経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 ガスシステム改革小委員会(第27回)‐議事要旨

日時:平成28年1月12日(火曜日)16時00分~18時30分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

山内委員長、池田委員、引頭委員、大石委員、柏木委員、橘川委員、草薙委員、樋口委員、福田委員、二村委員、松村委員、深山委員

オブザーバー
一般社団法人日本ガス協会 川岸常務理事
一般社団法人日本コミュニティーガス協会 松村専務理事
東京ガス株式会社 沢田執行役員 総合企画部長
大阪ガス株式会社 井上理事 企画部長
西部ガス株式会社 柘植理事 常務執行役員
東京電力株式会社 佐藤執行役員 カスタマーサービス・カンパニー・バイスプレジデント
一般社団法人全国LPガス協会 内藤専務理事
石油連盟 奥田専務理事
消費者庁 消費者調査課 小堀企画官
総務省 自治財政局 公営企業経営室 福西課長補佐
公正取引委員会 調整課 井堀課長補佐
経済産業省
電力取引監視等委員会 事務局 松尾事務局長、都築ネットワーク事業監視課長、新川取引監視課長
資源エネルギー庁 吉野資源エネルギー政策統括調整官
電力・ガス事業部 多田部長、畠山政策課長、藤本ガス市場整備室長
資源・燃料部 石油流通課 田久保企画官
商務流通保安グループ 大本ガス安全室長

議事概要

導管整備に係る事業者ヒアリングについて

(委員)
  • 東京ガスに伺いたいが、供給安定性の観点で、INPEXを経由した相互融通では、通常時の需要を賄いきれないとのことだが、どのくらいであれば賄えるか。
  • 東海、南海、東南海、首都直下地震のようなものを考えると、静岡方面との接続というのは、社会的に見ると供給安定性の観点からかなり意義があるのではないかと思うが、検討はされているか。
(オブザーバー)
  • 1点目について、東京ガスでトラブルが発生し、INPEXから融通をしていただく場合、概ね、北関東の需要をターゲットとして、すべての家庭用のお客さま、また公共性が高く、病院など供給継続を求められるお客さまに関しては、ほぼ100%カバーできる。しかし、東京ガスの供給全体から見ると難しい状況。
  • 2点目について、仮にパイプをつないでも、それだけではガスは流れず、根岸基地の能力を高める、あるいはパイプの仕様にも工夫が必要となる。さらに、実際に沿線の需要に関して採算性を考えると、なかなか難しいところがあると考えている。
(委員)
  • 2点目については平時ではなく、主に大地震の時を想定した主旨の質問である。
(オブザーバー)
  • 確かに震災等を想定すると意味があるということかもしれない。ただ、需要との関係、採算との関係等々を考慮して検討していかなければならず、現実的には、一事業者としては難しいのではないかと考えている。
(委員)
  • 震災前の電力会社に対して、連系線あるいは基地の増強には色々な意義があると言っていた際、「基地を増強するだけでは電気は流れない、周りの送電線の投資も必要である」と意見があった。それらは全部正しいと思う。
  • しかしそれを真に受け、ほとんど増強してこなかったことがどういう結果を招いたのか、真剣に考える必要がある。確かに一事業者としてはとても難しい。利益を最大化する事業者として、社会的な使命だけでは増強するコストを負担するのは難しい。社会的に効率的な投資という観点からみて、今すぐ必要ではないと思うが、国土全体を睨んだエリア整備を事業者に任せておいていいのか、あるいは電力でいう広域機関のようなところに任せるべきなのか、改めて、その必要性を認識した。
(委員)
  • 導管整備のためには、効率化の追求や事業採算性の確保が重要であると認識している。西部ガスから「需要開拓に資する政策支援が必要」と指摘があったが、東京ガスや大阪ガスからも意見を伺いたい。
(オブザーバー)
  • 需要開拓は長期スパンで考える必要があり、長期の需要見通しをどのように行うかが非常に重要になる。新しい仕組みの中で需要開拓費等の議論をしていただいており、こうした仕組みをフルに活用しながら導管事業者も需要開拓に努めていく。
(オブザーバー)
  • 民間投資を促すベース需要を創出する分散型電源の普及については、これまでも様々な政策支援をいただき、後押ししていただいている。こうした措置を継続していただくとともに、政策支援に頼るだけでなく、事業者の需要開発努力も相俟ってパイプライン整備の事業採算性の向上を目指してまいりたい。
(委員)
