経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革小委員会 制度設計ワーキンググループ(第9回)‐議事要旨

日時:平成26年10月30日(木曜日)8時00分~11時00分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

制度設計ワーキンググループ委員
横山座長、稲垣委員、大橋委員、辰巳委員、林委員、松村委員、圓尾委員、中野委員、前田委員、野田委員、瀧本委員、寺島委員、遠藤委員、沖委員
オブザーバー
公正取引委員会調整課 本間課長補佐(代理出席)、消費者庁消費者調査課 岡田課長、大口自家発電施設者懇話会 添木事務局長、SBエナジー株式会社・SBパワー株式会社 児玉部長、一般社団法人日本風力発電協会 祓川副代表理事、全国電力関連産業労働組合総連合 岡崎社会・産業政策局長、株式会社三菱東京UFJ銀行(一般社団法人全国銀行協会 会長行) 二重常務執行役員
経済産業省
多田電力・ガス事業部長、木村省エネルギー・新エネルギー部長、吉野大臣官房審議官、村瀬電力・ガス事業部政策課長、山崎電力市場整備課長、石崎電力基盤整備課長、井上電力需給・流通政策室長、畠山原子力政策課長、都築電力・ガス市場制度調整官、安永制度企画総括調整官、神崎電力・ガス事業部企画官、戸邉新産業・社会システム推進室長 他

議題

(1)事務局・オブザーバー説明

(事務局)
  • 第1弾施行後の供給計画について
  • 広域的運営推進機関のルールについて
  • 小売全面自由化に係る詳細制度設計について
  • インバランス制度に係る詳細制度設計について
  • ネガワット取引の活用について
  • 卸電力市場の活性化(自主的取組・競争状態のモニタリング報告等)について
  • 常時バックアップの見直し・部分供給について
  • 法的分離に関する検討について
  • 一般担保の取扱いについて
(遠藤委員)
  • スイッチング支援システムの検討状況について

(2)自由討議(含む質疑応答)

委員・オブザーバーからの意見の概要等は以下の通り。
  • 託送料金の設定について、事務局資料の選択肢4は、特高設備を使用していないことの透明性を担保することが困難であり、一般送配電事業者の業務に混乱が生じる可能性もある。また、遠隔地などに低圧・高圧電源が増えることになれば、潮流が悪化し、託送料金の水準が上がることもありえる。現行制度のままで良いのではないか。
  • ネガワット取引に関する主要論点については特に意見はない。需給調整契約については、発動が前提となるのはその通りではあるが、需要抑制可能な需要家を確保すること自体は必要なことであり、「囲い込み」という表現は不適切ではないか。
  • 産業部門は震災後、電気料金が3割程度上昇しており、その点、考慮すべき。
  • 連系線の運用容量の見直しについては、賛成。ただし、安定供給の観点からは、資料に記載された熱容量に加え、系統安定度、電圧、周波数の、4つの制約全てを考慮する必要がある。運用の際には熱容量以外の観点も確認し、安定供給を確保して頂きたい。マージンの見直しについても、同様に容量を増やすことは賛成するが、安定供給とのバランスがとれた制度設計を精査して頂きたい。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定については、さまざまな観点での評価が必要。事務局資料の観点以外にも、電源種別や電源の安定性次第で、整備すべき送配電網設備も変わってくる。もう少し議論を深堀りする必要があるのではないか。
  • また、電気の契約上の流れと物理的な流れは異なる。物理的な流れを厳密に捕捉することは、実務上は不可能ではあるものの、関係者とよく議論し、物理的な部分も加味した上で、落としどころを探っていくべきではないか。例えば、変動電源に対するインバランス補給は、実態は、上位系統からの補填であり、そうした点も配慮されるとよいのではないか。
  • インバランス料金については、まとまった案になっている。実際の数字の分布も試算してもらっており、非常に良い。ただし、α及びβについては一度決めたからもう変えないということではなく、実績も見ながら、必要に応じて見直すことが可能となるよう柔軟なスキームにして頂きたい。
  • ネガワットについては、ネガワット取引の類型をすっきりまとめて頂いた。特に、類型3が安定供給に資する上で重要だと考えており、類型3で参加するアグリゲーターについてはそれに見合った適切な取引条件を定めるべき、と提案されているが、すっきりした整理となっており、評価できる。
