経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー小委員会 買取制度運用ワーキンググループ(第2回)‐議事要旨

日時:平成26年2月28日(金曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省 本館17階第1~第3共用会議室

出席者

ワーキンググループ委員
山地憲治座長、岩船由美子委員、大橋弘委員、崎田裕子委員、佐藤泉委員、馬場旬平委員、松村敏弘委員
オブザーバー等
一般社団法人太陽光発電協会、一般社団法人日本風力発電協会、株式会社エネット、電気事業連合会、公益財団法人 自然エネルギー財団、株式会社三井住友銀行
事務局
木村省エネルギー・新エネルギー部長、村上新エネルギー対策課長、片岡電力市場整備課長、青木新エネルギー対策課長補佐、岸新エネルギー対策課再生可能エネルギー推進室長補佐、鍋島電力市場整備課長補佐、中山省エネルギー・新エネルギー部政策課長補佐

議題

  1. 固定価格買取制度における回避可能費用の取扱いについて
  2. 固定価格買取制度における認定制度の在り方について

議事概要

回避可能費用の取扱いについて

事務局から資料に基づき説明。続いて、公益財団法人自然エネルギー財団、岩船委員、株式会社エネットから資料に基づき説明がなされた後、自由討議が行われた。

委員等
・再生可能エネルギー電気の買取に伴う電源の調整運転は、再生可能エネルギー電気の出力変動ばかりではなく、需要変動その他の事情にも起因して行われている。このため、回避可能費用を客観的に特定することは困難。納得感のある割り切りを行う必要があることを念頭において議論を進めるべき。
・再生可能エネルギーの受入に当たって、電気事業者側では、回避できるコストばかりではなく、受け入れるための調整コストなど増加するコストもあるはず。回避可能費用の議論が、電気事業者間の競争状態を不当に歪めないか留意が必要。
・再生可能エネルギーも電源計画に組み入れられる存在になってきた以上、固定費に全く影響を与えないということはありえない。再生可能エネルギー発電設備も長期にわたって運転する。短期の調整しか勘案しないのは不自然。実際の調整には、安いベースロード電源も活用されているはず。自分は長期調整型の指標を採用することが適切だと考えている。
・資料1の8ページで示されている選択肢では不十分。長期調整型の指標で近似するとしても、短期面での調整をどう反映するか、可変費について議論が必要ではないか。
・再生可能エネルギーによる国民負担が固定価格買取制度の賦課金だけだという誤解を排除するため、念のため指摘しておきたい。送配電網への投資や電源の待機コストなど、賦課金以外に電力会社が別途負担している費用があることは明らか。こうした再生可能エネルギーに関する別コストの国民負担は、固定価格買取制度とは別に整理すべき話であり、回避可能費用の議論とは無関係。純粋に小売電気事業として削減されるコストのみ考慮すべき。
・事務局資料に火力・水力平均の選択肢がまだ残っているようだが、合理性がない。ダム式水力の調整運転は太陽光・風力の調整には対応していないし、揚水発電は火力平均より安くなるはずがない。火力平均のみを議論すれば十分。
・再生可能エネルギーの設備容量に供給力評価できる比率を勘案することが必要なのであれば、可変費を全て全電源平均で評価しているのはおかしい。可変費でも、全電源平均評価はその評価比率分にとどめ、残りは短期の調整を反映した火力平均を用いるべきではないか。
・回避可能費用は本来全国一律に設定すべき。広域運用が不十分で、それが難しいと評価するならば、地域間の卸取引所での値差をそのまま適用するのが適切ではないか。
・経過措置には賛成。ただし、プレミアムをつけて買い取ったものに限定するのも一案。自然エネルギー財団の説明資料にある、「回避可能費用=可変費は火力平均+固定費は全量」とする考え方は、その根拠が単純な良い所取りに見え、賛成できない。
・再生可能エネルギーによる調整運転の実態は焚き減らし。短期調整重視型として近似値に近いのは火力平均ではないか。長期調整型については、全電源平均単価が正しいという論理的な説明が不十分。回避可能費用の試算について、シュミレーション含め計算できるところは計算すべきであり、可能な限り現実を近似すべき。また、経過措置については、しっかり配慮すべき。
・回避可能費用の算定方法は、固定価格買取制度に閉じる論点ではなく、電力システム改革など他の制度にも影響を与える論点。回避可能費用とは、電気事業者の電源構成におけるkWhの価値を評価するものだが、現実は、他社電源購入費用として運用されており、リアルな変動費ではない。
・計画と実運用の差が出た場合の調整コストをどう考えるかは、電力システム改革上も、大きな論点。まさにインバランス制度の在り方に関わる議論であり、電力システム改革の場での議論との整合性を考えながら議論すべき。なお、再生可能エネルギーに供給力としての価値はあると考えているが、その評価も、電力システム改革に通じる論点では。
・電気料金は国民負担に大きく関わる話であるため、その見直しも慎重に進めるべき。新電力への影響も含め、電力システム改革への影響を見据えた上で対応すべき。地域のエネルギー自給率をできるだけ上げていくことが重要であり、再生可能エネルギーを増やしている地域の負担が重くなる制度となってはならない。
・現状の再生可能エネルギーの導入量を考えると、短期調整重視型の火力平均が一番妥当ではないか。ただし、長期の火力調整のための発電所コスト等についても計算できないわけではないため、シミュレーション等での計算にも取り組むべき。
・回避可能費用の算定方法の変更に伴う新電力への配慮について、料金転嫁が難しいことを理由に上げているが、その事情は、自由化部門を抱える一般電気事業者にとっても同じ。新電力は再生可能エネルギーを重要な供給力として位置づけているとの話であったが、重視しているのは、再生可能エネルギーの電気価値ではないか。
・いずれにせよ、回避可能費用の算定方法の変更については、国民に分かりやすい説明が必要であり、慎重に議論して欲しい。もし回避可能費用の算定方法を変更するならば、影響の少ない方向で考えていただくとともに影響緩和措置をお願いしたい。
・回避可能費用を全電源平均可変費により算定していることで、卸電力取引市場価格よりも再生可能エネルギーの調達コストが安くなっている。その結果、再生可能エネルギー発電事業者にとって、初めて売り手市場となっており、再生可能エネルギー導入に対する貢献は大きい。再生可能エネルギーは、電力会社の燃料費の削減に貢献しているわけであり、現状については、国民の理解も得られるのではないか。
・風力発電については、計画から設備形成まで数年かかる。事業計画を立てる際には、全電源平均可変費を前提に事業計画を立てて開発し、また実際に全電源平均可変費を前提に売電先と契約しているケースもある。回避可能費用が変更されると多くの事業が成立しなくなる。
事務局
・頂いた指摘事項については、事務局で整理させていただく。
・「現行の算定方法である全電源平均可変費には合理性がないのではないか」との“問”に対し、本ワーキンググループとして“答”を提示する必要があるため、改めて皆様にはご協力をお願いしたい。
・電力システム改革との関係もあるとの意見もあったが、それまでの改善も当然必要であり、今回の議論が将来の議論を縛るものではない。二段構えの対応をしていきたい。

