経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 電気事業分科会 原子力部会 放射性廃棄物小委員会(平成25年度第1回)‐議事要旨

日時:平成25年5月28日(火曜日)9時30分~12時30分
場所:経済産業省本館2階東3共用会議室

出席者

廃棄物小委員会委員
増田委員長、新野委員、小林委員、崎田委員、寿楽委員、辰巳委員、德永委員、杤山委員、西川委員、伴委員
経済産業省
赤羽副大臣、髙原資源エネルギー庁長官、糟谷電力・ガス事業部長、野田原子力立地・核燃料サイクル産業課長、鈴木放射性廃棄物等対策室長
オブザーバ
山路原子力発電環境整備機構理事長、久米電気事業連合会専務理事

議題

  1. 高レベル放射性廃棄物処分について/これまでの取組について
  2. これまでの取組・制度の問題点
  3. 今後の進め方について

主な意見

赤羽副大臣より挨拶
増田委員長
・・総合資源エネルギー調査会第1回放射性廃棄物小委員会を開催する。
増田委員長から資料1について説明。
・(委員から異議の申し出なし)
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)から、資料2について説明。
原子力発電環境整備機構山路理事長から、資料3について説明。
委員からの御質問
・再処理施設からは、地層処分対象のもの以外の廃棄物も出てくるのではないかと思うが、資料2(2ページ目)で記載がされていないのではないか。
・NUMOによる拠出金の取り崩しに関して国が審査をするとのことだが、審査基準はあるのか。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・再処理に伴い低レベル放射性廃棄物も発生する。資料2(2ページ目の左下)にその旨記載している。
・NUMOが国に毎年度事業計画を提出し、これを国が認可している。また、NUMOは国に四半期毎に拠出金の取り崩しの申請を提出し、国がこれを承認している。認可または承認に当たっては、実施計画に従っているのか、事業内容が効果的・効率的に遂行されているか等を審査している。
委員からの御質問
・資料2(17ページ)のような、国と関心のある地域の関係者との意見交換について、国の担当者がいろいろと動いていたという資料は今回初めてだと思うが、最終的に文献調査に手を上げることができなかったことについて特徴的なところがあれば教えてほしい。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・首長の負担が重いこと、最初の調査に入るハードルが高いこと、長い年月を要する事業に対する不安、事業の進め方や手順への不安等が聞かれる。
委員からの御質問
・資料2(2ページ目)で、原子力発電所で貯蔵されている使用済燃料はどこに位置づけられるのか。
・資料2(18ページ目)で、地域に対する経済効果が固定資産税で1,600億円に及ぶとあるが、この前提は何か。
・国が前面に立つというが、政府、電気事業者の役割がわかりにくい。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・資料2(2ページ目)の左側に記載があるが、全量再処理を行う政策をとっており、原子力発電所で保管されている使用済燃料はすべて再処理施設に行くこととなる。
・地域振興構想研究会の報告書によれば、4万本のガラス固化体を処分する規模の処分場について、建設から操業60年間。
・国、電気事業者との現行の役割分担については、最終処分に関する基本方針の中で記載されている。
委員からの御質問
・国民とのコミュニケーションが必要とのことだが、まだまだ資料はわかりにくい。もっと丁寧でわかりやすくして欲しい。
・資料2(10ページ)でお金の動きを見ても国民がこれにどう関与しているのかがわかりにくい。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・電気料金の原価に算入されている。資料2(12ページ)の中で、最終処分に要する費用についての標準的な家庭における負担額が試算されているが、kWh当たり単価が0.07円、月額にすると約22円のご負担をしてもらっている。
委員からの御質問
