経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第3回)‐議事要旨

日時:平成24年5月29日(火曜日)18時30分~20時45分
場所:経済産業省本館17階 第1~3共用会議室

出席者

安念委員長、山内委員長代理、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長、
全国消費者団体連絡会阿南事務局長、
消費者庁長谷川消費生活情報課長
説明者
東京電力高津常務

主な意見

人件費

  • 管理職25%、一般職20%カットでようやく世間並みでは納得できない。電気事業法に基づけば適正な水準かもしれないが、事故を起こし、公的資金を注入された企業の場合の水準として適切なのか。公的資金投入で前提が替わり、水準についても議論できるのではないか。
  • ボーナス支給に厳しい声がある。夏には支払われないとしているものの、今冬と来年以降は支払うということだが、それでよいのか。
    → 特別事業計画で示した、人件費の2割カットを継続していくという前提の上で、人事制度の見直しを検討している。年俸制の導入について、組合と議論し実現を目指す。年俸制にすることで、賞与も含めて全体の見直しを行う。(東京電力)
  • 公的資金を注入された他の企業のケースは、絶対額は異なるものの、メルクマールとして参考になるのではないか。
  • 公的資金を注入された企業との比較というのは非常に重要な問題だが、この審査委員会での議論は料金の問題。今の法律に基づいて、全ての電気事業者に対して当てはめていく基準を決めると考えると、有識者会議で示された「常用労働者千人以上の企業平均値」という基準は明確であり、これに代わる基準を作るのはなかなか難しい。公的資金を注入する条件として人件費をどこまでカットすることを条件にするかは別の機会にやるべき話。
  • 料金を審査する委員会としては、ルール通りとなっているかどうかを審査すべき。公的資金注入の有無で差を設けると、公的資金を注入されていない他の電力会社が料金認可申請を出せば、給与は高くても良い、ということになりかねない。人件費という意味では、福利厚生もそれなりのコストを要しており、会社負担率を含め細目がどうなっているか詳しく見ていくべき。
  • 料金を審査する委員会なので、料金審査要領の基準である有識者会議の提言を用いて算入するということでよいと思う。学歴の補正については、学歴で給与に差を付けるというのは違和感がある。むしろ、職能に相応しい水準かどうかということ。
  • 社宅の売却や家賃補助がどうなったか追加的で検証すべき。
  • 公的資金が注入された企業かどうかでなく、あくまで料金を審査するということだが、それでも一般の声は厳しい。電気料金が選べない状況であり、本来なら競争の中で適切な料金になるのが、競争がないために値上げを受け入れざるを得ない。
  • 公的資金注入された企業は人件費を深くカットすべきという議論は、事故を起こした経営責任を取るという観点であるため、委託検針員・集金員費に対して同じように責任を追求しなくてもよいのではないか。

修繕費等

  • 修繕費については、そもそもの計画と実績に乖離があるという話が議論になったが、9割を件名として出すということで、納得感がある。一方で、どこまでを競争性を入れることでコストを下げて、どこまでは競争性を入れないのか、そういった追加的な説明が必要。
  • 大きな発電用のタービンはおそらく一品生産であり、メーカーもしくはメーカーの関連会社でないとメンテナンスが難しいと推測するが、こういうものは競争入札を行い、こういうものは入札が難しいということがわかる資料があればいただきたい。
  • 今回退任するOBのために本社に部屋を確保するといったことがないか確認したい。そのようなスペースがあるのであれば、集約化して賃貸に出すべき。
    → そのようなことは考えていない。(東京電力)

スマートメーター

  • スマートメーターのコストについて、外国の話を聞くと1万円程度かと思っていたが、24年度は3万円で、25年度は1.6万円となっており、衝撃を受けている。従来型の機械式メーター、電子型メーターについてコストがどれほどだったか確認したいので、それぞれ分けて調達価格を提出してほしい。
    → 3万円という単価は、数も少ない中での価格であり、将来的には1万円という目標値としている。(東京電力)
  • 通信も含めた仕様の標準化を行うべき。コストを下げるだけでなく、新規参入の障壁とならないよう留意が必要。

安定化費用・賠償対応費用

  • 廃炉費用は特別損失で原価算入しない一方、安定化費用は経常費用で原価算入することについて納得できない。
  • 検討に当たっては、支出内容が(1)企業の営業目的にかなうのか、(2)企業としての義務を履行するための必要か、といった視点が重要。安定化については、これを含めて電気事業者としての事業目的であるとともに、原子炉等規制法等義務を果たすためのものと考えられる。次に、原価として認めるためには、「能率的な経営の下における適正な原価」である必要があるが、事故という非能率的な状態から安定状態にもっていくための9,001億円は特別損失、それ以降の安定的な状態を維持するための費用は経常的な費用として原価性が認められると判断できる。また、その後の将来的なランニング費用については、現時点で原価算入を認めないとしてしまうと税金で賄うしかなくなり、選択肢を狭めてしまうことを懸念。賠償関連費用については、経常的費用であり、将来低減していく費用。営業費用として認識できる。また、原価算入の可否については、賠償義務履行責任という観点から容認できる。
  • 事故が起きなければこのような費用はかからなかったもの。事故を起こした事故処理費用がなぜ消費者負担となるのか。資産を出来るだけ売却した上で、株主負担という議論が当然と思う。
  • 通常事故が発生すれば、その費用は株主が負担。それに備えて保険をかけるとすれば、その保険料はコストとして価格に転嫁できる。今回、そうした保険がなかったということであり、資産を売却して株主が負担し、それでも足りなければ、国が税金で負担すべき。たまたまこのタイミングで東電管内に住んでいる住民が負担すべきものではない。
  • 逆に費用を料金に含めないと責任を果たし続けることができるかどうか。たまたま東電管内に住んでいる人か、日本全体のいずれかが負担すべきかと考えると、これまで福島原発の利益を受けて生きた受益者が負担することも考えられる。今料金で回収しないと、将来の国民負担となるという視点もある。
  • さらに増えていく可能性がある除染費用や廃炉そのものの費用は現時点の原価には入っていない。例えば、火力発電がトラブルで壊れ、復旧費用は特別損失で手当てしたが、結果的に熱効率が60%から59%に下がってしまった場合、その1%分を原価に入れる理屈も入れない理屈もありうるが、私は原価に入れる理屈があると頭を整理している。
  • 特別損失に広く入れるのが妥当でないか。廃炉費用は、将来世代も含めた広い世代で負担していくもの。
  • 原価に算入するためには、事業を営むのに必要な費用かどうかだとすると、事業とは何か、ということ。東電が事業をやっていくためには、経常的に出てくる費用は原価に入れてもよいのでは。賠償対応は本当に必要とされている。本来は保険で対応ということではあるが、それがなかった以上、今その費用を料金で回収することもありうる。
  • 「能率的な経営の下における原価」は、部分自由化で競争が入っている以上、競争市場だったらどうか、ということが比較の基準となり、特別損失でカバーする範囲が広くなる。自分はそういう基準で見るが、他の考え方もありうる。(八田委員)
  • 福島から避難して、東京に住んでいる人が払う料金の原価に賠償関連の費用が一部入っていることをどう考えるか。今後原発事故が起こった場合の費用を国民負担とするという合意できたとして、その上で原子力をどう考えるか。

以上

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最終更新日:2012年6月1日
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