経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 電気事業分科会 制度環境小委員会(第5回)‐議事要旨

日時:平成23年3月11日(金曜日)10時~12時
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

山内委員長、大橋委員、小野委員、城所委員、杉本委員、武井委員、多田委員、西澤委員、早坂委員、林委員、廣江委員、村木委員、横山委員

議題

  • 再生可能エネルギー電源の導入円滑化に向けた系統ルールについて
    (次世代送配電システム制度検討会第1ワーキンググループの報告等)
  • 特定電気事業の見直しに係る詳細ルールについて
  • PPSによる買取りの円滑化に係る環境整備
  • その他

議事概要

横山委員(次世代送配電システム制度検討会第1ワーキンググループ座長)、佐藤電力基盤整備課長、山下電力市場整備課長より資料説明。

以下、主な発言要旨。

委員

  • 出力抑制の対象となる設備の範囲について、早期に明確化していただき感謝。現場での混乱がないよう、出力抑制の対象者になりうる事業者に周知をお願いしたい。
  • また、やむを得ず出力抑制をすることになった場合に、対象事業者に対し給電指令が行き渡るかどうか非常に危惧している。設備認定の要件に取り上げることも含め、確認と検討をお願いしたい。

委員

  • 出力抑制の上限値の議論は、出力抑制を回避するための十分な努力がされていることが前提。ゴールデンウィークや特異日など、出力抑制の対象日となる蓋然性が非常に高いケースでは、取引所や価格メカニズムの活用といった低コストの対策が十分とられるということなのかどうか確認したい。

委員

  • 出力抑制の対象となる規模を500キロワットにする説得力ある根拠を示して欲しい。

委員

  • 出力抑制の対象となる規模を500キロワットにする根拠を一般の需要家にもわかる表現で説明いただきたい。

委員

  • 500キロワットについては、電気事業法上の需給調整の対象基準として採用されていることから、電気事業法との整合性も踏まえ妥当である。
  • 8パーセントの出力抑制の上限値について、系統安定化対策による国民の負担が軽減するという観点から妥当である。

委員

  • 太陽光発電や風力発電が全体の何割を占めるようになったら、出力抑制をする必要が生じるのか。出力抑制の対象が500キロワット以上であれば、家庭用の太陽光発電設備は出力抑制の対象とならないが、中にはそれを知らない人もいる。

事務局

  • 次世代送配電ネットワーク研究会や次世代送配電システム検討会WG1によると太陽光発電が約1,000万キロワットを超えた場合に出力抑制があり得るかもしれないと言われている。一般家庭の太陽光発電機の出力は3~3.5キロワットであり、出力抑制対象の基準である500キロワットとは規模が異なる。
  • 500キロワットという規模は電気事業法との整合性を図ったもの。また、出力抑制の基準としては、例えば、ドイツでは出力抑制を100キロワット以上の設備を対象していることや、20キロワット以上の太陽光発電設備には電気主任技術者の選任が必要となっている中で、出力抑制の対象を最小限に抑えるという観点から、考えられる基準のうち最も大きいものを提示させて頂いたということ。

委員長

  • 出力抑制の対象となる基準の500キロワット以上という規模と、出力抑制の上限8%については一定の納得が頂けたと思う。説明方法の工夫と運用の明確化については、事務局で斟酌し対応して頂きたい。

委員

  • 特定電気事業者にも、一般電気事業者と同様に電圧・周波数の維持に関する努力義務があるため、電源保有要件については50%以上というのが不可欠であるし妥当である。
  • 特定電気事業者に係る振替供給の費用負担方法については、案の1が望ましいと考える。第3次電気事業制度改革では、パンケーキ式の振替供給制度の方が原因者自身が負担するため公平であると整理されている。しかし、事業者間精算方式では経営効率化効果により負担増分が吸収されるという見込みがあり、いろいろな議論があったが、最終的にパンケーキを廃止することにも一定の合理性が見出されたものであると考えている。
  • 特定電気事業者は、一般電気事業者やPPSと基本的に競争関係になく、特定電気事業者に係る振替供給に要する費用を一般電気事業者の需要家に負担させるのはいかがなものかと思う。

委員

  • PPSとしては、環境対策に貢献していく観点から、再生可能エネルギーによる電気を買う量を出来るだけ増やしていきたい。低圧託送のルールが整理されれば、鋭意取り組む。
  • PPSが低圧託送を利用するためには、一般電気事業者はメーター交換をする必要があるが、これには相当のコストがかかり、メーターを変えるだけでも禁止的な値段になることもある。また、託送料金が高く設定されると、制度改正されても利用できない制度になる。一般電気事業者には、自身が買うのと同等の価格のメーターを導入し、託送料金もリーズナブルな水準とするようお願いしたい。
  • パンケーキの廃止は非常にありがたい。電源は偏在するものであり、あるところにはあるが、ないところにはないもの。特定電気事業者の域内だけだと代える電源は限定されるため、域外からの電源調達が可能になることは意義が高い。PPSとしては、全国から電源を集め、特定電気事業者に供給したいと思うが、振替供給の費用負担方法が案の1ではそれが出来なくなる。特定電気事業者についてもPPSと同様の扱いがよい。