・NUMOの説明に関して、取組の結果がどうであったのか定量的な評価がなされているのか。それをどのように評価し次の取組につなげているのかの説明がなかった。また、震災がどのように国民に影響を与えたのか、これをどのように受け止めているか。
山路原子力発電環境整備機構理事長
・キャンペーンをしたときの実施前後の効果を評価しており、事業の必要性についての認知度が上がっているという結果を得ている。また、毎年定点観測的に効果を把握している。震災後については、安全性に対する認識が下がっている。
委員からの御質問
・技術的な理解や国際的な動向を理解しておくことが必要。資料2(6ページ目)で超深孔処分について記述がなされているが、米国のブルーリボン委員会では、もう一度こうした処分方法を検討すべきとのレポートも出ていることから、参考にすべき。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・超深孔処分については、スウェーデンのSKBの報告書やブルーリボン委員会のレポートを、参考資料の14ページにおいて紹介をしているが、実用水準の知識には至っていないこと、人工バリアの機能が期待できないこととされている。
委員からの御質問
・双方向コミュニケーションとはどういう意味で使っているのか。コミュニケーションの結果として自らの見解も変わりうることを前提としているのか。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)
・地層処分事業に対する推進派と慎重派、または様々なステークホルダーと実施主体という観点から、一方的な理解を得るというやり方をとらず、何を議論してどういう共通認識が得られのかについて、議論を通じてあぶり出していくような取組を実施してきている。こうした取組を踏まえながら、立ち位置や方針も遡った議論をすることに力点を置いている。
山路原子力発電環境整備機構理事長
・ワークショップを通じて、例えば、地層処分の安全性についてどういう点について疑問があるのか等について様々な意見をいただき、今後の説明方法等に反映させるなどの取組を実施。
委員からの御意見
・NUMOの言う説明方法の改善だけではうまくいかない。ここでしっかりと議論をしていくべき。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)から、資料4について説明。
委員からの御意見
・地域住民や国民の中で、特に原子力について全体像を把握している者はごくわずか。高レベル放射性廃棄物の位置づけについても、なぜ今議論をしているのか等理解していない者がたくさんいる。議論は何のために行うのか等最低の位置づけの情報が無いと関心も起こらないし、議論に参画しようとかこれを理解しようと思う気持ちも起こらない。このままでは国民の理解を得ることは非常に難しい。これまでは、すべての情報が自治体で止まってしまっており、住民の末端まで情報が流れていなかった。この辺の仕組みを抜本的に見直していくことが必要。
委員からの御意見
・高レベル放射性廃棄物の処分に関する問題を解決していくためには、議論スタイルのイノベーションをせざるを得ない。
・政権交代があって国家戦略室が廃止され、そのために昨年の国民的議論に関係した資料やデータサイトが行方不明になってしまっている。国が予算をつけて国民的議論をした記録がアクセスできなくなってしまったことは大変残念。エネ庁の予算が転用された形で実施されたものであり、エネ庁からも一言言ってしかるべきではないか。
・世界的な議論の中では、こうした社会的にやっかいな問題は、広く国民的な議論を行い、何らかの形でパブリックコンサルテーションをかませないと前に進まないというのが共通理解になってきている。政府が覚悟を持ってする気があるのか疑念がある。覚悟無しにやった場合には国民に対して失礼。
・処分問題は、現在既に廃棄物があるので何とかしなければならないという点で合意が得られやすいと通常言われるが、一般的な国民の感覚から言えば広く原子力政策という大きなピクチャーの中の一コマに見えている。分離して議論することは合理的に見えるが、大きなピクチャーの中でないと議論しにくいという意見もある。そこの調和がうまく回らなくなるのではないかという懸念がある。大きなピクチャーと連動してしまうことを心しておくべき。
