経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会(第16回)‐議事要旨

日時:平成27年12月15日(火曜日)18時30分~20時25分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

出席委員
中上委員長、天野委員、市川委員、川瀬委員、佐藤委員、大聖委員、高村委員、田辺委員、豊田委員、飛原委員、松村委員、宮島委員
オブザーバー
エネット、住宅生産団体連合会、省エネルギーセンター、石油連盟、セメント協会、電気事業連合会、電子情報技術産業協会、東京都環境局、日本化学工業協会、日本ガス協会、日本自動車工業会、日本製紙連合会、日本鉄鋼連盟、日本電機工業会、日本百貨店協会、日本フランチャイズチェーン協会、不動産協会、国土交通省住宅局住宅生産課、環境省地球環境局地球温暖化対策課
事務局
藤木省エネルギー・新エネルギー部長、吉川省エネルギー・新エネルギー部政策課長、辻本省エネルギー対策課長、吉川省エネルギー対策業務室長

議題

  1. ZEB、ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ(案)について
  2. 各WG等の進捗状況の報告
    1)工場等判断基準WG
    2)火力発電に係る判断基準WG
    3)判断基準WG(トップランナー機器)
    4)建築物エネルギー消費性能基準等WG
    5)省エネ法の権限に係る国と地方の在り方について
    6)特定荷主におけるベンチマーク制度導入可能性の調査・検討
  3. 省エネルギー政策に関する主な動向等について
    1)未来投資に向けた官民対話(第3回)について
    2)平成27年度エネルギー使用合理化等事業者支援補助金等の結果概要

議事概要

議題について事務局より説明の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

議題1. ZEB、ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ(案)について

  • ZEH補助金に関して、新築住宅の補助は昨年1,000件程度であったのに対し、今年は6,500件を超えており、現時点で10,000件ほどZEHが導入されている。是非この勢いが止まらないようにしてほしい。ZEBに関しては、アップルやIKEAなどがZEBの建設をすすめており、日本でもこういった事例が出てくれば良い。
  • とりまとめ(案)に関して、ZEB・ZEHの冒頭部分の書きぶりが類似している。ZEB・ZEHは異なる概念であり、もう少し丁寧に書いた方が良いのではないか。
  • ZEHに関しては、投資回収年数をいかに短くするかが重要。ZEBに関しては、初期段階は定義をゆるくし、まずはマーケットの拡大を図るべき。欧州でもZEBの定義はまちまちであり、用途や気候条件等を鑑みて変えているところもある。
  • PEB(Positive Energy Building)というワードを盛り込んで欲しい。ZEBは正味のエネルギー消費量がゼロになれば目標達成ということになるが、ポジティブという表現を使えば、どの程度ポジティブなのかという意味で、各建物間で比較・競争がおきる。また、ZEBの実現は太陽光の導入だけでは不可能。欧州のようにバイオ燃料も組み込むべきであり、言葉だけでもとりまとめ(案)に入れておいた方が良いのではないか。
  • 大成建設のZEB実証棟は、エネルギー消費量および創エネルギー量が平米当たり500MJとなっており、これがZEBの目安になると思う。バイオマスが導入されればよりZEB実現に近づくはず。また省エネにあたっては、照明だけでなく空調が課題。夏冬の電力需要ピーク時が問題であり、例えば蓄熱を個々のビル単位で行うのではなく、ゾーン単位で行うといった取組が必要。
  • ZEB、ZEHの認知度向上及び、価格の低廉化とそれをカバーする制度の創設が必要。認知度向上としては、新築する公共施設や住宅はZEBやZEHを前提とするといった取組が必要。初期費用が高いため、事業者にとっては何年で元が取れるかが最大の関心事であり、情報提供が重要。補助金の交付以外にも、固定資産税を大幅に減税するなどの措置が必要。また、蓄電池をクーリングオフしたいという問い合わせが多い。安い深夜電力を購入して昼間に売電すると得だと言われ蓄電池を購入したが、結局なぜ蓄電池を買う必要があったのか疑問に思っている人が多い。情報を適正に伝達することが重要。
  • ZEB、ZEHとりまとめにおいて、集合住宅のゼロエネルギー化をZEHから外すことに異論はないが、今後の集合住宅の位置づけはどうなるのか。