  • 東京ガスの導管敷設の意思決定について、都市ガス申込を元に意思決定するとの事だが、実際の開通に向け、ある程度見切り発車をするものなのか、導管工事の途中にも需要開拓活動行っているのか、イメージを教えていただきたい。
  • 日立幹線などループ化した場合、オペレーション上、ガスが行き渡らないところがなくなるという説明はよく分かったが、コスト的にはループ化した方がより良いのか。
  • 需要開発に政策的支援をという点は反対しないが、一方で発電所ばかり建設されるのも問題。短期的ではなく時間をかけて、需要開拓を行っていただくことが必要ではないか。また、敷設にあたっては、色々な省庁への届出や手間やコストがかかることから、時間をかけて他省庁を巻き込み、安い敷設コストを実現する取り組みが必要ではないか。
(オブザーバー)
  • できるだけ同じエリアで多くの需要を獲得していくことを心がけ、潜在需要を把握し実際の営業行為を進める中で、順次申し込んでいただいているが、敷設してからも、さらに地域のお客さまに営業を行い、なるべく多くのお客さまにご利用いただくケースもある。色々なケースがあることが事実であり、その中で効率性を意識して進めている。
  • ループ化の沿線上で需要が伸びることで全体の需要が増加していくこともあり、コスト面でも効率化が図れることから、安定供給とコストの低廉化を両立させるという観点で進めている。
(委員)
  • 「需要が無いからなかなかパイプが作れない」、しかし「パイプがないところに需要はできない」という、「鶏と卵」のような形で先に進まない状況が続いている。
  • JAPEXが仙台にパイプを引いた理由は、仙台市ガス(局)のためではなくて東北電力のLNG火力のためであり、十数年前にサハリンから鹿島までのパイプラインを真剣に検討した際も、鹿島のLNG火力がキーになっている。このデッドロックのような状況を突破するためには、LNG火力の建設を視野に入れないと現実的な解にならないのではないか。
  • その際問題になるのがエネルギーミックスであり、LNG火力をベースロード電源から外すという考え方自体を改めることが、実はこのパイプラインの問題を解決する上で、リアルな突破口になるのではないか。
(委員)
  • 改めて、需要開拓と長期に亘るパイプラインの延長計画の両方が、いかに相まって進められるかという仕組みが必要だと感じた。
  • 大阪ガスの説明の際に、滋賀に中部電力からのパイプラインを引いたという事例があったが、小売事業者の市場開発が価格の低廉化に結びつくことを改めて認識した。
(委員)
  • 西部ガスの説明では、需要開拓とセットで導管整備計画を立てていかなければならず、単に事業報酬を上乗せすれば良いわけではない趣旨の発言があった。高めの事業報酬率を設定できる措置の意義について、3事業者に意見をいただきたい。
  • また、「単にパイプラインを敷設するだけではなく、製造所の能力増強など、既存インフラへの追加的な投資が必要である」ということであったが、今後、小売全面自由化により製造部門は小売側の部門であると理解した場合に、このような追加的な設備投資は誰が負担すべきと考えるか。
(オブザーバー)
  • 1点目について、事業報酬率については、我々を後押ししてくれる仕組みとして、非常にありがたい。需要の見通しなど踏まえて検討いただきたい。
  • 2点目について、需要量が伸びていけばコストは吸収できるため、小売部門としても需要拡大の努力でカバーしていくとことになると考えている。ただし、既存のパイプラインは、ある程度需要を見通して効率的に敷設しているため、設備容量として余力がない。そのため、パイプラインを繋いだ上できちんとガスを送るということであれば、需要増とは別の観点で設備増強を考えていかなければならない。その際には追加的なコストが発生することになるので、その点については悩ましい。
(オブザーバー)
  • 1点目について、高めの事業報酬率については、ネットワーク部門にとっては間違いなく投資のインセンティブになる。ただし、託送料金が高くなってしまうこと自体は、ガスエネルギーの価格という面で競争力を損なうこととなるため、そのバランスの中で検討いただく必要がある。
  • 2点目について、新しい仕組みの下では製造能力は小売側に帰属することになるため、小売側のコスト負担ということになる。設備を増強することで新たな需要を獲得することができる側面もあるため、小売側で総合判断をすることになると考える。
(オブザーバー)
  • 1点目について、高めの事業報酬率が不要ということではなく、ありがたい制度である。ただし、導管部門に関する制度であって、託送料金が価格競争力の面でデメリットにならないように小売部門としては考えなければならない。
