経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革貫徹のための政策小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成28年11月11日(金曜日)17時30分~19時45分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

電力システム改革貫徹のための政策小委員会財務会計ワーキンググループ委員
山内委員長、秋池委員、秋元委員、安念委員、石村委員、伊藤委員、大石委員、大橋委員、大山委員、崎田委員、松村委員、圓尾委員、山口委員、横山委員
オブザーバー
電力広域的運営推進機関 佐藤理事、株式会社エネット 武田代表取締役社長、東亜石油株式会社 玉井代表取締役社長(昭和シェル石油株式会社顧問)、電気事業連合会 廣江副会長、イーレックス株式会社 本名代表取締役社長
経済産業省
村瀬電力・ガス事業部長、畠山電力・ガス事業部政策課長、小川電力市場整備室長、山影電力基盤整備課長、曳野電力需給・流通政策室長、浦上原子力政策課長、吉川省エネルギー・新エネルギー部政策課長、松尾電力・ガス取引監視等委員会事務局長

議題

  1. 市場整備WG及び財務会計WGにおける検討状況
  2. 両WGにおける議論の関係性
  3. 原子力に関する自主的安全性向上の取組について

議事要旨

資料3 市場整備WGにおける検討状況及び資料4 財務会計WGにおける検討状況

市場整備WG関係

  • 高度化法の運用に関して、2030年度に44%という非化石比率目標は新電力にとって大変厳しいものである。競争の阻害とならないように、すでに多くの非化石電源を保有する旧一般電気事業者と新電力の間でイコールフッティングを図るような施策を望む。
  • 非化石価値取引市場に関しては、そもそも、非化石電源の導入を進めることが重要である。2030年のエネルギーミックスを達成するための施策をしっかりと行っていくことが重要。現状では、価格がつきにくいことが予測されるので、需要家側に炭素価格を意識させるような制度とともに導入すべきである。
  • 非化石価値取引市場において、LNG火力と石炭火力が一律に化石電源として扱われることは、公平感に欠けると考える。
  • 今後日本において再エネの導入を検討するに当たって、FIT賦課金は一番大きな問題となり得る。それに対する一つの対処として、非化石価値取引市場の創設には賛成である。結果についてはしっかりとフォローアップを行い、他の施策も含めて検討を行うことが重要。
  • 非化石価値取引市場の議論では、原子力と再生可能エネルギーをまとめて「非化石電源」としている。需要家から見て、非化石電源の価値というのを考えたとき、原子力と再生可能エネルギーを同じ非化石電源と言うには違和感がある。
  • 高度化法の44%の目標を仮に厳格に求めるとすると、非化石価値取引市場における証書の価格はスパイクすると考える。そのときには、それに対処する何らかの手立てが必要となるが、官製市場にならないように注意する必要がある。
  • 非化石市場において、再生可能エネルギー指定の非化石証書だけを選ぶことができる点を検討している事実は、是非対外的に説明してほしい。
  • 容量メカニズムを検討するに当たってはいくつかの前提が必要。まずは、供給側の不安定さに関しては、供給側に責任があると言うこと。これは再生可能エネルギーも同様であり、再エネ発電事業者も安定的な電気を供給する責任がある。また、需要側の不安定性に関しては、容量メカニズムだけで対処するのでは無く、ネガワットや瞬時調整契約などとあわせて導入を行うべきであると言うこと。稀頻度リスクに対する対応という観点でも、容量メカニズムだけで無く、広域機関が計画的に対処していくことが必要。こういった前提に立たず、安易に容量メカニズムに頼ることは、無駄な投資を促進するだけである。
  • 容量メカニズムは、発電事業者としてはありがたいこと。一方、確実な発電が見込める再生可能エネルギーに関しては、容量をそれなりに評価していただきたい。
  • 容量メカニズムは、需要の状況をしっかりと考慮する必要がある。現状も需要の減少や原発再稼働といった背景がある中、果たしてこのメカニズムが有用なのかには疑問が残る。新規投資へのインセンティブをしっかり高めていくことが重要なのでは無いかと感じる。将来への問題提起としては理解できる。
  • ベースロード電源市場に関しては、商品の設計が重要であり、安定的に大口の需要家を相手にするのであれば、1年以上といった長い期間の商品をのぞむ。そういった商品が無ければ、競争を行うことが出来ない。
  • ベースロード電源市場で扱う電源に原子力が入っているが、現在動いていない原子力がベースロード電源といえるのか疑問に思う。
  • 連系線に関しては、ベースロード電源市場で購入した電気が、うまく連系線を通らないというようなことがないように、連動した施策を考慮して欲しい。

