経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー小委員会(第13回)‐議事要旨

日時:平成27年7月28日(火曜日)10時00分~12時10分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

委員
山地憲治委員長、岩船由美子委員、大橋弘委員、小野透委員、工藤禎子委員、工藤広委員、崎田裕子委員、佐久間浩委員(代理:石川 剛)、佐藤泉委員、清水宏和委員、高村ゆかり委員、辰巳菊子委員、馬場旬平委員、松村敏弘委員、山内弘隆委員
オブザーバー
公営電気事業経営者会議 浅見事務局長、日本地熱協会 安達運営委員長、(一社)太陽光発電協会 亀田事務局長、(一社)日本有機資源協会 森崎専務理事、全国小水力利用推進協議会 中島事務局長、(一社)日本風力発電協会 祓川副代表理事、電気事業連合会 八代事務局長

議題

  1. 関係団体からのヒアリング
    i)(一社)太陽光発電協会
    ii)(一社)日本風力発電協会
    iii)全国小水力利用推進協議会
    iv)日本地熱協会
    v)(一社)日本有機資源協会
  2. 意見交換等

議事概要

資料2~6について各業界団体等からの説明の後、自由討議。委員等からの主な意見は以下の通り。

資料1について

  • 委員間で合意が取れた部分、分かれている部分それぞれについて、明示的に書くべき。
  • 再エネのメリットを十分把握し最大導入というのがエネルギー基本計画の基本方針であることから、「はじめに」において、導入拡大の方針を明確にすべき。
  • 全体的な方向性として、「温暖化対策における再生可能エネルギーの位置づけ」という観点がないので、追記すべき。温暖化対策は国際的な約束に基づいてなされるものであり、再エネ導入はその観点からも位置づけられるべきではないか。
  • 長期安定電源化は重要な課題。FIT電源のメンテナンスについては、買取期間終了後のみならず、自由化後、火力を含め長期的にどう安定供給を確保するかという観点からも重要。
  • 電力システム改革の第一の目的は、市場メカニズムを利用した安定供給だが、FITは本質的にはマーケットメカニズムと相反するもの。現行の優先給電ルールの下では、経済合理性に基づいた安定供給はできない。
  • 国民負担については、遠い将来の話ではなく、既に顕在化した問題。電気料金の問題は産業界だけの課題ではない、エネルギー白書でも料金上昇が国民生活において可処分所得、教育費の減少を引き起こしていると指摘されており、低所得者・高齢者に大きな影響をもたらし、将来に禍根を残す可能性がある。慎重な議論が必要。
  • 2030年のミックス通りになると賦課金がkWhあたり4円程度となる。賦課金ばかりが膨張していることには危機感がある。固定価格買取制度(FIT)の抜本的な見直しのスケジュール感はどうなっているのか。
  • 買取価格の設定は、総括原価方式ではなく需要対応型にし、マーケット対応型との組み合わせるべきだが、事業プロセスは電源毎にまったく違うため、実際の価格設定は難しい。
  • 再生可能エネルギーの発電量は長期的に拡大していく、ということを中心に据えた上で、その導入スピードの管理をしていく必要がある。
  • 再生可能エネルギーはエネルギー自給率向上、環境価値等に繋がる一方、長期の国民負担を伴う。エネルギーコストの上昇は日本の競争力を削ぐ。他国と比較し、過度なエネルギーコストを負担することがないようにすべき。産業の観点からも過度の負担とならないよう、国民の理解を得て次の制度に。
  • 国民負担の抑制は重要。燃料費の上昇も短期的には効いている。原発が動かなかった場合どうするか。
  • 回避可能費用に環境価値を考慮すべきという意見には反対。再生可能エネルギーのコスト等を全て国民に負担させておいて、環境価値は事業者に全て帰属という考えはおかしい。他方、システム改革の議論への注文は、この小委でも大いに行うべき。
  • 制度見直しの論点においても、政省令でできるもの、法改正でできるもの、いろいろある。将来の制度が見通せるということが重要であり、スケジュールが示されるべき。
  • 出力制御については、情報公開に関する透明性あるルールを早く作るべき。いつ出力制御が行われるか分からない、と投資が行われにくい。
  • 運転開始しない設備について、一件一件聴聞するのはコストがかかりすぎるので、一定期間運転開始しない案件は自動的に取り消す、などの対策をとってもよいのでは。
  • 再生可能エネルギーのための市場環境整備を進めるべき。回避可能費用の議論の際もあったが、市場は一定のボリュームが必要。送配電事業者に買取義務を負わせる場合であっても、新電力が調達できるのか等検討が必要。再エネ拡大に貢献する新電力の育成という観点も重要では。多様な事業者、多様な電源が組み込まれた体制を作るべき。小規模、コミュニティベース、自治体ベースの新規参入者をどう育てていくかという観点も大事。
  • 電力システム改革の中で、需要家側で再生可能エネルギー増大に繋げる方策が重要。消費者が買うという視点から重要な電源構成表示の必要性も資料1には記載してほしい。
  • 減免制度は、各産業の特性、事業規模を考え、料金の補填ではなく、産業振興等メリットがあるような形で実施されるべき。
  • 固定価格買取制度のミッションは、再生可能エネルギーのkWhを稼ぐことであり、その手段として出力制御は必要であることを広く理解してもらう必要がある。
  • 出力制御は、初期には、実際には必要がなかったにも関わらず行ってしまうことが起きうるが、そういう場合に過度なペナルティを課すべきでない。法律の柔軟性が必要。