  • 2点目について、新たな制度下では追加的コストの負担を小売部門が担うことになるものと認識している。これは、「需要増に結び付くから」という観点で整理されるべきではないかと考えている。

小売全面自由化の施行期日等、及び託送供給料金の審査の在り方について

(委員長)
  • 小売全面自由化の施行期日について、前回「現時点ではシステム開発が不十分になるおそれがあるため2017年4月の小売全面自由化の実施は難しい」という趣旨の発言が出たところ、今回の事務局提案を踏まえ、何かご意見等あれば発言をお願いする。
(オブザーバー)
  • 本日の事務局資料においては、「全面自由化に向けたシステム対応などの諸準備に係る懸念について、仮にこういった諸準備が想定通りに進まない場合には一部手作業での対応を行うなど事業者の過度な負担とならない範囲内で、需要家の利便性が損なわれることがないように最大限の取り組みを行う」などの対応が示されており、現在の業界の状況に一定の配慮をいただいたものと理解している。
  • 引き続き、全面自由化の円滑な実施に向けて、ガス事業者の特性を踏まえた具体的な対応について、相談させていただきたい。また、そのような対応をいただけるという前提として、2017年4月からの全面自由化の施行に向けて、ガス業界としても前向きに取り組んで参る所存である。
(委員長)
  • 次に自由化の施行日に関して、事務局提案を踏まえて意見があればお願いする。
(オブザーバー)
  • 電力市場では、本年4月から自由化が開始され、都市ガス事業者者は、都市ガスと電気のいわゆるセット販売を開始すると考えている。一方、都市ガス事業者以外の事業者は、ガスの小売全面自由化までの間、同様の販売方法が許されず公平な競争環境にない非対称規制が続く。都市ガス市場の競争活性化のため、一刻も早く都市ガスの小売全面自由化を実現することは当然の施策であると考えている。
  • 特に電力事業者は、昨年8月の本委員会において総合エネルギー企業化を目指す意思表明を行っている。今回の都市ガス全面自由化はその実現に向けたスタートになるものであり、少しでも早くお客さま利益の最大化と総合エネルギー企業の実現に向け踏み出したいと強く願っているところである。そういった中で事務局の提案は、公平な競争環境や総合エネルギー市場の早期実現に向けた強い意思表明であると受け止めている。
(委員長)
  • それでは、「小売全面自由化の施行期日等について」および「託送供給料金の審査の在り方について」、ご意見をお願いする。
(委員)
  • 小売全面自由化の施行期日については、政令マターなので、いち早く意思決定すべき。来年4月を目処に、できる限り間に合うような形でやっていただくことが重要。
  • ヤードスティック方式は決して甘い話ではなく、さらに、前回に比べて、ある意味では厳しいと言っても過言ではない提案がされており、本質的には賛成である。
  • 1点慎重を要すべきこととして、資料6p11の「実質コスト8%カット」を限度とすることについては、200数者の中小事業者も一律に「8%カット」を適用することは、中小事業者にとっては厳しい話ではないか。
(委員)
  • 小売全面自由化の施行期日については、賛成。
  • 行政手続法の規定に基づき、託送供給料金の認可について「審査基準(審査要領)」を定めることとなるが、標準処理期間については、4ヶ月といった期間が設定できるのか確認したい。
(委員)
  • 小売全面自由化の期日については、来年4月で間に合うのであれば、そのように実施してほしい。
  • 提案いただいた託送供給料金の審査の在り方は、前回に比べて、かなり厳しくなっている点で評価できるが、個別審査の前にグルーピングすることは公平性の面で問題があるのではないか。また、公平性という面で全ての事業者を審査しなければならないと考えるが、時間的な面もあるので、大きいところから順番に行っていくことが必要なのではないか。
(委員)
  • 東京電力から「セット販売で自分達が出来ないことをガス事業者がやる状況を一刻も早く変えて欲しい」という発言があった。そもそも、新規参入者が出来ないような売り方をするのは問題。ガス事業者も、規制の結果として、新規参入者が出来ないような売り方をしてはいけないと思うので、そのような誤認を受けないように、電気の売り方についても考えるべき。
  • 4月1日については賛成するが、これを口実に、託送料金審査をいい加減なものにすることを正当化しないでいただきたい。4月1日にした結果として託送料金の審査をいい加減にするという因果関係で考えるのは絶対に止めるべき。
