経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革小委員会 制度設計ワーキンググループ(第1回)‐議事要旨

日時:平成25年8月2日(金曜日)9時30分~12時
場所:経済産業省本館 地下2階 講堂

出席者

制度設計ワーキンググループ委員
横山座長、稲垣委員、大橋委員、辰巳委員、林委員、松村委員、圓尾委員、山口委員、中野委員、前田委員、野田委員、瀧本委員、寺島委員、遠藤委員、沖委員
オブザーバー
一般社団法人電力系統利用協議会 江川事務局長、大口自家発電施設者懇話会 白木事務局長、SBエナジー株式会社 児玉部長、一般社団法人日本風力発電協会 永田代表理事
経済産業省
上田資源エネルギー庁長官、後藤大臣官房審議官、高橋電力・ガス事業部長、木村省エネルギー・新エネルギー部長、村瀬電力・ガス事業部政策課長、片岡電力市場整備課長、都築室長、岸電力基盤整備課長、井上電力需給・流通政策室長、安永電気事業制度企画調整官、山崎企画官、村上新エネルギー対策課長他

議題

(1)事務局・オブザーバー説明

  • 安永電気事業制度企画調整官より資料5-1,5-2に基づき説明

(2)自由討議(含む質疑応答)

  • 風力発電事業者も今後は公益的な性格を持つ事業者として認めてもらえることになり、ありがたい。全体として、既存設備を前提にした議論になっているが、系統強化の議論が不足している。例えばここに送電線を引けば再エネが増える、といったような話も広域機関では是非取り上げて欲しい。
  • 風力は広域で見ると(出力のぶれが)平準化されるという研究もあり、現に四国電力はこうした考えに基づいて管内の風力の受け入れ量を45万kWから60万kWに増やした。また、風力を含めた再生可能エネルギーの優先給電についてもEUでは一般的であり、今回のルール化に際し是非検討して欲しい。風力発電の受入量について、各電力会社の考え方がバラバラであり、統一して欲しい。
  • 広域機関は需給計画、系統計画に対してどのような責任を負うのか。広域機関は事業者から提出された計画を検討するとのことだが、検討に当たっての評価基準をどのように作っていくのか。広域機関に一定の権限と責任をしっかり与えるような設計をするべき。
  • 広域機関が行う電力融通等の指示について、大災害や電源トラブルといったトラブルの種類ごとに、どのような場合に誰が何をどのようにやるのかを明確化しておくべき。
  • 広域機関の各種システムについては、供給側・需要側のそれぞれにおける多種多様な変数に対応可能な、かつITCの早い技術進歩に対応可能な、強靱で柔軟なITシステムとして構築して欲しい。
  • 広域機関の職員には、知識や経験に加え、強いリーダーシップが求められる。また、将来この機関に入りたいという人がたくさん出てくるような機関にして欲しい。事業者に採用され将来的にこの機関を担うケースも含め、入口と出口をしっかり考えた人材の育成・確保を考えて欲しい。
  • 公開の場で徹底的に議論することが非常に大切。これだけたくさんの論点があるのに、これだけの時間しか取らないのはいかがなものか。
  • 一般電気事業者の委員もこの公開の場で積極的に発言して欲しい。例えば1時間前市場は、電力システム改革専門委員会で一般電気事業者から提案があったものだが、こうした前向きな姿勢に期待している。
  • 大前提として、報告書の方針に基づく議論を行うことを共通理解としたい。そこから外れる議論はこの場ではするべきではない。例えば広域機関の役割を出来るだけ小さくしようとする、といった骨抜きが行われることが懸念される。地域間連系線や基幹送電線の計画を事実上作り上げるのは広域機関であると認識している。事業者が作ってきた計画の中身を見ずに判を押すようなことがないようにするべき。
  • 一般電気事業者の自主的取組のモニタリングについて、資料5-2の16ページまでは卸市場そのものについての評価だと理解。例えばブロック商品の導入は一般電気事業者の自主的取組ではなく、卸電力取引所の自主的取組であることを確認したい。
  • ボラティリティについて、卸電力取引所への入札価格はインバランス料金が事実上の上限となっているため、ボラティリティが低いのは当然。ボラティリティが極端に低い場合、新規参入を阻害することもある。また、新規参入の進展や電源建設の進捗によりボラティリティが左右される面もあり、厚みが少ないが故に新規参入を諦めた結果としてボラティリティが低いだけといった可能性もあるため、ボラティリティが低いからと言って市場に厚みがあるとは必ずしも言えないのではないか。
  • この資料を見る限り、一般電気事業者の自主的取組が進んでいるとはとても思えない。電発電源の切り出しについて、検討継続となっているが、報告書が出たのはもう半年以上前の話だ。いずれにせよ、中身をもっと精査しないといけない。両建取引については、今のモニタリングの方法では、少量の入札をしていれば、やっていることになってしまうため、モニタリング方法の工夫が必要。限界費用については、料金審査をやっている電力市場整備課に知見があるから活用すべき。どちらも今回は頭出しとの認識。また、先渡市場への入札実績についても見るべき。起動に時間がかかる電源は先渡し市場で評価すればよい。