・現行政策が見直しの対象になっていると理解しているが、少なくても見直しの結果が出るまでは、実質的に現行政策の推進はやや控えてもらわないと、何のために見直しているのかわからない。少なくても道義的にはアクティブな政策手法は控えてもらうことを希望する。
委員からの御意見
・地域におけるワークショップを通じて、福島事故の後、多くの方が原子力発電所に多くの使用済燃料が貯蔵されていることを知り、社会的にも廃棄物の問題は関心が高まっている。原子力政策については多様な意見がある中で、廃棄物の問題については社会の一員としてしっかりと考えていこうという視点が多い。昨年の日本学術会議から出された、総量管理について明確にしないと処分事業について国民的な議論ができないというご提言について、普段のワークショップでの地域でのご意見と少し温度が違う気がするし、少し違和感がある。
・地層処分の技術の安全性について信頼感が醸成されていないこと、地域にとって信頼できる情報がどれなのかわからないこと、選定プロセスがどうなっているのかどう決めていくのかの信頼感が醸成されていないこと、が大きな課題。
・技術の安全性については、地震国の日本で大丈夫かとか、地下水の問題、何万年の間管理できるのか等様々な不安がある。調査を開始してから100年くらいは埋め戻しをしないこととなっているが、可逆性とか回収可能性という視点をしっかりと入れることが重要。
・情報の透明性について信頼感が醸成されていない点については、その情報がどこからどう出ているのかをチェックをしていく評価機関を社会の信頼を得て作っていくことが必要。
・選定プロセスの信頼性については、市民の声が生かされるのかということに不審をもたれている。首長の意見のみならず地域の声をどう聞くかという仕組みを明確に入れることが重要。フランスのCLIS、GIP等地域の組織を取材したが、今後、地域のマルチステークホルダーがきちんと話し合っていく仕組みが大事。
・国が前面に立つのみならず、電力事業者、NUMO、国民がみんなで真剣にこれを考えるという雰囲気を醸成していくことが大事。見直しの間プロセスを進めない方が良いという話もあったが、社会にこういう課題があると言うことを多くの方に知ってもらうような学びの場はできるだけたくさん確保することが重要。カナダやイギリスでは、地域に手を上げていただくという意思表示の前に、地域の中で勉強会を開くことを制度の中に取り入れている。
委員からの御意見
・この問題は、どこに処分場を建てるかという立地のプロセスを議論して解決するという問題ではない。安全性を高めてこれを説明すれば解決するという問題でも無い。大きな価値についての選択を社会がしなければならないという問題。例えば、人の管理によらないアプローチで処分をしていくのか、手元に置いて人がケアしていく方が好ましいのか、社会がどちらが正しいと思うのかの価値判断をしないと決まらない問題。先ほどの取組にもあるとおり広報を充実しても解決しない。
・原発事故以降、原子力に関わる事業をはじめ、その規制、行政等に携わる者や機関に対する信頼が非常に低くなっており、容易に回復することは困難であり、非常に深刻なことだと受け止めるべき。その中で議論をして行かなければならない。
・処分懇のレポートや、参考資料の12、13の全米科学アカデミーのレポート等では大事な指摘がなされている。今回の資料での引用の仕方だと、技術は既にできているので、あとは社会的な問題だからやっていけば良いと受け取られかねず大変不適切であり、必要であれば全文を皆に紹介していくべき。
・処分懇のレポートに書いてあったことで、制度に盛り込まれていないこともあるし、その逆もある。これまでも議論されているにもかかわらず、なぜ今の制度を採用しているのか、もっと真摯な振り返りが必要。政府やNUMOがこれから何を変えて、放射性廃棄物の処理処分管理の問題にどのように道筋をつけようとしているかについてこの場になるべく早い段階で示すことが必要。例えば、資料2(24ページ)では、直接処分と暫定保管が現在の枠組みときれいに並んでいるが、こうした選択肢を行政の責任として示してもらう必要がある。
委員からの御意見
・ものを使うと必ずゴミが出てくるが、自分の手元から離れた時点でそれがどのように処理されていくのかについて関心が無いのが普通であるが、ライフサイクル全体を考えて商品の選択をすることが必要。電気のサービスも同じであり、エネルギーの選択についてもライフサイクル全体を知って持続可能な暮らしにつながるエネルギーを選択していくべき。電気を使えばその後ゴミが出ると言うことを皆が認識するべき。便利な使う場面だけでなく、便利を手にしたらからにはそれに対して責任もあると言うことを知らせていくべき。