(事務局)

  • 高度化法では、環境価値だけで無く、エネルギーの安定供給といった側面も含めて非化石電源を評価しているものであり、別途省エネ法の目標で発電事業者に関してLNGと石炭の割合に関して目標を定めており、こちらで実効性を担保していく。
  • 非化石市場において原子力と再エネを分けられるのかとの点は、需要家にとっても再生可能エネルギー指定の非化石証書のみを購入している小売電気事業者を選択することを通じて可能と思われる。
  • 容量メカニズムに関連して、供給側の特定負担に係る指摘があったが、送電線の増強プロセスなどで、現在も供給側に負担を求める施策は存在しており、今後も必要と考えている。また、WGにおいても、ネガワットなどの導入もあわせて進め、コストをなるべく抑えるような仕組みを議論している。諸外国においても一部地域を除いて容量市場の仕組みが導入されているというのが実情。一方、新設と既設の扱いに関しては、国民負担との関係でどういった制度が望ましいかは精査が必要。需給の問題に関しては、現在が大丈夫なので今後も問題ないと言い切ることは出来ない。

財務会計WG関係

  • 廃炉の円滑化のために必要な費用を、託送料金の仕組みを利用して回収するとの案について、原子力事業は発電部門に属すると考えられ、託送料金ではなく発電小売部門で回収すべき費用ではないだろうか。
  • 廃炉費用の負担について議論を深めるために、費用の規模感を定量的に示して欲しい。また、廃炉会計制度を国の政策として進めるのであれば、原子力を公益電源に位置づける必要があるのではないか。
  • 会計制度上、確実な費用回収が見込めなければ廃炉会計制度を維持できないとの説明について、何%の顧客が新電力に移ったときに、確実な費用回収ができないと見るのか、できる限り具体的な数字で説明して欲しい。
  • 一般負担金は実際にかかった費用では無く将来のリスクに備える費用であるが、過去分の負担を検討するにあたって、例えば既に廃炉している原子炉を過去においてどう考えるのか、過去を遡って算定することは可能なのか。

(事務局)

  • 公益電源として位置づけるべきとのご指摘は、財務会計WGの議論でも出ており、資料4のP6で紹介しているが引き続き検討してまいりたい。また、廃炉会計制度の議論において、託送料金の仕組みを利用することと電力自由化の整合が取れるのかとのご指摘は、引き続き議論を深めてまいりたい。
  • 一般負担金の過去分は、原賠機構法が制定される以前において、原発が稼働している間に本来は電気料金に含めるべきであった費用が含まれていなかったという点で、この部分をどう考えていくのか、WGで引き続き議論を行ってまいりたい。

両WG共通事項

  • 市場整備WGと廃炉会計WGのそれぞれで議論している各制度は、一つ一つ取り上げれば賛否がわかれるが、全体を通してどのような絵を描くのか、様々な関係者の了解を取っていく必要があるのだと感じた。
  • ベースロード電源市場について、新規参入者にとっては良い仕組みであると考える。ただし、原子力については廃炉費用の託送料金負担の問題があり、判断するにあたって負担の規模感は示して頂きたい。