認定制度の在り方について

事務局から資料に基づき説明。続いて、認定制度におけるファイナンスについて株式会社三井住友銀行より資料に基づき説明がなされた後、自由討議が行われた。

委員等
・本来の制度の趣旨からして、認定を受けた事業者は速やかに発電を始めるべき。認定の取得から土地・設備の確保までに一定期間を設けることに賛成。加えて、発電開始までにも期間を設け、一定期間に発電開始できなければ価格変更を行うなどの対応も一案。環境アセスメント等、「一定期間」に配慮を与えるケースも考えられる。こうした仕組みにより、速やかに発電を開始するインセンティブを与えるべき。
・固定価格買取制度における賦課金を、信頼を持って国民に支払ってもらうためにも、しっかりとした運用をすべき。できるだけ早期に対応すべき。資料1の25ページにおける事務局案は、現行制度を大きく変えずに、悪意の有無のチェックできる良い提案では。
・三井住友銀行からの説明では、「売電単価が固まっていないと全く融資できない」とのことであったが、売電単価が固まっていなくても仮融資判断みたいなものがあってもいいのではないか。ドイツやスペインではできているのでは。
・金融機関としては、国民の皆様からお預かりしているお金なので、リスクは慎重に精査せざるを得ない。「融資契約調印」は融資の引き出し前になされるため、工事請負などを引き出し条件に活用するといったことはできるかもしれない。ドイツには将来の価格に予見性があるからリスク分析ができる。毎年度価格を算定する今の日本の制度の下では、同様の対応は困難。
・事務局案に賛成。著しく不合理なものは認定の取り消し、それ以外は買取価格の変更など、両方あってもよい。
・事務局案に賛成。法の網をくぐりぬける事業者もおり、不公平感がない制度設計をお願いしたい。
・事務局案において、認定取消まで求めたい。系統連系枠の関係があるため、発電開始ができない人がいれば次の発電できる人が入れるようにすべき。
・実体のない発電事業については、認定を取り消すことに賛成。ただし、資金調達に当たって、買取価格が決まっているかどうかは重要。発電事業者は皆早く発電を始めたいと考えている。事業実施判断に影響があるような制度見直しは避けていただきたい。
・資料1の27ページにおける一定期日の設定について、事業者の意に反して、接続検討のロスタイムが生じるケースもあるため、配慮いただきたい。
事務局
・概ね事務局の“おすすめ案”で委員の賛成が得られている模様。
・発電開始までの期間に制約を設ける案ついては、発電所ごとに必要となる合理的な建設期間が異なるため難しい面がある。期間についての議論を個別にご相談しつつ、今年度中に対応オプションを具体的に集約していきたい。

その他

次回委員会の開催日時に日程は、事務局より別途連絡としたい。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課
電話:03-3501-2342
FAX:03-3501-1365

 
最終更新日:2014年3月7日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.