・昨年の国民的議論では、原子力発電の比率をエネルギーミックスの中でどうしていくかということに集中してしまったが、廃棄物の話と一体で議論しないと原子力発電の比率を考えられないという意見がたくさん出てきた。結局、廃棄物の話をしないままで進めたが、原子力発電の比率のみならず、廃棄物についても国民的議論でどういうやり方で処分をしていくのかを話し合うべきであった。
・廃棄物の処分については、これまで色々な方法が考えられてきた中で、消去法で結果的に地層処分となったと理解している。他の方法についても可能性があるのではないかと言うことも検討していかなければならない。そうしたことも含めて国民的な議論ができると良い。
委員からの御意見
・長期的な安全性や地下水の問題はわからないところがある。科学的知見の限界と言われる。地下の空間はなかなか見ることはできないので、完全にそこで何が起きているのかを理解することは難しい。一方で、この地下の空間をどう利用するのかについては、こういう調査をすればこれよりは良い、悪いという評価をすることはできる。こういう事象に対して十分に良い場所であるということを評価しながら色々なものをこれまで作ってきた。例えば、地下街であるとか、トンネルを利用するとか、地下に石油を貯蔵するといった活動をやってきた。こうした活動も、すべてをわかってやってきているわけではないが、それに伴うリスクが残る。こうした部分について、これまでどのように検討してきたのか、また、放射性廃棄物の問題に関してどういう問題があるのかと言うことを理解してもらいながら一緒に考えていくということが、不十分であったのではないか。
・スウェーデンでは、同じ技術者が、地層処分に何十年も関わっている。そういう者がこれまで積み上げてきている技術、その技術が向上していくと言うことが、サイト選定に当たっても大きなメッセージになっている。実施主体に継続して技術をやれる人がいて、そこで知見を積み上げ、社会の問題も理解していくという姿勢が非常に重要。
・第二次とりまとめがまとまった2000年以降、これまで技術も進展し、2011年の地震の際にも新たな知見があった。こうした新たな技術や知見を地層処分の中でどう取り込むのか検討し直すことが重要。
・2000年レポートでは地層処分の絵姿を示したが、これが我々に対する縛りになってはいないか。地層処分は地下の環境に応じてフレキシブルに設計し、地下の持っている機能を最大限に利用しようというものであるが、最近色々議論をしていると、地層処分はこう穴を掘って、縦置きで廃棄物を置いていきますという決めごとになっていてその中で色々議論をしているのではないか。この10年くらいの間に概念が固定化されてきているという印象を持っている。一方で、NUMOでは、こういうコンセプトがあるという概念集をレポートにして出しているが、あまりうまく伝わっていないのではないか。
委員からの御意見
・地層処分に対する技術的信頼、国やNUMOに対する社会的信頼の獲得に失敗した。信頼の獲得はコミュニケーションしかなく、そのあり方に失敗したと言うこと。現世代として地層処分をすると言うことと、地元地域で処分事業を進めることは切り離して意味を考えるべき。
・これまでの社会的コミュニケーションでは、将来まで安全だと言うことを説明してきたが、そこに変な利益とリスクの分配があるのではないか、安全というのは嘘ではないか等、様々な懸念がもたれてきた。処分事業の安全性のみならず、処分場の建設操業閉鎖モニタリングまでの事業の中で、これを受け入れることでどのような影響があるのかをしっかりと説明することが必要。そのためには、実施主体と地域社会とがパートナーとなって事業を進めるという社会的共生を前提とした、地域主体の安全論理が必要。安全の内容は、処分事業の安全性と地域社会のパートナーシップの構築がどうなるか、技術的安全性だけでなくて、受け入れによって地域社会がどういうリスクを受けてどうなっていくのか、法制度や今後の見通しとかも含めて整理していくことが必要。
