経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 鉱業小委員会(第1回)‐議事要旨

日時:平成26年5月9日(金曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者

山冨委員長、赤井委員、植嶋委員、河野委員、北川委員、土屋委員、堤委員、東嶋委員、西村委員、秋元オブザーバー、大野オブザーバー、熱田オブザーバー(岡山代理)、木村オブザーバー、家守オブザーバー、青木オブザーバー(榮代理)、竹部オブザーバー、中垣オブザーバー、宮川オブザーバー

事務局
住田資源・燃料部長、安居石炭課長、萩原鉱物資源課長

議事概要

事務局から資料2について説明。議事の公開等については資料2のとおり了承。
次に、事務局から資料3及び資料4について、委員及びオブザーバーから参考資料1及び参考資料2について説明。委員及びオブザーバーからの主な意見は以下のとおり。

石炭をめぐる現状と課題について

  • これまでクリーンコールテクノロジー(以下「CCT」という。)の技術開発は産業界、電力、国が一体となって行われており、我が国のCCTは優れていると認識。しかし、将来を見通した場合、更なる高効率化などの新たな技術開発については目玉となる技術が無く心許ない。日本のCCTが世界をリードしていくため、石炭を利用することで地球環境問題に対応できるという事を明確にし、そのために技術開発を行うということが大事。今後は国際連携の枠組みの中で技術開発を行わざるを得ないが、より強固なCCTの技術開発をどのようなスキームで行っていくのか検討していくことが必要。また、産炭国と共同で技術開発を行い、その過程で、人材育成もしていくなどの取り組みも必要ではないか。
  • 現在、石炭価格は一服感があり、石炭メジャーも含め上流投資を控える動きがある。我が国企業も積極的に投資をしようとする企業と投資判断を先延ばす企業の二分化している傾向がある。過去の価格低迷期を振り返れば、こうした状況下で投資企業の寡占化が進む傾向にあり、将来的には消費国が影響を受けることになる。他方、我が国企業は探鉱段階への投資より開発・生産されている鉱山を買収する傾向があるが、投資も巨額になるため、産業界からも資産買収に対する出資などサポートを希望する声がある。
  • 石炭鉱山は今が買い時と認識。他方、パナマ運河の拡張工事の遅れなど輸出インフラの開発にも課題がある。権益確保に対する支援も大事であるが、輸送ルートなど、インフラ整備などのボトルネック解消に向けた国の取り組みを期待。
  • 発電効率が改善しているというだけでは素人には分かりづらい。高効率化を推進していくことは当然だが、木質バイオマスの混焼なども進めていくことが重要。これらは大きな貢献は認められないが、これまで使用されてこなかった資源を活用することなど副産物的な利点があることも認識すべき。
  • 途上国の多くは資源も乏しく、安価な石炭を利用して工業化を進めようとしている。オバマアクションプランが実行された場合の経済的に与える影響を考えるべき。環境に配慮することは重要であるが、石炭のオプションを実質的に無くすような事態は避けるべき。途上国ではメンテナンスなどの問題もあり、最新鋭のUSC(超々臨界圧発電プラント)など導入することは困難。亜臨界で高効率の設備を導入することも検討すべき。
  • CO2利用は20年以上前から研究開発が行われてきているが、EOR(石油増進回収)を除けば、二酸化炭素回収・貯留(以下「CCS」という。)のコストを少しでも補填するという位置づけであり、CO2排出量の削減を目的とした手段とすることは一般的ではない。
  • 潜在的な供給能力がある産炭国が必ずしもその能力を発揮しきれていない一方で、石炭に依存していく傾向にある。
  • 高効率化などのCCTの技術開発は重要であるが、海外展開を考えるとコストに見合う技術開発をしていくべき。
  • バイオマスについては、5~10%程度であれば、現在のボイラーでも混焼できると考えているが、長期間、継続的な供給が可能であるかという問題がある。そのため、国内の間伐材を組織的に回収して発電に供給するための取り組みが必要である。
  • 平成26年度の各社の電力供給計画では、合計で1000万kW以上の火力電源入札を実施する計画であり、高効率の石炭火力は高く位置づけている。こうした状況において、資源確保に対しても、優れた技術の海外展開と一体的に進めていけるのが日本の強み。こうした取り組みが資源外交の更なる加速にも繋がるのではないか。
  • 石炭鉱山の開発にはカントリーリスク以外にも、鉄道や港湾などのインフラ開発も行わなければならないという課題がある。そのため、資源開発に対する支援も大事であるが、インフラ開発に対する支援もお願いしたい。

鉱物資源をめぐる現状と課題について

  • 現状において鉱物資源を確保すると同時に、製錬業の維持・向上を考えないと、20~30年後、国内の海底鉱物資源が取れるようになったとしても国内の製錬業が壊滅しているということになりかねない。
  • 新興国における資源ナショナリズムについて、インドネシアの新鉱業法は鉱石が欲しければインドネシアに製錬所をつくりなさいというもの。ニッケルの鉱石を出している国、ニューカレドニア、フィリピンでも同じような動きになってくれば大変。
  • 製錬過程で副産物が生じるが、不純物はスラグに閉じ込めるので、これの持って行き先が無くなると、国内非鉄製錬業は立ち行かなくなる。
  • 人材育成について、非鉄金属製錬を教えることができる先生がほとんどいなくなりつつある。教える先生がいなくなれば当然生徒も育たず、この教育問題は今後の課題として立ちはだかってくると考える。
  • 海外の資源メジャーに比べると、日本の非鉄金属製錬会社の規模は小さいが、一つのプロジェクトを仕上げるという点では実行する力がないわけではない。是非そういう観点でも記述をお願いしたい。
  • 資源開発について、海外の資源の探鉱・開発にはここ数年、JOGMEC((独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構)による支援策が拡充されている一方、資源ナショナリズムの先鋭化、メジャーによる有望案件の囲い込みなどが進んでおり厳しい状態にある。今後とも引き続き支援の拡充と首相・閣僚レベルによる資源外交の強化、積極的な展開をお願いしたい。
  • 非鉄金属製錬業は電力多消費型産業であり、原発停止による電力料金上昇や燃料調整費増加が死活問題となっている。国の政策として国際的に遜色のない価格による電力の安定供給をお願いしたい。そのためにも、エネルギー基本計画にあるように、安定的なベースロード電源として必要な電源の利活用、基準に適応した原発の早期再稼働を希望する。
  • 国内の使用済鉛バッテリーがアジア(韓国等)に買われている。日本では厳しい環境規制や電力料金の影響で製錬費が上がっているという問題もあり、使用済製品を高く買えない。国内でせっかく排出されるものが、国内で再利用されずに海外に出て行ってしまっているので、安定的なサプライチェーンを確立する上で有用な政策・対策をとっていただければありがたい。
  • 日本はマテリアルフローのトータルデザインが遅れていると感じている。欧米では、資源の確保だけではなく、リサイクルだけでもなく、川上から川下までトータルで見て、資源の確保やリサイクルを行っており、まさに鉱種毎のサプライチェーンの把握が重要。そのためには、個々の省庁・企業だけで把握することは無理で、鉱種毎にNIMS((独)物質・材料研究機構)、商社、シンクタンク、国で言えば府省連携でやっていかなくてはならないと強く感じる。
  • ドイツやイギリスは、人材育成を相当しっかりやっている。日本では、現在企業が中心にやっていると考えるが、大学も人材育成をしっかりとやらないとダメだと思う。これも府省連携が必要であり、ぜひこの小委員会の場を中心に議論を進めていただきたいと考える。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 鉱物資源課

 
最終更新日:2014年5月15日
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