資料2~6について

  • 今日のヒアリングについて、事務局で様々な要望を精査し、規制改革で対応できるなら何らかの対応を取るべき。
  • 環境アセスメントを運転開始前にきっちり行うことは、長期の安定的運転や環境保全にとって重要。太陽光パネルも、アセスメントは法的には義務づけられていないが、トラブルも増えてきているので、自主的にアセスメントを行っても良いのではないか。
  • 環境アセスの合理化・短縮化は可能。風力ならば、Sox, Noxは出ないのだから、大気汚染調査は不要では。
  • どのエネルギー源の話を聞いても、系統制約の観点、アセスの迅速化などの制度見直し・緩和、リードタイム短縮化などの事業の予見性への配慮という共通の問題を抱えている。
  • メンテナンスのあり方、法律上は規制がない。一般の方にも適切にメンテナンスをやっていただけるようにする必要がある。
  • 水力、電力土木技術者が足りない。今後、一般電気事業者等の協力が必要。
  • 制度的には地域に根ざしたエネルギーについて細かく作っているつもりだが、現実はうまくいっていない。地域エネルギー協議会など、市町村も入った地域での話し合いの場が重要。地域ケースを優先する農山漁村再エネ法もあるが、そういった取組はまだ進んでいない。中小水力協会は全国に支部があるので、中小水力協会の側からアプローチしているところ。
  • 中小水力発電は信用力に欠けるため融資を受けにくいとのことだが、自治体等が主体になった場合もそうなのか。また、環境省の「グリーン・ファイナンス」を活用しても融資を受けにくいのか。
  • ファイナンスについては、様々な方法があり、自治体がやっているものもある。例えば長野の収益納付型補助金。民間でも市民ファンド等のリスクマネーもある。まだ始まったばかりでスピードが上がっていないが、加速していきたい。
  • ファイナンスについては、調達先を銀行のみに絞らず、多様化することも重要。
  • 太陽光について、業界が信頼されるようにするためにどのように取り組んで行くのか。今後に向けた長期的なメンテナンスの必要もある。
  • 回避可能費用の議論の際に話題になったが、事業者の中には家庭用太陽光など、何万件と束ねて売っている会社もあった。いわゆる鞘抜きについて、制度の隙間を突いていたので批判を受けていたが、業界として信頼を得て使えるようにしていけば良いのでは。
  • 太陽光発電のイメージが悪くなった結果、導入にブレーキがかかる、ということは大きな問題。新築だと、屋根材と一体化してパネル設置のコストは低い。こういうところでブレーキがかかるのは問題。状況をもっと精査し、本当に問題があるなら対応を。
  • 家庭用の出力抑制は長期的には必要。自家消費までは抑制されないので、上手に使えばまだまだ拡大できる、など上手な運用を。
  • 太陽光については、認定後の機器の変更ができないということで、一部の業者が価格をつり上げるという話もある。制度創出時に想定していなかったことなど、是正が必要。
  • 太陽光発電の導入が実際にうまく進まない理由は、いろいろある。認定を取ったが融資、土地、事業者事情等により進まないということ。
  • 風力について。建設が進み、関連市場ができてこそ革新が進む。JWPA資料でもあるが、産業として自立できるということが重要。拡大実現のための条件は、系統制約、規制の見直し・緩和、リードタイムの長さ・事業の予見可能性への対応。
  • 地域で再エネの拡大に具体的に取り組んでいる立場から言うと、稚内は風車事故を経験した。風車の製造はいまだに海外製品に頼っており、事故時の対応の際に時間も金もかかる。国内企業、国内産業の今後の伸び方が分かるのであれば、JWPAから教えてほしい。
  • 地熱は時間がかかる。先進事例のように、地域を巻き込んで会社を作ることも重要。
  • 地熱は地元合意が重要。説明会への参加者は地方自治体職員、町内会、温泉組合、炭鉱協会、自然保護団体等。日本の国策としてエネルギーの自立は大事というが、地元は自分たちにとってどういうメリットがあるかということを気にする。
  • バイオマスについては、林地残材等の国産と輸入のものがあり、両者は意味合いが異なる。国産は自給率、林業再生、地域雇用、廃棄物処理など、様々な複合効果が期待できる。輸入バイオマスは二酸化炭素排出権枠(カーボンクレジット)を買ってくるのと等しい。国民負担に基づくものなので、メリハリのある対応が必要。
  • 輸入バイオマスも取り入れているという事例も増えてきており、新規でどうなっているのか、二酸化炭素の排出はどうなっているのか、信頼感醸成の観点からは業界としてしっかり見ていく必要がある。火力混焼も増えているが、社会の目は厳しくなっている。
  • 実際には稼働していない太陽光発電が押さえている接続枠は、その他の事業者にとって大きなリスク。ぜひメスを入れて欲しい。海外では、接続枠を押さえる際にデポジットを徴収する、といった例もある。ぜひいろいろ検討してほしい。
  • 地域に根ざした再生可能エネルギーは、接続の優先順位を高くしてもよいのではないか。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課
電話:03-3501-4031
FAX:03-3501-1365

 
最終更新日:2015年8月5日
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