経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 ガスシステム改革小委員会(第21回)‐議事要旨

日時:平成27年1月13日(火曜日)16時00分~17時45分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

山内委員長、引頭委員、柏木委員、橘川委員、古城委員、杉本委員、永田委員、松村委員

オブザーバー
日本熱供給事業協会 辻副会長
日本ガス協会 蟹沢副会長・専務理事
日本コミュニティーガス協会 松村専務理事
東京ガス株式会社 高松常務執行役員
大阪ガス株式会社 松坂取締役常務執行役員経営企画本部長
東邦ガス株式会社 冨成取締役常務執行役員
東京電力株式会社 佐藤ガス営業部長
関西電力株式会社 北村グループ経営推進本部副本部長
中部電力株式会社 小山執行役員エネルギー事業部長
石油連盟 松井専務理事
公正取引委員会事務総局 経済取引局 調整課 本間補佐
消費者庁 消費者調査課 石井企画官
総務省 自治財政局 公営企業経営室 福西補佐
経済産業省
資源エネルギー庁 吉野審議官
資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 多田部長、村瀬政策課長、都築熱供給産業室長、横島ガス市場整備室長
省エネルギー・新エネルギー部 戸邊新産業・社会システム室長
資源・燃料部 石油流通課 濱田企画官
商務流通保安グループ 大本ガス安全室長

議事概要

報告書(案)について

  • 簡易ガス事業について、現行法では70戸を基準として、液石法とガス事業法が分かれているが、70戸未満の場合は現在でも開放検査を含む義務がかかっているということか。

