経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度環境小委員会(第1回)‐議事要旨

日時:平成22年11月25日(木)16時30分~18時00分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

山内委員長、青山委員、大橋委員、小野委員、城所委員、武井委員、多田委員、西澤委員、早坂委員、林委員、廣江委員、松村委員、村木委員、横山委員

議題

  • 制度環境小委員会の設置及び議事の取扱等について
  • 検討課題の提示
  • 固定価格買取制度の導入に伴う電気料金制度における対応
  • 固定価格買取制度の導入に伴う競争環境整備
  • EV充電サービスの電気事業法上の取扱いの明確化
  • その他

議事概要

山下課長より資料説明。
以下、主な発言要旨。

委員
  • 再生可能エネルギー全量買取制度の買取費用負担額は、年間数千億円とも試算される。この費用額は、国民負担する際に妥当か、CO2削減効果は適切か、産業育成になるか、などの論点があり、これら論点に対して、オープンにされた十分な情報のもとで、国民各層との十分な議論を踏まえ、理解を得ることが必要。
  • 事務局提案の外生的・固定的なコストを簡易かつ機動的に料金に反映させる仕組みについて、一般電気事業者にとって、経営努力の及ばない費用増加要因を外部化することは、効率化の効果を明確にし、経営努力を促進する側面も持っているのではないか。
委員
  • 事務局提案のサーチャージの仕組みについて、PPSは、自由化分野においてお客様と価格折衝を行っている。お客様からサーチャージの値上げ分は、経営努力で何とかしろ、と言われると考えている。他方、PPSは、電気料金を設定するにあたり、総価で行っており、限りなく低い価格で設定を行っている。そのため、サーチャージ分の値上げは、経営努力で吸収できない状況。また、PPSとお客様の価格折衝が長期化した場合、従来の電気料金価格で電気供給をしなければならず、サーチャージ分が棚上げとなってしまう。そのため、全量買取制度を実施するにあたっては、国民の理解をいただくことが大前提。また、料金反映を簡便にすればするほど、きちんとした広報活動を行っていただきたい。
  • PPSは、お客様から電気を購入している。買取期間終了後、卸制度に戻った際に、PPSには、電気を売らないと言われてしまうと困るので、買取期間終了後も何らかの継続措置を検討していただきたい。
  • 電気自動車の充電サービスの取扱いについては、電気自動車は、普及途上であり、グリーンイノベーションについて、国を挙げて促進しようと考えているのであれば、導入促進のために制度のハードルは下げるべきである。厳格な運用を行うのではなく、限定的に柔軟な対応を検討すべき。
委員
  • 資料6は、今までの電気事業法の運用の話。この運用を誤解している人にとっては重要かもしれない。1需要地、1契約の原則が、グリーンイノベーションを促進する弊害になっているのではないかとう限定的な事例があげられており、これに対して、柔軟な対応ができないかという問に対して、資料だけを見るとゼロ回答に見える。他方、電気事業制度を全面的に見直すことの弊害も理解できる。柔軟対応が求められており、柔軟対応ができなということであれば、根本的な考え方を見直さざるを得ないのではないか。
  • 資料6のP.5の選択約款の対応は、唯一の希望に思えたが、それでも制約があるように聞こえた。今まで認められてきた選択約款は、厳格に公平性が守られて、効率を大幅に改善するものだったのか発言したいことはあるが、柔軟性を欠くような対応を資源エネルギー庁が行うようにも思えず、一般電気事業者が、誠実に限定的な選択約款を出せば、きっと認められる。
  • 必要な経費を自動転嫁することは、当然のことだと考えており、最小限の費用の時に初めて消費者の納得が得られるのではないか。回避可能原価が、全電源平均可変費になっていることは極めて残念。全電源平均可変費が自動転嫁されることになるので、この費用が過大ではないか、事後的に検証するようにしていただきたい。
  • 現在、備え付けられている太陽光発電の回避可能原価は、電気料金原価に織り込まれている一般電気事業者の自主的買取制度による買取費用分も含めてキロワットアワーあたり24円となっているが、自動転嫁が認められた時に、料金原価が洗い替えになって24円が6円にならないか心配。原価の洗い替えにより、サーチャージ部分が増加しても、料金原価に算入された部分が減少するので、料金部分が適切に値下げされれば、トータルでは規制料金に影響がない。
  • 一般電気事業者の自社設備を、全量買取制度の対象から外すことは、自明ではないのではないか。子会社の水力発電だったら買取対象となり、自社設備なら買取らないというのは、制度の歪みといえるのではないか。
