経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会(第5回)・石油・天然ガス小委員会(第2回)合同会合‐議事要旨

日時:平成26年3月28日(金曜日)12時00分~14時00分
場所:経済産業省別館3階 312共用会議室

出席者

橘川分科会長、青竹委員、浦辺委員、岡田委員、尾崎委員(蟹沢代理)、柏木委員、河野委員、河本委員、木村(康)委員、豊田委員、縄田委員、西村委員、平井委員、平川委員、宮川委員(広田代理)、宮島委員、柳井委員、山内委員、山﨑委員(葉梨代理)、山冨委員、吉井委員、石垣委員、小嶌委員、佐藤委員、松方委員、北嶋オブザーバー(若山代理)、木村(滋)オブザーバー

事務局
住田 資源・燃料部長、濱野 資源・燃料部政策課長、南 石油・天然ガス課長、竹谷 石油精製備蓄課長、山本 石油流通課長、安居石炭課長、萩原鉱物資源課長、高倉 政策課企画官、浦田 政策課企画官、岡本 燃料政策企画室長、小島 石油流通課企画官

議事概要

事務局から資料2、資料3-1、資料3-2について説明後、委員、オブザーバーからの主な意見は以下のとおり。

「エネルギー供給構造高度化法」現行告示の評価と改正作業に向けた基本的な方向性について

  • 国内需要が年々減少していく中で、エネルギー供給構造高度化法は、本来、石油元売各社が自己責任の下で取り組むべき設備の最適化等を促し、各社の経営基盤強化につながる枠組みとして今後とも機能することを期待。次期告示の方向性については、石油産業全体の国際競争力の強化、各社の経営戦略に配慮された形となっており評価したい。
  • 装備率の定義の見直し、改善目標、起算点の3点は一体として検討すべきであり、今後も各社と十分ご議論いただきたい。
  • 国内需要の減少に併せて供給力を減少させていく方針とした場合、国際競争力の強化や、海外展開につながらないのではないかと懸念。新しい発想として、石油産業競争力強化法といった発想もあるのではないか。ただし、そうした検討に時間がかかる、様々な制約があるということであれば、これまでの設備強制の枠組みをリファインしていくことが現実的。例えば、装備率の向上の定義の見直しに加え、複数企業連携による評価、輸出計画の策定やそのフォローといった競争力強化の取組を可能な限り工夫していれていけないものか。
  • 次期告示の見直しの方向性について、地方自治体として賛同できる。他方、精製設備を縮小すれば、地域経済や雇用に大きな影響が生じることから、そうした部分に対する支援も加味していただきたい。
  • 原油の有効利用という法目的を踏まえれば、重質油分解能力に限らず、残油処理能力等も認めるとする定義の見直しはフェアだと思う。一方、装備率の改善目標値の設定については、安定供給確保の視点のみならず、国際競争力強化に向けた安定的な事業基盤を構築するための配慮も必要。
  • エネルギーセキュリティの観点も考慮していただきたい。稼働率を高める方向性を前提としても、定期修理のタイミングも考慮しつつ、安定供給に支障が無いように考えていくことが重要。
  • 現行告示への対応として、石油元売各社は、削減対象製油所の雇用の維持を前提として、他製油所への配置転換などで対応しているが、その中で退職された方もいると聞いている。各社が届け出る計画の中には雇用対策が含まれるようにしていただきたい。また、新規事業への転換に時間を要する場合には、一定の調整が可能となる仕組みにすることも必要。
  • 経営基盤の強化という意味において、フレキシブルに対応できる方向性はよい。長期的な視点として、国内需要が減少していく中で、国際競争力をいかに強化していくか具体的な方策の検討が必要。
  • 東日本大震災ではリファイナリーが分散していたことがバックアップ供給を可能にした。セキュリティの観点から、消費地精製主義をしっかり維持していくことが重要。例えば、石油製品の輸出強化のためのタンク設置や、輸出能力向上や海外での石油備蓄に向けた取り組みへの政策支援といったことも盛り込めないか。
  • エネルギー供給構造高度化法の立法時には、質の悪い原油を安価に調達し、コールタール分が増えたとしても、発電やガス化、熱利用、最終的には石炭やバイオ燃料の活用といったグリーンリファイナリープロセスとして活用できると考えられていた。結果として、分母での対応が多く、質の悪い原油を調達する必要が無かったということかもしれないが、長期的な視点に立てば、こうした取り組みを進めることが必要。今後、企業間連携といった方法で分子の部分を改善していくことが国際競争力強化を図っていく上でも重要。
  • ウクライナ情勢を踏まえれば、エネルギーセキュリティは非常に重要な課題。国内需要が減少した分に応じて設備規模を縮小するのではなく、海外展開や複数企業による連携といった取り組みが重要。事業再編の際に障害があるのであればそれを取り除くことも必要。
  • 現在、国内の石油需給は非常にアンバランスなものとなっており、業転玉が多く出ているものと認識。これにより、地域のガソリンスタンドがどんどん廃業すれば、国民生活にも影響が生じてしまうものであり、過剰供給への対応も必要。
  • 次期告示の方向性として、国内市場の健全な発展のためには、創意工夫のある競争性の確保が必要。また、消費者の視点や、価格の面についても留意いただきたい。
  • エネルギー供給構造高度化法の誘導的規制によって、重質油分解装備率が高まってきたことは一定の評価ができる。次期告示の方向性として、各社の経営戦略、成長戦略に裏打ちされた部分に誘導的措置を入れることが重要であり、そうすることで雇用や地域経済への影響、業転の問題にも対応できる。また、シェール革命を受けて、C2は厳しいかもしれないが、石油コンビナートから出てくるC4からC8の部分はチャンスでもある。複数の企業が連携して対応することが必要となってきており、そうした点を見ていく必要がある。今後はこうした個々の事例に応じてチェックしていく仕組みとすることが重要。