  • 今回の提案は、「ガス会社に対し余りにも甘すぎるのではないか」という懸念に対しては、一定程度応えるものだが、不透明という点は改善していない。審査すれば入れられないというものを「最初から外す」と少し言っただけ。
  • 「相当厳しい水準」との発言だが、何を根拠に言っているのか。何故個別に調べずに言えるのか。
  • 透明性についてはほとんど進歩していない。「ヤードスティック規制は十分に厳しい規制」という発言だが、どのような根拠なのか。本来ネットワークに入れてはいけないコストを全社が入れていたら、ヤードスティック方式では査定できない。個別に見ずに、透明性が確保できるのか。販管費や人件費などは、軒並みヤードスティック方式とされているため、そこに本来はネットワークに入れてはいけないコストがあれば査定できない。
  • 私は今回の提案には反対。「スクリーニング」案も否定されたが、否定の論理が理解できない。例えば、「労務コストを単価のようなものでスクリーニングしてはどうか」という問いに対して、「1人の従業員が導管と小売の両方の業務をやっているため、調べられない」との回答だが、その理屈で何故できないことになるのか。役員報酬や役員数、テレビCMのコストなども、スクリーニングが出来ないという理屈が分からない。
  • このまま強行する場合でも、ネットワーク部門と小売部門に配賦するコストに関しては、少なくとも電気の託送料金に比べても相当に不透明性が残っていることをきちんと確認すべき。ヤードスティック方式による査定で「十分透明なコスト」というお墨付きを与えるというのは全く問題外。
  • もし仮に強行するならば、労務単価が分かるような形で認可申請していただきたい。電力と比べて著しく高い単価が出てくれば、どんな理由をつけたとしても、この査定がいかに甘かったかということが国民に明らかになる。ガス会社が批判を受けないために、自主的に下げて合理的な託送料金を出すインセンティブが働くかもしれない。査定するかどうかは別にして、確実に労務単価が後から検証できるような形で出させるようにお願いしたい。
(委員)
  • 施行期日は、消費者の立場からすると分かりやすさ、実際に切り替えを行うタイミングとして4月は自然な日程。事業者は準備が大変であるが、混乱が生じないよう対応するとともに、消費者に混乱や誤解を与えないよう正確な説明および情報提供をお願いしたい。ただし、施行期日が決定したことにより、他のことが決まっていくのは本末転倒で、その点は今後の議論の中で、確認していただきたい。
  • 今回の提案は、効率化をし、料金を下げる効果はある程度あると評価。しかし透明性を高める点では不十分である。時間が限られていることは理解しているが、この点については検討すべき。
  • ヤードスティック査定は原則費目別に査定を行うべきだが、それが難しいのであれば、主要な費目は、いくつか費目別に査定を行うべきではないか。
  • 託送料金原価の個別の費目、金額や費用毎の単価は、簡易に審査する場合は個別に情報開示をお願いしたい。経済産業省のHP等に掲載し、審査の専門会合で個別に査定をしなくても、第三者が査定が妥当かどうか検証できるようにすべき。時間の制約で簡易に査定するのであれば、今回に限って逆に透明性を高めることをしなければ、消費者あるいは新規参入者の納得は得られないのではないか。
(オブザーバー)
  • 今回の手法はあくまで次善の策、暫定的な措置と理解している。将来的な個別査定の実施については引き続き検討いただきたい。
(事務局)
  • 実質コストのカットを大手事業者のみ8%を上限とし、中小・中堅事業者は5%にする措置を取ると、全体の公平性を失うことになる。従って、全体の妥当な水準として、8%のコストカットの上限を提案させていただいた。
  • 標準処理期間については、電気は4ヶ月とされており、ガスについてもこれを参考に検討したい。
  • 本来、個別審査を行ってからヤードスティック査定を行うべきではないかという点については、参考にしている鉄道事業のヤードスティック方式では、個別審査を行わずにヤードスティック方式で全体のコストの低廉化を図っており、これと比較しても遜色ない制度となっている。
  • 本来、ネットワーク部門に入れるべきではないコストが入り込むことを防ぐべきという点は、我々も同様に考え、今回措置(2)を追加したものである。また、広告宣伝費について確認を行ったが、元々コストに含まれていない。今後も変わらないと考えている。継続的に経営効率化を促す仕組みを導入すべきという点については、設備投資などの調達の一層の効率化を促すために、託送料金の事前認可申請時に競争発注比率の目標を事業者より表明していただく方向で今後詳細を詰めたい。
