経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会(第8回)‐議事要旨

日時:平成26年12月25日(木曜日)9時30分~12時00分
場所:経済産業省本館2階2東3共用会議室

出席者

出席委員
中上委員長、天野委員、川瀬委員、佐藤委員、大聖委員、高村委員、田辺委員、谷上委員、豊田委員、飛原委員、松村委員、山川委員
オブザーバー
エネット、住宅生産団体連合会、省エネルギーセンター、石油連盟、セメント協会、電気事業連合会、日本化学工業協会、日本ガス協会、日本自動車工業会、日本製紙連合会、日本鉄鋼連盟、日本電機工業会、日本百貨店協会、日本フランチャイズチェーン協会、不動産協会、国土交通省住宅局住宅生産課、国土交通省総合政策局総合政策課、環境省地球環境局地球温暖化対策課 
事務局
上田資源エネルギー庁長官、木村省新部長、吉野大臣官房審議官、髙科省新部政策課長、辻本省エネ課長、山崎省エネ対策業務室長、戸邉新産業・社会システム推進室長、小見山環境経済室長

議題

省エネルギー小委員会におけるこれまでの議論の中間的整理(案)

議事概要

議題について事務局より説明の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

総論及び産業部門

  • 産業部門の企業は業務部門の企業と違い、現在の設備を前提にやれることはかなりやっており、新規投資にしても同じ投資なら国内に限定する必要がない。国内を選択してもらえるように、高経年化・老朽化対策として補助金や減税など協力な支援を実施して欲しい。
  • 輸送事業者や荷主事業者に対する法規制の実効性に関する評価も行うべき。
  • IT、ICTについて省エネの取組の中でどう活用していくか、意識して盛り込んで欲しい。
  • 省エネ技術の海外展開について国際貢献や技術のリーディングカントリーになるという姿勢も重要。
  • ベンチマーク制度の対象業種を拡大する方針は正しい。その際、まず統計データを集めて公表し、事実上の目安を作った上でベンチマークに移行していくという方法もある。
  • ベンチマーク制度が浸透しない理由として生産量の減少を反映しきれていないところがある。このようなやむを得ない要因を評価できる仕組みが作れないか。
  • エネルギー消費の大きな事業者は自己責任型にすべき。自らエネルギー管理を行ってもらい、データの公表を求めたり、定期的に監査を受けさせたりするようにできないか。行政側の対応にメリハリをつけるべき。
  • エネルギー管理については、CO2の自主行動計画のようなものと連携していけると良い。
  • ポンプ、圧縮機など広く使われている汎用機器は省エネ余地が大きいのでこういう点を中心に取り組んでいくのも良い。
  • 「人材の育成」について盛り込むべき。現在、エネルギー管理者、管理員が必要なためエネルギー管理士を採用しているケースが多いが、本来はエネルギー管理士をたくさん準備して、その中からエネルギー管理者、管理員を選べるほうが良い。建築士のように、自分の会社にどれだけ資格をもった人がいるか見えるようにすることが重要。省エネ大賞など事業者として評価された点も勘案できれば良い。
  • 産業部門においても老朽化設備を最新に置き換えれば省エネが可能だが、国内経済が伸びていない中での投資は難しい。低成長経済の中でいかに投資へのインセンティブ付けを行っていくかという視点が重要。
  • 鉄鋼製造業は効率改善の余裕がない中で挑戦しており、目指すべき水準に達していない事業者を勇気づける支援も必要ではないか。良い者に対してエンカレッジするアプローチと悪い者に対して底上げしてバラツキを抑えるアプローチとをうまく使い分ける必要がある。
  • 中小企業への支援について。スタッフ部門の人材がいないので、補助金申請書記載のサポートなどより実務に近い支援策も検討して欲しい。
  • 委員から質問を受けた「水素の製造」に関し、鉄鋼業ではコークス炉の複製ガスとして水素が発生するが、それを水素社会のために提供すべきか、工場内でコークスの代替として使うか等検討している段階。
  • 事業者規制が重要とあるが立入検査などは事業所に入る。データだけではわからず現場を見ることが必要。事業「者」と事業「所」をうまく組み合わせて検討することが必要。
  • それぞれの分野ごとに国際比較をすることは重要。どのようにデータを求めているか情報を把握できないか。
  • 景気動向も読めない中で、個社の中長期計画書を提出するのは難しい面がある。業界としての低炭素社会実行計画を考慮してほしい。
  • 生産のラインナップが高機能材にシフトしている中、プロセスが複雑になってきており、プロセスにおけるエネルギー消費原単位がなかなか減らない現状がある。日本の製造業の生き残る過程において「高機能品にシフトすることで、原単位が悪化するおそれがある。」ことは留意してもらいたい。