・処分事業は一般的に来てもらってはありがたくないものであり、ある日申入れ等があったときに、初めて不安や懸念を持つもの。コミュニケーションはまずこうした不安や懸念を克服する形でやらないといけない。地域の処分場の受け入れを前提とすると難しい問題が出てきてうまくコミュニケーションができなくなるので、そういうことを前提としない自由なコミュニケーションというステップを踏むのが必要。
・地域での受け入れに当たっては、国とNUMOと地域社会のみならず、その周辺の地域住民も巻き込んだ議論がおこってくる。国とかNUMOのみならず政治的な働きかけが大事になってくる。そういう努力を期待したい。
・また、国やNUMOの取組がうまくいっているのかを常にチェックする第3者組織が必要。制度的、技術的二つの面でチェックする必要がある。
委員からの御意見
・原子力発電の位置づけの明確化。日本のエネルギーの現状やエネルギー政策の課題をはっきりさせ、原発の必要性について国民が理解しなければ、方向性は得られないのではないか。廃棄物の問題を孤立させて議論すべきではない。原子力については、良い面とそうでない面もあるわけで、プラス、マイナス両方を合わせて念頭に置いて検討すべき。放射性廃棄物はマイナスの面の問題であるが、これをどう解決していくのかの道筋を国民に提示していくことが必要。現在のやり方は、政治的なパワーが欠けている。様々な政府の実行体制を強化しなければこの問題の解決は図れないのではないかと思う。
・世界では400の原子力発電所があるが、どの国もこの問題の対応に悩んでいる。特に日本は国土が狭く地震の多い国であり、例えば、もんじゅの問題、放射性廃棄物を減らしたり、有害度を小さくしたりすると言うことも期待されている。これが本当に実現できるのか、国際的な国々の体験や反省を踏まえつつ、IAEAとも連携しながら、こうしたことが実現可能であるのか、科学的な意見を入れて判断し、可能であればこれを実行すれば良いし、そうでなければどんな問題があるのかを議論すべき。
・全国の原発立地地域では、使用済燃料を中間貯蔵している。最終処分地がどう決まるのか、放射性物質の低減や低毒化の研究の成果が得られるのはかなりの歳月を要する。その間、使用済燃料をどこで保管するかという問題が生じる。原発の廃炉の問題も出てくる。使用済燃料をプラント内にとどめたままこうした議論はできない。福井県は発電を引き受けてきたが、使用済燃料の貯蔵まで引き受ける状況にない。多くの電力を消費し恩恵を受けてきた消費地でこの問題を考えて欲しい。国において、使用済燃料対策協議会を設けることとされているが、議論を深めて国民的理解を得られるよう国としても努力をして欲しい。
委員からの御意見
・高レベル放射性廃棄物はこれ以上作り出すべきではない。原子力発電の恩恵を受けない世代がリスクだけを受けることとなり、倫理的に許されない。原子力に対する合意が得られていないことが物事を難しくしている大きな原因。縦割り行政で、原子力をどうするかは総合部会で議論をし、廃棄物は廃棄物だけでとのことだが、その枠だけで反省をしていても十分ではない。原子力そのものを考えていく継続的な議論の場が必要。前政権の選択肢を巡る議論の中で国民の過半が原子力から撤退することを臨んでいるということで大きな方向性が決まっていると思う。今の政権はゼロから見直すとしているが、廃棄物だけではない枠できちっと議論する場、日本学術会議が上限の確定という提言もしているわけでこうしたことを議論していく場が必要。
・政府とNUMOの取組の報告があったが、放射性廃棄物の発生者は電力会社であり、その責任は大きい。基本的に原点に帰って電力会社がこの問題をどう考えているのか、本気度を示して欲しい。次回、資料を作って報告して欲しい。
・地層処分をエンドポイントとせずにいくつかの選択肢があるというところから議論するべき。地層処分に向けて合意を得るというレベルの話ではなく、もういっぺん平場に却って、長期貯蔵も含めて、そのほかの方法も含めて自由に議論していくことが必要。結果として地層処分となったとすればそれはそれで良いが、平場で議論をするべき。
・安全性を巡る議論で、処分技術の安全性を高めることは必要。ボアホールという考え方について、ドイツを始めアメリカや他の国でも研究を始めており、そういう技術の進展も踏まえ、常に見直していく視点が必要。