  • 費目ごとの申請原価の公表、特に労務費における労務単価の公表については、ヤードスティック方式審査の対象となる費目は、託送収支計算書から必要な費用を導き、導管部門に掛かる費用をまとめて抽出してくることになるため、申請原価を費目ごとに公表することは難しい。託送収支計算書は、費目ごとに中身を公表されており、自由化後も託送収支計算書は公表されるため、導管部門にどれだけのコストが掛かっているか確認いただくことは可能である。関心の高い労務単価については、情報公開させる方向で検討中。労務単価の計算方法など、詳細については今後詰めたい。
  • 詳細に費目をグルーピングしてヤードスティック審査ができないかという指摘については、各事業者の効率化状況は様々であり、例えば、労務費を下げて、アウトソーシングを活用するといった事業者がヤードスティック審査を受けた場合に、効率化努力に関わらず、委託作業費がカットされるといった状況が生じてしまうため、グループ化ではなく、全体をヤードスティック方式で査定を行うというのが我々の検討結果である。鉄道事業についても確認を行ったが、部門毎にヤードスティック方式が採用されている。指摘のような方法の採用は難しい。
(委員)
  • 「労務単価が公表される」とはっきり言っていただいた点のみポジティブで、それ以外は分からない。
  • 広告費のようなものが一切入っていないと誰が言っているのか。今の段階でろくに調べもせず、そんなものが入っていないとどうして断言できるのか。実際はそういうことは相当きちんと調べなくては分からないので、査定は相当大変で、だからリアリティがないということではないのか。
  • 鉄道は小売料金の査定をしているのではないか。先ほどから問題となっているのは、ネットワーク部門に配賦されるべきか、小売部門に配賦されるべきかの透明性についてである。鉄道で採用しているので問題ないとはどういう理屈か。また、鉄道に関しては、電力料金の査定で見たとおり、労務単価について、他の公益事業を見て算式が決まってくるという時に、大きく引き上げたのはガス事業の単価であり、大きく下げたのは鉄道事業の単価であった。労務単価を最初から見てカットするとなれば、鉄道のように大半は今のヤードスティック査定になる。それと比べて同じだから良いという理屈は到底認められない。
(オブザーバー)
  • 託送供給料金については、今回の手法は暫定的なものであると理解。
  • 情報開示について、法的分離を実施するまでの間、第三者から見ても公平性が確保される方法として、例えば請求書などに託送料金を明示するなどの仕組みの導入を検討いただきたい。
(委員)
  • 施行期日については、来年4月1日とする案に賛同。施行期日が決まらないと、議論が進まないので、ここで決めることが重要。
  • 託送料金査定については、私は前回と比べると分かりやすくなったと思う。しかし、グループ分けをしたときにどのようなばらつきになるのか、託送収支計算書だけでは分からないので、査定の際に、個別の事業者ではなくグループ毎にどうなったのか、次に活かすための情報開示としてのプロセスについて、情報開示を検討いただきたい。
  • 資料6p12の「(2)事後規制を強化する」の(3)に、「想定単価と実績単価の乖離率が一定の比率を超える場合」とあるが、「一定の比率」とは何か。
(事務局)
  • ネットワーク費用でない費用が混ざることを排除できているかを確認できるかについては、事後的になるが、国は監査により確認をしている。指摘も踏まえ、入れてはならない費用が入ってこない仕組みについては引き続き考えたい。
  • 鉄道については、小売料金と接続料金の違いはあるが、規制料金の審査をどのように行うかについては、鉄道においてもしっかりとした仕組みが採られているものと考えている。「ヤードスティックについてはきちんとした審査に当たらない」との批判は、これは当たらないのではないかと考えている。
  • 託送収支計算書における情報開示の状況については、費目ごとに開示がなされている。
  • 乖離率の「一定の比率」については、電力については5%という数字を基準としている。ガスについては、こちらを参考に今後検討していきたい。
(委員長)
  • 託送料金の査定方法について、論点がかなり分かれている。まだ発言されていない他の委員はどのように考えているのか伺いたい。
(委員)
  • 前回から基本的には前進して良い方向に向っていると思う。託送供給料金の認可申請時において、超過利潤累積額を原価から控除するということは低廉化に資すると思う。全面自由化後も同様に実施するとの提案だが、その際に超過利潤の評価方法がポイントになると思う。経営を気にしつつ、効率化を求めながら導管を延伸していく中で、いかに経営に効率的な設備投資がされて、これが超過利潤に値するのか、見極めが必要。
