経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会制度環境小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成22年12月13日(月曜日)10時~12時
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

山内委員長、青山委員、大橋委員、小野委員、城所委員、武井委員、西澤委員、早坂委員、林委員、廣江委員、松村委員、村木委員、横山委員

議題

  • 再生可能エネルギーの系統への導入の円滑化について
  • 再生可能エネルギーの小規模な地域送配電ネットワークへの導入円滑化・分散型供給システムのあり方について
  • その他

議事概要

山下課長より資料説明。
以下、主な発言要旨。

委員
  • 電源線に係る費用負担は、事務局提案どおり特定負担が適当。全体の費用を考えずに高コストな場所に立地がされれば、結局は一般の需要家に負担が寄ることになる。
  • 住宅用太陽公発電に係るトランス増設費用について、何軒目で負担が生じるかはババ抜きのようなものであり、不均衡是正のための仕組みが必要。根拠がきちんと示された適正な価格をみんなで負担できるようにするべき。
  • 新産業や雇用創出が目的であればよいが、余った電気を時間帯別料金を活用して無理して使うようにするというのは、本来の理念からすると本末転倒ではないか。きちんとした導入の背景の説明を求めたい。
  • ESCJにADR機能を持たせることになると、ルール策定者自身が紛争解決する事になるため、透明性ある明確なルール作りが必要。ADRには公平・公正な判断が求められる。ルールが明確であれば、策定とADRの一体的な運用も可能。また、ESCJの判断に対する苦情については、第三者機関の設置もあると思うが、ESCJの裁定に納得できない場合は、どこに行けばよいのか。
委員
  • 特定電気事業の見直しについては、特定電気事業(以下、特電。)域内に再生可能エネルギーを大量導入するために必要。特電域内の需給の変動に対する調整方法として、域外からアンシラリーサービス付きで電気を調達することも考えられる。現在100パーセント域内電源でなければならないが、コジェネを電気の最大需要に合わせて運転すると、熱電比率を調整して熱を発電にまわすことになるため、最大効率にならない。特電が最も効率的に運用出来るという観点でも、外部電源の活用は有意義。最大効率で運転できれば省エネにもつながる。
  • 外部から電気を購入する際は、高圧接続になるため小売託送スキームを利用するのが明確で良い。適正で合理的な制度の構築をお願いしたい。
  • 料金制度の活用による再エネ導入は支持。コジェネをはじめとした分散型電源によるアンシラリーサービスの提供に期待している。分散型電源を抑制して再エネを導入することも検討課題と考えている。また、再エネを優先購入できるような取引所を活用した制度の構築をしていただきたい。
  • 資料3の1-4-1.優先給電とこれに係る課題の図を見ると、やはり回避可能原価は、火力平均で考えるべきではないか。
委員
  • 特電は簡易な規制の下で自社で全てを賄うことが前提の制度だが、再エネ導入の拡大という目的に照らせば、基本的に事務局提案は妥当。地点外からの供給については、一般電気事業者の系統を利用したものになるだろうが、特電の安定供給義務がおろそかにならず、また、一般電気事業者の系統への支障やその需要家の不利益にならないような仕組みにしていただきたい。
委員
  • 国民や需要家等が受ける影響ついて、系統安定化対策のコストは予測が難しい。電源線や系統増強コストの負担ルールについては、事務局案は負担の安易な増大を防ぐものであり妥当。
  • 全量買取制度以外にも環境関連施策の拡大による効果・影響は不透明であり、柔軟な対応が必要。環境変化に対応した見直しや歯止めの設定が必要。
委員
  • 再エネを利用しつつ安定供給を達成するためには需要家側の協力が必要。そのためには時間帯別料金やリアルタイム料金の活用は必要。ただし、電気が必要でもないのに、安くするから使って欲しいというのはよくないので、ピークではないところに必要な電力を移して使うようにすることが重要。これを実際にやるためには、システムを変えるなどプラットフォームの整備をする必要があるが、大変なコストがかかる。スマートメーターの導入で、需要家側でもできることがあることをPRする等、基盤整備が必要。