  • また、ネガワット取引について、今後の容量市場における取引も視野に入っており、世界各国の制度設計に遅れをとらないためにも、そうした観点は非常に重要。
  • 電源の構成に係る説明については、消費者が電気を選べるようになるというシステム改革の趣旨に鑑み、消費者が自分に供給される電気が何であるかを知ることは重要であり、全ての小売事業者が電源種別を開示すべきではないか。また、FITの支援を受けた再エネについては、その旨を明示すれば良いのではないか。今後、ガイドラインが策定される際には、幅広い意見を聴いて頂きたい。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定については、分散型電源の多様化に合わせてうまくビジネスとして芽吹いていくよう継続的に議論してほしい。事務局資料の選択肢4は現実的だと考えているが、ただ一定額を割り引くだけでなく、別のロジックがあるかも含め議論が必要。
  • 卸市場のモニタリングは引き続きお願いしたい。モニタリングした結果、十分進展していないことが判明した場合は、自主的取り組みから一段先に進める必要があるのではないか。
  • 託送料金の設定について、議論を深めることは重要だが、ベースとなる案を決めることも重要。選択肢4で進めて頂きたい。
  • 電源構成の説明については、消費者に商品特性としてアピールして販売する場合に説明するというルールになっているが、食品について原材料の表示が義務づけられているように、全小売事業者が、再エネに限らず、電源構成を表示するべきと考えている。電源構成も日々変わるので、算定が難しいということもあるかもしれないが、一定期間で平均して出す等の工夫ができるはず。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定については、長期的には分散型電源を促進していくことが必要であり、重要な課題。実際に自宅で太陽光発電の余剰売電をしているが、その電気は高圧系統まで行かず、地域で回っているのではないかと思うし、そのような電気については、託送料金が安くあるべきではないか。現行制度のままというのは望ましくない。
  • 事務局資料の選択肢4は妥当だと考えているが、需要地近接性割引を廃止することが適当、というのは納得いかない。電気的に無駄がないという点は変わらないと思うので、廃止しないで続けるべき。また、割引の数値については今後検討だと思うが、低圧電源から電気を買う消費者の電気料金にも関係する重要な話であり、しっかり議論して頂きたい。
  • 法的分離時の行為規制については、社内の法令遵守担当者が監視するという提案になっているが、第三者の目線で監視する視点が抜けているのではないか。法令順守担当者に第三者を入れることに、もし意味があるのであれば、是非入れて頂きたい。
  • 連系線利用の論点4について、再エネの拡大のためにも、緊急時に限らず余剰電源の融通は進めて頂きたい。事務局提案に賛成。
  • 電源種別の表示については、技術的背景を踏まえた上で事業者が表示する内容を検討する必要がある。事務局資料では、消費者が特定の電源種別を選択できるような表現となっているが、技術的には供給される電気は様々な電源が混ざっているのであり、実際には選択できないのではないか。正確には、小売事業者がどこから調達しているか、というお金の流れの問題であり、原子力や再エネからそれぞれいくら調達している、といった表現で正確に説明すべきではないか。そうすることで、消費者も正しく選択することができるし、それが理解できれば投資活動にも広がっていく。事実に裏付けられた表示を行うようにして頂きたい。
  • 一般担保については、既発債の社債権者の保護は重要だが、政策目的との比較考量により一定の制約を受け得る話。特別に厚く保護しなければならないものではなく、適切にやれば良い。すなわち、社債権者に対する特別な補償は不要。今回の改革は自由化による効率性向上やイノベーションへの寄与を目的とするものであり、これを実現するための制約について検討する余地はある。
  • 法的分離後の行為規制について、取締役と従業員で規制を分けて考えるべし、というのはその通りだが、従業員と一口にいっても、取締役や幹部候補生などもおり、与えられる権限も異なるため、分けて考えるにしても、もう少し工夫して頂きたい。
  • また、従業員の退職後の就業規制については、職業選択の自由にも関係し、憲法論との関係も整理が必要だが、同時に採用の自由の問題でもある。これらの自由を制限する就業規制は、事前規制であり相当強い規制を行うことになるため、一定の立法事実が必要。通信事業や海外の事例なども含め、立法事実をもう少し集めて、納得のいく説明をして頂きたい。
