経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第5回)-議事要旨

日時:平成24年6月12日(月曜日)18時30分~21時10分
場所:経済産業省本館17階 第1~3共用会議室

出席者

安念委員長、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員、山内委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長、
全国消費者団体連絡会阿南事務局長、
消費者庁長谷川消費生活情報課長

主な意見

公聴会・国民の声

  • 公聴会の意見には、大変立派な意見が多かった。料金審査に十分反映させていく。
  • 「国民の声」の意見について、値上げそのものに賛成・反対について、集計はしていないのか。
    → 現在、集計中。後ほど整理したい。(資源エネルギー庁)

人件費・福利厚生費

  • カフェテリアプランについて、1ポイント150円で、650ポイントを上限に使用できるということでよいか。また、これが世間の水準とは思えない。
    → 基本は1ポイント100円であるが、子育てと介護に使用する場合は、特別に150円になる。100円をベースとした場合、「旬刊福利厚生」の平均と比較しても下回る。(東京電力)
  • カフェテリアプランの現物給付分が給与に上乗せされると考えると、報酬は世間の水準より高くなるのではないか。
    → 年収は、昨年から、一般職員で20%、管理職で25%減を継続している。原価算定の3年間のうち、初年度は夏の賞与を原価から外したことから、2年目以降は上がっているように見えるが、2年目以降が元の水準に戻すということ。(東京電力)
  • 公聴会を傍聴したが、東京電力からのコメントで、「今年の冬から年俸制になる」と発言していたが、年俸制にしても、額は変わらないのか。また、3年間では地域補正をした産業平均並ということだが、2年目以降の単年度は平均を上回る。消費者が求めているのは、全産業平均より下か、その水準であるので、今のままでは納得できない。
    → 年俸制の導入については、人事処遇制度の見直しを出来る限り早く実施しようというものであり、いわゆる賞与の時期とは連動していない。職員の給与の2割カットを継続していくと、有識者会議で指摘のあった地域補正後の産業平均及び他の公益事業の平均も下回るため、十分なカット率であると認識している。損害賠償や福島の安定化に多くの人員を要するため、26年度以降は採用も発生する。どのレベルが適正であるか悩みながらやっている。(東京電力)
  • カフェテリアプランは、1ポイント150円を650ポイント全て使用すると、97,500円になる。それが現物支給されると、その分給料に上乗せされるということになるのか。
  • 過去の実績をベースに想定して料金原価を算定するため、過去の実績よりたくさんポイントを使用したとしても、その分は電気料金に算入されない。実績を越えた上積みは、東電の利益持ち出しになる。企業会計上は上乗せされるということだが、電気料金原価には入らない。
  • カフェテリアプランの費用として料金原価にはいくら入っているのか。
    → 約32億円を原価に入れているが、32億円を織り込んだとしても、一般厚生費は年間一人あたり約30万円であり、一般企業の平均を下回る。(東京電力)
  • カフェテリアプランについて、人件費をカットする前の消化率を出してほしい。
    → 消化率について、当該年度の使用及び繰越を含め約7割である。(東京電力)
  • 一般厚生費について、経営合理化の中で子会社の売却を行う場合、親会社との既存の契約があるという前提で事業価値を算定することも考えられる。グループ会社でなくなった場合も、既存の契約を一定期間、保証するというようなことがあれば、効率化は進まない。事実関係について資料をいただきたい。