  • 再生可能エネルギーの導入が促進される中、地産地消の観点で、特電を活用し、一定の地域において中小規模で熱電併給することは重要であるが、エネルギーバランスをどう調整するか、ピーク電力の不足をどうするか等の課題がある。従って、ある程度は系統からのバックアップを受けられるようにすることも必要ではないか。その仕組みを考える上で、一般電気事業者にも一定の責務があると思う。PPSも加われるような道筋をつけて欲しい。
  • トランス増設費の負担は一般負担か特定負担の二元論ではなく、間の制度があると良い。通信の設置負担金制度を参考に、想定負担をもとにみんなで平均的に負担し負担を平準化できるような仕組みは考えられないか。
委員
  • 出力抑制がある場合は前日までに抑制量を決めて通告がされることになると思うが、現場のオペレーターの負担は大きい。リアルタイムプライシングの場合も、翌日の状況を見ながら、刻一刻と変わる料金を前日に設定することになると思うが、その際には、出力抑制の前日通告のことも踏まえ、系統の安定運用に与える影響を十分考慮する必要がある。
委員
  • 資料3、1-4-3.の出力抑制の対象になる電気工作物の根拠を示すべき。電気事業法27条の「500kW以上」の規定は現状に即したものなのか。
  • 苦情処理について、問い合わせをしてくる方は、何か言いたい方であることが多い。苦情処理の件数の将来予測をどう見ているのか。ESCJルールをガイドラインにする等、見える化することが重要。一般企業では苦情処理のマニュアル化は当然のこと。
  • 特電の規制緩和により、従来とは違う事業者の参入も考えられるが、できるだけ新規参入の芽を潰さないような制度にして欲しい。
事務局
  • ADRは専門的内容を早く的確に解決するためのもの。ESCJは系統運用の専門家として紛争処理を行うが、ESCJで決着がつかなければ司法判断となる。
委員
  • 出力抑制の対象を500kW以上とすることは、周波数の維持のため一定規模を対象にしなければならないことを考えると、この出力規模で整理することは評価できる。中間規模である500kW以上2000kW未満のところで課題があるのかどうか、関係者でコンセンサスを取る必要がある。
  • 特電の見直しについては、閉ざされたエリア内での需給調整は大きな負担であり、特電の本来の役割を失わない程度に制度改正するのは妥当。
委員
  • 料金等の活用による需要創出・シフトについては基本的に歓迎。再生可能エネルギーの出力抑制を回避するためであり、電気を捨てるよりはましといった背景について、説明を工夫する余地はある。揚水発電を使った需要シフトもあるが、これは30パーセント電気のロスがあり、料金等の活用(いが、正の価格水準)は電気の無駄を無くすものだという説明が必要。
  • 出力抑制については、事後検証が必要。出力抑制を回避するための努力がされており、合理的な理由がないと理解は得られない。出力抑制回避の手段としては、蓄電池に多大な投資をするのではなく、料金制度等を活用する合理的な努力が必要。
  • 紛争処理については、技術、法律のみならず経済的な問題もあるので、裁定には経済の専門家も入るべき。合理的な理由で接続拒否をするよう配慮を。
  • ・資料3、II-1-3.トランス増設費用の負担ルールについて、原因者負担を採用することは基本的には支持するが、風力発電所等を設置する際の系統増強費用についても同様の問題が生じることを指摘したい。9基までは系統増強費用の負担が不要だが、10基目で問題が生じたので費用負担が発生するというのでは非合理。トランス費用ほどの仕組みまでは不要としても、合理的な投資を進めるためゾーニングする等、一定の配慮が必要。短期間で変えるのは難しいが、長期的には「混雑料金」という発想もあるのではないか。
  • 自営線については、近くにまとめて引くほうが合理的であるので、うまく調整する仕組みを検討する必要がある。非効率的に細い自営線を大量を引くことがないよう、事業者間で協調できるようにしていただきたい。
  • 特電の見直しについては、規制を緩和しすぎるのも問題だが、要件があまりに厳しいと意味がない。