  • 取締役の退任後の就任について、意思決定に関与する取締役についてのみ規制の対象となっているが、その業務の担当でない他の取締役についても、取締役会決議に参加していれば、意思決定に関わっていると言えるし、取締役としての監視義務があるといえるのではないか。もう少し実態にあった議論が必要ではないか。
  • 安定供給、料金抑制、需要家の選択肢拡大といった目的を果たすために電力システム改革はいい形で実現して頂きたい。他方、現時点では原子力の稼働停止により一般電気事業者の経営環境は悪化しており、改革を進めることにより、電力の安定供給に支障をきたす懸念がある。第2弾改正法の附則にも書かれているように、こうした状況も踏まえて、安定供給に支障をきたさないよう慎重な議論をお願いしたい。
  • 一般送配電事業者のグループ内の資金融通について、「通常の取引の条件」の範囲内で可能となっているが、その具体的内容がすべて明らかになっているわけではない。今後の決めていくものと理解しているが、過度な規制により事業運営に支障をきたすことがないような制度として頂きたい。
  • 一般担保に係る既発債の扱いについて、社債権者の権利に実質的に影響を与えないという大前提は、茂木前大臣が国会でも発言されており、そのとおりと認識している。既存の社債権者は、現在の電力会社の資産や収益を踏まえて投資している。分社化に際して、社債権者の理解が得られず、資金調達環境が悪化することも懸念される。事務局資料の方策(2)は、東電で検討されている具体的な内容がまだ見えないためコメントはし難いが、方策(1)に比べると、社債権者の債権価値が減る可能性がある。社債権者の権利に実質的に影響を与えないという観点から、方策(1)もモデルとして検討をすることをお願いしたい。
  • 新発債発行の経過措置の終了時期については、資金調達環境の改善が前提だと思う。足元ではそれが見通せないため、期限を明記しない、又は、期限を書いたとしてもその見直しを可能とする措置について検討すべき。いずれにしても、安定供給を確保しつつ改革を進めるという観点から一般電気事業者の資金調達に支障が生じないようお願いしたい。
  • これだけの多くの論点を1回の会議で扱うのは、無理がないか。開催回数を増やすなど、今後の進め方について考えて頂きたい。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定について、遠隔地にある大規模電源から需要地に送るということを前提にしたこれまでの制度を変える必要があるという問題意識自体は評価できる。他方、事務局提案の選択肢は、どれもあまり魅力的ではない。
  • 専門委員会で議論があった地点別託送料金を導入していれば、そもそもこういう問題は起きていなかったはず。潮流の確定は難しい、という電力会社の反対により、地点別料金は実現しなかったが、その結果として、現行制度をパッチワーク的に手直ししたいびつな提案となってしまっている。本当は抜本的に制度を見直すべきだが、タイムスケジュール上、難しいというのは理解する。ただ、そのことは念頭に置いて議論するべき。
  • 電気の入と出を追うことに、どれだけ意味があるのかは疑問。(制度上は)東京から群馬へ送っていることとしても、実際の電気は東京で消費されている。本来は、その地域の逆潮量と消費量を比較して、消費が超過している場所では託送料金を安くするといった仕組みであるべき。
  • 事務局資料は、選択肢4か現行制度かという二択の資料になっている。選択肢4は現行よりはましかもしれないが、あまりにラフすぎる仕組みなので、仮に導入するとしても暫定的なものにするべき。また、需要地近接性評価割引は、選択肢4の導入とセットで廃止すべき、と説明されているが、廃止する必要はない。選択肢4と合わせて割り引いてしまえば良い。
  • 小売料金と託送料金の整合については、オール電化料金との整合性についても実際に数字が出てきた段階で確認し、コメントしたい。
  • 再エネ電気のインバランスについては、前回のWGでも大変議論になり、まだ決まっていないと認識している。
  • インバランス料金について、法的分離後にリアルタイム市場ができた場合には、リアルタイム市場価格となり、仮に市場が機能しない場合には、コストベースで算定することになると理解している。従って、この料金算定方式は、法的分離までの短期的な仕組みと理解しており、算定式を見直すべきという記載は、あくまで短期的な見直しの話だと理解している。