(委員)
  • 私の感想は、「審査を受ける事業者に、より厳しくなった」ということである。いずれの追加的に講ずる措置も、事業者にとって厳しい内容。これにより、託送供給料金はかなり下がるのではないか。基本的に、ヤードスティック査定には賛成。
  • 変更認可申請命令に従わなかった場合はどうなるのか。
(委員)
  • 本件に関しては、賛成はできないが、反対ができるかどうかという確信はない。結論は「保留」。
(委員)
  • 4月1日を施行期日とすると、現実的にどこまでできるのかを皆さん意識されているのだと思う。そのような意味で、前回以上に良くなったとすれば、残された時間でより良くする審査方法の検討を事務局にお願いしたい。いずれにしても、今できることを期間内で対応し、未検討、検討が不十分なところは次の見直しにつなげていくことが必要。
(委員)
  • 今まで「リアリティの観点からやむを得ない」との発言を聞き、一応は理解したが、ヤードスティック方式のやり方は電気に比べて透明性が劣っている。ヤードスティック方式は透明性のある審査で、電気と遜色ないと思っている方がいれば、発言いただきたい。先程、事務局から「これで十分立派な査定である」と発言があったが、この方法を認めるときに「セカンドベストであるが、リアリティの観点から仕方ない」と位置付けるのと、「十分立派な査定である」と位置付けるのでは大きく異なる。これについて特段の意見がある委員がいれば発言いただきたい。
(委員)
  • 今回の審査だけの措置を5つ挙げられている。小売か導管なのか振り分けの判断が難しいものは、保守的に小売側に寄せて除くという形で、ネットワークに入らないようにルールを明らかにしたと理解したが、これはまだ甘いものか。
(委員)
  • 相当典型的なものについて前に比べればそちらに寄ったということだが、まだ怪しいものについては決して保守的になっていない。販管費やその他のところにもまだ問題は多く残っている。
(委員)
  • 今回の案は緊急というか時間との制約がある中での致し方ない案と理解。もしこのやり方で認めたとしても、情報開示をきちんとやらないと次に繋がらない。私が開示してほしいのは結果ではなくプロセス。どのような査定であったのかである。事後的でいいので単価がどのようになっているのか開示されれば、自ずとそこで出た結果が次の料金改定のときに生きてくるのではないか。どのような査定プロセスだったのかは、少なくとも国民に対して残しておくべき。
(事務局)
  • 情報開示については、今回の認可申請は過去の託送収支計算書に基づくことになる。過去の託送収支計算書は、開示されており、費目は細かく開示されている。指摘いただいている労務単価等については、この開示内容では確認できないので、今回特別な措置として対応を考えたい。
  • 「致し方ない措置」という指摘をいただいたが、我々としても、今回は短い期日に同時に数多くの申請者の審査をするという特殊事情があることから、本方式を提案している。今後は、料金値上げ申請があった際には、個別費目の審査を行っていくということである。加えて、セカンドベスト案の透明性を高めるために、今の労務費に関する特別な措置、あるいは競争入札に関するコミットといった追加的な措置を検討しているところ。
  • 実際のコストと申請コストに乖離があった場合の変更認可申請の命令については、料金改定が申請されなければ改善命令、それでもなければ処罰を行うことになる。
  • 超過利潤累積額の考え方であるが、事後規制の強化として考えているのは、一定水準を超える部分について経営効率化額を除いて、値下げ原資として還元することを義務付けるというものである。今回特例的に措置(1)として提案したものは、この超えた部分だけでなく、積み上がった超過利潤累積額全てを特例的に値下げ原資として還元する措置であり、事後規制よりも厳しい効率化目標を設定することになる。
(委員長)
  • 恐らく多くの方に共通していることは、今回の事務局提案がベストのものではないということである。一方で数多くの申請を処理していくことを考えたときに、現状の提案にその制約の範囲内でより皆様の意見を反映していくという形がよいのではないか。いくつかポイントがあると思うが、今回の提案に限らず、情報の公開や費用配分についてもできる限り対応し、それらによって不透明性を無くしていく必要がある。
