経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 ガスシステム改革小委員会(第15回)‐議事要旨

日時:平成26年10月30日(木曜日)11時00分~13時00分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

山内委員長、引頭委員、柏木委員、橘川委員、古城委員、杉本委員、永田委員、松村委員

オブザーバー
日本ガス協会 蟹沢副会長・専務理事
日本コミュニティーガス協会 松村専務理事
東京ガス株式会社 高松常務執行役員
大阪ガス株式会社 松坂取締役常務執行役員経営企画本部長
東邦ガス株式会社 冨成取締役常務執行役員
東京電力株式会社 佐藤ガス営業部長
中部電力株式会社 小山執行役員エネルギー事業部長
石油連盟 松井専務理事
公正取引委員会事務総局 経済取引局 調整課 本間課長補佐
消費者庁 消費者調査課 石井企画官
総務省 自治財政局 公営企業経営室 福西補佐
経済産業省
吉野審議官
資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 多田部長、村瀬政策課長、都築熱供給産業室長、横島ガス市場整備室長
資源・燃料部 石油流通課 濱田企画官
商務流通保安グループ 大本ガス安全室長

議事概要

ガス導管網などガス供給インフラの整備促進のあり方について

  • 全体としては事務局案に賛成。特に重要なのは、資料3のP6に記載されているが、導管Aと導管Bがあり、そのいずれかを運営する事業者が、ガス利用者の選択肢拡大のためにAとBを接続してほしいと言った際、接続が促進される仕組み。第3グループのヒアリングでの発言を踏まえれば、これは非常に意味がある。単なる導管の延伸のみならず、既存の導管網を充実させる観点から国が調整機能を果たすのは斬新な考え方。ただし、インフラの整備促進に際しては市場ベースで進める必要がある。決定的に重要なのはLNG火力発電所の立地であり、仙台の奇跡と呼ばれた新潟-仙台ラインも、発電所があったから敷設された。3.11以降、LNG火力をベースとして相当程度使うようになり、天然ガスをミドル、ベースとして使う選択肢も出てきた。こうした点を踏まえ、国が電源ミックスを明確にして、LNG火力発電所がどこで、どれだけ立地されるのかという点が、導管網の拡充の上で最も重要なポイントとなるのではないか。
  • 事務局資料の考え方でよい。導管網はまだまだ敷設が必要な場所があり、天然ガスシフト基盤整備専門委員会でもそのように整理されていた。新たなガス導管事業者にとってのインセンティブをきちんと定義しておく必要がある。ガス導管網の整備は天然ガス火力発電所の設置やコージェネレーションの促進と一体的に検討していく必要がある。また、ガス導管網の相互接続の促進については、資料3で鉄道事業の例が挙げられていたが、ガスにも参考になる内容であり、資料にある方向で進めていけばよい。
  • 資料3のP5に、これまでのガス導管の整備促進策の議論として、導管投資の際に、投下資本利益率の範囲で事業報酬率を高めに設定できる旨が記載されている。これは、事業者にとって投資回収をより確実にできるため望ましい一方、ユーザーにとっては託送料金が高くなる。エネルギー基本計画に示されるガスシフトを図るため、ガス導管の敷設に併せ、需要が生まれるようなポリシーミックスが重要。コージェネレーションや天然ガス火力発電所が設置しやすい制度とすべき。
  • 事務局資料に基本的に合意。高めの事業報酬率の設定について、総論として望ましい方向。一方、現在事業者によって内部留保にばらつきがある中で、企業体力や投資体力と関係なく一律に高い事業報酬率を設定するのか、企業体力により差をつけるのか。本当の意味でイコールフッティングとする観点から、実務的な制度設計にあたり、より深い検証が必要。

→導管の相互接続について、これまでの小委員会の議論では、未熱調ガスの扱いについては今後詳細に検討するという整理であったと認識。利用者からは未熱調ガスの供給への要望もあり、その扱いを整理しないまま議論を進めれば、制度設計次第で需要家の選択肢拡大を狭める可能性があるのではないか。具体的な制度設計に当たっては、未熱調ガスの利用拡大を阻害することないよう願いたい。

→効率的な導管の整備には、需要の確保が重要であり、天然ガスシフト基盤整備専門委員会の報告書においても同様の指摘がなされている。資料3にも記載があるとおり、特に内陸に設置される火力発電所が重要であり、それにより導管は延伸される。さらに、沿線に工業団地等があれば投資回収の確実性が高まり、導管網の普及拡大の可能性が広がる。事業者としても需要開拓を懸命に進めるので、国も需要開拓と敷設整備を一体的に推進するようなエネルギー政策をとってほしい。

