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産業構造審議会 商務流通情報分科会 割賦販売小委員会(第17回)-議事要旨

日時:平成29年2月17日(金曜日)14時00分~16時00分 
場所:経済産業省別館3階312共用会議室

出席者

委員
池本 誠司 日本弁護士会連合会消費者問題対策委員会幹事
岩崎 薫里 日本総合研究所調査部上席主任研究員
大谷 聖子 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会消費者相談室副室長
小笠原 直 監査法人アヴァンティア法人代表
尾島 茂樹 名古屋大学大学院法学研究科教授
沢田 登志子 一般社団法人ECネットワーク理事
鈴木 基代 独立行政法人国民生活センター相談情報部長
二村 浩一 山下・柘・二村法律事務所弁護士
藤原 靜雄 中央大学法務研究科教授
丸山 絵美子 名古屋大学大学院法学研究科教授
山本 豊 京都大学大学院法学研究科教授
渡辺 達徳 東北大学大学院法学研究科教授
専門委員
與口 真三 一般社団法人日本クレジット協会理事・事務局長
オブザーバー
小塚 荘一郎 学習院大学法学部教授
佐々木 正 互助会保証株式会社常務取締役
島貫 和久 三菱UFJニコス株式会社顧問エグゼブティブ・フェロー
杉本 直栄 株式会社ジャックス相談役
仲田 勝彦 株式会社高島屋友の会代表取締役社長
西田 光宏 日本百貨店協会常務理事
牧 宣治 日本割賦保証株式会社専務取締役(欠席のため代理出席)
丸山 弘毅 一般社団法人FinTech協会代表理事
三宅 忠良 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会常務理事
吉岡 優  GMOペイメントゲートウェイ株式会社取締役統括部長

議題

  • 割賦販売法の一部を改正する法律についての報告
  • 今後の検討課題について
    1. 割賦販売法改正に伴う省令改正等に係る検討課題について
    2. 前払式特定取引に係る検討課題について

