはあり得るだろうと理解。
     という説明があった。
  • 理念規定について消費者一般の利益とトラブルにあった消費者の利益の両方があり、一方のみを記載するというのは不適切という意見があったが、そうした意見はこれまでの私の発言の意図を受け止めていないものと考えている。
    イシュアーについては自主的な対応、アクワイアラーについては体制整備を求めるということだが、イシュアーの自主的な対応については、規定は設けられないということである。この場合、アクワイアラーの登録義務等だけが法令に記載されることとなるが、その規定が誰に向けた何のためのものか、イシュアーとの関係でどうなっているのか、という理念がみえないのでは困る。一方は自主的な対応、他方は制度的な措置とするとしても、全体を通じてオフアス取引に対するあり方ということを書くべきではないか。これは個々のトラブルに巻き込まれた消費者のためでもあり、また、将来の消費者全体の利益の保護のためでもあり、矛盾はないものと理解。
     という意見があったところ、委員長から
  • 理念規定は現行法では目的規定以外ほとんどない。立場の違う者が自由に解釈するという規定が生産的なものとなり得るのか。それよりはソフトローでの対応がいいのではないか。最終的な書き込み方については、議論の上で判断したい。
     という説明があった。
(2)セキュリティ対策について
  • 大前提として、クレジットカード取引においては情報そのものが第三者提供され流通しているという状況にある。このとき、クレジットカード番号の流通が第三者提供に当たるとされ、規制されてしまうと取引そのものが機能しない。そこに問題意識があり、3.4.の記載があるという理解。この箇所の記載にクレジットカード番号の情報提供を阻害しないようにするという趣旨が入っているという理解でよいか。3.4.1.と3.4.2.は単純な並立ではなく、そうした事態に対処するという理解でよいか。
     という質問があったところ、事務局から
  • 3.4.1.に記載があるとおり、クレジットカード番号が個人情報保護法の対象となる場合であっても、クレジットカード番号が転々流通することそのものができなくなるようなことは絶対に避けなければならない。クレジットカード取引のビジネスそのものを破壊してしまうし、世界中でやっていることを、日本だけできなくなるというのはおかしい。その点は承知した上で、調整をしていきたいと考えている。
     という回答があり、委員長から
  • 書き方の問題だが、3.4.と3.4.1.双方に安全管理措置という文言が出てくるが、これらは書き分けた方がわかりやすいのではないか。
     という意見があったところ、事務局から
  • 御指摘のとおり報告書ではより丁寧に書くこととする。なお、3.4.において割賦販売法で重ねて措置を求める必要はないと記載しているのは加盟店等の事業者を念頭に置いている。
     という説明があった。
  • 一部の委員からあったとおり、個人情報が転々流通するクレジットカード取引においては、個人情報の第三者提供が担保されなければならないが、その点については個別同意をとっていれば問題ないものと認識。現行法としても、クレジットカード番号を提供するという時点では同意はとれていると認識しているが、この点について教えていただきたい。また、PSPに関しても、委託という考え方で含まれているものと理解しているがどうか。
  • 今回の個人情報保護法改正については、プライバシー保護が、改正の趣旨の半分だという理解。もしそうだとすれば、クレジットカード番号についても同様の配慮が必要なのではないか。クレジットカード番号は個人情報にはあたらないと言い張るよりは、個人情報に位置づけて、個人情報保護法で規律されたほうが健全ではないか。実際にクレジットカード番号が個人情報とされた場合について、第三者提供や記録保存等に影響があると主張されている。実際に何らかの問題はあるかも知れないが、その点については個人情報保護法の問題として議論すべきではないか。
     という意見があったところ、別の委員から
  • そのような意見は成り立つと思う。しかし、個人情報保護法については、現在国会審議の途中である。今度の個人情報保護法の目的規定では経済的な必要性を強調しており、それとの関係で今後の対応においてどちらの方がよいのかということは決まっていないため、今回提出の資料ではかなり中立的に書いているものと理解。割賦販売法で求められている不正取引への対応等については、それぞれの場合において合理的な対応をしなければならないと書いているので、これでけっこうだと考えている。
     という意見があった。
(3)その他について
  • 個別信用購入あっせんにおける規制対象について、今回、具体的な見直しの必要性は認めるものではない。ただし、今後の取組として、負担軽減の必要性が示された場合等において、必要に応じ制度的な措置の要否を検討するとあるが、この文章のニュアンスとしてはどのようなことを考えているのか。次の定期的見直しにやるのか、それとも実際に問題が生じたところで随時見直すということなのか、教えてほしい。
     という質問があったところ、事務局から
  • 見直しについて特定のタイミングを念頭に置いて書いたものではない。今回措置する必要はないが、未来永劫やらないというわけではないという趣旨。
     という回答があり、委員長から
  • 事業者にとっては、マニュアルの整備や研修等が負担となっているということ。平成20年に役務の指定役務制を廃止したため、割賦販売法の適用対象となったということが議論の発端である。今回、指定制そのものを見直したり、個々の類型の取引で負担となっているところがないか一つ一つ議論したりすることはできないため、実務の運用で解決できるところは解決し、そうした対応でも不足が生じた場合には、法の見直しの可能性もあるということと理解。
     という説明があった。

最後に、委員長より、基本的な方向性は今回議論いただき了承を得たものと思うが、追加的な意見もあったので、最終的な取りまとめに向けて議論を進めていきたい旨発言があり、特段異議は示されなかった。

以上

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商務情報政策局 商務流通保安グループ 商取引監督課

 
最終更新日:2015年6月4日
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