天然ガス・LPガスのセキュリティの強化に向けた課題と今後の取組の方向性について

  • 天然ガスの調達の多角化への取組として、パプアニューギニア、米国、カナダ、モザンビークといった国での開発を進められており、現時点では、15カ国で生産、LNG換算で1700万トン、国内需要の約2割の生産量となっている。天然ガス業界として、引き続き、エネルギーセキュリティに貢献していくが、探鉱・開発には大きなリスクが伴うため、リスクマネー供給による支援や、資源外交の積極的な展開をお願いしたい。
  • エネルギー安全保障を考えた場合、合理的な価格で確保することが前提となっているものと理解。そうした中で、天然ガスの仕向地規制は大きな問題。アジアは原油連動価格、米国は需給を反映した価格となっているが、アジアに需給を勘案したマーケットを作っていくためにも、仕向地規制の撤廃に向けて政府が前面に出て取り組んでいただきたい。例えば、EUでは、EU当局が前面に出て撤廃を行っている。韓国等とも連携して進めていくことも重要。
  • 合理的な価格による天然ガスの調達を考えた場合、パイプラインは柔軟性に欠ける面がある。他方、アジア圏でパイプライン網が整備されつつあることは認識すべき。国としてアジアの状況をしっかり注視してもらいたい。
  • 電力業界として、2000年以降、上流権益の取得、自社船の保有、契約の弾力性の確保といった取り組みを進めてきた。提示された方向性のとおり政策を進めてもらいたい。引き続き、資源外交の更なる展開、リスクマネー供給支援をお願いしたい。
  • ガス事業者、電力事業者を含め多くの日本企業が、米国のシェールガスプロジェクトに携わっているが、そのほとんどが東海岸か、メキシコ湾のプロジェクトとなっている。最もコストを下げるためには、パナマ運河を経由させることが現実的。他方、パナマ政府と建設事業者との間で、建設コストについて揉めていると聞いており、着工が遅れるのではないかと懸念している。これ以上工期が遅延しないよう、また割高な通行料とならないよう、国が全面に出て働きかけて欲しい。
  • 国内のパイプラインについては、価格の低減化、安定化が可能になるのであれば評価したい。国の果たす役割も少なくないと思うので是非検討いただきたい。
  • 天然ガスの需要の拡大が見込まれる中で、セキュリティ向上策を考えた場合、現在、十数日に留まっている流通在庫を、一月程度に拡大することも重要ではないか。また、在庫量の拡大は民間企業の努力だけで困難であり、国の支援が必要。
  • 極東市場におけるLPガスの調達の安定化について、世界的なコンサルタント会社によれば、パナマ運河の工事が完成することで、650万トンのLPガスが太平洋を越えてアジアに供給されると言われている。これはサウジアラビアに匹敵する量であり、極東マーケットに一定の影響を及ぼす。例えば、急激な国内需要の増加により、スポットで緊急調達する場合、これまで18日程度で調達できる中東が中心となっていたが、今後は、22日程度で調達できる米国も選択視に含まれることになり、価格圧力をかけることもできる。
  • エネルギーセキュリティ上、輸送手段の強化も重要。2013年にはLPG船が4隻新造船されており、2014から16年にかけて8隻が新造船される予定となっている。また、経済産業省の支援のもと、LPガスに関する国際セミナーを開催し、海外からも多くの方に傘下いただき、調達多様化に向けて一定の効果があったと考えている。その際、パナマ政府関係者からは、2016年1月にはパナマ運河の運行を開始するとの強いメッセージがあった。
  • 国内パイプラインについて、三重県と滋賀県の間にパイプラインが敷設され、中部・関西圏における供給が可能となった。今後、南海トラフ地震の懸念がされているところ、東日本大震災においては、新潟県からのパイプラインが役だったと聞いており、リスク対応に有効ではないか。
  • ロシアとのパイプラインについて、価格面を考えた場合に、選択肢の一つとして検討してみてもよいのではないか。また、FLNGは韓国企業が製造しているようであるが、我が国でもこうした製造技術を育てていくことも重要ではないか。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 政策課

 
最終更新日:2014年4月10日
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