→委員長から、事務局提案に対する異論はなく、本日の議論を考慮しつつ取りまとめを行うこととする、と総括。

導管部門の中立性確保について

  • 理論的には、中立性確保のために必要なルールを設定し、それが遵守されれば法的分離は必要ない。しかし、これまで託送ルールを作る際に、ガス事業者が抵抗してルールが出来なかったという経緯がある。一例として、液化天然ガスの気化・圧送コストを、全額託送料金に参入して新規参入者に負担させており、これを是正すべきと10年以上指摘してきたが、ガス事業者が納得しないため修正されずにいる。法的分離の利点は、中立的なルール作りの上で、小売と導管が別々の法人であるところが議論の出発点となること。法的分離を行わないと、差別的な取扱いがあることを出発点に議論を積み上げる必要があるため、議論に時間を要する。本日のガス事業者の報告は、従来とはトーンが改善されておりよかった。本審議会でも最初からこのようなスタンスで臨んでいればさらに有益であったが、これまで肝心な部分が詰まってこなかった。全面自由化をうまく進めるためには、原則として法的分離すべき。
  • ガス事業者の報告について、現在でも託送料金には行政が一定の関与を行い、透明性・中立性が確保されている、という主張であれば受け入れられない。変更命令は極端に問題がある場合にのみ発動されるものであり、基本的には事業者の自主性に任されているものと理解。現行のガスの託送料金は、電気事業者の家庭用小売料金以上に事業者の裁量の余地が大きい。このため、今までの託送料金がおかしいのであれば、それは行政が指摘しなかったためであるとの主張は受け入れられない。行政は、極端に問題がなかったことしか担保していないと考える。
  • ガス事業者から透明性を高める提案が出されたことは、非常に前向きで良いこと。一方、事業者の認識としては、これまで事業者に裁量を任されてきたが誠実に取り組んできたが、従来の公表方法では外部から適正性が分からなかったため、今後詳細に公表していくとの主張なのか。それとも、これまでの料金体系では、本来の趣旨から考えれば算入されるべきでないコストが算入されており不適切であったため、それを改善するとの主張か。

→託送の気化・圧送原価については、大きな問題と認識しているが、ルールに関わる話であり、事業者がこの場で算入から外すか否かといった発言をすることは躊躇する。各社の事情もあるが、自社としては可能な限り早く外すべきと考えている。託送料金については、事業者として恣意性はなくルールの範囲内で適正に算定してきたものと認識。現時点で完全か否かは自ら評価することは難しいと考えるものの、現行制度の下で一生懸命に取り組んできた。これを第一ステップとして、公表を進めて新規参入者にも見てもらい、その内容が不適切であれば、全面自由化に伴う託送料金査定の際に指摘を受けることとなるものと考える。

→気化・圧送原価については、審議会における議論が決着したことを受け、現行ルールになったものと理解。超過利潤についても同様。新たに審議会で問題提起がなされ、改善すべきということになれば対応したい。