  • 新たなシステムの導入により、これまでできなかったことができるようになることは評価できる。広域機関は、本来系統運用を柔軟に行うための機関だが、安定供給に重点を置きすぎて守りに入ってしまうことを懸念。
  • 全てのコストを託送料金に乗せると、効率化インセンティブが働かなくなってしまうのではないか。
  • 卸市場活性化の指標の設定はとても難しい論点。市場のボラティリティが高いということは、新電力が(銀行から)融資を受ける際に実務上問題になっているのだろうか。
  • 広域機関は、常に中長期的な視点から業務を行わないと、短期的な電力需給ひっ迫時に適切な対応を取ることが出来ない。
  • 広域機関のガバナンスについて、発電・送配電・小売の各事業者が対等に扱われるようにして欲しい。
  • 広域機関の資料について、ここに書いてあることは必要最小限のものであると理解。これをさらに深掘りしていくことが大切。特に中立性の確保について、理事や職員を如何に中立的な人材で構成するか。すぐには無理だとしても、プロパー社員の育成も大事。また、新電力も今後供給計画を作成することとなるが、スポット入札電源への依存度が高い新電力が10年先の供給計画を立てることはおそらく困難。新電力の事業特性に配慮が必要。
  • 今後広域機関について詳細な検討が行われるわけだが、具体的な検討になればなるほど、電力会社の意見が強くなっていくことを懸念。
  • 卸市場のモニタリングは、競争環境の整備のために行うものと理解。電源開発の電源切り出しはほぼ未実施の状況だが、対応を進めていただきたい。常時バックアップの価格体系については、そもそも価格自体が高いため、相対的な価格ではなく絶対的な価格でベース電源並みの価格か否か、検証していただきたい。
  • 広域機関がタイムラグなく必要な情報を入手できるような設計とすべき。
  • ガバナンスについて、評議員会の役割・位置づけが大切。評議員は経済産業大臣の認可に係らしめることも一案ではないか。ESCJではどうなっているのか。
  • 発送電分離がきちんと行われば、発電と小売で競争が起き、卸市場も自然と活性化する。一般電気事業者の自主的取組について、確かにまだ不十分ではあるが、一歩前進ではあると思う。
  • 電源開発の電源の切り出しについては、自然に起こるものではなく、引き続きモニタリングすることが重要。中部電力以外で切り出しが進んでいない理由は何か。今の需給ひっ迫状況で切り出しても、電源開発が儲かるだけ、ということか。
  • 広域機関は、全面自由化実現に向けた基盤と理解。公正な機関ができないと、消費者の選択肢につながらない。各事業者と広域機関の関わり合い方がよく分からないので、もう少し分かりやすくしてほしい。
  • また、コストも含めた広域機関の業務内容の具体的な姿ももう少し分かりやすく示して欲しい。広域機関の苦情処理業務について、出された苦情とそれへの対応について、公開することが他の事業者にとっても有益ではないか。
  • 卸電力市場の活用については、電力会社各社ともその取組状況をしっかり公表して欲しい。
  • 広域機関の設立に伴い、ESCJルールが大幅に変わることになる。一般電気事業者が中心となって策定していくことが想定されるが、その際には我々の意見も聴きながら、一緒に作っていく姿勢を見せてほしい。
  • 市場のモニタリングについて、画期的な取り組みではあるが、引き続きどこに課題があるのかを見つけていくための作業であるという視点で取り組んでほしい。
    具体的には、
    • 月別ではなく、日別、時間別等の視点も入れてみていくことも重要。月別で見ると増えているものの、その多くは夜間部分の取引であり、肝心のピーク時間帯の取引は増えていない。
    • 資料の63ページにおいて「揚水(石油)」とあるが、予備率を8%も確保できている状況で純粋な石油焚きの揚水が存在するとは考えにくい。もっと現場の感覚にあった見方をしてほしい。
    • 予備率の各社のコメント部分については、きっちりと精査をしてほしい
    • 限界費用の考え方についても各社ばらばらと聞いている。ここもできれば統一してほしい。
    • スポット市場のみならず、4時間前市場のモニタリングについても実施いただきたい。
    • 一部の一般電気事業者は、高コストの自社電源を相対的に安価な取引所の電力と差し替えるための買い注文を出しているため、価格が上がり、結果として新電力は高い価格で買わされている。
  • 欄外にあるように、一般電気事業者が事務局に詳細データを提供していく、というのは素晴らしいこと。ぜひ、積極的なデータ提供をしてもらいたい。引き続き、より良い市場を作るために協力していきたい。
