経済産業省
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電力システム改革貫徹のための政策小委員会 市場整備ワーキンググループ(第1回)‐議事要旨

日時:平成28年10月7日(金曜日)13時00分~15時00分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

委員
横山座長、秋元委員、安念委員、大橋委員、大山委員
崎田委員、武田委員、廣瀬委員、松村委員
オブザーバー
秋山株式会社エネット経営企画部長
斉藤イーレックス株式会社執行役員・経営企画部部長
柳生田昭和シェル石油株式会社執行役員・電力需給室長
佐藤電力広域的運営推進機関理事
國松日本卸電力取引所企画業務部長
内藤関西電力株式会社総合エネルギー企画室長
鍋田中部電力株式会社執行役員・グループ経営戦略本部部長

議事要旨

(事務局より資料5説明)

  • 今回の議論は、さらなる自由化の進展と、電力の公益的な視点を重視することの両面をしっかり踏まえ話し合うことが重要。また、一見すると細かい技術的な論点も多いが、需要家が議論に参加できる社会に向けた制度改革という側面も重要であり、資料も一般の需要家にもわかりやすいものであると良い。
  • 本WGは、大きな論点の是非を問う小委員会とは別に、それぞれの制度について、どのような設計が国民負担の低減につながるのかということについて、議論を行っていくもの。その点で、細かい技術的な論点は不可避である。
  • 容量メカニズムの設計を急いで欲しい。前回の小委員会では価格スパイクで投資回収が出来るのでは無いかという意見も合ったが、やはりそれだけでは難しい。しっかりと具体化されることをのぞむ。
  • 前回の小委員会では、容量メカニズムも価格スパイクもそれぞれ、長期電源投資を支援する選択肢の一つであり、容量メカニズムだけが唯一の解であるといった議論は避けるべきと申し上げた。あくまでもいくつかある選択肢の中で、最も効率的な制度を選ぶべきである。また、容量メカニズムに関しては、いまでも調整力公募という形で一部導入されているという理解であり、これだけでは不十分なのかは別の論点として、この状況はしっかりと理解すべき。
    →(事務局)諸外国においても容量メカニズムの導入に関しては様々な立場があり、次回以降の議論でそのような事例も示しつつ、より効率的な制度について議論いただきたいと考えている。
  • 連携線のルールについて、広域的運営推進機関でもしっかりと具体的な議論を続けているところであり、もとめられれば議論の成果についてご報告したい。
  • 調整力・リアルタイム市場について。具体的な議論のスケジュールを教えて欲しい。
    →(事務局)リアルタイム市場に関しては、現在の調整力公募のシステムから移行していくものであることは資料に明記しているとおり。本年度中に中間とりまとめとなっているが、議論に関しても適切なタイミングでなされるものとして認識。
  • 今回の競争基盤整備に関する議論は、自主的取組というかたちでこれまで措置していたものであるが、それが不十分であったということを踏まえ議論すべきであると考える。

(資料6について事務局より説明)