民生部門

  • 省エネ基準の適合義務化からZEB・ZEHまで話が飛びすぎている印象。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)や、ラベリングによる評価など両者の中間の施策についても書いておくべき。
  • 世帯数について、最近空き家が増えており、現在6000万戸のうち14%程度が空き家。これは断熱不要。また、持ち家と借家も面積で見ると前者が8割を占める。どこをターゲットにするか十分な検討が必要。
  • スマートシティやコンパクト化など都市レベルの省エネについて記載して欲しい。
  • キャンペーンは今後も継続してほしい。ただし、どんな情報をどう提供したら良いか、効果的な手法を考えるべき。他省庁との具体的な連携の手法として、例えばキャンペーンの要件に家エコ診断を受けることを入れるなど、これまでのやり方に捕らわれない更なる検討が必要。
  • 既築の断熱改修は消費者だけの取組では困難。工務店など実施する側への支援も必要。
  • トップランナー制度の対象機器を拡充していくにあたっては、ウォーターサーバーや加湿器など、まだ総量はないが、急速に普及しているものについてもエネルギー消費量など把握して必要な措置を講ずる必要がある。
  • 今後は、世帯人員減によるスペースの小さなリフォーム(減築)についても考慮して検討することが必要。
  • マンションのリフォームについて。定期的に改修されることから、管理組合向けのインセンティブ付けなどより詳細に検討することが必要。
  • ディマンドリスポンスの今後の展開を考えるにあたり、BEMSの活用は重要。
  • ZEBについて「経済合理性」を踏まえ、実現可能なアプローチを考える必要がある。
  • トップランナー制度の記載が総花的になっており、機器ごとのスケジュールが見えず、具体性に欠ける。積み残しは多いので今後の実現計画を考えて進めてほしい。
  • ZEBの定義について、諸外国で定義が曖昧なのは、まずは市場を作って、その後発展させようという意図だと思う。第一段階では意図して基準を緩めて市場を広げてコストダウンして技術の普及を図り、第二段階できつくするという案もある。
  • ZEHは技術的に可能で、コストダウンが至上命題。ZEBは現実的に低い建物しか実現できないなど、現状、ZEBとZEHでは状況が異なるので明確に整理すべき。
  • 住宅の省エネ基準適合義務化について。単なる省エネではなく、福祉などまで概念を広げて考えると、医療費削減などでトータルのコストが下がる可能性があり、受け入れられやすくなるのではないか。その際、保険など新しい視点が入らないか。
  • 既築建築物の省エネについては、投資回収年数が長いと投資は進まない。新築以上に強力な支援が必要。
  • 「都市と省エネ」「面的な広がりをもった省エネ」などをもっと強調しても良いのではないか。
  • 2020年の省エネ基準適合義務化について。1次エネルギー消費基準は外皮も含めて総合的に省エネ性能を評価できる。バランスのとれた規制にすべき。
  • ZEHもかなり普及が進んできたが、流動的なところもあるので引き続き議論が必要。
  • 洗濯機を回す時間が半分で済む洗剤など、優れた消耗品についても奨励すべき。石油由来の物に限らない新しい素材の開発も支援すべき。
  • 国民運動は環境省だけでなく各省庁とも連携すべき。
  • 業務部門で、オリンピック・パラリンピックにて訴えるべきという点についてもう少し具体的に位置付けられないか。
  • 一次エネルギー消費基準にて評価されるようになったが、分野ごとにエネルギーをどれくらい使っているかわからない。計量計測装置の導入を支援すべき。
  • HEMSやスマートメーターが普及しているが、GoogleやAppleなどではウェブを使ってエネルギービジネスを行うシステムが出てきた。こちらがHEMSより早く市場をとるのでは。
  • 複数事業者連携は産業・民生部門で重要。分散型エネルギーやICTを利用し、熱融通することで、スマートコミュニティなどエネルギーの面的利用を進めるべき。
  • 業務分野でオーバースペックの設備を導入しないよう、オーナー、設計者との間で、適切な情報共有が必要。
  • マンション、集合住宅を念頭に置いた省エネ対策も検討が必要。例えば単身向けの省エネ情報など、キャンペーンとあわせた情報提供が必要。