議事概要

  1. 2016年12月に成立した「割賦販売法の一部を改正する法律」(資料2)及び「割賦販売法改正に伴う省令改正等に係る検討課題」(資料3)について事務局から、「支払可能見込額調査に係る問題事例」(資料5)について與口委員から説明があり、その後、討議が行われた。その概要は以下のとおり。
    • 資料3検討課題(2)(アクワイアラー等による加盟店調査措置)について、条文の文言からは悪質加盟店排除の趣旨を含むことが見えにくい。国会での審議や附帯決議、そもそも小委員会の第1回目はそのことを議論してきたので、そこをしっかりと省令の中では明記してほしい。
    • 初期審査では、インターネットのサイト事業者の場合、責任の主体がはっきりせず雲隠れするケースが増えていると聞く。法人であれば代表者名や連絡先、個人であれば住所・氏名等をきちんと把握してもらうようにするべき。
    • 加盟店調査において、特に大事なのは途上審査。具体的な調査方法について、事業者団体の中で多様な方法をとるということは良いが、重大な苦情が発生している場合や多発している場合に放置してはいけない。このため、「必要に応じて」の意味は、義務発生要件として省令の中で明記する必要がある。
    • 検討課題(4)(包括信用購入あっせん業者の苦情処理義務)について、イシュアーからの情報伝達と、情報伝達を受けたアクワイアラーの加盟店調査を分けた上で連携を図ることは非常に適切である。
    • イシュアーからアクワイアラーへの情報伝達をする場合、加盟店情報交換制度への登録は簡便にできる良い方法である。ただし、現在の条文はイシュアーにおいて重大情報の場合は直ちに報告し、その他の苦情の場合は多発したときに調査せよということになっているが、同種の苦情が多発していることはアクワイアラーにおいて把握するため、イシュアーは苦情が来たら速やかに伝達することとすべき。
    • イシュアーは、アクワイアラーと連携して苦情処理を行う必要があり、最終的にどうなったのか確認し、それを消費者に還元するところまでやって適切に処理されたということになる。そのことも省令にしっかり位置付けてほしい。
    • マンスリークリアにおけるイシュアーの苦情情報の活用については法的な義務とはしないこととなったが、附帯決議も踏まえ、事務局資料中、マンスリークリア取引の場合にも、業界の自主的取組の中で加盟店情報交換制度を活用すると示されており、しっかりと制度化してほしい。特にアクワイアラーは、マンスリークリア取引も含めた情報を使って加盟店調査をすることが義務なので、イシュアーからの情報がきちんと入るようにしてほしい。
      という意見があり、委員長より、
    • 消費者からイシュアーに苦情があった場合、イシュアーは何ら評価をせずに伝達するのか、ある程度確認した上で伝達するのか、といったことによっても現場の対応が異なってくる。そのあたりも含めた御意見をいただきたい。
       という発言があり、別の委員より
    • 悪質加盟店排除のためには、イシュアーからアクワイアラーへの情報提供や情報連携が非常に重要である。海外アクワイアラーのケースは情報連携しにくく、国際ブランドとの協力体制をとることになっているが、苦情の有効な活用のため、こうした情報共有の仕組みを具体的に作ってほしい。
    • 消費者や消費生活センター等から、アクワイアラーに対して直接、悪質加盟店の情報を提供できる仕組みもできないものか。
    • 悪質加盟店排除のためには、初期審査で必要な調査事項を設定することはもちろんだが、取引の実態も確認すべき。
    • イシュアーから発行される取引明細の表記について、PSPだけでなく、購入した商品名か購入店名を表記してほしい。
       という意見があった。
    • オンアス取引の場合でも、イシュイング部門からアクワイアリング部門への苦情情報の連携がされていれば、悪質加盟店を早期に排除できたのはないかと考えられる。
    • アクワイアラーが複数に分かれている場合には、PSPに情報が集約されている可能性も高く、PSPが重要な役割を担う場合もある。
    • 苦情発生情報の連携は難しいと思うが、非常に重要なので、各社における情報共有・活用の体制整備や、業界における仕組みが具体的に整備されるよう省令の規定への追加を検討してほしい。
       という意見があった。
    • 悪質加盟店という言葉は、何をもって悪質とするのか定義が難しい。判断基準が分かるように省令か監督の基本方針で明確にしてほしい。
    • 調査事項として「取扱商材」は確かに大事だが、販売業者は商材を入れ替えたりすることもあるから、現実的に把握できるレベルとしないと、目的との関係でかえって障害をもたらすであろう。その観点で、日本標準産業分類の中分類、あるいは、マーチャントカテゴリーコードと言われるもので、ISO18245なども同じような考え方である。
    • 加盟店管理において苦情連携が大事であるということに異論はないが、入り口の調査は、怪しいということが分からない段階で調査するものであり、問題が出て来た段階とは質が異なる。事前と事後では自ずと評価のポイント等も異なってくるので、結果責任にならないようにすべき。
       という意見があった。
    • 検討課題(5)の取引条件の表示や書面交付について、何が本当に必要なのかという洗い直しを事務局に是非やってほしい。集めても意味の無い事項は、思い切って切り捨てても良いが、何らかの役割を果たしているのであれば、残さなければならない。
