経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会(第19回)‐議事要旨

日時:平成28年10月6日(木曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

出席委員
中上委員長、市川委員、川瀬委員、木場委員、佐藤委員、大聖委員、高村委員、田辺委員、松村委員
オブザーバー
アズビル、東京ガス、神戸製鋼所、富士フイルム、エネット、住宅生産団体連合会、省エネルギーセンター、石油連盟、セメント協会、電気事業連合会、東京都環境局、日本エネルギー経済研究所、日本化学工業協会、日本ガス協会、日本製紙連合会、日本鉄鋼連盟、日本電機工業会、日本百貨店協会、日本フランチャイズチェーン協会、不動産協会、環境省地球環境局地球温暖化対策課、国土交通省総合政策局地球環境政策室、国土交通省住宅局住宅生産課建築環境企画室
事務局
藤木省エネルギー・新エネルギー部長、吉田省エネルギー課長、吉川省エネルギー対策業務室長、三牧省エネルギー課長補佐、福永政策課長補佐、青鹿新エネルギーシステム課長補佐、服部産業技術環境局環境経済室長

議題

  1. 省エネ政策の課題について
    事業者プレゼンテーション
    • エネルギーマネジメントの取組と活用について(アズビル株式会社)
    • 工場間一体省エネルギー事業について(東京ガス株式会社)
    • 設備集約による省エネの取組について(株式会社神戸製鋼所)
    • エネルギー管理の一体化について(富士フイルム株式会社)
  2. 電球類等に関する判断の基準等の策定について
  3. 平成29年度概算要求(報告事項)