  • 最初から言われていたのは、小売全面自由化が来年4月あるいはその後であっても、数の多いものを処理していくこと自体の難しさがあるため、事務的に処理をしていく必要がある。そうすると、事務局の提案を基本としながら、できる限りの透明性と情報の公開への対応を行い、皆様の納得のいくものを作り上げていくしかない。
  • 重要なことは、提案がベストではないとのこともあり、如何に良いものに変えていくか、あるいは発言にあった個別査定ということも視野に入れて、全体としてやっていくということではないか。
  • 時間的な問題もあるので、今のところのまとめとしては、今私が申し上げたようにさせていただきたい。事務局と皆様との意見交換の中でよりよいものを作っていくということでお願いしたい。

事業報酬、小売全面自由化後も導管整備を促進するための託送供給制度、及び現行の供給約款等と同じ供給条件が引き継がれる場合における説明義務の履行方法について

(委員)
  • 電力には広域機関があるが、ガスはそれを作らないのか。作らないとすれば代替措置についてはどうするのか。これからの行政の主体のあり方が見えない。いずれにしても行政の仕組みをどのようにして作るか議論が必要。
  • 今日のヒアリングで、一般ガス事業者を導管事業者として呼んでいるが、むしろ特定ガス導管事業者が担い手として重要であり、彼らに対してどのように立ち位置を取るのか。特定導管事業者だけを何となくブラックボックスのように扱うのは問題がある。
(委員)
  • 従前と実質的に同様の供給条件が引き継がれる場合であっても、説明義務・書面交付義務が課されるという整理については、今までは、比較対象とすべきものがない中で供給を受けるしかなかったが、自由化され、改めて利用者が認識をするということは重要である。
  • 実際に既存の契約者が多数いる中、どういった手段で説明するのかが問題。書面を郵送する方法は現実的であるし、需要家に承諾の返信を求めることも有り得る。他方、期日までに返信がない場合、承諾があったものと見なすことについては、積極的に承諾をした人と何もしなかった人の扱いに違いはあるのか。一定の期日までに返信しなかった場合に承諾と見なすのであれば、そもそも積極的に承諾する意味がどこにあるのか。
  • 説明義務を尽くさなかった場合のサンクションとして行政が指導を行うにあたり、返信があったかなかったかをどういう判断材料にするのか、時間があれば説明をお願いしたい。
(委員)
  • 広域機関の話があったが、もしガス版の広域機関ができれば、ガスのパイプラインだけではなく、LNG基地を含め、LNG基地を作って発電事業を行うのか、パイプラインを敷設するのかまで議論できるような大きな組織が将来できればと思ったが、以前に小委員会で否定された。長期的には考えても良いことだと思う。
  • 事業報酬率については、反対することは無い。これからどんどん広域パイプラインを含めて敷設することを考えれば、一定程度のリスクはあると思われるため、電気と同じにせよと言うつもりはない。しかし、それはガス事業者がパイプライン投資をし、前回の提案のような0.5%といったごく僅かな数値とならないということを頭においてのもので、今回の提案はリーズナブルである。そこのところが殆どリスクが無い形で決着し、ガス事業者は全然導管投資しないということであれば、電気と同じような発想になることも将来的にあり得ると思う。
  • 報酬率の上乗せ・その他については、否定する必要は無い。ただし、投資することへの負担軽減の措置であり、実際にこれで投資が進まない場合、もっと手厚いことをしなければならないのか、あるいは基となっている報酬率を下げた上で積極的に投資する所に更に手厚くするのかについては選択の問題であり、長期的に考える余地がある。
(委員)
  • 「仮に、期日までに、需要家から供給条件を理解・承認した旨の返信がない場合には、一般ガス事業者等は、理解・承認があったものとみなすこともやむを得ない。」と記載あるが、消費者の立場からするとあまりにも乱暴な説明ではないか。1回連絡し返事がないからといって承諾したとみなすのではなく、たとえば、少なくとも2、3回案内する、あるいはガス料金を明示する書面の中で一言加える等の丁寧な説明方法を考えてほしい。
(委員)
  • 供給約款等と同じ供給条件が引き継がれる場合における説明義務をどのように履行するかは、実際には書面を郵送して返信を求めることになる。(注2)の「仮に、期日までに、需要家から供給条件を理解・承認した旨の返信がない場合には、一般ガス事業者等は、理解・承認があったものとみなすこともやむを得ない。」というような例は続出すると考えられるが、非常に無駄なことであり残念。返信率が著しく悪い場合には改善策が必要ではないかと思う。ここまで求めることは、小売全面自由化をアピールする機会にすべきであると考えられるので制度としておくことが大事。