    • 検討課題(5)(2)で法令用語について書いてあるが、これは極めて適切かつ常識的な検討課題。EUのデータ保護委員会規則の中に絵文字とアイコンを使って書いて良いという条項がある。その立法趣旨は、法文を消費者等に意訳する機能を果たすということで、適切な表示方法のあり方について、どこでどういう風に作るかも含めて、検討をしていく必要がある。
    • 支払可能見込額調査について、取り過ぎている情報が必要的な申告事項なのか、任意的な申告事項が多すぎるのかを明らかにする必要がある。必要的なものが多すぎるとすれば、技術の点からも我が国の社会環境の変化の観点からも見直していくことが必要である。
       という意見があった。
    • 実行計画は、今後は法執行の事実上の基準になると理解した。去年の位置付けでは目標のような役割だったが、その位置付けがかなり変わってきている。実行計画の側では法執行の基準となることを意識して作っているのか疑問である。
    • 検討課題(2)について、加盟店の悪質な取引についても調査対象とすべきという点に関しては、調査してみないと悪質かどうかわからないので、悪質な取引だという何かきっかけがあったところで調査対象とするという意味なのか、それとも悪質な取引が起こらないように常に見ておくということなのかによってかなり変わってくると思う。おそらく後者ではないと思うので、それが分かるような表現にしてほしい。
       という意見があった。
    • 検討課題(4)で、イシュアーが苦情情報をアクワイアラーに伝えるということについては、全く反対はないが、現在問題が大きく顕在化しているのは、国内加盟店を抱えている海外アクワイアラーのケースである。今回の法改正の趣旨を、そういう海外アクワイアラーに伝え、日本に事業所を設け、経産省の登録を受けるよう、経産省が指導を行うのか。
       という質問があり、事務局より
    • 国際ブランド経由で周知を行っている。
       という回答があり、これに対し、
    • 苦情情報を伝えてもアクワイアラーがなぜそれを言われているか分からないので、変な加盟店を抱えている海外アクワイアラーに関する情報はまず経産省に言う必要があるのではないか。
    • ブランドが定めているチャージバックルール等があって、特にアクワイアラー・PSP・加盟店が全て海外という純粋クロスボーダーケースにおいては最も有効な救済手段であり、かつアクワイアラーに対する加盟店が悪質かどうかの情報伝達手段としても一番有効ではないか。今回の法改正とは無関係かと思うが、苦情対応というテーマであれば多少言及した方が良いのではないか。
    • 検討課題(5)にも関係するが、カード会員に対し、どういう販売店と契約するかは自分の決断であり、トラブルの解決は自分でしなければならない、カード会社でできることには限界があるということについて、カード発行時に説明するべきではないか。そうでないと、消費者はカード会社が苦情相手だと思ってしまう。この報告書で「苦情」というときは、加盟店に対する苦情であるということを明確にしておく必要があるのではないか。
      という意見があった。別の委員より、
    • 資料2について、実行計画の中で進められている「カード情報の非保持化」とは、オンラインで買物する際にカード情報を残したり残さなかったりということを選択できるようになっているが、カード情報を残さない方向で統一することを念頭に置いているのか。また、IC化未対応の場合の損害負担を今後検討するとあるが、誰と誰の間の損害分担の話なのか。
    • 資料3の検討課題(2)加盟店調査について、具体的な内容や基準が気になる。苦情情報の活用が望ましいということはその通りだが、苦情の中で、代表者や役員は同じだが、法人としての名前を変えて悪徳商法を繰り返すということがある。代表者名というのに着目した何らかの対応をとることができるのか。
    • 検討課題(6)支払可能見込額調査は、事業者の側では過剰に与信リスクを負担しない、消費者の側からは多重債務や過剰与信の防止がメインと理解した。それを前提として、合算や申告の法的な意味合いと事実上の意味合い、どのようなコンセプトで行われてきたのか。家族が申告すると保証人とか連帯債務者になるのか、そうでないとすれば、どういった趣旨で元々合算とか申告を求めていたのか、そこを明らかにすると議論がしやすいのではないか。
       という質問があり、事務局より、
    • 実行計画上、加盟店が非保持というためには、加盟店のサイトを通過させないという、非通過も含めた非保持としている。
    • IC化未対応の場合の損害負担は、アクワイアラーと加盟店の間の話。
    • 一昨年の報告書にもあるように、「代表者」は初期審査における調査事項として例示されており、異論なければその方向で進めたい。
    • 支払可能見込額調査で、103万円以下と103万円を超えるところで申告の主体が異なるというのは現時点で合理的な説明は困難と考えている。
       という回答があった。
    • 大きな全体的な話だが、省令改正の検討の際の視点として、消費者保護とクレジットカード市場の発展のバランスをとるべき。今回の割販法改正は消費者保護を前面に打ち出した内容で、消費者保護が重要であることは言うまでもないが、一方で、不正使用額は、クレジットカードショッピングの信用供与額からみると、全体の0.03%に過ぎず、その大部分をクレジットカード会社が負担している。不正を無くしていくというのは極めて重要であるが、クレジット業界が対策を迫られ、そのためのコストも大きいと聞く。負担に耐えきれず市場からの退出を余儀なくされるカード会社が出てくる可能性もあるのではないか。そうすると、クレジットカード市場の健全な発展が阻害され、クレジットカードという便利な決済ツールの普及にも支障をきたし、消費者の利便性が損なわれ、キャッシュレス化にも反するのではないか。今回の議論にあたっては、ファクトに向き合って、費用と効果を見極めながら進んで行くべき。