→ 簡易ガスでない69戸以下について、高圧ガス保安法に係るものについては、開放検査義務がある。

  • これまでの議論では、消費者保護の観点から、安全かつ料金の低廉化につながることのみならず、地方の消費者の利益にもなることを考えてきた。災害時対応等の保安における小売事業者と導管事業者との連携については、小売事業者が導管事業者にきちんと連携・協力できるような制度となるよう、法整備に当たっては入念な検討をお願いしたい。また、簡易ガスの料金経過措置は、熱供給事業における料金経過措置の視点と整合性を持たせたものとしてほしい。
  • 報告書案のP7には、高圧導管の敷設距離が大幅に伸びている、とある一方、P24では、現行では導管延伸が進んでいない、とあり、この違いをどのように理解すればよいか。P16の(2)にある、特定ガス導管事業に対する変更命令について、第19回の資料では「内容が不適当と認められる場合」とされていたが、今回は「著しく不適当」とされている。この変更理由は何か。また、ガス導管事業者の中立性確保は、法的分離に限らず、地方の消費者にとって料金低下の便益を行き渡らせるうえで重要。8割を占める従業員100名以下の中小事業者を除き、残りの2割の一般ガス導管事業者について、対象としてほしい。
  • 報告書案のP14に「経過措置の期間を明確にし、その上で必要であれば更新できる制度とすべきとの意見があった」とあるが、前回も議論になったが、引頭委員からは競争状態が確認されれば、速やかに解除すべきという旨の御発言があったと認識している。それを踏まえれば、「3カ月や6カ月と区切るなど」は不要ではないかではないか。また、報告書案のP29の委員長の認識、コメントについては、委員長だけの認識、コメントだったのではなく、そのまとめ方が妥当であったという趣旨で支持する。
  • P25~P26の災害保安体制に関する記述のうち、オブザーバーからの指摘については、私も賛成であり、かつ我々委員の中から言うべき点であったと認識。このため、本指摘を支持する委員がいた旨を明記してほしい。
  • 法的分離の「それより前のタイミングで実施することを検討すべきとの意見があった」の部分について、「実施することも検討すべき」としてはどうか。
  • 報告書案のP28の「(4)まとめ」の3つ目の・に「「法的分離』を前提として準備を始め、1年間に期限を区切って」とあるが、その次には、「一方で、若干の幅があったが、「法的分離」の導入を方向性として前提とする、あるいは視野に入れることをしなければならない」と記載されている。ここでは「前提」と「視野に入れること」が併記されおり、「前提」と「視野に入れて」ではニュアンスが異なること、託送供給料金の精査のあり方など実務的な課題があることを踏まえると、「視野に入れる」ということは、「会計分離の中で実務的な検討をしたが、その結果、会計分離では問題点をカバーしきれないため、法的分離をある程度視野に入れて検討する」ようなことをイメージしている。表現は事務局及び委員長に委ねるが、この点に留意してほしい。
  • 報告書案のP14の「(ウ)経過措置の解除の指標」について、「3ヶ月や6ヶ月」などの期間は、私の理解では競争状況のモニタリングのタイミングが「3ヶ月や6ヶ月」ということであり、競争状況が確認され次第、速やかに料金経過措置を解除すべきだと考えている。
  • 報告書案のP28「(4)まとめ」でそれぞれの委員が発言した内容を4つに分類して記載しているが、「1つの方向で全員が一致した」というよりも、意見が分かれたということを明確にしたということで、重要な報告書だと思っている。この4つの意見があり、最後に山内委員長から、委員長としての見識に基づき整理いただいている。P29に「一方で、若干の幅があったが、「法的分離」の導入を方向性として前提とする、あるいは視野に入れることをしなければならないと過半の委員から発言があった」と記載されている。「若干の幅があった」理由は、事業者が提案した会計分離をやってみて、それでも上手くいかなければということで、慎重には慎重を重ねるといった意見があったからと理解。エネルギー基本計画に沿った形での答申になっているかと考えた場合に、天然ガスシフトを考えれば、需要と一体化したガスパイプラインの整備が重要。消費者の観点からは、一次エネルギーと二次エネルギーの差は大きく、我が国の一次エネルギーの安全性は、今まで世界の中で最も高かった。これは上流、下流が一体となっていたためといっても過言ではない。一次エネルギーのガスは、二次エネルギーの電力と事情が異なる。新規参入してくる事業者は、基地を保有する電力会社と石油会社であり、その中で均衡ある競争環境をどう作っていくかということも「幅」の中に入っていたと思う。法的分離による影響が現実性をもって見えていない以上、結論を急ぐ必要はないと考える。「若干の幅」の中に含まれる内容は、簡単に一言で言えるものではないと考える。可能であれば、委員長の判断でこの趣旨の追記をお願いしたい。
  • 中立性確保については、原理的には法的分離や所有権分離により実施するというのは理解するが、業界の取組み経過などを踏まえ、ステップバイステップで検討することが必要。P30の「人事管理に関する規律」について、導管事業と小売事業における従業員の兼任を禁止することは理解。しかし、ガス導管事業者の従業員の退職後一定期間内にグループ会社のガス小売事業等に従事する従業員となることを禁止することは、少し厳しすぎるのではないか。ガス事業は、今のところ導管事業と小売事業しかないため、一定期間禁止とすると人事交流を認めないということと同じ。また、保安の話で言うと、小売事業者の中に、かつて導管事業で働いていた人がいれば、災害時に小売事業者に予備軍がいることとなるので、これは大きなメリットである。両方をやるメリットを損なわないよう、慎重に検討する必要がある。
  • P31「(ウ)託送供給料金の公平性・妥当性の精査の在り方」については、非常に重要な項目であり、法的分離の実施の有無に関わらず、検討が必要なものであることから、そのことが分かるように記載を工夫してほしい。
  • 報告書案のP31「(4)まとめ」の中で、仮に法的分離を実施する場合の時期について「電力システム改革を参考に平成31年から33年までとする」とあるが、これは電力システム改革よりずるずると遅らせることにならないためのものと認識。そのことが明らかになる記載ぶりとしてはどうか。「検討すべき」ではなく「検討する」とすべきとの意見。
  • 報告書案のP15の「(4)利用者保護の観点から小売事業者に課すべき義務」や「(6)最終保障サービス」については、丁寧に記載いただき感謝。P40の、LP事業者に関する書面交付による料金などの供給条件の提示については、昨年末の資源・燃料分科会でも、消費者委員から要請した経緯があり、「資源エネルギー庁として検討すべき」と記載してほしい。
  • これまでの部分自由化による競争を踏まえ料金が低下したということだけでなく、欧米などの家庭部門などの自由化の状況・事例を踏まえた記載とした方が、説得力があるのではないか。
  • 料金経過措置について、これまで各委員から意見があったその措置の解除の目安となる利用率や市場シェアなどの具体的な数値案については重要な意味を持つことから、今後その妥当性も含めきちんと検討すべき。その検討に当たってはオブザーバー参加している公正取引委員会や消費者庁からの御意見も必要だと考える。
  • 本報告書を踏まえた今後の詳細な制度設計に向け、3点申し上げる。1点目は、今回のシステム改革の一番のポイントは自由化であったと理解している。今回の報告書で、ガスについては平成29年から自由化ということが初めて記載されたが、これが形骸化することがないよう、需要家の立場に立って、様々な意味のあるものとしていただきたい。単にメニューの数が多いというのみならず、本当に需要家のためになる、需要家の立場に立った形にお願いしたい。
  • 2点目は、ガス事業者から提示された「直ちに着手すべき対策」について。現時点では、会計分離の中でいかに導管部門の中立性を確立していくかが非常に重要となる。今後、法的分離をめぐる議論の結果に関わらず、資料に記載されている時期を待たずに、早期に実施してほしい。また、これに限らず、新たな中立性確保のための施策があれば、積極的に取り組んでほしい。
  • 3点目は、今回のガスシステム改革は、同時同量を始め、従来のオペレーションにとらわれず、業界全体の効率化を図ることを考える良い機会になったのではないか。業界でイノベーションが起こるような取り組みを同時に進めていけば、今回のシステム改革の意味や意義も大きくなるのではないかと考える。
  • 電力システム改革の審議会でも指摘されたが、会計分離を維持すべきという意見には、本当に理屈があるのか疑問。例えば、法的分離をすると保安に関して不安があるという意見は、本当に理屈があるのか。事業者から出された理屈は「肌感覚」であった。現場の人の肌感覚を完全に無視することはないが、肌感覚を持ち出すと議論が止まってしまう。それで済ませてよかったのか反省している。需要家保安の責任について、緊急保安を含めてネットワーク部門に寄せる形で制度を設計するのは自然な考え方。しかし、その議論の際には、事業者は違う主張をしていたことを思い出してほしい。こうした点を都合よく「肌感覚」と言ってしまうと、業界の都合が悪い改革は理屈なく止められることとなり、そうしたことを許してはいけないのではないか。かつて、自由化範囲を5万・3や1万・3に拡大するという議論をした際、ガス業界が保安の点で問題ということを理由に強硬に反対し、拡大は出来なかった。ところが、今回の自由化の議論に際してはそのような議論は一切出てこなかった。なぜ昔は大きな問題だったものが、今では問題がないのか理解できない。このように、保安を口実にして改革を止めることはもうやめるべき。

