経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会(第14回)‐議事要旨

日時:平成27年7月13日(月曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

橘川分科会長、浅野委員(岩井代理)、大井委員(加藤代理)、尾崎委員(蟹沢代理)、河野委員、河本委員、木村委員(奥田代理)、家守委員、豊田委員、縄田委員、西村委員、日高委員、平川委員、増田委員、宮島委員、山冨委員、吉井委員、和田委員(小熊代理)、北嶋オブザーバー(内藤代理)、北村オブザーバー、永塚オブザーバー(林代理)、廣江オブザーバー

事務局
住田 資源・燃料部長、風木 資源・燃料部政策課長、南 石油・天然ガス課長、竹谷 石油精製備蓄課長、山本 石油流通課長、覺道 石炭課長、萩原鉱物資源課長、高倉 政策課企画官、浦田 政策課企画官、森田 燃料政策企画室長、田久保 石油流通課企画官

議事概要

事務局から資料2-1「報告書(案)概要」、資料2-2「報告書(案)」を説明後、委員からの主な意見は以下のとおり。

  • 石炭火力発電について、4月下旬に一般消費者を対象に行ったアンケート結果によると、「石炭火力より、コストが高くてもCO2排出量が少ない天然ガスの方がよい」という意見が7割を占めた。旧式の石炭火力を廃炉にしながら新しいものに変えていくべきであり、長期的には新たな技術革新をしていかなければならない。
  • 3月のLPガス販売指針改訂後、HPに情報が掲載されていない。会員内部には公開されているようだが、一般消費者に対しても公開すべき。各都道府県の協会や経産省、消費者センター等を通じて様々な形で幅広く周知を図るべき。また、LPガスの販売事業者からの価格調査は行われているが、消費者サイドからの調査をしていくことが必要。システム改革と合わせて様々な取引適正化措置については、LPガスを視野に入れたものとすべき。
  • 寒冷地方では家庭用灯油は生活必需品。価格は相場により変動するが、適正価格・安定価格を図るよう引き続き対応を行うべき。灯油がセーフティネットであるということを踏まえた対策をすべき。
  • 上流開発についての現下の問題は、原油・天然ガス価格の急落後、いつ値上がりする分からない状況で、将来のための投資不足が生じる可能性がある点である。一方、今こそ安く油・ガス田を買う好機だが、民間はリスクを取りづらい。JOGMECを中心に、権益取得のリスクマネー供給を拡充する等の強力な支援をお願いしたい。また、新しい投資をしにくい状況にどう切り込んでいくべきか考えをご教示いただきたい。
  • ガスセキュリティについて、アジアハブの設立についてはどのようにしていくのか。アジア市場には指標がなく、石油価格リンクが障害になっている。シンガポールはターミナルを拡充しようとしており、シンガポールを活用するのも一つの考え。日本としてどうしていくのかを明確化すべき。
  • 石炭についてCO2が排出されることに対する懸念が一般的にあるが、天然ガスも石油もCO2を排出する点では同じである。化石燃料全体の問題として、広がりのある重要な技術としてCCS、CCUを記述すべき。
  • 運輸部門の燃料利用多様化については、国民消費者負担の増加、ガソリン・軽油のみならず灯油の緊急時供給力の弱体化をもたらしかねない。報告書案では、次世代自動車については一定の政策支援を活用しつつ、原則として消費者選択に委ねるとされている。危機時に用いる物流手段の増やす観点から長距離の貨物輸送に限定した取組であるという方針が示されており、これは合理的かつ妥当だと考える。国内における天然ガスの備蓄改善等を含めCNG・LNGの緊急時対応力を評価した上で、具体的施策の検討をお願いしたい。
  • バイオ燃料については、引き続き導入を継続する方針が示されている。欧米で持続可能性を巡って賛否両論が生じており、日本においてはブラジル依存が過度である調達構造であるため、普及については次世代バイオの技術開発や国産化の実現可能性も考慮して慎重に検討すべき。
  • 民間備蓄を見直す場合のポイントに関する「(3)各会社ごとに異なる原油調達リスク」(26頁)という記述については、これまで議論されていないので慎重に検討いただきたい。
  • エネルギーリスク評価指標について、調達段階での安定度だけでなく、国内での燃料種ごとの備蓄状況やサプライチェーンの強靭性まで含めた指標の評価を策定するべき。
  • 石油産業の事業基盤強化として事業再編、設備最適化等が確実に実行されていることを記載していただきたい。
  • 国際競争力強化について、上流権益の確保が重要なポイントであり利益の源泉である。最近ではベトインバンクとPGバンクの合併等があり、世界の上流企業が動き出している。日本においても上流企業の事業基盤の強化に配慮いただきたい。
  • 石油精製と石油化学の連携について、これまでも用役の共同利用や省エネ、コスト低減等の努力をしてきているが、今後も業種の壁をこえて課題に取り組むための支援をお願いしたい。
  • また、石油精製と石油化学はこれまでも地域のコンビナートを構成する主要単位として地域の雇用拡大や地域活性化に貢献することで共に発展してきた。今後もその位置づけは益々重要。石油化学については主要設備の停止を行ってきているところだが、跡地活用問題や地域産業との関連で生じる問題がある。地域産業の中核であったところは再生をしていかなければならない。産業としての魅力アップを含めて有能な若手人材の確保が重要な課題。石油化学産業では産業競争力強化法第50条に基づく市場構造に関する調査およびフォローアップを行っているが、その中でも石油産業との緊密な連携が欠かせないことが明らかになっている。地方公共団体とも連携しながら効果的な施策を講じる等の視点を加えていただきたい。
  • 保安安全対策の強化について、事故のない安定操業のために人材育成も重要であるとの点も記載いただきたい。
  • 資源ナショナリズムについては、鉱物資源に限ったものではない。インドネシアの新鉱業法の例ではインドネシアはかなりの大損をした。ネット社会では、日本側が誠意を持って説明しても、圧力として捉えられ、結果として逆方向に決まってしまうこともある。資源外交においては、現地情勢によく通じている外務省との協力関係のもとに進めるべき。