  • ネガワットの類型整理については、よく整理されているが、類型2が伸びて欲しい。ネガワット事業者がインバランス負担を負うという制度も合理的だと考えており、ちゃんとしたネガワット事業者が入ってくることを期待したい。しかし、事業者の中には、単純に出なりで需要抑制をさせ、たまたまうまく抑制されれば、その分、対価をもらうというひどい事業を考えている事業者もいるが、そうした事業者がいると多数いると制度の信頼性が損なわれ、小売事業者の供給力確保義務も機能しなくなる。あまりに抑制ができていないネガワット事業者は退出させるといった措置が必要なのではないか。
  • 卸市場のモニタリングについては、料金審査の委員会でも、かなり高いコストで市場へ入札していることがわかり、自主的取り組みには限界を感じている。電源開発の電源の切り出しについても、原発が動いても資料に記載されたようなごくわずかな量しか切り出せないという話だとすれば、やはり自主的な取り組みでは、これ以上の市場活性化は期待できないことは明らか。
    強制プールは必ずしも望ましくないと考えてきたが、選択肢の一つとして考えるべきだと感じている。
  • 部分供給については、低圧については否定的な資料になっているが、そもそも今なぜ部分供給を後押ししているかと言えば、常時バックアップの方が合理的なので部分供給はやらないという話であったところ、常時バックアップがちゃんと行われずやはり不十分だということになったという経緯があったため。低圧にまで部分供給を求めるべきではない、というのは、事務コストも考えると合理的かもしれないが、であれば、常時バックアップについては、コストベースの価格になっているか等、今まで以上にしっかり規制を行う必要がある。そういった改革とセットであれば、低圧への部分供給に否定的でも良いが、そうでなければ受け入れられない。
  • 法的分離後の行為規制における取締役についての規制はゆるすぎると感じる。専門委員会でフランスの知見を聞いたが、フランスでは取締役の選任に政府がかなり関与しており、それに比べれば、非常にゆるい。あまりにおかしな人を選ぶことにはないかもしれないが、送配電部門で他の発電会社へ差別的な取扱いをしたような人を社長にするといったことがあれば、中立性を害することになる。
  • 他方、民間企業の自由を政府がそこまで制限できるのかといった点や、持株会社で昇進させる等、いくらでも規制を逃れることができる点もあるので、ゆるい規制になっているのは認識した上でそこまで強い規制にしなかった点は理解するが、そうであるにしても一定の監視は必要。
  • 取締役の兼業規制については、発電事業子会社との兼職が許されるのは疑問。例えば、発電事業会社が不動産事業の子会社を持ち、送配電会社の取締役をその子会社に兼職させ、多大な報酬を与えることで、発電事業会社のコントロール下に置くことが可能になってしまう。
  • グループ会社の資金調達については、妥当な案になっていると考える。ファイナンスは、分社化後の会社がそれぞれ行うのが最も透明で望ましいやり方だが、それで安定供給に支障がでると困るので、提案のように中立性のための措置を設けながらも、一括調達を選択肢として残すということだと理解している。一般電気事業者には、相当有利な緩い提案になっており、これでもなお安定供給上問題がある、規制を緩めるべき、というのはおかしいのではないか。
  • 一般担保に係る既発債の扱いについて、事務局資料の方策(2)が合理的だと考える。方策(1)は厳しい提案。方策(2)では、例えば既発債に係る債務について送配電会社が保証するのもありえるかもしれないが、それでも方策(1)よりはましという程度で、方策(2)の方が望ましい。
  • 一般担保に係る新発債の扱いについては、一般電気事業者以外も一般担保付社債を発行できることをもってイコールフッティングというのはおかしい。電力会社は、これまで一般担保が前提の特異な世界にいたために、一般担保が重要な問題になるが、普通の会社にはそうした制度の利用ニーズはいので、それはイコールフッティングと言わない。また、引き続き一般担保付社債の発行を認めるのであれば、それは安定供給上の観点から特権を受けた事業者と位置づけて、その特権に見合った責務を負うべきである。もし引き続き発行を認めて欲しいと主張するのであれば、そのような覚悟をもって主張するべきである。
  • なお、一般担保に関して、NTTとの比較が述べられているが、NTTは、通信事業という競争の激しい市場において、電力会社よりもはるかに厳しい規制を課されている事業者であって、それを電力市場と同じに考えるのはおかしいのではないか。学ぶべき点は学ぶべきだが、NTTを引き合いに出して、「良いとこどり」をするのはおかしい。