  • 特定供給については、III-3-2.で提案のあるケースバイケースでの判断は合理的。1円でも投資していればよいという脱法的投資を制限できるようにチェックしなければならない。しかし、特定供給の趣旨に反しないものは、基本的に認めていただきたい。
  • 特電や特定供給はスマートコミュニティの受け皿として期待できる。特電の地点内だけでやるのでは非効率的なので、一定の系統との関連があってしかるべき。詳細設計をする際に配慮を。
  • 電気事業法関連のもの以外でも、一般電気事業者とPPSで規制に非対称性があるケースがある。一例としては、国立公園内での電源開発において一般電気事業者に得る場合は認められるが、PPSや卸電力取引所に売る場合には発電設備設置が認められないといったこともある。非対称的なものは全般的に見直すよう議論すべき。
委員
  • II-1-4-2.にあるようなプライシングをどう検討していくかが重要。通常の競争市場なら新規参入者が新料金体系を提案するだろうが、電力市場においては、一般電気事業者が実質的に独占しているため、今の利益水準のままの料金体系の提示になると、社会的に望ましくないのではないか。社会全体で見て何がメリットにあるのか、最も望ましい姿を考えた料金にする必要がある。
  • 資料では明示されていないが、EUにおける優先給電はアンバンドル(発電・送配電の分離)のもとで行われているという点が日本との違い。日本は送配電一貫型の一民間会社。今後の再エネ導入、CO2問題への取組を考えると電力会社はより一般の会社とは異なる特殊な存在になっていく。将来的には「電力会社のあり方」の議論が必要なのではないか。
委員
  • 再エネ導入に伴う余剰電力対策は経済効率的に進めていくべき。料金等の活用による需要創出はイメージが湧かない。これは負の価格ということか。蓄電池技術の普及のために買取価格に値差をつける方法も考えられる。一方で、蓄電地技術が普及してくると、昼夜間用の電気料金の差でさや取りするような事も考えられ、多様な電気料金体系に関しては、様々な観点から考えなければならない時期がくるのではないか。
  • 特電が買取義務者になることで需給調整コストが上がるなら、社会の全体最適を考えなければならない。特電に再エネをいれるためではなく、国民負担が最小化するような制度にしていただきたい。
委員
  • 料金等の活用による需要創出・シフトについては、現段階では需要創出の効果が明確になっていないため、次世代エネルギー・社会システム実証事業等の結果を見ながら検討をしていきたい。蓄電池の価格や料金活用の効果を見極めながら議論する必要がある。
  • 特電の域外電源の調達可能化は、国民負担をいかに小さくしながら出来るかが大切。全体最適のために、特電に一定の要件を求めた上で、バランスのよい制度設計にしていただきたい。
  • 資料4、1.のLED向け料金については、需要実態に合わせて見直しをしていく。新料金制度の設定により、低炭素化に貢献していきたい。公衆街路灯の新料金制度は23年度中導入の予定。全体の料金規制の中で出来る限りのことをしていきたい。
  • 土地収用法に基づく事業認定については、非化石電源比率の向上の目的に加わることとなり、原子力立地にプラスとなる。他方で、石炭火力や水力等原子力以外が不利益にならないように、配慮していただきたい。
委員
  • 料金等の活用による需要創出・シフトについては、発電のピークをどうカットするかを念頭においた資料だが、社会的に望ましい料金体系はどのようなものなのか、本来のプライシングはどうあるべきなのかを考えた料金設定であるべき。
オブザーバー
  • 優先規定については、ESCJにおいて順調に検討をすすめており、年明けには紹介できると思う。ESCJにおける紛争処理については、ルール策定と、監視の部門を分けて運用しておりルール策定の委員会には経済学者にも参加していただいている。

問い合わせ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備課
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

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最終更新日:2010年12月28日
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