・今の法律では300mよりも深いところに埋設処分するとされているが、その付近で処分場が選ばれると言うことになる。2000年レポートでは、堆積岩では500m、花崗岩地域は1,000m掘ったことを前提に安全評価をしている。300mのときはどうなのかの評価がなされていない。幌延では350mくらいのところで水があふれるという事件も起き、瑞浪では毎日700t位の水を処理しなければならないという、水の多い我が国の地質環境の中で、300mの安全評価がなされていないのではないか。地層処分は安全だと言うがこの部分の差に疑問を感じている。
・直接処分の研究開発を継続すべき。また、参考資料の8,9ページでは、高速炉でやれば放射性廃棄物がどんどん減ると言うことだけ記述されているが、放射性廃棄物は消滅すればともかく減らない。こうした作業をすれば増える側面もあるので、高レベル放射性のみならず、総合的な評価が必要。
委員からの御意見
・廃棄物のリサイクルも必要だが、ゴミになるようなものは買わないというのが非常に重要な視点。電気のゴミも減らすという視点を考えていかなければならない。
委員からの御意見
・高レベル放射性廃棄物は100万年大丈夫かという話になるが、場所を決めてもすぐに10年経ってしまい、その間に技術も進めば震災みたいなことも起こる。政治・社会・経済的、自然社会の変化が起こる中で、選択肢を留保しておく必要がある。法律上、数百メートル以深という記述の仕方から本来見直すべきではないか。また、法律では、冒頭に最終処分の定義が記述されているが、「安全かつ確実に」という記述をすれば、超長期も含めた安全性を今の水準と変わらない水準で100%確実に担保するのだと読まれかねない。法律まで立ち返って、全体をもっと柔軟性を持って、段階的に意思決定をしながら対応していけるように組み替える必要がある。単にどこの数字を直すだけではなく、時代がすすめばもっと深いところで埋めることができるかもしれないし、他の方法が出てくるかもしれないので、こうしたことを全体の議論のスコープの中に入れて欲しい。
委員からの御意見
・消費地でもこういう問題を考えて欲しいという意見があったが、消費地でも省エネ努力とか自分たちの暮らしの見直しを考えた上で、こういう課題を考えていこうという意見がある。そして、将来的に廃棄物処分に関心を持った地域が出てきたときに、みんなで感謝をする、支援する応援するという気持ちを醸成しなければならないという意見も色々な方から出てきている。社会全体を自分のこととして考えていくことが重要。
委員からの御意見
・どういう情報に基づいて議論をしているのか。基本的な情報について同一のものを持って議論をしなければ、納得できない部分が多く残ってしまう。また、不確実性のある研究や課題であるにも関わらず、ところどころに、100%の結論めいたところがある。生活者の視点では、断定できないものに基づいて結論が100%ということは理解できない。選択肢をおいて議論を進めてもらうことが必要。
・また、福島事故以後、見直しの機運があるが、技術的なものも含めて結果が同じになっても、もう一度国民に開かれた形で議論を重ねていくことが誠実な道筋。開かれたプロセスを経ながら技術論ももう一度おさらいをしてもらう必要がある。
・言葉の問題だが、抜本的とか、透明性、合理性とかの言葉は、それぞれの人たちの主観的な発言につながる。その場は納得するが中身を聞いてみると全く違っているようなことがある。抽象的な形容詞は大きな落とし穴につながるので、会話の仕方もこの中で研究していくことが必要。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)から、資料5について説明。
委員からの御意見
・原発をどうするのかという大きな図柄を切り離して議論することは難しいのではないかという意見が複数出てきている。論点整理を行って、論点について掘り下げると言ってもここだけで議論できなくなるという構造をどうするか考える必要がある。
委員からの御意見
・可能なものから着手するとされているが、議論している間に事柄が進んでしまって良いのか疑問を感じる。
・また、多様なステークホルダーから意見を聴取するというのも結構だが、時間と資金と結果次第では結論を変えるという覚悟抜きに、ステークホルダーの人から意見を聞いても、議論はまとまらないのではないか。真剣にやるのであれば数年とかの規模で政府をあげてやるほどのスケールで取り組む必要があるのではないか。小委員会で数回意見を伺ってやれば良いということにはならないのではないかと思う。