委員

  • 特定電気事業者の域外からの電源調達容易化は大きな進展であると思う。既存の特定電気事業者の高度化にも繋がるだろうし、新規特定電気事業の検討にも繋がるもの。しかし、域内の電源保有比率が50%以上では厳しい。適切なタイミングで再検討と書かれているが、特定電気事業者の参入動向を踏まえて見直しが必要。
  • 振替供給の費用負担方法については案の2が妥当。特定電気事業者は、特定の地点においては一般電気事業者より同等ないしそれ以下の電気を供給でき、そのことが実際に特定電気事業者の導入に至るインセンティブになっているという点で、一般電気事業者と競争関係にあると言える。特定電気事業者による、遠隔地の再生可能エネルギーを利用し低炭素化に貢献するような取り組みは必要。政府は特定電気事業者を仲間はずれにしないようにお願いしたい。

委員

  • 特定電気事業者の電源保有要件について、先程委員より50%以上が妥当であるし不可欠だという発言があったが、不可欠だとは思わない。検討の余地がある。柔軟に見直していく出発点としては妥当だと思う
  • 電源の保有要件について、キロワット(出力)で要件を課し、キロワットアワー(電力量)に要件を課さないという事務局案は非常に妥当であり、高く評価する。ただし、蓄電池は揚水発電のようなキロワット的な使い方も可能であり、蓄電池併設型発電所のキロワットを見るときは発電所分と蓄電池分を合算するような考え方もあり得るということを確認したい。
  • 特定電気事業者に係る振替供給の費用負担方法の案の1について、本来パンケーキが正しいが廃止してしまったという風にも見えるが、本来適切なのは潮流に応じた託送料金の課金であって、パンケーキは次善の策に過ぎない。様々な選択肢を比較衡量する中で選ばれたということ。
  • 案の1で、直接の競争がないという記述があるが、同様に考えると一般電気事業者とガス事業者との間に競争がないということにもなり、全く説得力がない。他方、PPSにおけるパンケーキを廃止する際に、特定電気事業者のケースと比べて定量的に競争効果が分かる手法があったとは思わない。案の1のロジックというのはおよそ理解できないので、案の2を支持したい。
  • 仮に、パンケーキが当然だという議論になれば、域内での託送ルールにも波及する問題。
  • 将来、スマートコミュニティが出来て隣家に太陽光の電気を供給するということが当たり前になると、今回の託送供給の整理では影響が大き過ぎるため、再考が必要になる。

委員

  • PPSには電圧及び周波数の維持にかかる努力義務は課されていないが、電力系統全体への影響を極力抑えるために、30分同時同量を達成しているものと認識。
  • 他方で、特定電気事業者に周波数維持に関する努力義務が残されるということであれば、特定電気事業者にも当然30分同時同量より高度な周波数維持に関する努力が求められるべきだと思うが、この点はどのように考えられているのか。
  • 一般電気事業者では一定程度の予備力をもって運用されているが、特定電気事業者の域内電源比率を50%以上とすると言った場合、予備力は必ず域内でないといけないのか、域外でも良いのか、域内で50%の電源を持っていたら運用では予備力を除いた出力となるのかどうかという議論がある。
  • 電力需給計画報について、特定電気事業者にも提出を求めることとすると、計画段階での予備力の確認はどのようになされるのか。域外の電源も含めた安定性はどのように理解されるのか。

事務局

  • 周波数維持努力義務は、電事法上で規定された値に向けて努力をするという義務であり、それに対応する方法論としてどのような手法でやるかということについては別の会で議論させて頂きたいが、現時点では、一般電気事業者に準じた扱いとすることも、PPSのような30分同時同量とすることもあり得ると考えている。特定電気事業者の予備力の考え方についても、今後議論させて頂きたい。

委員

  • 参考資料1について発言させて頂くが、WG1ではスマートメーターが満たすべき要件として電力使用量の粒度(30分)や情報提供のタイミング(翌日まで)が議論されているが、今後仮に自由化が低圧まで進展した場合に必要となる仕様にはなっていない。30分同時同量に対応するためには、30分値よりさらに細かく、リアルタイムとまではいかないまでも許容できる範囲の遅延時間で情報が提供される必要があり、全面自由化になった場合にメーターの取替えが必要ないよう、今から検討してほしい。