    • 検討課題(2)の加盟店調査義務について、全ての加盟店に対する定期的な調査とあるが、悪質加盟店を排除する観点からは望ましいが、アクワイアラー等にとっては極めて負担が重く、実行できるのか不安である。クレジットカード市場の健全は発展を妨げ、実行されないといった事態を避けるためにも、アクワイアラーに過度な負担を課さないようにすべき。
       という意見があった。
    • 検討課題(4)の苦情情報の活用について。国民生活センターの情報の利用については、同センター及び経産省、消費生活センター、クレジット協会による具体的な仕組みを大変な苦労をして作って、動き始めていると聞くが、(今度は)事業者にも汗をかいていただき、情報の有効活用を図っていただきたい。
    • 検討課題(6)の支払可能見込額の調査については、提言に賛成である。平成20年改正の際には、非常にリジッドな個別具体的な事項を挙げたといういきさつについて事務局より紹介があり、そのとおりだと思う。今回はセキュリティ対策の方でも具体的な手段や方法を限定しないという言い方がされているし、支払可能見込額調査についても、形式的・画一的な基準を見直していこうという方向性に賛成である。
       という意見があった。
    • 様々な義務の内容で、登録の取消し等があるが、例えば苦情情報活用義務違反があった場合に、どのような効果が生じるかを含めて考えてほしい。
       という意見があった。
  2. 「前払式特定取引に係る検討課題」(資料4)について事務局から説明があり、その後、討議が行われた。
    • 前払式特定取引についても個人情報保護法の対象となるが、情報管理について省令で何か書くのであれば、個人情報保護法との切り分けの点はお願いしたい。
       という意見があった。
    • 流動比率は短期支払能力を測る上で重要な指標の1つと思うが、その質、つまり現金及び現金等価物に限られるわけではないので、流動比率が適正であるから短期的な支払能力が確実であるということではない。流動比率の中身の見直しは勿論大事だが、その他の指標も検討した方がよい。
       という意見があった。
    • 冠婚葬祭互助会は、10年・20年と長期に渡る契約であって途中で解約を希望する人も多い。契約当事者が亡くなった後に履行されることになるから、契約条件を明確にしておくことは不可欠である。提案があった書面の交付義務や表示の問題あるいは相談体制の問題はいずれも必要である。
    • 契約書面の中で特に解約手数料の問題がトラブルになっている。今、最高裁で判断が分かれているので、法律で上限を明記するという場面ではないが、一般消費者が容易に認識できるように書くこと。特に葬儀に通常必要な範囲でどういう項目があり、どの範囲でこの金額かが比較できるような書き方が必要ではないか。
    • 長期間経過して、あるいは本人が亡くなってしばらく経って解約を申し出るということもあるとすると、何年かに一度契約内容の確認通知を送付する、緊急連絡先を明確にしておき、再確認するといった工夫がトラブル防止につながるのではないか。
    • 各地で複数の訴訟が起きている状況からすれば、裁判所の判断を待って動くのではなく、トラブルが早期に減少するように業界・監督庁ともに積極的に取り組んでほしい。
       という意見があった。
    • 流動比率について、よりキャッシュフローにフォーカスした指標の検討も必要である。
    • 流動比率自体が基本会計原則に照らして、1年以内に返済しないといけないものなのか1年超なのかということについては、友の会と互助会というのは全く性格の異なるものである。互助会は長期に積み立てを行い、実行は大分先になる性格であるのに対し、友の会は1年積み立てた後、大体1年以内に使うケースが多い。互助会に関して流動比率を厳格に適用すると、設備投資に資金が回らなくなり事業が円滑に遂行されないということが出てくる。1年以内かどうかということを条文でどのように定義して、どう担保するのか是非検討してほしい。
    • 連結ベースで見るべきという話については、全く同意見である。ディスクロージャーにおいても、都合の悪い部門や業績を外に出して、単体としては良く見せてしまうことが往々にある中で、単体でその会社の信用リスクを判断することは難しい。ただ、ここで言う「連結対象会社を含めた財務状況」が任意提出だとした場合に、その信頼性をどのようなプロセスで担保するのかという点も合わせて議論してほしい。
       という意見があった。
    • 前払式特定取引について、いわば規制の現代化を図るという全体的な方向観は賛成である。ただ、本日の話の中には法改正に値するような事項もあるのではとの印象もあるので、省令改正の作り込み方については重々検討してほしい。
    • 業務面も含めて、友の会と互助会は非常に大きな違いがあるので、実質に即した改正をしていくのであれば、両者を事実上、切り分けて考えることも一案ではないか。
       という意見があった。

最後に、事務局より、次回の小委員会において、本日いただいた意見を整理して提示する旨発言があった。

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最終更新日:2017年3月2日
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