  • 資料6の12Pにもあるように、新電力のシェアは全体として増加しているが、負荷率の高い産業用分野ではわずかに留まっている。需要家にとって新たな選択肢を提供するためには、新電力の電力調達環境整備が不可欠。新規事業者が自ら建設することが不可能なベースロード電源に関しては、特に非対称性が高いと感じており、ベースロード電源市場には期待をしている。
  • これから新電力が大型のベースロード電源を設置することは難しい。電気料金の軽減という意味では、旧一般電気事業者が持つ電源の効率化を進め、その一部を新電力が調達し小売の世界で切磋琢磨することが重要。
  • 長期の商品に対して価格指標が形成されることは、長期の電源投資の確実性を高めるものでもあると考える。
  • ベースロード電源の中に原子力が含まれるかどうかは大きな論点である。個人的には、ベースロード電源市場で扱われる商品としての安定性を保つためにも、電源種を限ること無く広く含めた方が良いと考えるが、再稼働が進まず、稼働停止のリスクもある中、どのような割合にするか議論が必要。また、ベースロード電源市場への供出に関しては、ある程度の強制力を伴う措置が必要であると考える。
  • リスクと価格のトレードオフという点では、常時BUはリスクが小さく価格が高いという商品だと認識しており、ベースロード電源市場で取り扱われる商品は関してもその部分のバランスを考えつつ議論が必要。
  • あくまで経過措置である常時BUが一向に解除できる状況では無い中、代替策たるベースロード電源市場を強い効力を持った設計にすると言った議論は合理的。しかし、現段階で常時BUをどのように廃止していくのかといった議論は時期尚早であり、新たな制度が十分代替となる旨を確認してから、はじめて議論が始まるものである。
  • 既存制度の見直しに関しても、常時バックアップや部分供給というものは、適切に市場が機能すれば無くなっていくものであるので、このような旧制度が無くなっていくと言うことも、市場の適正さの指標として有効と考える。
  • 現状でJEPXの先渡市場がほとんど動いていない中、果たして新たなベースロード電源市場がしっかり動いていくのかについて説明が足りないと感じる。欧米では、需給に近い断面の市場ではあれば、値段は高くなるのが一般的だが、日本の場合は逆であり、直前の市場の方が安いことも多く見受けられる。このようななか、先渡しであるベースロード電源市場がうまくいくのかについても疑問が残る。
  • JEPXとしては、現在の先渡し市場がザラバ方式であることが、常時バックアップの移行対象となり得なかった要因では無いかと考えている。どのような形がふさわしいのかについて今後もご提案していきたいと思っている。
  • 先物市場に関してどのように考えているのかも伺いたい。
    →(事務局)どのような方式が実効的かという点に関しては改めて整理して次回以降お示ししたい。先物市場に関しても今後整理してお答えさせていただきたい。
  • p44にあるリスク管理の論点で、リスク管理は市場を通して行うべきという意見には賛成。現状の燃料費調整制度によって価格の伸縮性が無くなっている。そのような制度を基準にして考えるべきでは無いと考える。
  • 今回の話に限らないが、市場というものが人為的に設計可能かという点には疑問を持っている。あくまでも市場は自然発生的に成立するものでは無いだろうか。この意見に対しては、ある極めて特定の参加者間の特殊な取引の場を市場とよんでいるのであり、それは設計可能であるという反論もあるだろうと思う。
    →(事務局)自然に生まれてくるべき市場がうまく整備できていないものもある。公の関与によって、それまでの慣行や制度的障害を取り除くことで整備された市場もあり、どのように公が関わっていくべきか判断が重要。
  • ベースロード電源市場は、民間団体の持つ私有財産の強制的な処分という話につながる。この点を説明するためには、それが公益的に強い必要性を持つということの説明と、何かの形での補償が必要であると考える。今回のベースロード電源市場の設計に当たっても、そもそも補償が必要なものであるのか、必要であればどのような保証が必要なのかについて議論する必要がある。
  • 私有財産の強制的切り出しに関しては、まさに公益的目的の必要性との見合いである。補償に関しては、今回のベースロード電源市場に関して言えば、その価値に見合うような価格がつくような市場を作っていくということが前提になっているという理由から、財産に対する対価という面では補償はなされていると自分は理解しており、今の事務局提案から想像する限りにおいては、著しく不適当とは思わない。
    →(事務局)公的支援を得て整備されたものは、公益的目的に使用するという、バランス感の中で考えていくことが重要と理解。また、仏VPPは仏EDFが独ENBWとの合併認可の規制当局との交渉の中で自主的に取り組んだもので、財産権上の問題は発生しない。ARENHに関しては規制当局が措置しているものではあるが、料金に関して固定費を含めたものとしているので、財産権の侵害の問題も生じないと先方との意見交換を通じて確認している。こういった点も改めて整理したい
  • 自由化後の新規参入が進まず、競争が不十分であるときに、ベースロードへのアクセスに対して切り出しを求める場合は、単に旧一般電気事業者であるから求めるというのは乱暴であり、市場の状況や事業者の規模等を慎重に検討した上で、非対称規制を措置していくべきである。
  • 義務の対象を旧一般電気事業者とすることが不適当との意見はその通り。あくまで対象は支配的な事業者であり、十分に競争が進めばそのような義務も外れるのが適当。
  • 議論のタイムスケジュールに関して、容量メカニズムの議論と並行しておこなうべきと考える。長期の投資予見性がなくベースロード電源の新設が行われないのであれば、ベース市場の厚みも徐々に無くなってしまう。
    →(事務局)
    スケジュールありきでは無く、議論の中で決まっていくものだが、卸市場の活性化が喫緊の課題であることは共通の認識と考える。一方、容量メカニズムの議論も進んでいないなか、必ずしも同時平行で行う必要は無いと考えている。
  • 38Pに出ている検討項目に関して6つの項目は互いに密接に関係しているが、最も重要なのは、最終的に市場に十分な取引量と適切な取引価格が補償されること。大手電力の社内取引と同程度の価格で必要な量を調達できる仕組みで無ければ、意味のないものになってしまう。市場の実現後も、監視機関によってこれらの適正性に関して評価をしていただきたいと思っている。
  • 海外事例に関して、フランスのVPPなど市場取引価格が高くなってしまった例もあると聞いており、段階を踏みつつ、検証しながら措置をしていただければと思う。
    →(事務局)
    VPPに関しては、出し手である仏EDFは購入できないという形なので、買い手側が多くついたため高くなってしまったと認識。他方で、スポットと同様に価格が決まってしまい意味を持たないような形にならないようには設計していきたい。
  • 長期的に安定した形で、需要家に電力を供給することが重要。10年~15年といったスパンでの原価の安定を見込める形での商品になるとありがたい。これは、電源に投資する側にとっても中期的な投資回収予見性が高まるものである。
  • 電源の特定に関しては、各地域におけるミックスという形で加重平均したコストで商品を出していただきたいと考えている。
  • システム改革の目的に添って、市場活性化のためにこれまでも様々な措置を実施してきた。
  • 小売の長期安定的な供給力の確保をすすめ、小売間の競争を促し、需要家にその利益が還元できるような市場の整備が必要であると考えているが、その整備の際には過度な規制によって市場がゆがまないように配慮していただきたい。
  • ベースロード電源に関しては、立地・建設・運転のそれぞれの段階で、地域の理解と協力を得つつ進めてきているもの。特に原子力に関しては長期にわたる時間と多くの地域の理解と協力が必要であり、今現在も、地元の信頼に応える形で安全対策に努めながら再稼働を進めている段階。今回のベースロード電源市場が、こういった電源の安定的な稼働や、将来の電源投資の妨げにならないよう慎重に議論いただきたい。
  • 市場の活性化に関しては、取引所としても努力をしているところ。ベースロード電源市場に関しても、常時バックアップの市場取引への移行と考えており、これまで先渡し市場を運営してきた経験も事務局と共有しつつ議論を進めていきたい。
  • 沖縄地区で小売に参入したが、沖縄は卸電力取引所が無いため、この点も配慮いただきたい。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課

最終更新日:2016年10月31日
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