委員からの御意見
・原子力発電そのものの議論が先に必要だとの意見が出ているが、エネルギーの会議では、事故を踏まえて規制をしっかりと進めていく、原子力発電も依存度を下げていくという方向性は昨年来から見えてきている。ただし、どのように再生可能性エネルギーとのバランスをとっていくのかについては、新しい取組をしながら議論をしている最中。この議論をしないと放射性廃棄物の議論ができないとなると、議論が進まないのではないかと感じる。エネルギー政策に多様な意見はあるものの、できるだけ後世にツケを残さずに早く道筋をつけるために、今の世代で話し合って方向性を見つけていこうという御意見が多く聞かれる。多様な意見を共有しながら早くこの委員会の議論を進めていくことが大事。
・こういう課題があること、仕組みをみんなで見直しているということを社会全体で共有していくということは重要であると感じているので、そういうところから進めていくことが大事。
委員からの御意見
・放射性廃棄物対策室として、廃棄物処分をどう進めるかという視点から論点整理を行っても、今日出てきた意見は違うと思う。もう少し幅広く論点整理をして欲しい。
・可能なものから着手とのことだが、国からの申入れとかを指しているのであれば、議論をしている最中に、これとはまったく関係無しに、最終処分への道筋を作っていくということであり、委員会をやっている意味が無いのでやめて欲しい。
委員からの御意見
・スケジュール的にこの委員会としてのどの辺を到達点とするのかについて、伺いたい。
委員からの御意見
・論点整理を行うことは重要。ある考え方に基づいて論点整理したときに、それがこの議論をするときに十分であるかどうか、適切であるかどうかを整理・議論をした上で、必要なものは更に掘り下げれば良いし、追加すべきものは導入していくということができれば、このやり方で進めていくことの合理性はあるのではないか。
増田委員長からの御発言
・特に資料5の今後の進め方について、各委員からいろいろ御意見もあったが、論点整理のペーパーがあって初めて、各委員の問題点がどう効いていくのかが明らかになると思うので、次回論点整理案を出していただき、その上で意見を出していただくのが、今後の進め方として適切ではないか。
・この委員会としてのエンドポイントは、次世代にこの問題を先送りすることは避けなければならない一方で、拙速に決めることは色々な問題を逆に先送りすることにもなりかねないという、難しい問題を抱えている。このため、私も今のところ、いつまでにということを持っていない。
・バックエンドの問題については、事故以前に議論をしたことはあるが、もう一度きちんとここで議論する意味がある。そして、この委員会で専門の皆さんに議論をしてもらう課程で、どこまでの広がりを持つのかについて議論をする中で考えていければ良い。大きな絵柄の中でのバックエンドの問題を考えていかなければならないのはそのとおりだが、全体の絵柄を考えるにはそれにふさわしい委員構成等もあるので、そういう絵柄に立ち返る部分もあるし、廃棄物の処分の問題にフォーカスすることによって浮かび上がる問題もあると思う。いずれにせよ様々な意見をできるだけ聞きたい。委員の皆さんの他に多くのステークホルダーの皆様の意見を聞くことも必要だと思うので、そのやり方も含めて御意見をその都度お出しいただければと思っている。
・次回は、先ほどの意見もできるだけ含めた上での論点整理案を、事務局の方から出して、その上で皆様から再度御意見をいただきたい。
事務局(鈴木放射性廃棄物等対策室長)から、次回の日程について説明。
・次回は、6月20日(木曜日)10時~12時、本館2階西8共用会議室で開催する。

以上
文責:事務局(資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室)

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お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力立地・核燃料サイクル産業課 放射性廃棄物等対策室

 
 
最終更新日:2013年5月31日
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