  • エネルギーリスク指標については、国内の需要側の弾力性も考慮して決めるべき。
  • LPガスの調達先多角化や運輸部門の燃料の多様化についてしっかり書いていただいた。報告書に記載された政策課題に前向きに取り組んでいきたい。
  • 業界の垣根を越えLPガス業界が一体となって、消費者に選ばれるエネルギーとなれるよう、販売価格の透明性の向上についてしっかりと取り組んで行く。
  • サプライチェーンとしてのSS対策を書いていただいたが、記載内容を実現すべく来年度への予算編成に向けて努力していただきたい。
  • 官公需の問題については、官公需法が成立し、国の契約方針が近くまとまると聞いている。自治体については総務省からも通達が行き、実績についてはフォローアップすると総務大臣が発言している。国の出先機関(海上保安庁や自衛隊など)については自治体と同じように、経済産業省から強く働きかけをお願いしたい。
  • 石油・LPガス産業の事業基盤強化について、コンビナート内で石油産業同士の動きだけでなく、石油化学産業との事業連携も期待されているので記述すべき。
  • 各石油会社の設備最適化および事業再編の目標達成のための具体的計画のフォローアップについては、早急な対応を求める、早期に意思決定がなされることが期待される等、スピード感を重視したものと読み取れる。設備最適化については時間が掛かり、雇用の問題も発生する可能性もあり、各社ヒアリングの際はこの点を考慮し、円滑に進められるようにしていただきたい。
  • 設備管理の課題については、安定操業の観点から、働き手にとって安心して働ける管理の課題について相応に対応していただける内容となっている。今後も進んでいくことを期待する。
  • エネルギー安定供給確保に向けて、2030年での自主開発比率が40%以上という目標が明確に記述されていることを評価する。具体的にはJOGMECを通じたリスクマネー供給、予算・税制面等における支援、資源外交による資源国との関係強化の重要性についても記載されており、このような支援および官民一致となった協力体制の強化が不可欠であり、原油価格が安いうちに上流資源を増やすように引き続き支援をお願いしたい。
  • エネルギー安定供給について、国民から見るとこれまでは努力不足に見える  ところもあったと報告書にも記載されているが、この内容に従って努力していただきたい。業界側から見ると現実的には実現が難しい要求を国民が出していると思われるポイントがあると思うが、このような意見が出るということは、業界が十分に行っていることが伝わっていないという理由があるのではないか。公表性を高め、国民に選んでもらうというスタンスのもと、情報公開をしていただきたい。
  • 本報告書ではLPガス販売業の位置づけを明確に打ち出している。LPガス販売指針は、電力・ガス自由化に対応するため、平成12年度に業界の自主ルールとして策定してから3度目の改訂を行った。現在はLPガス販売事業者に対し指針の説明会等を繰り返し行い、浸透を図っているところ。また、今年7~8月に消費者団体向けの説明会行う予定。HPでの公表は会員への周知が終わった後、9月くらいに公表を予定している。
  • LPガス小売価格が高止まりしている問題については、地域の販売価格と実勢価格には乖離が見られるとの声が多くのLPガス販売事業者から寄せられている。現在、価格調査方法の改善のため、LPガス販売店へのヒアリング等を行っているところ。
  • ガスシステム改革を受けた対応については、LPガス販売事業者は電力・都市ガスの小売事業に参入するのみならず、サービスをパッケージ化し提供することで、地域の総合生活インフラ産業を目指すべく努力するため支援をお願いしたい。
  • LPガス関連機器の海外展開については、LPガスはアジアを中心に家庭用需要が伸びることが予想されており、日本メーカーの市場拡大が期待されている。量産効果を発揮することで国内の機器価格が下がり、日本の消費者にも利益をもたらすと考えられる。しかし、海外で日本レベルの安全機能つきの機器を普及させることや、粗悪な模造品を取り締まるためには、日本の液化石油ガス法のような保安基準や機器の認証制度や、資格試験といったソフトインフラを当該国において確立することが不可欠。現在、LPガスの安全に関する日本のソフトインフラを輸出するためのFS調査を検討しており、予算措置等の支援をお願いしたい。日本のLPガス安全システムが当該国で普及することで国際貢献できると考える。
  • 世界への貢献という点で石炭は重要である。石油・天然ガス政策は、戦略物資として、日本への供給確保と効率的な利用がポイントであるが、一方、石炭は石油・天然ガスとは生産国および賦存状況が違い、戦略物資としての性格は強くない。石炭を利用する国にとっての最大の課題はCO2対策のみと言っても過言ではなく、CO2対策はすなわち技術の問題である。石炭なしではやっていけない国々の石炭利用と気候変動対策を世界的に両立するため、CCTを新興国等に移転すべき。バリューチェーン全体に渡って石炭利用のための技術を培ってきた関係企業群が技術を海外展開することによって、世界貢献が可能。そのために国内での技術向上と商用化を並行して行うことが重要。環境に配慮した石炭利用のための技術開発に対する支援をお願いしたい。
  • 福島原子力発電所の早期収束と、安全確認された原発を早期に確実に運転することでエネルギーリスクを低減させることが重要であると考える。政府には資源外交、リスクマネーについての支援をいただきたい。
  • 資源・燃料政策の議論は縦割りになりがちであるのは大きな問題である。横串を刺して考えることが重要であるので、「はじめに」を多く書いていただきたい。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 政策課

 
最終更新日:2015年7月29日
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