議題2. 各WG等の進捗状況の報告

1)工場等判断基準WG

  • ベンチマーク制度(以下「BM」という。)に関して、「エネルギー使用量」の中には、購入した未利用熱の意味合いが含まれていて、エネルギー消費原単位の算出ではその分が差し引かれるという整理で良いか。管理指定工場の指定やエネルギー管理者数の選定等にも影響してくるため、原単位の計算のみならず、エネルギー使用量にも未利用熱の考え方を取り入れてはどうか。
  • 業務部門のBMについてはデータ整備が必要。関係企業がデータを入力できる共通のプラットフォームを、国のリーダーシップによって作ってはどうか。また形式的な話ではあるが、未利用熱が、省エネ法上の「エネルギーの使用」にあたらないという法文上の整理が必要。副生物の自家消費以外の利用に関しても同様。

2)火力発電に係る判断基準WG

  • バイオ混焼の件について、発電効率算出の際にバイオ燃料使用分を分母から差し引くのは、化石エネルギーの使用の合理化という観点からは良い。ただし、バイオ燃料をFITの対象にすると、輸入物の方が価格が安いため、輸入促進につながることを懸念している。FITを使わずにバイオ燃料促進を支援する制度がよい。
  • 新設の基準が燃料ごとに異なるが、なぜ石油がこれほどまでに低いのか。石油火力発電は新設が少ないと思うが、最新設備だとどうなるのか。また燃料ごとに基準が異なっているが、CO2の排出量が減っていく根拠があるのか。
  • 発電効率の算出では、バイオマス分の発電量は分子からも差し引く必要があるのではないか。

4)建築物エネルギー消費性能基準等WG

  • 建築物適合を判定する場合、省エネ率等を再度測定し直す必要があるが、オーナー側はコストがかかる。例えば適合義務を達成したビルにしか入らないよう誘導する等、テナント等のユーザー側の意識改革も必要では。
  • 住宅の省エネ基準に関しては、断熱性能と一次エネルギー消費量の両方で決めるべき。非住宅の外皮基準が設定されていないのは不自然に思える。やはり基本的には、外皮基準できちんとした断熱構造のある建物を作った上で、省エネ基準に適合した電気器具を導入していくという考え方が適切だと考える。
  • 建築物省エネ法は、省エネ基準に適合していないと建築着工できないという非常に強い規制をかけるもの。そのため、規制基準としては最低限のもの(=一次エネルギー消費量基準のみ)にすべきと国土交通省の審議会で答申が出されている。なお、誘導基準や住宅の省エネ基準では引き続き外皮基準を設定している。

5)省エネ法の権限に係る国と地方の在り方について

  • 地方の省エネに対するやる気を喚起すべき。ごく一部の自治体はやる気があることが示されている。地方のアイディアを情報として国が吸い上げて、良い事例を他の県とも共有する等、国がフォローすると良い。

6)特定荷主におけるベンチマーク制度導入可能性の調査・検討

  • 荷主については自らがエネルギーを消費するものではなく、また業態が様々なので、原単位改善度合いがばらつくのではないか。

議題3. 省エネルギー政策に関する主な動向等について

1) 未来投資に向けた官民対話(第3回)について

  • エネマネ事業者だけでなく、新しい省エネ事業者の育成を検討すべき。また診断対象も、事業者のみならず、家庭や電力ガスの供給者にまで広げていくべき。欧米ではむしろ供給者自身が省エネ事業者になっている。また、例えば建物に対する損害保険において、省エネの取組を行った場合、保険料の一部を政府が補填する制度はどうか。保険事業者等、エネルギー需要に一番近い事業者に対し、その商品に省エネ政策の観点を組み込ませることで、新しい省エネ推進事業者を作り、それをまさに革新戦略の中でしっかり位置づけていくことが重要。新たな省エネビジネスを育成する担い手という発想を持ってほしい。
  • エネルギーミックスの前提として省エネ量を定めているが、今回のパリ協定との関連はどうなるのか。
  • 今年は暖冬のため、さらに省エネを進めようという気運が一般国民の間で盛り上がっていない。もう一歩国民に対する省エネ啓発運動を行いたいとのことであったが、今は何か考えがあるのか。
  • 2030年に26%温室効果ガスを削減するという目標を今年の4月に国連に提出しており、この26%と省エネの深掘りは一体不可分のものである。今後省エネの深堀りをベースに、再エネも含めて地球温暖化対策計画を策定・閣議決定していく。地球温暖化対策本部において、クールチョイスという馴染みやすいワードを使用して、より一般国民の方々に参画いただけるよう省エネ取組を喚起していく。

2)平成27年度エネルギー使用合理化等事業者支援補助金等の結果概要

  • 省エネ投資の促進に関して、補助金ではなく税制の導入が良いではないか。制度によって投資が進み、予算の制限も無く、メリットしかないと考える。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー対策課

 
最終更新日:2016年1月12日
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