  • 料金から外出しして、サーチャージを回収することは、国民負担と環境目標の議論に対して実感を持つことができ、良いことではないか。一般家庭にかかる買取費用の負担は、全体の半分だが、残り半分は、産業用となっている。産業用の電気料金が上がれば、最終的には、生産する財の価格が上がったり、また、国際競争力を失うと共に雇用を失う。そのため、産業への影響は、最終的には、消費者が直接関わらなかったとしても国民負担となり、実質的な、国民負担は、2倍程度になるのではないか。
委員
  • 資料5の3.買取主体の考え方について、特定電気事業者が買取義務を負うということは、特定電気事業者が運用する非常に小さなエリアの中で、義務的に買い取りを行い、再生可能エネルギーの出力変動を調整し、需要家に安定的に電気を供給しなければならない。小さいエリア内で需給バランスをコントロールすると非常にコストがかかるため、なんらかの制度的な手当が必要になるのではないか。
  • もう一つの考え方としては、特定電気事業の供給地点内で生み出された再生可能エネルギー由来の電気を、連系点においてそのまま一般電気事業者に流すことができれば、一般電気事業者が大規模な電源や系統安定化対策のために入れられた蓄電池と組み合わせてうまく処理できるので、必ずしも、特定電気事業者が義務を負う必要はなく、一般電気事業者が特定電気事業者の供給地点内の再生可能エネルギー電源を買い取ることも可能なのではないか。
  • 再生可能エネルギーの導入量が少ない現状では、すぐに系統安定化対策の必要性が生じる訳ではないが、将来的に再生可能エネルギーの導入量が増えて大規模な系統安定化対策が必要になった時、余剰電力の対策や周波数の調整等の系統安定化対策は基本的には一般電気事業者が担うことになると思うが、一方で、PPS も需要家との間での30分同時同量を達成するためにある程度の設備を備える必要があり、二重投資になる懸念がある。将来的には整理をする必要があるのではないか。
事務局
  • 系統安定化対策は、現時点では、御指摘のようなことは検討していない。
  • 原則は、特定電気事業者が、買取の義務を負うということで、その後、一般電気事業者の系統に流せるかどうかは、実務的に不可能ではないが、詳細な論点は、今後検討させていただきたい。
委員
  • 本年7月に開催された再生可能エネルギー全量買取PTで大枠が発表された後、私たちも頻繁に勉強会を開催してきた。再生可能エネルギー全量買取制度について、全てを理解しているわけではないが、3Eを掲げて、国策として大きく舵を切った以上、サーチャージは、電気料金の中で見えるようにして位置づけた方が良い。税のように大枠でしか提示されず、何に使われているのかわからないよりは、むしろ、消費者から見える形でサーチャージを負担できる方がより良いと思う。また、国民の合意を目指して、喫緊の課題として取り組んでいかなければならない。
  • 全量買取制度の負担について、最初から価格競争などを考えてしまうと、そもそも制度は必要ないとなってしまうので、これら課題を乗り越えて低炭素社会に向けて、何をするか政策として提示されたわけで、それに向かって取り組んでいかなければならない。そのためには、広報活動を行い、消費者の理解を得る必要がある。
  • 資料5のP.6について、買取費用の負担にあたって、事務局より「公平かつ確実に」費用を回収するよう述べられたが、公平かつ「公正」ということが大切ではないか。電気料金の不払いが生じた場合、電気供給が停止されてしまうこともあり、生活保護世帯などは、別途、何らかの政策を講ずるべきではないか。
委員
  • 再生可能エネルギー全量買取制度による負担をkWhあたり一律に電気料金に上乗せした場合、現在、円高で厳しい国際競争に直面している国内の製造業にとっては、非常に大きな経営圧迫要因になる。加えて、石油石炭税の増税、排出量取引制度など検討されている中で、国内で生産活動を行うにあたって、一体あといくら負担を考えなければいけないのか。FITの先進国であるドイツにおいても、電力多消費型の企業には、95%以上の負担軽減策が適用されている。我が国でも産業の国際競争力には、十分な配慮をお願いしたい。
  • 外生的・固定的コストの転嫁については当然だと思うが、一方で、全量買取制度は、年々買取費用が増大し、負担の上限も見えないので不安。また、政策目標に対して、政策効果・影響が、現時点では、不透明である。
  • 環境変化による見直しや、柔軟な制度設計をお願いしたい。
委員
  • 電気料金は、国の規制を受けているという印象を改めて持った。
  • 国民の安全・安心に関わる部分には、規制をかける必要があると思うが、それ以外は、規制緩和を念頭に置いて電気料金の見直しを行うべきではないか。
  • 全量買取制度のコスト負担は、国民のコンセンサスが得られていない。国の見切り発射で行われているような印象がある。そのため制度の見直しと同時に、国民のコンセンサスを得るための広報が必要。
