経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成29年2月9日(木曜日)16時00分~17時54分
場所:経済産業省本館17階共用会議室1~3

出席者

委員
山内小委員長、秋池委員、秋元委員、安念委員、石村委員、伊藤委員、大石委員、大橋委員、松村委員、圓尾委員、村上委員、村木委員、村松委員、渡辺委員
オブザーバー
株式会社エネット 武田代表取締役社長、電気事業連合会 廣江副会長、一般社団法人日本ガス協会 幡場副会長・専務理事、電力広域的運営推進機関 佐藤理事、東亜石油株式会社 玉井代表取締役社長(昭和シェル石油株式会社顧問)、イーレックス株式会社 本名代表取締役社長、中部電力株式会社 前田執行役員ネットワーク営業部長、北海道電力株式会社 中村上席執行役員工務部長
経済産業省
村瀬電力・ガス事業部長、小川電力市場整備室長、山影電力基盤整備課長、藤本ガス市場整備室長、曳野電力需給・流通政策室長、松尾電力・ガス取引監視等委員会事務局長 他

議題

  1. 電力小売全面自由化に関する進捗状況
  2. インバランス誤算定への対応
  3. 電力システム改革に係る今後の検討の進め方
  4. ガスの小売全面自由化に向けた検証

議事概要(自由討議含む)

1.電力小売全面自由化に関する進捗状況(資料3)

事務局より資料3に沿って説明。

自由討論

  • P5の大手電力と新電力の価格比較について、特別高圧・高圧分野において平均単価に相違があるのは事実であるものの、負荷率の差異等の関係から、平均単価は単純比較できるものではない。この資料は電力自由化の目的である電気料金の最大限の抑制が果たされていないのではないかという懸念を国民に与える可能性があるため、正しい情報を伝える必要がある。
  • P6の新電力の供給需要家の属性について、負荷率の低い需要で新電力の落札比率が高いのは、新電力の電源アクセスが十分でないことに起因している。よって、ベースロード電源市場創設に当たっては、競争環境が十分に整備されるような詳細設計をお願いしたい。
  • 調整力の公募調達の結果について、地域ごとの価格差について監視をいただきたい。電源Iがすべて大手電力の落札となることはある程度予想されており、それによって大手電力が市場支配力を行使することが懸念される。特に、送配電分離後は調達結果が託送料金に直接反映されるものとなるため、競争的な価格で落札されているかを今後も監視していただきたい。

2.インバランス誤算定への対応(資料4-1~4-4)

事務局より概要を資料4-1に沿って説明、その後中部電力(資料4-2)、北海道電力(資料4-3)より事案の説明の後、中部電力より、二社による対応方針について、資料4-4を用いて説明。

