経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 石油・天然ガス小委員会(第5回)‐議事要旨

日時:平成26年6月10日(火曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階 国際会議室

出席者

橘川委員長、青竹委員、石垣委員、柏木委員、河野委員、小嶌委員、佐藤委員、豊田委員(森田代理)、平川委員、松方委員、宮島委員、尾崎オブザーバー(蟹沢代理)、河本オブザーバー、北嶋オブザーバー、木村(滋)オブザーバー、木村(康)オブザーバー(松井代理)、小林オブザーバー(岩井代理)、山﨑オブザーバー

事務局
住田 資源・燃料部長、濱野 資源・燃料部政策課長、竹谷 石油精製備蓄課長、山本 石油流通課長、高倉 政策課企画官、岡本 燃料政策企画室長、濱田 石油流通課企画官、皆川 ガス市場整備課課長補佐

議事概要

事務局から資料2-1、資料3について、河本委員から資料2-2について説明後、委員、オブザーバーからの主な意見は以下のとおり。

  • 石油の低廉かつ安定的な供給の確保は、石油産業に課せられた重要な使命。業界として、設備の適正化に取り組むとともに、アジアへの事業展開など、総合エネルギー産業化を目指した取組を進めている。
  • 業転玉について、石油製品は連産品という特性があり、例えば、冬季需要に対応するために灯油を増産すれば、それに伴ってその他の石油製品に余剰が生じることになる。また、原油調達にあたり、2~3ヶ月先の需要を見越して調達しているが、実際にはどうしても見通しとのギャップが生じてしまう。こうした点があることは御理解いただきたい。
  • 業転玉への対応として、設備の最適化に取り組むとともに、流通経路の明確化の観点から流通証明書を導入したところ。公正取引委員会の指摘も踏まえつつ、全国石油商業組合連合会との話し合いも始めている。精製・販売ともに同じ石油産業であり、業界全体として健全な収益が上げられるよう努めていく。
  • SS過疎地対策について、ビジネスベースでは存続することが困難なケースもあり、地域政策、社会政策の観点から、自治体に一層の問題意識を持ってもらい、国や業界と連携して取組むことが必要。
  • 将来的なSSの在り方について、エネルギー全体の需要構造や消費者行動の変化、地域コミュニティなどの求められる機能、ITの進展に伴う事業環境の変化等を踏まえた検討が必要。
  • 公正かつ透明性ある市場の確立が最も重要。「公正」は、あくまで系列内で差別対価や差別的な取扱が行われないこと、商標や各種支援提供など包括的な取引契約で成り立つ系列玉と、取引段階における価格・取引量・支払条件のみによって成り立つ非系列玉が混ざり合わないことが前提。「透明性」は、取引にあたり、販売店が経営上十分な意思決定をするために十分な情報開示がなされていることが必要。個々の取引契約の内容をアンバンドリングという形で明らかにしていくことも必要ではないか。
  • 「公正」も「透明」も取引関係者以外の要請によって実現するべきものでなく、あくまで取引契約によって実現すべき。また業界の議論が集中している「価格」は、あくまで取引契約の構成要素の一要素にしか過ぎないが、元売には販売店が納得できる説明・対応が求められる。
  • 石油製品におけるブランドの考え方は極めて特殊。通常、製品そのものに商標を付すことはできないため、商標を用いた販売が行われることになるが、商標を用いた販売と用いない販売は、全く同じ製品であっても意味が異なる。商標の使用と供給契約は一体化されているため、仮に販売店が商標を用いない場合は極めて自由度が高く、商標を用いる場合には元売の規則に従って販売する義務が発生することになる。
  • 今般、公正取引委員会から業転玉に対する考え方が示されているが、石油製品における商標権の取扱いについては、消費者保護の観点からも、元売各社の対応の妥当性について、疑念があるといわざるを得ない。
  • 系列玉と非系列玉が混ざり合っている限りは、公正な取引基盤の形成は不可能であるし、公正かどうかの検証すら困難になる。元売各社は、識別材を入れるなどによって、自らの商標を毅然として守るところから始めていくべき。
  • 仕切価格の問題について、コスト連動であるべき非系列製品価格と、より市場の状態や特約店の経営状態を反映した総合的な特約店価格の2本立てをきちんと体系化していくことが必要。中小の販売店を中心に業種転換や廃業等も含めて、経営判断できる土俵を整えることが求められる。
  • SS過疎地の問題は、人口減少も影響しており今後も進むことが考えられる。山間地等のSSは、生活インフラそのものであり、地域政策・社会政策として、自治体として取り組まなければならない。国においても、引き続き、地下タンクの入替支援等をお願いしたい。
  • LPガスについては、分散型エネルギー特有のコスト構造があるが、充填所の統廃合や配送の合理化、販売の集約化、集中監視システムの導入等に努めていく。北米からの安価なLPガスの調達等が進めば、流通価格の引き下げも可能となる。それを消費者に還元することで、LPガスが選択されるように努めていきたい。
  • LPガスの取引適正化について、業界自主ルールとして、LPガス販売指針を定めている。改めて周知徹底を図り、取引の透明性確保に努めていきたい。
  • 都市ガス事業に与えられている、いわゆる公益特権といわれる優遇待遇を見直し、LPガス事業者にとって公正公平な競争環境を整備していただきたい。
  • LPガス価格について、北海道が高く、埼玉県が安いのは、使用量の違いや配送コストの違いなど地域の特性によるものが大きい、そうした点もしっかりと考慮すべき
  • SS過疎地について、SSが減れば、それだけ一つのSSでカバーするエリアが広がっていくということ。広範な地域に燃料を供給していくためには、系列・非系列を越えた全体の最適化を進め、コストダウン、効率化を図っていくことが必要。
