経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 ガスシステム改革小委員会(第3回)‐議事要旨

日時:平成25年12月25日(水曜日)12時00分~14時00分
場所:経済産業省地下2階講堂

出席者

山内委員長、引頭委員、柏木委員、橘川委員、古城委員、杉本委員、永田委員、松村委員

オブザーバー
北海道ガス株式会社 八木 企画部長
仙台市ガス局 山口 次長兼営業推進部長
静岡ガス株式会社 戸野谷 代表取締役社長
広島ガス株式会社 宇野 取締役経営企画部長
西部ガス株式会社 花田 総合企画室経営企画室長
日本ガス株式会社 津曲 代表取締役社長
一般社団法人日本ガス協会 蟹沢副会長・専務理事
一般社団法人日本コミュニティーガス協会 松村専務理事
公正取引委員会事務総局 経済取引局 調整課 原田課長補佐
総務省 自治財政局 公営企業経営室 廣澤室長
消費者庁 消費生活情報課 片山課長
経済産業省
資源エネルギー庁電力・ガス事業部 高橋部長、村瀬政策課長、横島ガス市場整備室長
資源・燃料部 小島石油流通企画官
商務流通保安グループ 大本ガス安全室長

議事概要

  • 小売自由化の中でも、都市ガス事業者は料金を開示して透明性を保っていきたいと考えるのか。また、公平な競争のためには、新規参入者も同様に料金の透明性を確保すべきと考えるのか。

    → そのようにすべきと考える。都市ガス事業者は料金表を公表しているが、LPガス販売事業者は必ずしもそうではない。小売全面自由化の際には、需要家に対するエネルギー価格の低減が重要であり、透明性のある市場で競争すべきと考える。

  • 国内外の経済成長という観点から改革を考えれば、総合エネルギー企業の創出が一つの解。これまで電気事業者は総括原価の下で安定供給を行ってきたが、自由化後はベース電源の建設は容易ではない。このため、総合エネルギー企業として電力に参入するためには制度的手当が必要。電力市場に対する要望があれば伺いたい。また、メリットオーダー市場ができれば、そこからベース電源も調達できるようになるのか。

    → 自社の供給区域は中小紙パルプ事業者による大きな熱需要があり、分散型電源の特性を最大限に活かせる。震災後に電気の供給が停止した経験や、中小事業者では大きな投資が難しいという状況の中、地域で協力して熱や電気を融通するシステム作りに向けた取組に参加している。

    → 自由化の先進地域で生き残るためには、ガスと電気を両方供給できる必要があり、ベース電源を保有できない事業規模の会社でも、公正な価格で電力を調達可能な環境整備を検討すべきと考える。

  • 本日出席の全事業者が小売全面自由化に前向きであることを評価。各社から指摘があったが、制度設計の上で保安は最も重要。ただし、単に今の保安レベルを維持すべきという考え方ではなく、本当に最適な保安を考え、それを自由化の中で達成していく方法を考えるべき。事業者からの具体的な提案をお願いしたい。
  • 投資がきちんと回収可能な制度とすべきとの指摘について、十分留意すべき重要な点。ただし、東京―博多間のような需要稠密地帯でも高圧パイプライン網が繋がっていないということで、ガスは電力に比べてインフラ投資が遅れているのではないか、との厳しい見方があることも認識すべき。
  • 原料調達について、小売自由化は事業者の調達能力の改善に資すると考える。今までの総括原価及び原料費調整制度の下では、調達価格が高くとも原価算入可能なため、売り手が買い手の足下を見ることも可能だった。自由化されれば、売り手に対し「価格が高すぎると事業が成立しない」と主張することが可能となる。ただし、自由化すれば自然と調達能力が改善するわけではなく、事業者の努力が必要。
  • 総合エネルギー企業として活動するためにベース電源の調達が重要との指摘があったことに感謝。電力システム改革の中で同じ問題意識を持っている。ガス事業者は、実際に総合エネルギー企業を目指す立場から、今後とも改革の必要性について主張していくべき。
  • LPガス販売事業における無償配管は昔から問題視されているが、既になくなったと思っていた。無償配管を行っても、それが顧客資産でありガス購入契約も解約自由であれば問題はないが、無償配管を理由に継続的なガス購入を求めることは違法。また、エアコンを無料取り付け代わりに契約を求める事例もあるとの指摘もあったが、こうした方法は、経済学者の視点でいえば、本来は問題とならないはず。仮に、エアコンを無償で取り付けその分をガス料金で回収すれば、料金が非常に高くなり、結果その家の借主がつかなくなる。したがって、本来そうした問題は生じない、というのが経済学上の考え方。しかし、現実にはガス料金を入居前に調べることはないであろうし、一旦入居すれば引越費用もかかるとなれば問題となりえる。これはガス市場整備室の管轄外であり、公正な競争の観点から考えれば公正取引委員会の所管かもしれないが、検討すべき重要な問題。
  • 競争の透明性確保のため、料金表を示した上で料金の高低やサービスで競争すべきとの指摘があった。料金表を示した上での競争には3つの段階がある。1つ目は、料金表を約款として規制し、届出を求めるとともに、その条件以外での販売を禁じる方法。2つ目は、料金表の届出を求めるが、それ以外の条件で販売しても問題ないという方法。最後は、顧客に料金表を渡すのみという方法。それぞれメリット、デメリットがある。事業者からの指摘では、おそらく料金表を届け出る方法が念頭にあったものと理解するが、消費者にとって公平、公正という印象が得られる一方、料金を明らかにすることでカルテルを誘発するのではないか、との懸念がある。これが唯一の選択肢ではないと考えるので、本委員会で十分に議論すべき。
  • 北海道ガスは競争相手である北海道電力と石狩LNG基地を共同利用しているが、これを競争上どう考えているか。