  • 電力総連提出の参考資料に基づき、法的分離後の行為規制に係る事務局提案への意見を陳述。
  • 法的分離後の行為規制については、送配電部門の中立性と民間事業者としての自由度のバランスに配慮して頂きたい。諸外国には、元々国営だった会社もあるが、日本の一般電気事業者はこれまでずっと民間でやってきた。
  • 法的分離を行うことそのものが中立性の確保に資すると考えているが、それに加えて、どこまで行為規制を行うかは、どこまでいっても多様な考え方が出てくるので、開始時点ではバランスをみた制度設計として頂きたい。実際にやってみておかしいところがあれば、改良していくというやり方もあるのではないか。
  • 従業員の人事管理については、送配電事業といってもその業務は多岐にわたり、送配電部門の保守管理業務を行う従業員は、取引情報とは一切関係がない。ガイドラインを策定していく際には、そういう事情も勘案し、柔軟な人事異動と効率的な事業運営が可能となるよう精査して頂きたい。
  • ファイナンスについては、金融市場に混乱を生じさせないことが重要であり、市場の意見もふまえて慎重に検討して頂きたい。既発債の社債権者の権利を阻害しないことが重要。方策(2)は経営自由度というメリットはあるが、債権の価値が減じる可能性もあるため、社債権者に不安を与えないようにするためにも、方策(1)も選択できることが望ましい。
  • 一般担保に係る新発債の扱いについては、第3弾改正法施行後5年後までの時限措置との提案になっているが、足下で原子力などのベストミックスが定まっていないにも関わらず、今、将来の資金調達環境を判断することは不可能。ベストミックスを実現する措置を見極めながら、経過措置の終了時期を判断するべきである。
  • いずれにしても、電力会社としての企業価値を高め、中立性の確保に疑義を持たれないような事業運営を行っていきたい。
  • 卸市場の活性化については、一般電気事業者としても一定の努力をしている。ただ、全体として需給が厳しい状況は変わっておらず、卸市場活性化に積極的に取り組むためにも、原子力の早期稼動に努力していきたい。
  • また、電源開発の電源の切り出しについても、量がわずかとの御指摘はあったが、実際は予備率にも影響するレベルであり、少ない量とは考えてない。電源開発とは協議を続けているところであり、需給状況が改善すれば、速やかに切り出したいと考えている。まずはこうした第1弾としての取り組みを進めているところであり、引き続き自主的な取り組みを継続させて頂きたい。
  • 連系線の利用ルールについて、運用容量の算定を30分毎としたのは画期的であり、支持したい。ただ、資料にも「原則」とあり、あらゆる場合において30分断面で算定をするのは、送配電部門にとって負担になるとの話だが、我々がデータとして欲しいところは限られている。ニーズの強弱に合わせて対応しても良いのではないか。
  • 連系線のマージン利用について、利用者側のエリアに予備力があれば、マージンを使用できるという考え方は支持できる。広域的運営推進機関の新しいルール作りに活用していきたい。
  • 卸電力市場について、定期的にデータを紹介してもらえることはありがたいが、お願いしたいことが2つある。一つは、卸電力市場に関して、適正な取引についてのガイドラインを作って頂きたい。業務改善命令の対象となる「電力の卸・小売市場の健全性を害する行為」を具体化してガイドラインに記載すべきではないか。もう一つは、市場の活性化が進むような情報開示のルールを作ること。どういった情報をどのように開示するのかを、事例を挙げて整理し、ルール化して頂きたい。
  • 常時バックアップについては、現状の制度を維持して頂きたい。分社化した場合には制度を変更する必要があるが、その場合も監視が必要。また、会社によって運用や契約にばらつきがあるのが実態であり、それを合わせることが出来るようなルール作りをお願いしたい。
  • 電源構成の表示方法について、卸市場で調達される電気の中身は分からないので、情報開示するのであれば、市場の電源構成を決めることが必要。また、特定電源を売るという仕組みが可能であれば、そういう商品作りもできるので、実現できるようお願いしたい。
  • 低圧託送料金の料金体系は、新電力にとって非常に重要な問題。経過措置料金と託送料金の整合が議論されているが、実際には、託送料金に販管費と電源費を足した新電力の小売料金を、経過措置料金と比べることになる。新電力の電源は、電力会社に比べ、固定費が小さく変動費が大きいため、グラフ上の傾きが大きくなりがちだが、それに比べて低圧託送料金の傾きも大きいと、新電力の参入余地がなくなってしまう。経過措置約款との逆ザヤだけでなく、新電力電源の原価構成との関係も考慮し、参入可能領域を広げるような料金設定として頂きたい。