→ LNG基地の第三者利用について、提案した消費寄託方式をぜひ採用いただきたい。また、導管部門の中立性確保について、中立性や託送料金の適正性、託送制度の公平性、透明性を高めることが重要。電力システム改革と整合性のある改革が進められるようお願いしたい。経済再生のためには、低廉かつ安定したエネルギー供給が不可欠であり、総合エネルギー企業創出はアベノミクスの第三の矢の柱となると考える。改革を先送りすることなく、決定していただきたい。報告書案中で、今後検討とされている部分について、どのような場で検討される予定か聞きたい。

→ 御指摘の点も含め、政府としての対応を検討していきたい。まだ具体的な案があるわけではない。

→ 二重導管規制、同時同量規制についての抜本的な見直しの検討を是非ともお願いしたい。その上で、今後の詳細設計に関して3点意見。1点目は大手ガス会社からの提案について。これには、我々が10年以上前から問題提起していたものも含まれており、早期の実現に向け議論が行われることを要望。また、内容には同時同量制度の見直しを始め、具体性、公平性の面で十分でない面もあり、更に議論を深める必要があると認識。2点目は、詳細設計の検討課題。例えば導管増強コストの負担の在り方など、報告書案に取り上げられていない課題もある。今後取り上げていただけるよう要望する。3点目は、詳細設計の議論の進め方。見直しの実効性を高めるために、実務者、中立者を交えて公開の場で議論を進めてほしい。その場では、我々新規参入者も積極的に議論に加わり、役割をしっかり果たしていきたい。