  • 資料4のP6に記載されている「(4)保安・災害対応」について。ガス事業者は、ガス安全小委員会において、保安責任を小売事業者に分離しても組織的な応援態勢を組むことで震災にも対応可能と主張している。また、事務局からは小売事業者と導管事業者が震災時に連携するルールを設ければ問題は生じないと聞いている。形式的にはそのとおりだと思うが、消費者団体の立場としては、通常時でも震災時でも導管事業者に一貫して担ってもらいたいと主張してきており、現在でもその意見は変わっていない。消費者団体の意見交換会では、ガス全面自由化を認識していない人も多く、全面自由化されれば保安が心配との意見も多い。全面自由化されても、今のガス事業者を変えないのではないかと思う。大都市で震災が起きれば、電気と異なり、広範囲のガス漏れによる二次被害が心配される。一緒であればコミュニケーションが容易だが、離れるとコミュニケーションが難しくなることを考えると、地元のガス会社の導管部門と小売部門が分離した場合、緊急対応の面で不安を感じる。ガス事業者のプレゼンのような改善が図られるのであれば、今すぐ法的分離を行う必要はないのではないかと考える。
  • 本日のガス事業者の提案は、従前より踏み込んだ内容であり感謝。法的分離や会計分離の目的は、競争を活性化して新規参入者を増やし、料金を下げること。その目的に照らし、会計分離+一定の行為規制と法的分離の間で、社会的コストとメリットを比較衡量すべき。その際のポイントとして、事務局資料にある中立性、透明性に加え、納得性が重要。ガス事業者と導管の利用者双方が納得するプロセスが重要ではないか。ガス事業者と導管の利用者の間には情報の非対称性があり、現行制度では利用者の納得感を得られていない。対応策として、今回提案があったように、例えば託送収支計算書について、計算の正確性からさらに踏み込んで、妥当性や納得性を確認することとしてはどうか。今回のガス事業者の提案が、納得性の向上に資するかは詳細な分析検討が必要。会計分離+一定の行為規制と法的分離のいずれが社会的便益を向上させるか、本日の事務局資料では十分に検証できておらず、さらに検証を追加すべき。
  • 電力システム改革では第3弾に向け制度設計を急いでいるが、ガスについても、電気と同様の形態で導管の中立性を担保すべきという議論は少し違うと考える。電力は同時同量が必要であり、また、家庭からの余剰電力の売買が可能なため、BtoCの取引が存在し、大きなビジネスを生む可能性がある。一方、ガスではそうしたBtoCの取引はなく、参入者は電気事業者や石油会社である。また、ガスは導管が蓄ガス効果を持っており、導管と基地が連携して初めて最適な需給構造が生まれる。このため、現行の同時同量を緩和していく必要はあるだろうが、基地と導管は一体であることが非常に重要である。新規参入者に対する公平性の観点から、何らかの分離により透明性を維持するのは当然であるが、ガス事業者から提案されたような取組みにより、透明性を確保しつつ託送料金が適正化され、同時同量も緩和されるならば、まずは電力の法的分離をよく見ながらステップを踏んでいくべきではないか。現状では、電力と同時期に法的分離を行う必要はないのではないか。
  • 資料5のP21にある「プロファイリング託送方式」について、「一定規模以上」とあるが、その割合の具体的なイメージはあるか。

→例えば、姫路地域では新規参入者からガスが注入されているが、それでは姫路から遠い地域の利用者にはガスが届かないため、姫路からガスが届く地域の需要量が注入量の上限となる。新規参入者にとってすぐに上限に到達するものではないことは御理解いただきたい。

→導管網における場所や計画と実際の需要の差異などにより異なる。一般に導管網の先に行けば行くほどその制約は厳しくなるが、一律に1割、2割といった数字を示すのは難しく、個別に判断が必要となる。