議事概要

議題について事務局より説明の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

議題1.省エネ政策の課題について

事業者プレゼンテーション<資料1>

  • エネルギーマネジメントの取組と活用について(アズビル株式会社)
  • 工場間一体省エネルギー事業について(東京ガス株式会社)
  • 設備集約による省エネの取組について(株式会社神戸製鋼所)
  • エネルギー管理の一体化について(富士フイルム株式会社)
  • アズビルの事例について。中小企業のエネマネは難しいというお話があったが、例えば2,000m3のビルの場合どれくらいコストがかかるのか。例えばエネルギー消費量の見える化を行う場合、どのくらいのコストであれば普及すると考えているか、目標はどの程度であるか。東ガスの事例について。将来の需要予測や目標をどのように考えられているか。
    神戸製鋼の事例について。統合する場合のコスト等の経済的メリットはどのようになっているか。
    富士フイルムの事例について。海外拠点でも取り組んでいるとの話があったが、日本・ヨーロッパ・アメリカ等の拠点ごとの傾向はあるか。どこの拠点が一番取組が進んでいるのか。
  • 2,000m3程度のビルの見える化のコストについては、お客様の要望としては20万円弱と考えているが、水道や電力を現状見える化する場合、原価で現状30-40万円かかる。
  • 将来の需要予測については、ある程度の需要変動には耐えうるが、全く変わってしまうと経済的に成り立たない。お客様とは先々まで見据えて議論を重ねた上で、今回の需要予測を設定している。
  • 投資費用については、今説明させていただいた内容に加え廃却や物流の変更なども含まれるため、総額は把握していない。 投資の回収期間も長期に渡ると思うが、把握していない。
  • 弊社の場合、省エネ成果は国内の方があげているが、再生可能エネルギーの比率はヨーロッパの方が高く、日本は自家発電の割合が高くなっている。
  • 清原工業団地について。工業団地内のエネルギー調査段階から栃木県が関与したことが特徴。所有地の利害関係が絡む複数建物のエネルギー融通ができたのは、建物所有者のコスト、経済・雇用拡大の地域振興、コーディネート役、の三位一体がかみ合ったことが成功のポイントではないか。この取組はエネルギー融通の省エネ事業を地方創生に結びつけた模範的な事例であり、全国の自治体に波及するとよいのではないか。私の身近でも立地誘致をしているが、今ある複数の事業者がエネルギーを融通することに対し、省エネ償却コストとなる電線・導管や供給インフラ建設における自治体独自の規制緩和や補助施策が行われることが、事業成功には大切となる。また、この取組は工場のみならず、ホテルなど駅前再開発による地域振興にも繋がるため、街づくり計画にも広げるべき。エネルギー関連では、地元自治体が計画段階から関与することが必要であり、立ち上がりの数年間は国の補助施策の拡充も必要ではないか。
  • 1点目。グループとして近接する工業エリアで協力することは、とりわけ熱の利用という点で有効だが、ノウハウをどのように水平展開できるかが重要。どのような障害があり、どのように工夫をしたのか、それをどのように他地域に活かしていくのか。企業のノウハウに関わることではあるが、お伺いしたい。 2点目。省エネは地球温暖化対策計画と繋がっている。産業分野と業務分野の関係性について、削減量で見ても業務分野は4割減の一方で産業は6.5%減という点をどのように戦略的に考えていくのか。
  • 2つの事例を紹介させていただいたが、こうした取組が市民権を得て広がっていくことが重要。現状でこうした取組を進めるためには、コンパクトシティ、すなわち街や産業を限られたエリアに凝縮することで、連携が可能になる。現状では、地方に行けば行くほどエネルギー密度は薄くなっており、こうした取組を行うことは難しい。また、市民権を得るためには、一定の補助施策を継続いただき、当たり前のものとしていくことが重要ではないか。
  • 東ガスの事例について。(1)「内陸部の初の大型」という点に力点を置かれていたが、内陸で行う場合には海岸部で行うよりも困難なのか。(2)電気と熱の需要のバランスはどうだったのか。(3)企業のマッチングの際、同業他社とは組みたくないといった苦労はあったのか。
  • 内陸型については、発電所が海側に立地しており、燃料の受け渡しも海岸部で行われることから、電力のネットワークの起点は海側となる。他方、栃木県は首都圏に電力を供給するという目標の中で、独自にエネルギー戦略を立てられたもの。カップリング、同業他社については、会社が3つあれば考え方も異なり、かつ同社の中でも工場毎に考え方は異なる中、行司役となるサードパーティーという役割は重要と考えており、長い年月はかかったもののそれに見合った大きな省エネが達成できたことから、行う意義は大きかったと考えている。
  • エネルギーと熱のバランスについてはどうか。
  • 大きな工業団地の中で熱需要が大きいところで検討を行った。業種が全く異なるため熱と電気の需要が異なっていたため、それを組み合わせることによる平準化は大きな効果が出た。
  • 1つの工場を起点にして、それを補うように平準化したのか。
  • 季節毎、時間帯別を加味すれば平準化を図ることができるが、模式図は説明上のもの。ただ、7つ違う業種であり、使い方がばらばらであったため、単独の1工場でコジェネを入れるよりも平準化を図ることができた。
  • アズビルの資料p.7に掲載されている各部門毎の最終エネルギー消費量を見ても、業務部門のエネルギー消費量は大きい。また、業務部門における省エネ法補足率も低いため、業務部門の省エネ対策は重要かつ課題がある。我々としては、ベンチマーク制度の拡大を図る中で業務部門も含めるなど、政策的なアプローチを強化していきたい。
  • 参考資料1内のサードパーティーの活用について。「需要サイドの省エネポテンシャルを把握、データベース化できれば、異なる事業者間の省エネルギーを一体的に推進することが、可能」という指摘は仰る通りと考えるが、その際の手法として挙げられている「省エネ診断の義務化」については、省エネガイドライン検討会の中で検討が進められているものと認識している。4月から電力の小売全面自由化が始まり、新たに参入された事業者も様々なメニューや情報提供を工夫しており、その中から新しい省エネサービスも生まれているので、義務化というよりは、エネルギー供給事業者の自主的な取組を評価いただくことがよいのではないか。
  • 1点目。エネルギーマネジメントシステムの導入は事業者の省エネ取組上不可欠と考えている。スライド4枚目にて中小企業にスポットライトを当てているが、中小規模事業所にはそもそもエネルギーマネジメントシステムが導入されていないケースが多く、これからエネルギーマネジメントシステムを導入することはコスト面でも難しい。最近クラウド化も言われており、エネルギー使用量と運転時間等のデータから適正な管理を行うことは可能と考えているが、中小規模事業所向けのエネルギーマネジメントシステムはどのようなものが良いか、ご教示いただきたい。また、中小の建物のランニングコストは20万円弱がベストではというお話があったが、イニシャルコストはどのくらいがベストと考えているか。
    2点目。エネルギーマネジメントシステムは効果が出るとアズビルのスライド3枚目に記述があるが、これらの効果に関する情報が定量的に事業者サイドに提供されていないため、エネルギーマネジメントシステムの有効性が認識されず、単独での導入が進まないのではないか。エネルギー使用合理化補助金の中で、エネマネ事業者を活用した場合は補助率がアップするため採択の件数も増えていると聞いているが、補助金の際のデータも活用して、ダウンサイジングやチューニングによる効果を定量的に整理いただけると、エネルギーマネジメントシステム導入に向けた事業者側の理解も得られるのではないか。
  • 中小企業におけるEMSについては、資料の5枚目を参照いただきたい。中小企業にはビルの管理者がいないためシステムを導入しても使い手がいないため、監視版のようなデータ監視のインターフェイスを導入することとなる。その場合、年間で20万円くらいのコストとなる。現状、空調や照明設備については通信対応しやすい状況となっており、メーカーの都合もあるが、弊社としても一部のメーカーとともにトライしているところ。初期投資については、どのような技術を採用するか、現状でどのような設備や計器が入っておりどのようにデータを取り出すかに依存する。デバイスの部分のソリューションにより変わってくるが、現状では、電力計、ガスメーター、空調等の使用状況データを集約すると、初期投資は100万円はかかる。
  • EMSの効果の定量化については、省エネ補助金の中でエネマネ事業者を活用した場合には補助率を上げており、エネマネ事業者を活用した案件の方が省エネ効果は高くなっている。定量的なデータをどのような形で提供することが良いか、検討して参りたい。
  • 化学産業においても事業の統廃合が進んでいる。参考資料1の1点目にあるように、グループ単位の省エネは化学産業にとっても課題と認識しており、産業界における省エネの絞り出すネタが少なくなる中では、特に事業所というより事業間の考え方を統一して省エネに取り組むことが必要であり、豊田委員のような考え方は我々としても重要と考えているため、こういう考え方を前向きに検討していただきたい。
  • グループ間や地域間の省エネを強化することは重要であり、これからも検討していくべきである。他方、省エネ法の中でどこまでできるのかは議論があるところ。例えば、定期報告書を出す主体について、責任がはっきりしている事例であれば問題は無いかもしれないが、仮に事業が上手くいかず責任問題が生じた場合にどう対応するか、という法的な問題は出てきている。ただ、省エネ法においても促進的な部分もあるため、その中でこうしたものを反映できれば良いのではないか。
  • 社会体制や事業形態も変化している中、従来の省エネ法だけでは括りにくいものが出てきている。現状にあった形で法律の整理を進めていかなければならない。相当思い切った省エネをやるべく、あまり既成概念にとらわれず、今後色んな形で知恵を出していただきたい。