資料5 両WGにおける議論の関係性

  • 容量メカニズムやベースロード電源市場の必要性は理解できるが、福島第一原発(以下、1Fと表記)の廃炉費用を託送料金で回収するという議論は理解しにくい。電源が起こした事故費用は電源サイドで回収されるべきではないか。
  • 各制度を講じる意義の説明があるが、それぞれの制度の価値、重要度の違いも考慮して、制度設計にあたっての総合的な判断をすべき。
  • 各制度に関係するコストは、これから見えるようにすることが重要。今後、各制度の設計にあたっては総合的に判断をしていくということだが、1Fに関係する費用が相対的にとても大きいため、1Fだけに過度に配慮するあまり他の制度が歪まないか懸念している。
  • 各制度にはそれぞれの目的、意義がある。総合的な判断を優先するあまり、それぞれの制度の意義を見失わないよう注意が必要。
  • 特定の制度を見れば、ある事業者にとって得することも損することもあり得る。重要なのは、特定の制度だけに着目すればデメリットがあるものでも、システム改革全体ではメリットが生まれるという点を見せることだと思う。
  • 特定の制度だけを議論すれば、非建設的な主張が出てくることがある。公開の場で、複数の制度を並行して検討することで、そのような非建設的な議論を排除できるため、今回のような検討の場は重要だと考えている。ただし、総合的な判断を優先しようとするあまり、関係する複数の制度設計の構築を待ってどの制度もスタートできないとならないよう、他の制度の設計に関わらず採用されるべき制度があれば、先行して実現させていくべき。
  • 本来の自由な市場においては、不要な電源は市場から退出し、発電時事業者はスリム化して競争力を高めるのが適当。新規投資に関しても、それぞれの個社が判断することで競争をしていくものと理解している。一方、容量メカニズムの必要性が理解できないわけでは無いので、ミニマムな形で措置をすることが重要と考える。
  • 一般負担金の過去分について、電源の切り出しの議論が本格化しているが、従来から新電力は、高い競争力をもった原子力を保有する旧一般電気事業者と同じ条件で競争してきた。仮に一般負担金の過去分の負担を求めるのであれば、原子力事業者と需要家とでは原子力発電のメリットを享受してきた度合いが異なるはずであり、需要家に一律に負担を求めるのはどうかと思う。
  • 廃炉を円滑に進めるために廃炉会計制度が整備されている。一方で、他の委員等がご指摘している、本来であれば自由競争におかれている原子力部門が、自ら稼いだ分で賄うべきとの点については、廃炉後に得られる利益に見合う規模で、稼働している期間に電気を拠出する等でバランスを取るべき。ただし、値段や量は様々な考え方があるものと承知している。
  • 各制度の内容、規模、時期の視点から総合的に議論するという点は、もう少しそれぞれの項目が具体的になっていくことで議論を深めていくことができるのではないか。
  • 廃炉会計制度の現行料金水準に与える影響や、ベースロード電源市場の市場規模がこの小委員会で示されて具体的に議論されれば、適切な総合判断ができるものと考えている。それぞれの制度の規模感は、これから示されるものと思うが、是非国民に対してわかりやすい言葉で説明し、きちんとした報道がなされることを期待したい。
  • 賠償費用について、一事業者に全て帰責させることで適切な賠償が進まないのだとすれば、それは適切だとは言えないのではないか。国としてこの論点を取り上げることは重要であり、費用負担の全体を掴むことで市場設計の議論の実効性が高まるものと考える。
  • 現実的な問題としてベースロード電源市場、原子力とその他を分けて考えることは可能なのか。
  • 資料に再生可能エネルギーの導入のために容量メカニズムを導入するといった記載があるが、問題だと考える。自由化の下で、発電施設が最低限の設備になっていく中で、需給のバランスを正しくとるための措置であり、再生可能エネルギーを支援するためというのはおかしい。
  • 連系線の利用ルールの見直しに関して、再生可能エネルギーの導入に資するといった記述があるが、そのような議論はまだしていない。あくまでも広域メリットオーダーに資するからといった議論であったはずであり、資料の記載は書きすぎかと思う。
  • 一般負担金については、年間1,630億円と計算されている根拠や、誰がどのくらい負担すべきという点がわからないため、事務局に整理していただいた上で、今後議論を深めていきたい。

(事務局)

  • 原子力が入らないベースロード電源があるのかとのご質問について、少なくとも市場整備WGでは、電源の特定をせず競争条件を合わせる観点で議論している。
  • 容量メカニズムの導入によって、固定費が安く調整力の高い石油・LNGが競争力を持つことになれば、結果的に調整力の増大・再エネの導入につながるといった意味で記載を行った。今後の記載ぶりに関しては検討したい。
  • 各委員から、2つのWGの議論について総合的な判断が重要とのご指摘を頂いた。本小委員会を立ち上げる際、同時に東電改革の在り方を検討する東電委員会の立ち上げも行っている。未だ議論の途上ではあるものの、財務会計WGでは、東電委員会の議論の経過も一部御報告させて頂いているところであり、今後も各委員の総合的な判断の一助となるよう、東電委員会の議論についても適時ご報告させていただきたい。

資料6 原子力に関する自主的安全性向上の取組について、山口委員から報告

  • 原子力事業者は、原子力発電所の再稼働にあたって新たな規制基準に対応することは当然のことであり、加えてあらゆるリスクに向き合い、第三者機関からのリスク評価だけでなく自らのリスク評価能力を高めるよう日々取り組んでいるところ。

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お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 政策課 電力市場整備室
電話:03-3501-1511
FAX:03-3580-8485

最終更新日:2016年11月18日
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