→ 既存ガス事業者としては、今回の自由化については前向きに捉え、引き続きお客さまから選択されるよう努力を重ねていきたい。その上で、今回の取りまとめに関して3点意見。1点目は、導管部門の中立性の確保について。今後さらに法的分離を中心に議論が続けられると考えるが、大手3社の法的分離により悪影響が発生すれば、ガス全体に対する信頼が低下し、ひいてはガス事業者全体にも大きな影響があると考える。今後の検討の際は、大手3社だけでなく、ガス産業全体の視点での幅広い検討が必要。引き続き丁寧な議論をお願いしたい。2点目は、今回の改革の目的である天然ガスの利用拡大と新たなサービスの創出について。新規事業者も含めて、天然ガス利用拡大、パイプライン整備の促進のための具体策は、今後の検討に委ねられており、引き続き検討をお願いしたい。3点目は、今後の制度設計について。全面自由化時期が2017年だとすれば、準備の期間が相当に限られている。今後の詳細設計を早急に進めて議論を展開していきたい。

→ 2点意見。1点目は、託送供給条件の公平性・透明性の確保について。中立性確保の担保策の議論を待つことなく、早期に進めるとのことで感謝。具体的な進め方について、是非ガス事業者の託送供給約款の各条件について、1つずつ棚卸して開かれた場で議論し、公平性のある託送条件の整備を進めてほしい。そして、特に重要な託送料金については、現行ルールの下での監査強化に留まらず、真に必要な費用のみに限定し、小売部門や生産部門のコストが含まれないよう、抜本的な見直しをお願いしたい。また、その成果が外部から検証できる仕組みにしてほしい。2点目は、基地の第三者利用について。最終的にはお客さまの選択肢拡大につながるものとして理解。今後の詳細検討においては、基地余力のあり方や料金算定ルールが重要な論点と認識。電気事業の安定供給に支障がないこと、また安価な燃料調達に支障をきたさないことを前提とした上で、基地事業者として積極的に詳細検討に参画したいと考えている。

→ 2点意見。1点目は、導管部門の中立性確保について。電力が「法的分離」を実施するのであれば、エネルギー間の公平・公正な事業環境整備のために、大手ガス会社の導管部門の「法的分離」を確実に進めてほしい。2点目は二重導管規制について。報告書案では、二重導管規制の運用について、抜本的な見直しを行うことが示された。一方、未熱調ガス供給を希望する利用者がいるため、今回のガスシステム改革の目的である利用者の選択肢拡大と競争の活性化による料金の抑制を進める観点から、利用者のニーズに最大限応えていきたいと考えている。したがって、詳細設計についてはこれから議論かと思うが、一日も早く二重導管規制が緩和されることを希望。遅くとも2015年には実施できるようにお願いしたい。

→ 簡易ガス事業については、夏の中間整理において液石法へ移行する方向性が示されたが、高圧ガス保安法の適用除外が法制度上困難であることから、引き続きガス事業法の対象とすることになったと承知。事業が継続できるということを前提に検討いただいた結果と承知しており感謝。ただし、報告書案では、改正後のガス事業法における簡易ガス事業の位置付けが明記されていない。今後の詳細設計に当たっては、簡易ガス事業についても、小売全面自由化の趣旨に照らして、公平かつ適正な制度となることを改めて要望。

→ 2点意見。1点目は、昨年提案した大手3社の自主的な取り組みについて。できるものから着実に実行していきたい。併せて、新たな取り組みもあれば、採り入れていきたい。この点については、新規参入者からの率直な意見を聞きつつ進めたい。2点目は、法的分離について。法的分離はガス事業の在り方そのものに関わる問題と理解。仮に法的分離を行った場合、事業運営に係る課題もあると思っており、利用者のメリットや天然ガスの普及拡大への影響の懸念がないかなど、幅広い検討が必要と考える。今後とも丁寧な議論をお願いしたい。

→ 最後に委員長から、本日の委員意見を踏まえた修正について委員長一任とする旨を各委員に確認。その上で、本小委員会の報告書としてとりまとめる旨を総括。

以上

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お問合せ先

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電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

 
最終更新日:2015年2月4日
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