  • 広域機関のシステムのテストを行う際には、サンプルデータでテストするだけでなく、実データをよく使ってテストしてほしい。データ処理の周期についても、普段は長周期で動いていても、トラブル発生時には短周期で動いたりする。その点についてもテストをしっかり行っておくべき。
  • 広域機関の組織を置く場所とシステムを置く場所が同一である必要はない。東京は地震等のリスクも高く、システムについては東京でなくてもよいのではないか。
  • 広域機関の設立については、積極的に協力したい。実務を考えると、我々系統運用者との役割分担が重要。またシステム開発のことを考えると、大変厳しいスケジュールである。通常、システム開発には最低2年は必要。システムの根幹となる業務規程や送配電等業務指針は早急に決定すべき。早めに対応していく。
  • 設置場所について、要件をご提示いただいたが、すべてを満足させる場所はなかなかない。電力としても候補地の検討は始めており、ご判断いただくことが必要。次回以降に提案したい。
  • 広域機関については、一般電気事業者から提案したもの。その設立については、皆さんのご意見を賜りながら、積極的に取り組んでいきたい。それを踏まえて3点確認させていただきたい。
    • まずは広域機関と系統運用者の適切な責任分担が重要。実務に即した体制を考えていく必要がある。責任分担、業務分担を明らかにしていきたい。
    • 次に、設備計画について、電気料金にも影響するので、効率性も重要。まずは系統運用者が立案し、広域機関がこれを広域的視点から調整し、系統運用者が設備を作っていくことで、確実かつ効率的になるものと思う。この点を確認させていただきたい。地域事業や設備実態を知るものとして、積極的に取り組んでまいりたい。
    • 最後にアクセス検討について。ネットワークサービスにおいて、中立に対応させていただいたものの、その判断について、疑念を与えていた。今後、一般電気事業者が自らの電源を開発する際には、広域機関にそのアクセス検討を提出するということで、より中立性を高めてまいりたい。
  • 広域機関において、広域的な周波数調整を行っていただけるとのことで期待しているが、周波数調整のみならず、北本連系線のあり方の検討についても是非この機関で積極的にご議論いただきたい。再エネ事業者が、頑張っても頑張っても進まない、という状況の改善をお願いしたい。
  • また、気象監視については、一般電気事業者において、日々適切に監視されているものと思うが、今後、再エネの導入が進むことを念頭に、風況や日射量なども含めて広域的に監視する機能をこの機関が持つようにしていただきたい。
  • 事務局に早急に行っていただきたいことが2点ある。
    • ・ 1つ目は広域機関が政策形成能力や評価能力を発揮するための人材確保の計画の作成。2年後までにどのように人材を確保するのか、安心して広域機関の業務に専念し、事業者と広域機関の間を行き来できる仕組みをどうやって作るべきか。資格制度という形もあるかもしれない。広域機関の業務を担うべき人材が現状どこに居て、短中長期的にどうしていくべきかまとめてほしい。
    • ・ 2つめは資金の話。いろいろなところでお金がかかる、これをどうするのか。大まかなスケジュールはいただいているが、これに課題を入れ、詳細なスケジュールを示すべき。
  • 広域機関のコスト低減インセンティブの話が出たが、託送料金で回収するということは、料金規制がかかるということなので、今までより一層きっちり見ていくということ。連系線の計画についても、一般電気事業者に任せっぱなしで十分な体制整備が行われていないのではないか、という懸念がある。オール電化営業に相当なコストをかけていることを考えれば、はるかに公益性の高い広域連系線の整備について一般電気事業者がコストを気にするのはどうなのか。いずれにせよ、連系線計画については広域機関が大きな権能を持つべき。
  • 先ほど、電力事業者からの出向を念頭にした、人材確保のお話があったが、出向はあり得ないのではないか。電力システム改革専門委員会でもそのような指摘が多くあったはず。
  • 小売市場の活性化には卸市場の活性化が必要。一般電気事業者の自主的取組の電発電源の切り出しについては、当事者の一人としてこれからも協力していきたい。
  • ESCJは、広域機関へのスムーズな引き継ぎに協力していく。なお、ESCJの評議員会についてお尋ねがあったが、事業者や需要家、学識経験者に入っていただいており、初期の評議員会の議長は八田先生だった。
  • 広域機関の運営コストについて、費用を抑えることに対するインセンティブも含んだ形が適切ではないか。例えば、全て託送料金で回収するのではなく、会費で賄いきれない部分だけ託送料金で回収することとなどが考えられるのではないか。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 政策課 電力改革推進室
電話:03-3580-0877
FAX:03-3580-0879

 
 
最終更新日:2013年8月9日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.