(委員)
  • 大手3社だけでも1,400万件あるが、説明義務を履行すべきということに異論はない。ただ、今までと同じ条件で契約が引継がれる場合について、需要家が意思表示をしていないのに今までと同じ供給をすることが乱暴と言えば乱暴かもしれないが、資料p58の(注2)のようなことを設けておかなければ、逆に需要家から返信がない場合、供給を止めるか止めないかという安定供給の問題点を残すことにもなりかねない。初期の状態では(注2)のようなことを書くことで、全体最適化でスムーズに移行でき、かつ自由化をアピールするための説明義務を果たす様々な手法を考えていく必要があるのではないか。
(委員)
  • 資料6のp56にある表内の供給約款の備考に、「説明義務・書面交付義務が不要である旨は、改正法附則において措置済み」と書いてある。事務局の説明から、自由化によって契約先を選択可能とアピールすることが重要である点から説明義務の意義を理解したが、なぜ説明義務が不要であると整理されているのか説明いただきたい。
(委員)
  • 事業報酬、小売全面自由化後も導管整備を促進するための託送供給制度については、事務局提案の通りで良い。
  • 現行の供給約款等と同じ供給条件が引き継がれる場合における説明義務の履行方法について、返送を要求することと要求しなくても良いとすることについて何が違うのか、法的な立場が変わるのか、よく分からない。
  • 説明にあたっては、件数も多いことから個別説明をすることは難しく、また、倒産した場合の最終保障約款に関する説明も含めるべきであることから、一般消費者にとって分かりやすい資料を添付する必要があるのではないか。また、このような書面交付について、契約を結ぶときに行ってもよいか、整理していただきたい。
(委員長)
  • 「事業報酬」、「小売全面自由化後も導管整備を促進するための託送供給制度」については、それほど大きな反対はなかったと受け止めている。「現行の供給約款等と同じ供給条件が引き継がれる場合における説明義務の履行方法」については、疑問や質問が出たので、事務局より簡潔に回答いただきたい。
(事務局)
  • 「現行の供給約款等と同じ供給条件が引き継がれる場合における説明義務の履行方法」について、幾つかコメントいただいた。我々としては、いずれにしても需要家に対して意思を確認させることは必要だと考えている。その手法は様々あると考えており、例えば検針員が検針の際に需要家に声を掛けることや、大石委員からの指摘にあったように、請求書に記載するなどの手法についても考えていきたい。
  • 資料6p56の表について。供給約款から経過措置約款に移行する場合は、現状もそうであるが、約款が公表されているのであれば問題ないとなっている。約款に基づく契約であることは、まったく不変であることから、この場合は「説明義務・書面交付義務が不要」との整理がなされているところである。
  • 自由料金契約に移行する場合には、改めて新しい契約を結ぶことになるので、この場合は説明義務を負っていただくことになる。いずれにしても、説明後の確認の仕方は、引き続き検討したいと思う。
(オブザーバー)
  • 説明義務や書面交付義務の承諾の件については、以前要望させていただいた点であり、実態をご理解いただきたい。
  • 来年の4月1日に施行となれば、4月1日に説明義務、書面交付義務が終わらなければ法律違反になりかねない。しかし、4月1日より事前に承諾をとることは、新規参入者の有無等、直前まで分からないことから困難。本来なら、4月1日から一定期間、過渡的な期間をいただくのが望ましいが、それは法律上措置されていないため、何らかの現実的な解決策を考えていただきたいと以前申し上げた。その提案の回答がこのような形であるので、もう少し現実的に考えていただければありがたい。
(委員長)
  • 一部同意いただいていない部分についてはこれから詰めていただくこととし、同意いただいた部分については、時間的制約もあることから、事務局提案の内容に沿って進めていただくことにする。
(事務局)
  • 次回第28回については、2月5日に開催することで委員の皆さまの了解をいただいている。議題は追って連絡する。
(委員長)
  • 以上で第27回ガスシステム改革小委員会を終了する。

以上

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最終更新日:2016年2月16日
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