    → 協力できるところは協力しつつ、事業を進めていく。

  • 仙台市ガスについて、小売全面自由化の中で、事業について議会決定を要するのでは事業運営が難しいのではないかと考えるが、民営化という選択肢は考えられるのか。

    → 5年前に民営化の議論があったが最終的に延期となった。しかし民営化の旗は降ろさないと表明している。まずは震災からの回復を図りつつ、次の段階として検討していきたい。

  • 静岡ガスについて、LNG火力事業を行う考えはあるか。

    → 具体的な回答は難しいが、清水はLNG火力の立地条件が整っている。一方で、電力需要は減少しており、原子力政策の行方を見つつ競争力を確保できるか見極めが必要。コージェネレーション中心の分散型電源を着実に推進し、その上で環境変化を見つつ検討していきたい。

  • 広島ガスについて、西側へのパイプライン延伸の考えはあるか。

    → 需要開発と供給安定性、価格低減の観点からインフラ整備を進めている。現時点で西側延伸の具体的計画はないが、需要を取り込みつつ、滲み出しのようにパイプラインの整備を進めていきたい。

  • 西部ガスについて、小売全面自由化の際にはグループ毎に対応を変える場合は供給区域ごとに適用すべきとの指摘と理解したが、具体的にはどう変えるべきと考えるか。また原料調達について、ひびき基地は韓国との距離が近く、日韓共同調達のハブとしての活用も考えられるが、この点について考えがあれば伺いたい。

    → 1点目について、現時点では具体的な案は持ち合わせていないが、今後の議論材料として説明したもの。2点目について、現時点では検討しておらず、まず小型船での調達を大型船に切り替えていくのが当面の課題。

  • 日本ガスについて、無償配管によりLPガスに転換されると都市ガスへの再転換は難しいとの指摘は理解できるが、新規参入者は参入・撤退とも早いとの指摘と矛盾するのではないか。また原料調達について、中小事業者にもメリットのある仕組み構築の要望があったが、フリーライドとならないよう、リスクを取って調達を行う事業者が受益する仕組みが必要。具体的な考えがあれば伺いたい。

    → 1点目について、無償配管と参入や撤退の早さとの関係は想定していなかった。無償配管について補足すれば、ガスでの営業は既築と新築で特性が異なり、無償配管は主に新築物件での問題。また、参入や撤退については、都市ガス事業者は地域の信用金庫のような存在であり、たとえ条件が合わなくともすぐに供給を拒否することは難しい。エネルギー貧困者への供給や、中小事業者の燃料転換について支援の仕組みが必要ではないか。2点目について、中小事業者が当然に安く買えるべきとの主張ではない。大手事業者が共同で戦略を練ってバーゲニングパワーを駆使し、上流の調達価格が下がれば、結果的に中流・下流の事業者のガス価格も下がるとの趣旨。

  • 中小事業者と大手事業者との間で、バーゲニングパワーが違うためにLNG調達価格が変わるのか。ガスを他事業者から卸供給を受ける事業者は、卸価格が高いため、自らLNGを調達し卸供給する事業者と競争できないとの話を聞くが、どう考えるか。卸調達という選択肢はないのか。

    → 以前は契約量にかかわらず価格は同じだった。しかし、近年の価格見直し交渉により、購入量の大きい事業者には価格以外の面を含め配慮されている。

    → 大きな会社と交渉するのは大変。大手事業者が産出国と契約した後、その大手事業者と相対交渉することとなる。また、LNG価格は日本全体で高いといわれる。国全体でバーゲニングパワーを駆使して価格が下がれば、結果的に大手事業者から購入する事業者にとっても効果がある。国全体で価格を下げていくべき。

  • 小売全面自由化の際、パイプライン投資等へのインセンティブ確保のため、どのような制度とすべきか。、小売全面自由化のタイミングについて意見を伺いたい。また、ガスアンドパワーとなっていく上で、電力システム改革の検討に対する要望はあるか。

    → 投資のインセンティブについては、税制や補助金による直接的なインセンティブを求めているわけではなく、投資が確実に回収できる見通しが立つ制度設計がなされることが重要。小売全面自由化のタイミングについては慎重な検討が必要と考えるので、ヒアリング全体を通して議論いただきたい。電力システム改革については、卸市場を創設しベース電源を確保できるようにすることが重要。これから検討を深め、提言していきたい。

  • 保安業務を他社から引き受ける可能性について考えを伺いたい。また、総合エネルギー企業となり、ガス以外のサービスを提供する場合、ガス以外の部分についての料金表の公表も視野に入ると考えるか伺いたい。

    → 保安を誰が行うかは今後の論点。ただし、誰が行うとしても、しっかり責任をもって行うべき。

    → 私見であるが、基本的な料金を提示すべきと考える。小売全面自由化となれば、例えば、電力とセットでの料金を提示することとなると考える。また、割引等も検討する必要があろう。少々複雑な料金体系となる可能性もあるが、いかにそれを消費者に分かりやすく提示できるかが重要であり、フェアな競争の原則と考える。

  • 小売が全面自由化されると、事業者間の競争が活発になり、料金が安くなり消費者の選択肢が広がるといわれている。しかし、消費者側からすれば、これまで自由な選択に慣れておらずイメージすることが難しい。事業者からの情報提供が大変重要。その方法や内容について考えがあれば伺いたい。

    → そのために行っているわけではないが、例えば、事業者単独、または日本ガス協会の下、ガス機器や利用方法をアピールする取組など、様々なニーズに応えるための地道な努力を続けている。

今後の予定

次回は1月30日に開催し、第3グループの7事業者からヒアリングを行う予定であることを事務局から通知。

以上

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お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 ガス市場整備室
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

 
最終更新日:2014年1月20日
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