  • ガス事業者から提案がなされたことは有難く、高く評価したい。従来の制度で中立性が保たれていたか否かは不毛な議論であり、むしろ、来たるべき自由化の中で、どのような制度を作っていくかが重要。ガス事業者自身が様々にアイデアを出していくことが、自由化時代の正しいガス事業者の姿であると考える。事務局資料について、法的分離にどのような行為規制が付随するかは、海外でも国により様々であると理解。その点を議論せずに分離方式を決めてしまうのは不安を感じる。本日は分離方式に対し意見を述べるものではない。行為規制や託送に対する考え方など、もう少しあるべき姿を共有し、議論を深めてはどうか。
  • これまでの全面自由化の議論においては、ガス事業者各グループから約20社の意見を聴取した。そして、大筋で意見の一致を確認した上で、どのような自由化としていくべきかを議論する、といった流れで進めてきた。本日の議論では、意見が一致しているのは、導管部門の中立性を高めるには分離の程度を高めるべき、との点。ガス事業者の提案が改善されたとの意見もあったが、提案の基本は会計分離の拡充である。一方、事務局資料では、最善は所有権分離、次善は法的分離、と読める。自由化の議論とは異なり、意見の対立が確認されたのが本日の議論の本質。その上で、ガス事業者の提案については、現行制度の拡充で対応可能ならば何故これまで対応しなかったのか、といった反論があり、事務局提案を覆すほどの説得性には至っていない。
  • 一方、法的分離の影響については、資料4のP7に4点提示されているが、(2)の導管敷設を妨げるという議論は成立しないと考える。現在、供給区域が全国の5%しかないが、これは法的分離されてない現状での結果である。一方、(1)のコストへの影響は記載のとおりかと思うが、デメリットに比べ透明性が高まるメリットの方が大きい。(3)の資金調達については、よく分からないため、金融のプロの意見を伺いたい。(4)の保安・災害対応については、最も重要な点であり、特に緊急時保安について法的分離や所有権分離で対応可能なのか精緻に議論すべき。
  • 本審議会の素晴らしいところは、ガス事業者207社を4グループ分けてヒアリングを行ったことである。議論対象の3社のみならず、各グループの事業者にもう一度意見を聞いてはどうか。先延ばし論ではなく、そうした手順を踏む方が、きちんと分離方式を決められる。また、所有権分離も選択肢から外すべきではない。そもそも、全面自由化と分離方式を一体的に決める必要があるのか。分離時期が1年後になったとしても、電力と同様なのであり、拙速に議論を行うべきではない。
  • これまでの会計分離で本当に中立的であったかを議論するのは非生産的、との意見があったが、反対であり決定的に重要であると考える。法的分離や所有権分離の議論がなされる理由は、制度的な担保がなければ中立性が確保できないのではないかとの考え方に基づく。会計分離を基に制度を修正しても、事業者に相当程度の裁量性が残る。それで十分に中立性が高まると期待しうるのか、過去を検証する必要がある。現在の情報開示では不十分でありさらなる開示が必要との指摘は、昔から新規参入者が主張してきたこと。にもかかわらず、ガス事業者は自主的に情報を開示してこなかったことを考えれば、会計分離のままで透明性が担保できるのか、よく考える必要がある。過去をよく検証して、事業者に広範な裁量がある制度の下で誠実に対応していたか、十分に中立性が担保されていたか、きちんと確認すべき。例えば、エネファーム等の開発費や需要開発費が託送原価に入っていなかったかは検証すべき。もし、ガス事業者の裁量があるため、制度趣旨に反してこうした費用を託送料金に算入してきたということであれば、会計分離では中立性を担保することは不可能である。
  • コストと便益を比較することは重要だが、それは法的分離の方針を決定した後で、行為規制を議論する際の話。例えば、資金調達や従業員の異動まで細かく規定してしまうと、デメリットが多く発生し、とてもコストに見合わない結果となる。しかし、法的分離をするかどうかの議論の際には、法的分離をしなくとも中立性が担保できることを、説得的に示す必要がある。保安について、不安があるという指摘はもっともだが、それは保安を最優先に行為規制を検討することで対応可能と考える。また、拙速との指摘については、法的分離を実際行うには、行為規制を詳細に検討する必要があるため、十分に時間を要する。このため、法的分離か否かの意思決定を後ろ倒しすれば、その準備が進まなくなるため、むしろ、法的分離を行うならば早期に意思決定を行い、その間に弊害が出ないよう十分に準備を行う方が適切ではないか。
  • 小委員会において第15回になって本格的に分離に係る議論が行われ、この期間で決めてしまうというのは拙速な印象。分離方式が与える影響について、第2、第3、第4グループの事業者の意見も聴きたい。また、関西電力も本日出席していないが、意見を聴きたい。議論には、どうしても半年程度は要するのではないか。こうした手順をきちんと詰めた方が、よい結論が得られる。議論を焦る必要はないのではないか。
  • 検討が十分ではないものの、現段階では法的分離を原則としてさらなる検討を進めるべき。これまでの自由化の経緯を考えれば、ガス事業者は100m競争である一方、新規参入者は障害物競走という状況。その障害物を一歩一歩取り除いできたが、まだ多数残っている。ガス事業者がルールを遵守しているといっても、それは新規参入者に障害物が残っている状態でのルールであり、これまでガス事業者は障害を取り除くことに反対してきた。今回は、小口を自由化する議論であり、小口参入には一定のシェアを確保できないと採算性が取れず、今までの大口の自由化とは異なる。新規参入者の障害を全て取り除かなければ競争にならない。
  • また、法律上は役所が命令できることとされているが、現実には人員も時間も限界がある。これを認識した上で最適な制度を検討すべき。今回のガス事業者の資料は相当程度の前身があり、最初からこうした案が出てきたならば良かったが、本小委員会の検討経過から考えれば、これを信用して法的分離の議論を止めることはできない。なお、本日のガス事業者の提案は、一般的、基本的なものであり、実際の運用を詰める必要がある。実際に機能させるためには、利用ルールと紛争処理の仕組みが必要である。

→新規参入者の立場で言えば、公平性の確保のための大きな課題は2つあり、同時同量と通信装置の設置費用である。この2点について、ガス事業者と新規参入者で扱いが異なると認識。同時同量については、新規参入者は1時間単位、10%の範囲での同時同量が求められる一方、ガス事業者は導管の貯蔵機能を活用した緩やかな同時同量である。通信装置については、新規参入者が供給する利用者には通信装置をつける必要があり、ガス事業者の資産であるが設置費用は新規参入者の負担。一方、ガス事業者が供給する利用者には通信装置が設置されない。この通信装置の設置目的は、ネットワークの監視であることから、この費用は託送料金で回収すべきものと考える。以上2点は、現行制度下で公平性の確保が不十分であることを示す事例であり、是非とも更なる公平性を高める措置を講じていただきたい。また、ガス事業者から説明のあった取組みについては、一日も早く実施していただきたい。

