経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電力システム改革専門委員会地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会(第2回)‐議事要旨

日時:平成24年3月7日(水曜日)10時~12時
場所:経済産業省別館9階944会議室

出席者

地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会委員
横山座長、荒川委員、伊藤委員、岡田委員、荻本委員、鳥井委員

経済産業省
高原資源エネルギー庁長官、今井資源エネルギー庁次長、糟谷電力・ガス事業部長、三田電力・ガス事業部政策課長、片岡電力市場整備課長、佐藤電力基盤整備課長、米田ガス市場整備課長、江澤電力需給・流通政策室長

オブザーバー
ESCJ江川事務局長、エネット遠藤取締役営業本部長、日本エネルギー経済研究所小笠原電力グループマネージャー・研究主幹、日本風力発電協会鈴木理事(代理:斉藤企画局長)、電気事業連合会勝野企画委員会委員長、電源開発田生取締役、太陽光発電協会萩原副部会長(代理:岡林技術部長)、東京ガス菱沼ソリューション技術部長

議題

  1. 50Hzと60Hzの周波数の統一に係る費用について
  2. N-1原則について
  3. 震災を踏まえた供給信頼度とFCの必要量について
  4. 地域間連系線等の運用容量に関する新たな評価について
  5. 地域間連系線等の費用負担のあり方について
  6. 再生可能エネルギー(太陽光・風力)の供給力評価について
  7. 広域運営の実態について