自由討論

  • 今般の事案に対し、関係者は原因究明等頑張ってくれたが、まだ道半ばと感じている。事務局の例示した論点1~4には異論がない。算定式が微妙に違ったのが顕在化したことは、事情もあるとは思うが、全国大の影響を考え、きちんと統一を図るというのは重要。
  • また、特に論点(2)のシステム開発は重要。この後の議題でも新制度の議論があるが、新たな制度設計に際してITシステム等の改修は当然発生する。人が作るので誤りはあるが、開き直ってもダメ。エラーは出ること前提に、その数や影響を最小化するための取組が必要。
  • その点、金融等は参考になるのでは。金融機関では新規構築・改修の度にプロジェクトマネジメントに加えてプロジェクトガバナンスをあらかじめ構築。役割分担等含めて責任者が確認する。その上で内部監査のチェックを行い、さらに第三者評価を実施し、品質保証を図っている。細かな修正まで全部やる、と言うわけではないが、金融は10年前から、監督官庁たる金融庁が検査に入って行っていると聞く。
  • システム構築は各所の都合もあるが、事業者によって対応していないといったものがあっては良くない。プロジェクトガバナンスをきちんとすべきだし、自由化したとは言え、全体に波及する送配電事業者の話であれば、監督官庁たるエネ庁から指導があっていいと思う。
  • 2点ほど。北海道電力の再発防止の説明にて、他の一般送配電との連携が言及されていたが、これは是非行って欲しい。中部電力の報告を聞いて感じたのだが、分社化等の大きな制度変更に伴って、これまで共有出来た情報が出来なくなった、と言う部分もあるのではないか。一方で、送配電部門は独占、規制の環境下にあり、今後も情報交換は大事なはず。電事連の役割もあると思うが、共有して良いもの悪いもの、認識しながら適切に進めて欲しい。
  • もう1点、時系列に沿って整理すると、8月に中部電力で誤算定が発覚し、12月に報告を行い、その後北海道電力が確認し、翌月に報告したとあるが、中部電力では、もっと早く報告できたのではないだろうか。全容解明まで待ったというのは分かるが、もっと早く報告すれば解決も早かったのではないか。
  • 誤算定については深刻な事態だと思うが、第三者の目のない中、誤りについて自己申告があったことは評価して良い。また、今回の事象の全ての責任を、一般送配電事業者のみに負わせてしまって良いのか。今般、かなりの制度改革があり、また〆切が先んじて決められて議論が進んでいった。ベンダー等、現場の対応者にとっては大変だったのかなと思う。時間的余裕は一定程度重要な論点だと思う。
  • また、監査についても、誰が何をモニターするのかが課題。建築では良くある話だが、チェックのチェックが求められ、尽きない話になってしまう。作業量も含めたコストパフォーマンスを考え、妥当な方法で実施して欲しい。
  • 方向性には賛成。ただ、事務局案の「新たな負担を強いない。」は考え方として理解するが、個別の決着は個々の送配電事業者が折衝にくるのだろうか。多エリアで事業展開することもあり、年度末の決算も控える中、結構な困難を伴うと思う。ある程度ルール化を図って迅速かつ正確な対応をお願いしたい。
  • また、前の議題にも関係するが、東電の例を挙げると、請求書遅延に加えて需要地近接性割引の未払が生じている。原因等の事情は分かりかねるが、俯瞰的にシステムを見直す等を行って欲しい。
  • 広域機関システムも年度当初のトラブルもあり、導入は道半ばの状況について反省はしている中ではあるが、中部電力に質問したい。4月当初、システムについては各社徹底的に調べたと聞いており、7月にも電事連を通じ、システムの確認を行い、その時にも問題がなかったと聞いている。8月にこのような事態が発生している訳で、何でその前の確認段階で大丈夫と言えたのか。
    →(前田部長)指摘の2回で問題ないと返したのは事実。深く全体までチェックをしていなかった。記憶が正確でないかも知れないが、チェックの範囲限定的だったため、そのまま受け止め、該当範囲のみ確認して終わらせてしまった。大いに反省すべき点と認識している。
  • 指摘のあった自由化の中での情報共有については、温情を図っていただき有り難いが、電力各社内で対応方針を統一・徹底できていなかったことは大いに反省すべき事態。また、自由化以降、二度にわたってチェックの機会があった中で見いだせなかったとの指摘についても、反省する。
  • 事務局の方針案、また中部電力・北海道電力の対処方針も皆様合意と言うことでこのまま進めて欲しい。委員の意見は事務局で随時対応すると共に、我々のシステム改革に係る検討においても、システム開発の重要性に対する認識をきちんとしていきたい。

3.電力システム改革に係る今後の検討の進め方(資料5-1、5-2、6、7)