  • 常時バックアップについて、分社化後、卸供給と整理することは合理的な案。運用については、現在、量については契約電力の3割となっているが、低圧もルール化が必要と考えている。低圧需要については供給の経験がなく案を提案することも難しいので、供給のデータを電力会社から提供してもらってご検討頂きたい。価格は、現行は小売料金と整合しているが、卸取引と整理されれば、電源コストと整合するべき。また、価格が交渉次第となることはいいが、現行の料金より高くならないよう上限価格は設定してほしい。
  • 電源開発切り出しについては、期待に比して非常に小さくなっている。全面自由化にむけて制度的措置が必要ではないか。
  • インバランス料金については、事務局提案を支持する。ただ、αの値については、実コストを踏まえた検証が必要。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定については、現行制度を見直すことで良いのではないか。具体的には、現行制度は、どの電圧の電源も同じ近接性評価を行っているが、損失率に応じて、電圧毎に割引率を変える、といった仕組みにすれば良いのではないか。選択肢4の場合、遠隔地の電源にもインセンティブができるため、潮流悪化が懸念される。また、需要地近接性評価割引を廃止することには、反対。この制度は、引き続き合理性がある制度であると考える。
  • ネガワットについては、事務局にも整理してもらっているが、引き続き環境整備を実施し、ネガワット取引が拡大していくようお願いしたい。
  • 今回の一連の議題について、再エネ導入拡大に向けた内容が多く盛り込まれている。再エネ拡大に加え、市場活性化や安定供給の維持などを、一つの制度改正の中で実現していかなければならず、バランスが重要になってくる。インバランス料金については、市場が機能することを前提として制度設計となっており、市場を重視した仕組みとなっている。こうした市場を重視する視点と、再エネ導入を拡大する視点とのインターフェイスとなっているのが、前回WGで議題となった計画値同時同量とFIT制度を両立する仕組みであり、相互の観点から、歪みを生まない制度となっていることが重要と考えており、今後の重要な論点だと認識している。
  • 広域の送配電設備がこれまで以上に重要になってくると認識しており、電源開発の送電部門は、系統運用自体は行わないものの、一般電気事業者の設備形成に寄与してきたユニークな技術集団だと考えており、広域の送配電設備形成という社会的な要請に引き続き応えていきたいと考えている。電源開発の送電部門の分社化の提案については、そうした電源開発の送電部門の重要性を評価すればこそのものと理解しており、重く受け止めたい。
  • 第5回WGにおいて、法的分離の際にはイコールフッティングの観点から一般担保が廃止されるよう議論すべきと申し上げたが、今回の資料には5年間の期限付で原則廃止となっており、一つ意義はあると思う。経過措置を設ける事情はわからなくもないが、ずるずる残らないようにしなければならない。一般担保規定を廃止することが重要であり、廃止時期は明記すべき。電力会社や銀行が一般担保を残す必要があると主張する諸事情もあるのだろうと思うが、そうだとすれば、逆に期限を決め、一般担保の廃止に向けて関係者間で環境改善に努めていくということではないか。
  • 連系線利用計画の論点4について、事業者間で清算できない場合は融通できないことになるのか。事業者間だけでなく、何かしら制度的な議論も必要ではないか。
  • 託送料金の設定方法については、そもそも今の託送の概念にはフィクションが多分に含まれており、特高から電気が流れてくる前提で作られた制度だが、技術的な観点も含めて見直す必要があるのではないか。また、全体として理論的整合性がある仕組みになっているべきであり、制度的措置がなされている分散型電源も、なされていない電源もある点も併せて考慮するべき。
  • 需要地近接性評価割引については、どれだけ潮流改善効果があったかの実績評価を行うなど、もう少し包括的な評価を行うべきではないか。
  • インバランス料金については、事務局提案は精緻な案となっていて評価できる。ただし、リアルタイム市場ができた後は全く別の考え方になるので、その際には価格の上限・下限は設定すべきではない。