委員からの主な意見

  • 一ヵ月後の状況を想定したFC増強の説明があったが、実際の経済運営活動では、1、2週間といった期間の電力供給不足の影響も極めて大。よって、N-2も含めた検討も進めるべきだが、コストが極端に大きい場合は検討の要否自体を考える必要。
  • 国の関与の強化も具体的に検討すべき。欧州では、ほぼ全てのエネルギー企業の収益は、規制緩和以前に比べて格段に向上しているが、信用・財務格付けは一様に低下。国内では、資金調達が困難化。国の関与の形態、費用回収、費用負担のあり方の検討を進めることが重要。
  • 運用容量の拡大は、ESCJルールの改訂だけで対応可能なのか。ESCJの組織運営の見直し、あるいは発展的解消による新組織の設立の必要性についても検討すべき。
  • 今回のFC増強の考え方の中で一ヵ月後を想定したのは、追加供給力として見込めるものを積み上げる観点から想定。今回は、需要減は考慮していないが、実際にはある。今後は、需給ギャップについては需要側のコントロールという対応と、追加投資との比較になるものと認識。
  • いずれの地点も、FC増設は、送電線の新設を伴うことから、順調に進捗して10年程度。土地収容などをかけても大幅な短縮は期待できない。今後、各地点を具体的に検討していく中で、可能な限り短縮していきたい。
  • 運用容量の拡大について、今後は連系線ごとに運用容量の決定要素を踏まえて整理が必要。
  • 風力のkW価値は蓄電池、揚水発電、EV、広域連系などとの組み合わせを踏まえれば、ゼロではないはず。
  • 広域で考慮すれば、変動する再エネを多く引き受けることができるという観点からFCを早く増強することを考えていただきたい。5年くらいでできるのではないか。
  • 再エネが偏った地域に存在することを考えると、連系線を積極的に導入することを希望する。北本増強は積極的に考えて欲しい。
  • 資料4の米国の記載は、電源側に供給力確保義務を課すと理解。この場合、流通側に供給する余力があることが前提。流通側に何か問題があったときに、確保義務に免責があるのかは不明。おそらくNERCが定期的なレビューで電源の供給力確保をしていくものと考えられる。
  • 欧州では、各国の連系が密であるため、自国の判断のみで、計画停電を実施しているのか疑問。交流連系では、遮断する以外に調整が不可能であることから、系統保護の観点も入れつつ対応されているものと認識。
  • 運用容量を拡大できるかは、停電リスクとの関係。電源・流通の計画問題、N-2以上の希頻度の事象をどこまで取り込むかにもつながる。マージンの活用も含めて議論すべき。
  • 広域運用については、平常時と緊急時を分けて議論すべき。ただし、緊急時の定義は難しい。需給が逼迫しているという実感が持てないと節電・省エネが進まないので、何らかの形で、逼迫した状況をアラートなどで示すことが必要。
  • 変動する太陽光・風力を統一的に評価する手法を考える必要。風力単独ではkW価値は無いが、kWhを安価に提供する電源である、という評価と理解。変動する太陽光、風力その他、需要を含めて、どのようなパターンになるのか、ということと同時に広域で供給力を考えていくべき。
  • 震災以降、需要家側、企業も電力供給への意識が変化した。今までと同じ供給側の議論だけでいいのか、疑問。
  • 国が関与するのであれば、納税者の考えが大事。これについて調査結果やデータはあるか。家庭の電力を使いたいだけ全て保証する必要があるのか。一方で、産業はしっかり供給すべきとの話になるのではないか。
  • 分散型電源、新規事業者、自家発の大量導入時の供給責任についても議論すべき。
  • DSM(デマンドサイドレスポンス)が進展すると、予備力の代わりとして期待できるか、という点は今後の課題と認識。深刻なトラブルが発生する場合に予備力で分担する分と需要側で分担する分とを費用対効果で検討すべき。
  • 10年後、20年後にDR(デマンドレスポンス)が活用されればFC増強が90万kWも不要となる可能性。ただし、直流設備は瞬時にフル出力となる機能もあるので、FC不要とするのではなく、機能を活かす議論が有意義。
  • 欧米では、連系線増強は主に再エネ拡大のため。再エネ比率はkWhで10~20%であるが、さらに高めようとしている。一方、日本では、kWで1%程度、kWhでは0.数%しかない。日本の技術を活用すればさらに高める事が可能である。
  • 再エネ大量導入により火力が不要、といった誤った議論もある中、今回の資料は妥当。
  • 日本全体での平滑化効果、太陽光と風力の組合せなどにより、kW価値が出る。欧米では国によってkW価値の評価が異なるが、過去5年、10年間の火力設備更新が低下しているのも事実。
  • 欧米では1時間前、数時間前の予測を取り入れている。気象予測と連系線活用を組み合わせることで再エネ導入が進むと考えている。
  • 広域運用の検討の方向性には、競争環境の整備も重要。新電力は、電力会社エリア毎に調整力を保有し、同時同量の制御をしなければならない。少なくとも、50Hz・60Hzの系統全体で系統運用を実施し、効率的な仕組みとする見直しを図っていただきたい。
  • 参考資料のP4で、欧米では供給信頼度はN-1原則として、それ以外にもテロや自然災害、ガスパイプラインの供給途絶など大規模事象もシナリオとして想定している。電事連の電源脱落リスク10%は大規模事象シナリオの考え方が採用されたと理解。
  • 再エネの評価は国によってばらつきが大きい。ドイツは風況が良くないがデンマークのデータを用いて、予備力不足を招いた。日本は広域の実績は無いが、データに基づいて評価すべき。
  • 需要制御と分散電源の評価は困難。米国でこれらを取り入れた連系線増強計画策定プロセスが行なわれつつある。日本では導入実績は無いが、それらを踏まえて将来的に考えるべき。
  • 運用容量を超えるのはあり得る話。問題はこれをどう解消していくか、平常時にどう運用するかという点。今回の特異な背景は政策サイドから計画停電を禁止されていることで、国際的にも無いことを想定している。NERCのルールでは計画停電の手順が定められている。
  • 連系線増強は高コストで長期間を要するとのこと。将来の電力系統のあるべき姿を考え、民間ができないところは国が強力に関与していくべき。全面的に協力したい。
  • 2030年のコジェネおよびガス冷房の普及計画をガス協会が発表しており、ピークカット効果はガス冷房で1300万kW相当と試算。一方、需給逼迫時に動くリソースは、工場で停電対策として非常用電源を導入する例があり、指令があれば動く。これらは個別では脆弱なので、アグリゲートする姿が適切。

以上

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最終更新日:2012年3月19日
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