事務局より資料5-1、5-2、6、7に沿って説明。

自由討論

  • 資料7について、非化石価値取引市場の説明が「非化石電源で発電された電気に付随する環境価値」となっているが、エネルギー安全保障上の価値も含まれるという考え方を記載することはできないか。
  • 資料6について、新たに設置する制度検討作業部会で審議する内容は、インバランス制度も含めて大変難しい内容となると思う。実際にシステムトラブル等が起こっているものは速やかに議論を進める必要はあるが、制度設計そのものは慎重に行っていくことが重要。必要に応じて、実務に携わっている者にオブザーバー参加を求めるなど、多様な意見を集めていくべきだと思う。
  • 作業部会について、新たな制度が設計されていけば、事業者はオペ-レーションシステムの構築などの面で様々な対応が求められる。システムの構築には一定のリードタイムが必要であり、制度の全容が決まってから開発に着手するのでは間に合わないため、議論の進め方やロードマップを大まかでも示すことができれば、事業者の対応がスムーズになると思う。
  • 今回の貫徹小委員会の結果について、様々な意見があるうち、少し拙速ではなかったかという意見がたくさん出ていると思う。新たに設置する作業部会では、これまで市場整備ワーキンググループで取り扱っていたテーマについて継続して審議が行われると思うが、財務会計ワーキンググループで取り扱ったテーマについては、今回のとりまとめで結論が出たという理解でよいか。
  • 今後、電力自由化がどのように進むのか、例えば新電力の割合がどのくらいになるのか、廃炉や賠償の費用がどのくらい膨らむのかというのは、今の段階ではわからない。今回のとりまとめの内容が全てではなく、その都度、方針を見直す機会を設けて頂きたい。

→(事務局)今後、制度設計を詳細に行っていく際、システム開発が適切に行われていくことが重要なのはご指摘の通りで、作業部会では十分な準備期間を設ける必要がある。また、報告書にはそれぞれの制度毎に導入時期の目安を記載しているので、事業者にはできるだけスケジュール感をお示しできるようにしたい。なお、財務会計ワーキンググループで議論してきた内容は、今回のとりまとめで一定の方向性が示されたと考えている。

4.ガスの小売全面自由化に向けた検証(資料8-1、8-2)

事務局より資料8-1に沿って説明。その後、日本ガス協会より資料8-2に沿って説明。

  • ガスの自由化の話に関して、資料8-1p9にて、我が国と諸外国のガス料金の比較があり、産業用の料金と家庭用の料金が左右に並んでいる。この資料を見ると、諸外国もどちらかと言えば産業用の料金が安いことがわかるが、日本の場合には明らかに家庭用の料金の方が産業用に比べて高いことが、グラフではっきり分かる。
  • 実際に今、参入しようとしている事業者は殆ど大口だけであって、小口に入ろうとしているのは大手4社の電気事業者だけである。これを踏まえると、自由化して本当に小口の分野で競争が起こるのかどうか、ますます不安になる。実際に競争が起きている関西や中部など都市部の場合は、消費者の認知もかなりあると思うが、競争が起こらないが自由化してしまう地域にお住まいの消費者に対する自由化の周知が、どれだけしっかり行われているのかが特に気になっている。小売全面自由化まで、あと少ししかないが、そのあたりの検証は、最終的にどこでどのように実施するのかを是非教えて欲しい。
  • 資料8-1p9を見ると、自由化によって大口は諸外国と比べてそれなりに価格水準がいいところまで下がってきたが、家庭用はやはり高いというのが一つの解釈である。もう一つとしては、家庭用と大口とではコスト構造が大分違うため、大口は相対的に「ガスのコスト」の割合が高くなっている。それに対して小口の方は、託送料も含めた「原料費以外の費用」の割合が相対的に高くなっている。
  • もし本当に、効率的に運営しているのだとすると、ヨーロッパなどはパイプラインで直接ガスを持ってくるから安く、日本のガスの価格はLNGの値段が高いから高いといった理屈のもっともらしさが、相当怪しくなると思う。この資料だけを見て、託送料金などの原料以外のコストがすさまじく高いのではないかということを決めつけることはできないが、そのような問題も考えていかなければ、自由化だけでコストが下がっていくことは難しいと思う。色々考えながら、どのように価格を下げていくのか、これから長期的にも考えていかなければならないと思う。

→(事務局)料金原価の家庭用料金と産業用料金の違いについては、費用の発生要因に応じて振り分ける今の計算の仕方によるものであり、家庭用料金は「1日の使用量のブレが大きくなる」、「季節毎の使用量が大きく変わる」といったことに起因して、費用がかかるという面がある。
全国レベルでしっかり競争が行われているのかということについては、本委員会も含め、今後の検証プロセスで、しっかりその状況を見ながら、進めていきたいと思う。いずれにしても大きな改正になるので、状況をしっかり検証しながら進めることが極めて重要だと認識している。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 政策課電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 ガス市場整備室
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

最終更新日:2017年2月20日
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