→確かに、ガス事業者は対応が遅いのではないかとの指摘はあるかもしれない。昨年11月以来、全面自由化を前提として、社内で託送部門の透明性、中立性確保の方策を真剣に検討してきたことは理解いただきたい。本日提案した6項目も、そうした長期間の検討の結果である。障害が残っているということであれば、スピード感を持って対処していきたい。

→エネルギー政策の最大の課題は低廉な安定供給。電力、ガス、石油の垣根を低くして相互参入を行い、利用者の利益を高めていくことがエネルギー政策の根幹である。その意味で、導管部門の中立性確保は、新規参入者にとって、外部から託送料金の適正性や公平性が確保されているか分からないことが問題。そのための方法は、安定供給及び安全の確保は当然であるが、自然独占性が高い点は電力と同様であるため、基本的には電力と同様に考えられる。仮に電力が法的分離の方向であれば、ガスも同様とすることが望ましい。

→託送実施者の観点からいえば、一般ガス事業者はネットワーク全体を維持しており、自ずと役割が違う部分がある。また、一般ガス事業者が供給する利用者でも、一定規模以上の場合には、流量管理のために通信機能付きの計測器を設置し、安定供給を確保している。共同基地から供給する場合でも、同時同量の確保やその手段としての通信設備を全く無くすことは難しい。一方で、現在の方法から改善の余地がないとは考えていない。これまでの議論においても、同時同量制度では既存の2つの類型に加え、柔軟な対応をとることも認められている。今後議論しつつ、改善すべき点があれば改善していきたい。

→現行の託送制度には、中立性、公平性、透明性の観点から様々な問題があると実感している。新規参入者が供給区域をまたいで供給する場合、区域ごとに託送料金を支払うことになるが、一般ガス事業者は卸販売となり、最終小売価格の中に託送料金が本当に2事業者分算入されているのか不透明感がある。また、二重託送の場合、同時同量制度が既存事業者間で構築されておらず、複数の事業者をまたいだ託送は事実上不可能。いずれの解決にも導管部門の中立性を確保する仕組みが必要。導管部門と小売部門の業務仕分けを行い、外部から中立性が確認できるよう透明性を高めてほしい。また、エネルギー基本計画で「市場の統合を通じた総合エネルギー企業等の創出」がうたわれており、ガス事業に閉じた検討ではなく、電気事業を含めたエネルギー政策全体を俯瞰し、公平性を担保してほしい。ガス事業の導管の中立性が電気事業の送配電網より劣ったままで相互算入が進めば、電力・ガス両方の市場で歪みが生じ、新規参入が進まず選択肢の拡大という利用者のメリットが実現されない。電力システム改革では、送配電網を有する子会社の意思決定に対する親会社の規律や、グループ内の資金調達の規律など、ネットワークの一層の中立性に向けた議論が進められている。エネルギー事業者間で競争条件に差が生じないよう、整合の取れた制度となるよう検討してほしい。

→我々としては、全面自由化に伴い十分に導管の中立性は高められると考えている。現行のルール自体は託送制度において中立性確保の点で妥当なものと考えており、運用においても、結果的に恣意性がなかったかは証明できないが、少なくとも恣意的な運用はしてこなかったと断言できる。まずは現行制度下で中立性を担保できていたのかを検証すべき。新規参入者から指摘があった気化・圧送原価や超過利潤については、託送制度を維持する上でルールとして決めた話で、その当時に必要と決めたもの。今後、改善の余地があるならば検討すべきと考えている。同時同量や通信設備についても指摘があったが、同時同量は新規参入者が参入する際に託送供給の安定性を確保するために必要なルール。また、通信装置も託送制度の維持にどうしても必要と理解しているが、改善の余地があれば取り組む。一方、現行制度では透明性がないとの意見があったが、本当に中立性が維持されていないのではなく、外部からよく見えないという指摘と理解。少なくとも、これまでルールに従って透明性を確保する努力をしてきたが、本日提案したように、今後も透明性を向上する努力をしていきたい。

→委員長から、本日は様々な意見が出され、この場で結論を出せる問題ではないため、本日出された意見を一旦事務局で整理し、次回改めて本論点を議論したい、と総括。

今後の予定

次回は11月13日に開催。

以上

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お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 ガス市場整備室
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

 
最終更新日:2014年11月28日
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