委員

  • 特定電気事業者の振替供給の費用負担方法についての議論は、再生可能エネルギーの導入の拡大を図るために今の仕組みの大枠の中で対応すべきものであり、制度の抜本的見直しや競争政策とは性質を異にするものだと認識している。

委員

  • 一般電気事業者とPPSは規模の差が考慮された政策体系となっており、同様に考えれば特定電気事業者の周波数維持努力義務についても、一般電気事業者と同等の義務が果たしていいのかという論点もあり得る。
  • 振替供給料金のあり方については、理屈上は潮流に応じた課金がもっとも望ましい。それができない場合の次善策としてなにがいいのかということ。本来、精緻に制度設計がなされ、適正な価格をつけられれば、どちらの案でも同じような結果を導けると思うが、現実には利害関係の調節が難しいため、一律になっているのではないかと理解している。
  • 価格設定や再販メカニズムといった調整メカニズムが入れば、案の1で一般電気事業者の需要家に発生する負担も調整可能ではないか。
  • ESCJの権限が強まることになれば、一般電気事業者からの出向者が多くを占めるESCJ事務局の体制を、中立機関として適当なものに見直すことが必要ではないか。

委員長

  • 理論的に詰めるとある意味では答えは出るが、二者択一になると、そのほかの理論的な要素以外のところまで考慮しないと、なかなか答えが出ないこともある。

オブザーバー

  • PPSの出力抑制順については、PPSの規模が問題となっているわけではなく、PPSの電源を一般電気事業者が直接制御すると安定供給上支障を生じ得ることを考慮したもの。

委員

  • 上記発言について、現状はこれが妥当だということはわかるが、仮にPPSのシェアが50%あったときに、同じルールではなりたたないということだとすると、やはり規模が考慮されているということ。

委員

  • 系統運用については、一般電気事業者  が基本的にすべて責任を負って周波数の調整をしているものと考えているが、これは直接的な義務の有無の差であって、規模の差ではないと理解している。
  • 現時点で議論する意味はないと思うが、もし仮にPPSのシェアが50%になったとすると、PPSの電源をフルに使いながら系統運用せざるを得なくなるので、そもそも今の仕組みではもたなくなり、必然的に仕組みが変わることとなると思う。

委員

  • PPSは周波数を調整する義務を負っていないという話だが、PPSが持っている発電機は同期をとっており、調整はしていないものの、系統を乱すような運転はしてない。調整機能は一般電気事業者が持っており、PPSは託送供給料金という形で、その調整機能も含めたお金を払っている。要するに役割分担。

委員

  • 一回の委員会で議論すべきテーマが多すぎる。一つ一つ時間をかける取り組むべき大きな問題。
  • 何度も言っているが、注書きが多くなっても構わないので、わかりやすい資料とするよう配慮して欲しい。

委員長

  • 議論の進め方等について、私も事務局と少し相談し、納得のできるような議論をさせていただく。

委員

  • 再生可能エネルギーの導入を広めたいということで、元の原理原則を、どの程度解釈等で緩やかにできるのかというところのせめぎ合いであるという印象。
  • 特定電気事業の周波数維持に関する努力義務は、本来義務にしたいところを、どうしても困難な場合もあるため、最終的に努力義務としているのではないか。今回の議論は、再生可能エネルギーの導入を検討する中で、努力義務の意味合いを少し変えていくということだと思うが、何が原理原則だったのかわからなくなるならないように、ある程度議論する必要がある。
  • 特定電気事業者の振替供給の費用負担方法については、案の1、案の2ともに大差がないと思うが、原理原則論と再生可能エネルギーとのバランスをどういうふうにしていきたいのかという難しい問題。

委員

  • 送電網と低圧配電網というのは形が違う。送電ネットワークは、受電と発電の双方向を前提とした設備形成をやってきているが、配電網は上位から下流のネットワークを前提として設備形成あるいは制御・運用がされてきている。配電網において低圧託送するという話なった場合、ネットワーク構成の観点から、安定供給に対する設備投資の在り方等について考える必要がある。

委員

  • 一般電気事業者にとって重要なことは、安定供給と経済性、そして環境。今回は、安定供給や経済性という要素に対してほとんど影響を与えないということで、主として環境に着目をして議論してきたものと理解。もし経済性について大規模な議論をしなければならないといことであれば、安定供給というもう一つの熟議をしっかりと論点に据えて議論をすべき。

委員長

  • 確かに、何が原則であって、何のためにやっているのかということについては確認が必要。
  • 特定電気事業者の振替供給の費用負担方法については、原則論も含めて再度議論することとするが、今日の議論では案の2を支持する意見が多かったと思う。
  • 特定電気事業者の域内電源比率について、50%という数字自体に反対された委員はいなかった。次回以降の会では、なにが原則なのかや50%の解釈について、納得のいく形で議論していく。

以上

問い合わせ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備課
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

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最終更新日:2012年9月14日
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