委員
  • 外生的・固定的なコストについて、サーチャージ方式で行うことは、非常に合理的な方法ではないかと思う。国民の理解を得ることは難しいが、サーチャージのように国民にわかる形でやることが重要。
  • 再生可能エネルギーを大量に導入するにあたって、地産地消型で導入していくことが効果的になるのではないか。分散型システムの中に、如何に再生可能エネルギーを導入していくか、それと合わせて大規模ネットワークとの連携を最適化するよう議論していく必要がある。
委員
  • 資料6について、グリーンイノベーションの分野について、今後、様々なサービスが提案されてくると思うが、まずは、当たり前のことから資料を提示し、共通認識を築いていくことが重要であり、国民理解につながる。
委員
  • 資料5のP12では算定根拠等の確認について行政庁の関与が必要とあるが具体的にはどのような手段を考えているのか。資料6のP.5について、単純に考えた場合、さく・へいで区画することで、2業者として扱えるようになることは、姑息な手段に思える。規制緩和は基本的には良いことだと考えるが、その方法論として、まず正論で考え、万一、不都合があった場合、変更するようにすべきであり、このようなやり方が野放図に広がってしまう方が怖い。
委員
  • 全量買取制度のメリットについて、長い間、旧態依然としていた電気の使い方について、実は、新しいビジネスチャンスが生まれてきたということに対して、潮目を感じる。このようなビジネスチャンスに対して、日本の事業者が、スプリングボードとして世界へ飛び出していけるよう、ビジネスチャンスの芽を育てていけるように取り組んでもらいたい。
  • サーチャージは、電気使用量に応じて回収すべき。温暖化対策税、排出量取引とのバランスも取りながら、日本の産業を守りつつ、新しい芽を育てていくような環境づくりをしてもらいたい。
委員
  • 資料5の外生的・固定的なコストの料金反映について、本音を言えば今でも電気料金ではなく国民全体で負担する方が良いと考えているが、既に電気料金に上乗せして負担していくという事で結論が出たと承知している。サーチャージ方式にはコストの見える化により、国民理解が得られるという利点もある。他方で、制度は、柔軟に機動的に修正できるようにした方が良い。
  • 高効率省エネ機器を更に普及していくことが、社会の低炭素化を進める上で重要。この普及拡大にあたっては、イニシャルコストと電気料金が問題となる。そのため、全量買取制度の導入如何に関わらず、徹底的に需要家の要請に応えていきたい。
  • 一般電気事業者における自社設備の取扱いについて、今回の制度では枠外とされているが、環境価値は、低廉な料金にも劣らない重要なセールスポイントであり、今後とも、中小水力、木質バイオマスの混燃、メガソーラーなどを頑張っていきたい。
  • 電気自動車の普及拡大は、一般電気事業者にとっても非常に重要なビジネスであり、積極的に対応していきたいと思っているが、一方で、その他のお客様に対する公平性についても無視できない。したがって、事務局案は、適切ではないかと考える。現場でトラブルにならないような、一定の客観的ルールが重要。
委員
  • 資料6のP.5について、さく・へいで区画し、一の構内とする方法は、同じく姑息に思う。国策として、電気自動車を普及拡大させていくのであれば、どのように原則を見直すか、維持するのかが重要。資料6の位置づけが、よくわからない。話題提供として、どこかで議論するということがあるのか。
事務局
  • グリーンイノベーションWGを始めとする一連の規制改革の中で、多種多様な要望が寄せられており、現状の整理がどうなっているのか明確化せよと言われている。委員の方々にとって、自明の話であっても、現行制度がどのようになっているかわからない人もおり、現行制度でもできることを提示させていただいた。
委員
  • サーチャージについては、電気料金の内訳が明確になり、見える化が可能となり、監視の目が光る優れた制度であり、制度を積極的に評価しても良いのではないか。
委員
  • 資料6のP.5について、さく・へいで区画を設けることで、一般電気事業者が自由化分野の需要を分割し、規制需要家として囲い込むようなケースが生じる懸念は薄い。他方、区画を設けるために需要家に無駄な負担を強いていることもあるので、もう少し、運用を柔軟にした方が良い。

問い合わせ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備課
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

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最終更新日:2010年12月6日
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