  • ネガワットの取引類型が提示されたのは良い。基本的には、類型1と類型3が中心になっていくと思うが、類型2も今後できるようになっていくことになるだろう。類型3を利用するに当たっては、系統運用者がポジの電気と同等に利用できるよう、ネガの電気にも一定規模以上の要件を設けることや、制度的にペナルティを課す、未達率の考え方など、制度的な枠を決めたほういいのではないか。
  • 電力総連からの意見について、これまで事業者や消費者の意見は反映できてきたが、勤労者の観点はこれまでなかったので、意見を聞けたのは良かった。
  • 設備利用形態を踏まえた託送料金の設定については、実際は、系統全体の電源を活用して系統運用を行っており、安定供給を維持するためにも需要地の電圧に応じてコストを負担してもらう現行制度が合理的ではないか。選択肢4は、実際には、特高設備の利用があるものも割引の対象となっており、負担に見合う受益が何か不明確。遠隔地の高圧電源が増えれば、潮流悪化にもつながるため、現時点では問題のある案と認識。
  • 連系線利用については、再エネ導入を最大限に促進するためにも、協力していきたい。この際、信頼度への影響や事故時の対応など、実効性のある形で、連系線マージンの利用拡大を進めるべき。また、利用者のニーズも踏まえて進めいくべき。
  • 論点4の広域融通については、特定の事業者の負担とならないよう、合理的な負担の仕組みとなるようにしていただきたい。
  • 広域系統整備計画を作っていく際には、電源構成や環境影響など多くの難しい要素について判断する必要がある。長期方針で基本的な考え方を整理した上で、試行錯誤しながら、系統整備を進めていくことが合理的。
  • 今回の資料3のような論点を一覧にした資料の配布は今後も続けて欲しい。
  • 御発言のあった懸念については、そうした懸念にも配慮の上、検討しているので、御懸念には及ばない。
  • 電源種別の表示については、義務付ける必要はない。義務付けが必要となるのは、消費者保護の観点。隣の家の電気と自分の家の電気に本質的な違いがない以上、消費者保護の観点からの必要性はない。電源種別を開示した方が消費者に選択されるということであれば、自由競争の中で各事業者が自ら開示していくということではないか。
  • 他人資本報酬率については、公社債利回りを過去5年よりもう少し長期でとってほしいという思いはあるが、違和感はない。ただし、アベノミクスなどの影響で上昇傾向になった場合には、短期で平均をとると高くなりやすくなることには留意が必要であり、時々で見直すべき。
  • 低圧託送については、選択肢4つのどれもしっくりいかない。選択肢1は、完全な紐付けは難しいので現実的ではない。選択肢2・3はパンケーキ問題が復活しかねない。他方、選択肢4のように割り切って良いのかは、目先はともかく将来的には疑問。家庭用の分散型電源の有効利用が進むように、というのはその通りだが、山間部で増えても困るし、低圧で集めた電気を特高に送電されても困る。完全な解はないが、何が問題で何が課題かをもう少し見極めて検討するべきではないか。個人的には、現行の需要地近接性評価割引をうまく織り込んだ形で、電源立地がどの場所かによって料金設定をしていくことが適正ではないかと考えている。
  • 電源開発の電源の切りだしについては、足元の経営環境で決断しかねるのは理解。他方、沖縄電力は、需給も余裕があり、原子力発電停止による収益悪化も生じていないので、切り出しの桁がもう一つ大きくてもいいと感じる。沖縄電力としては、切り出し分の需要が離脱してしまうこととなるし、電源開発としても固定費回収のリスクを負うことになるので、どちらにとってもメリットを感じにくいのは理解するが。
  • 一般送配電事業者の資金融通については、送配電事業者の財務健全性をチェックするという観点が抜けているのではないか。規制部門たる送配電会社には、資金的余裕はないはず。そうした中で、送配電会社が託送やユニバーサルサービスといった使命を全うできるようにすることが必要。
  • 短期資金については自由にグループ内で融通してもよい。一つの資本関係の会社間でキャッシュマネジメントシステムをやるのは良いことだ。他方、長期資金について、送配電会社が他のグループ会社に対して行う保証に関しては、一定の監視が必要ではないか。例えば、原子力発電所の新増設に係る資金について、一般送配電事業者が自己資本に比して過大な保証を行うことはリスクが全くないとはいえない。そういった観点から、送配電会社の財務の中身をきちんと確認し、必要に応じて業務改善命令が出せるような仕組みにしておくべきではないか。