省エネ法における荷主の扱いについて<資料2>

  • 参考資料1にて指摘されている、「2割以外の事業形態についての把握・分析がなされることが望ましい」について、今後何か考えていることはあるか。
  • 残りの8割の荷主がどのような形態で扱われているのか、どのような事業者であるか、どのような形で省エネ努力が行われているか、等は我々として把握しなければならないと考えており、それは進めて行く。
  • 例えば省エネトラックを持っている輸送業者とそうではない業者で、輸送コストにはどのような差が生じているのか。
  • 省エネ法において消費エネルギーは報告してもらっているが、コスト情報はいただいていないため、把握していない。
  • こうした取組は重要であると思うが、どれ程省エネになっているか、という計算をどれだけ厳密に行うことができるかが難しい。また罰則も曖昧なのではないか。そのあたりが悩ましく、共通の課題ではないか。
  • パリ協定の発効を控え消費者も日本のCO2排出削減が待ったなしの状況であり、身近なところから主体的に関わることが急務。消費者としても再配達を控えることが重要。消費者への再配達料金の徴収、時間設定による料金の割引等、消費者の負担感にメリハリを付け、消費者が効率的な配送に協力するようなシステムを入れることも一案。また、コンビニ密集地に、大きなコンビニ専用トラックが毎日配送に来ている。商品の新鮮さや欠品防止など消費者ニーズが原因となっていると思うが、配送の共同化ができないか、また、道路の混雑状況を踏まえ時間帯を選んだ効率的な配送が必要。次回、コンビニの配送実態や近隣との共同配送の事例があれば紹介いただきたい。
  • 産業構造の変化の中に物流も含まれ、ECの比重も無視できない程になっている。今までの荷主という概念とは異なった概念が必要になると考えており、引き続き検討していただく必要。

議題2.電球類等に関する判断の基準等の策定について

  • 1Wあたりのlm(全光束あるいは器具光束)で検討することは結構なことだが、実際のオフィスで照明器具の省エネを実現できている大きな理由はLED照明が効率よく調光できることによる。器具を検討する際には調光性能に関する注意書きを加える等をしていただくと良いのではないか。
  • 消費者の立場からもTR制度は家庭において省エネに貢献できるものであり、照明においてより良い基準が設定されることを期待。
  • 本委員会の下のWGにて早速検討を進めていただきたい。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー課

最終更新日:2016年12月20日
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