  • 東日本大震災や今年の豪雪被害の際に、個々のSSに電話で在庫状況等を確認したと聞いている。どこにどれだけの製品があって、どのようにカバーできるのかを瞬時に把握できるシステムが必要ではないか。LPには集中監視システムといったものがあり、過疎地SSへの対策においても、こうした技術的な側面から検討すべき。
  • SSが利益を確保するためには、安く仕入れて、高く売ることが必要であるが、消費者はどこのガソリンを買うかよりも、安さを求めることから、なかなか難しい。もう一つの方策として、地域コミュニティとして機能している天龍村の例のように、ここのガソリンを買いたいといった消費者の気持ちを喚起する工夫が必要ではないか。
  • LPガスの価格や消費者からの相談内容等の情報について、引き続き、情報開示に務めていただきたい。電気料金や航空運賃については、情報開示に関するガイドラインが定められており、LPガスについても、情報開示の在り方について検討すべきでないか。
  • LPガスの集中監視システムは600万という高い導入実績を有しており、通信システムを用いたエネルギーの見える化、遠隔監視といった今後の可能性について調査を進めている。自治体との連携も含めて、LPガスのスマートコミュニティ化を追求していきたい。
  • LPガス産業の海外展開について、業界として、世界LPガス協会に加盟し、安全機器に限らず、燃料電池やガスヒートポンプといった機器を紹介するなど、海外事業者と日本メーカーの橋渡し等の取組を進めている。
  • ガソリンの小売価格について、国民は、石油会社が高い石油製品によって儲けているのではないかと考えている可能性があり、価格の透明性の確保や、コスト構造等に関する情報発信が重要。また、石油需要が減少していく中で、石油諸税の在り方についても検討していくことが必要ではないか。
  • 石油流通の問題について、最終的には自由競争原理に委ねるべきであるが、自由競争のためには透明性、公正性が確保されることが必要。現状において、国内スポット価格、需給、市況等を必ずしも見きれておらず、透明性が担保される仕組みが必要。公正性については、公取との連携を強めていくこと等が必要。
  • 石油製品の仕切価格体系の見直しが必要ではないか。国内スポット価格や先物、原油価格等だけでなく、例えば、在庫状況をどう考えるか。ICT化を進めればタイムリーに把握することが可能であり、地域特性やブランド料についてもどう考えるべきか。きめ細かな仕切価格決定方法が求められる。
  • 現在、総合エネ調において、ガスのシステム改革について議論されており、簡易ガス事業が自由化され、液石法の中で取り扱われる可能性もある。そうした時に、価格の透明性が確保されていることが重要。少なくとも、一般家庭でいくらといった価格指標を示していく必要があるのではないか。
  • 過疎地におけるエネルギーのラストリゾートは、LPガスの可能性があり、新たなビジネスチャンスになるかもしれない。消防法等の課題もあるかもしれないが、LPガスに加えて、ガソリンのデリバリーサービスや、ディマンドサイドのデジタル化を含め、生活産業総合サービスとしての事業展開の可能性もあるのではないか。
  • 離島対策について、沖縄地域では一部税の軽減措置が行われており、こうした税制措置の方が、補助金よりも低い行政コストで同様の効果が期待できるのではないか。
  • LPガス事業の国際展開について、単に機器の輸出をするのではなく、コジェネ等の導入から供給まで含めたパッケージ型で進めることが重要。
  • 資料2-2の7頁では、2013年の7月~11月にかけて、流通マージンが増加傾向であったのに対して、精製マージンが減少傾向となっており、今年に入ってからは逆の状態となっている。この違いが何故かという点は、今後の議論のヒントになるのではないか。
  • SSとLPガスのコスト構造を比較してみると、税制など多くの違いがある。マージンの議論をするには、こうした点の議論も必用ではないか。
  • SSとLPガス事業を一緒にやっている事業者も多く存在しており、LPガスの配送と灯油配送を一体的に行うなど、総合エネルギービジネスは、大企業に限ったものではない。石油・LPガス産業トータルとして、いかに成長させていくかという視点での議論が必要。
  • LPガスは北米からの安価な調達が始まっている。原油についても、元売やSSのマージンの議論ばかりをするのではなく、シェールガス革命により米国への輸出が減った中東から優位な条件を引き出すといったことに目を向けるべきではないか。
  • 系列ブランドである商標権の機能には、出所表示機能、品質保証機能の2つがあるが、品確法により品質が確保されている中、消費者の大多数はブランド名でSSを選んでいない。系列ブランドをどう考えるかが課題。
  • 石油販売業は石油関連税制で年間約5兆円、累計で約百数十兆円の徴税を担っている。石油製品の需要が減っている中で、税制はこのままでよいのかといった声もある。
  • 系列ブランド維持について、資料2-1の23頁にも記載されているが、例えば、提携カードやカーリース、車検から板金など、元売毎に様々なサービスを提供している。また、テレビコマーシャルを通じたイメージアップといったことにも取り組んでいる。
  • LPガス価格に関する情報開示について、資料3の12頁にも記載されているように、先進的に取り組んでいる事業者も存在しており、こうした取組を広めていきたい。
  • 過疎地には、都市ガスが供給されていないため、簡易ガス事業としてLPガス供給を行ってきている。今後、高齢化が進む中で、保安サービスが中心になっていくことが考えられるが、新たなビジネスチャンスになり得るとのご意見を踏まえ、しっかり取り組んで行きたい。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 政策課

 
最終更新日:2014年6月24日
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