運輸部門

  • 自動車の燃費基準の検討は、欧米に遅れることなく作っていくべき。
  • 車の燃費は地域、気候、ドライビングスタイルなどによって異なるので、細かい分析をした上で、データを示しドライバにきちんと情報提供を行うことが必要。
  • エコドライブは安全運転につながり事故率が減るなど省エネ超えて様々に良いことがあるので、推進してほしい。
  • エコドライブは早く手を打てば即効性がある。関連省庁は多いが協力して早期に実現してほしい。車体対策、交通流対策、エコドライブの三本柱で省エネを推進したい。
  • 卸・小売でもビジネスパートナーであるトラック配送事業者に省エネを呼びかけたい。
  • インターネット販売、コンビニ配送が増加する中、どういう輸送形態が省エネなのかについて見えない部分が多いので、物流の最適化という観点から調査・検討が必要。

部門横断

  • 省エネ技術開発について、これまでは技術そのものにスポットがあたってきたが、パワーデバイスのような素材や材料開発という切り口からも支援をお願いしたい。
  • エネマネビジネスについて、電力システムの改革が大切。都市ガスのシステム改革が遅れているところだが、ガスなども含めた総合的なエネルギーのマネジメントが必要。
  • ネガワット取引、ディマンドリスポンスの考え方は重要。ただし、低負荷期はむしろ電気を捨てずに使うことも重要ではないか。
  • 省エネ技術開発について、「アジア諸国への展開も含めた省エネ技術の開発」などの文言を追加して、非OECD諸国等での省エネを評価する方向性についても記載すべき。
  • ディマンドリスポンスや再エネを無駄にせず貯めることも大事。供給にあわせて需要を変化させていくだけでなく、大きな概念のエネマネとしてどう考えるかという視点も必要。
  • 業種横断の項目にコンパクトシティなど「都市レベルの省エネ」について記載してほしい。
  • エアコンの圧縮機など技術開発にはキーデバイスとなるものがあるので、将来を見据えてターゲットを絞ることなども必要。
  • BEMSがどう使われているかなどメリットが見えていない。「見える化」して以降、どのような省エネ、コストダウンが実現しているか調査が必要。
  • 省エネはもっとも将来の発展の可能性のある分野。特に、クラウドやビッグデータ活用などのICT技術の発展、電力を中心とするシステム改革に関連して、世界でも類を見ない規模でのスマートメーターの導入、ディマンドリスポンスという新たな可能性、といったことを背景に、まったく新しいエネルギーマネジメントシステムを国全体で構築しうる可能性がある。これは新たな投資の領域であり、その初期段階に入りつつある。

今後の予定

  • 次回開催は、1月下旬を予定。今後も月に1度のペースで進めていく。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー対策課

 
最終更新日:2015年1月20日
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