  • 一般担保に係る既発債の扱いについては、債権者の権利に実質的な影響を与えなければ良いのであって、一切影響を与えてはいけないというものでもない。これなら権利が確保されていると思えれば十分ではないか。方策(2)については、東京電力が今議論中のものだが、この内容が新・総特で公表された後、市場から強い反対が出ているという声は聞いたことがない。方策(1)のNTT方式と比較すれば、NTT方式の方が安全とは言うが、方策(2)であっても説明すれば納得感は得られる状況。大事なのは、方策(1)のNTT方式だと、会社を発展させようとする際の制約になるリスクがある点。銀行がNTT方式を主張するのはわかるが、経営者であれば当然方策(2)を選択するのではないか。この点は議論の余地はないものと考えている。次回は改革の目的に照らした事務局のスタンスを明確に示してほしい。
  • 一般担保に係る新発債の扱いについては、これが問題となっているのは、間違いなく原子力リスクが顕在化したためであり、東日本大震災以前は誰も一般担保を意識していなかった。この一般担保を廃止する期限については、少なくとも現在から10年以内との事務局提案になっているが、これは、官民の役割分担など、民間事業者として原子力事業を行えるような環境の整備が実現しているという規制当局のコミットメントと理解しており、評価すべき。原子力はすぐさまゼロにできるものではなく、その事業運営について考えることが不可欠。期限を設けて、関係者で議論しながら課題を解決していくのが良いのではないか。むしろ原子力事業環境整備の問題を解決することにコミットできないような人に、原子力を任せて大丈夫かという疑念を感じる。
  • また、一般担保付社債を他事業者も発行できるようになるのは、全くイコールフッティングにならない。原子力事業を行わない事業者にとって一般担保の意義はない。
  • 常時バックアップについては、事務局資料と同様の認識であり、今後も当然維持すべきものと考えている。新電力にとって使い勝手を良くするために、ベース電源相当となるように料金体系の見直しも行っているところ。他方、抜本的に見直すことになると、市場を歪める可能性もあり、望ましくないのではないか。
  • 一般送配電事業者のグループ内の資金融通の条件について、欧州では、「市場の条件」としているにも関わらず、資料では、「通常の取引の条件」となっている。その違いについて教えてほしい。
  • 一般担保に係る既発債の扱いについては、方策(2)の方が良いのではないか。
  • 電源構成の説明については、電気の中身は同じだから、どういう由来であっても同じ、という意見には反対。消費者は、買ったもののライフサイクルを知りたいと考えており、表示が難しいにしても、努力はして頂きたい。消費者にとっても、それで電気について勉強するきっかけになる。
  • 沖縄電力管内の電源の切り出しについては、切り出さないことで固定費リスクを回避できるメリットがあるという御指摘があったが、断じてそういうつもりで切り出しの交渉に臨んでいるわけではなく、ご指摘は心外である。卸市場の活性化に資するよう努力しているつもり。
  • 一般担保に係る既発債の扱いについて、方策(2)の東電方式については、東京電力でも詳細スキームは議論中であるため、債権者の異論が出てきていないものと理解している。また、東京電力と他の一般電気事業者で状況は異なるため、東京電力で問題が無かったからといって、他社でも問題ないとは言えないのではないか。
<事務局>
  • 連系線利用時の考慮事項として、熱容量以外の観点も含め考慮するべきという点については、その通りであり、ご指摘の点以外にも、透明性の確保など様々な点を考慮することが必要。
  • 託送料金の設定と需要地近接性評価割引との関係については、改めて整理が必要と考えている。
  • 再エネインバランスの扱いについては、前回の議論も踏まえ、今後、整理していきたいと考えている。
  • 一般送配電事業者の財務の健全性の確認については、行為規制の文脈ではなく、送配電事業者への事業許可に関する規制により既に担保可能と認識している。

(3)閉会に際して

  • 論点5-2、5-4、5-5は、特段異論がなかったため、今後、具体化を図って頂きたい。
  • 論点5-3の託送料金設定や、論点5-8の法的分離後の行為規制、論点5-9のファイナンスについては、多くの議論があったが、再度、整理して頂きたい。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力・ガス改革推進室
電話:03-3580-0877
FAX:03-3580-0879

 
最終更新日:2014年11月6日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.