燃料費

  • 燃料調達について指摘したのは、商社の「隠れ口銭」ではなく、「眠り口銭」であるため、意味が違う。訂正しておいてほしい。

購入電力料

  • 東電の資料に「非公開を前提とした契約であることから、公開の場における開示につきましてはご容赦ください」とある。契約の両当事者が公開を断る権限を持っていると思うが、相手方である東北電力や日本原電が出せないと言っているのか、それとも東電が出せないのか、主語をはっきりさせてほしい。
    → 非公開と言っているのは、双方である。東北については、相互に立地を行っている関係で公開できない情報が契約に記載されている。日本原電は、関西電力等々の交渉に係る情報があるため、先方から公開できないと言われている。事務局には説明しているが、公開の場では出せない。(東京電力)
  • 双方というのは曖昧。東北電力や日本原電が良いと言ったら東電は出す気があるのか、東電の意思をはっきりしてほしい。私契約なので、委員会で公開しろとは言えない。必要不可欠であることを申請者が証明する必要がある。何でも公開しろと言うわけではないが、総括原価と地域独占に守られている事業者同士の契約は、出せるのではないか。
    → あくまで相手のある話なので、持ち帰って検討する。(東京電力)
    → 役所だけが判断して非公開というのは難しいと考える。これまで公開の委員会の場で出せるものを自主的に東電から出してもらっているが、最終的には現物を委員にも確認してもらい、その上で公開すべきか判断していただきたい。(資源エネルギー庁)
  • 守秘義務がある人が確認することになるが、守秘義務がある以上、確認した結果、出せないのは、おかしいと思ってもそれを発言できなくなる。
  • 購入電力料の中の事業報酬の扱いについて、相手方に払うというのと原価に入れるというのは別問題であるが、購入電力料の内訳を聞いてはじめて相手方の事業報酬が入っていることが明らかになった。聞かれるまでこうした情報が出てこないということは、やはり契約内容を色んな人が見るべき。
  • エネ庁には資料を出しているというが、資料が非公開のままでエネ庁の裁量で原価の妥当性を判断できるのか。
  • 裁量という言葉の使い方にもよるが、「能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたもの」という規定以上には裁量の余地は無い。しかし、その話と裁量権の行使に当たって、どう透明性を確保するかは別問題。
  • 公開するかどうかについては、第一回の委員会で合意いただいたように、公開することによって逆にコストが上がるか、契約の相手に迷惑がかかるかどうか、等をかんがみ、個別に判断していくことになる。(資源エネルギー庁)
  • 電気料金を払うのは消費者である。公開できないものは、電気料金に入れるべきではない。
    → 公開できないからといって、料金原価に入れないということは法令上無理である。しかしながら、公開できるものはできるだけ公開する。(安念委員長)
  • 契約書を見ないとわからないことも多いということなので、専門家の委員の先生方からもご指摘いただき、どこまで出せるか前向きに検討してほしい。
  • 他電力との比較について、東電は大きいし交渉力があると思っていたが、石油・石炭の単価は東電が少し高い。規模の経済はある程度あると思うので、9社平均でなく、関電・中電・Jパワーなどの大手と比較してほしい、大手間で見てもトントンということであればわかるので、資料がほしい。
    → 有価証券報告書の数字で比較すると、中央3社は、石油は東電が一番安い。石炭は期ずれ契約なので、他の電力と違い四半期に一度の契約となっているためバラツキはあるが、ほとんど同額。Jパワーについては持ち帰る。(東京電力)
    → なお、石油の場合は、当社は超低硫黄のものを使用しているためその格差はある。(東京電力)
  • 同じようなものを買っている会社があればそこと比べられないか。
  • 他の電力と同程度の調達額であるという点については、東電がプライスリーダーとなっているという可能性もある。
  • 購入電力料の増加要因の、一般負担金について説明してほしい。
    → 前回改定時には無かった制度であるが、今回は支援機構法に基づき、東北電力と日本原電が払っている一般負担金のうち、購入電力の割合に応じた分を負担している。東電自身が支払う一般負担金はこれとは別。(東京電力)

福島第一原発5,6号機、第二原発について

  • 福島第一原発の5,6号機、第二原発のレートベースに自主カットしているが、東電として、レートベースには本来含まれるべきと認識しているが自主的に外したのか。それとも、そもそも外れるものか。
    → 本来は含んでもおかしくないと認識。今後の努力分としてカットすることが望ましいと考えた。(東京電力)
  • 法律の解釈では、費用として認識しているのであれば、計上する義務があるのではないかと思う。
  • 福島第一原発の5,6号機、福島第二原発の費用を原価として入れるかどうかについては、他電力の未稼働発電所との比較も含め考えるべき。福島第一の5,6号機、第二については、いずれも冷温停止状態であり、単純に設備的には稼働できる状況である。その点は1~4号機とは違うと認識しており、震災によって停止しているということで、経営の自主的な判断として停止しているのと異なり、稼働しないことに一定の正当な理由があるといえる。また、他電力の著しく稼働率の低い原発との比較では、福島にあるということで再稼働についての納得性が得られにくいという点はあるものの、供給計画を前提としてこれまで設備投資してきたものであり、投資したものが回収できないことをどう考えるかについても、判断のポイント。他電力にどういう影響があるかも判断しないといけない。資本家としては、リターンがあるから投資する。それがないものに対して投資はできない。設備投資と減価償却は一貫した取り扱いをすべき。
  • レートベースに入れるものは、当然、減価償却費にも入れるべきであり、両者の扱いは一体であるべき。他の電力会社の原発との比較について、柏崎刈羽なら分かる。原価算定期間に稼働が間に合わないものの、減価償却とレートベースに入れるというのは整合性取れるか。福島第一の5,6号機と第二を、他の発電所と同等に議論できるかどうかは疑問。第二が動く可能性があるというのは納得するが、第一の5,6号機が動く可能性あるというのがリーズナブルなのか。原価算定期間の3年だけでなく、もう3年考えても動かないと思う。現在停止していることが正当な事由に基づくとすると、正当な事由でないものがなくなる。
  • 福島第一の5,6号機と第二を入れるかどうかについて、効率が悪く、減価償却が終わる前に経営判断で停止したわけではなく、今回のケースは事故による停止であり、経営判断で止めたわけではないので、レートベースに入れて償却を立てることの一つの理屈になる。
  • レートベースと減価償却は原価に入れるのであれば両方入れるべきであると思う。事業者として外す判断はあると思うが、福島第一の5,6号機と第二については、有識者会議の報告書によると、「改良工事中などの将来の稼働の確実正等を踏まえて、レートベースに算入することが適当である。」とあり、改良工事も行っており、稼働する可能性があれば入れてもよいのではないかと思う。
  • 稼働する可能性があるのかわからないが、戦争などが起こったときに最後の供給力として使うならば無いこともないと思う。減価償却とレートベースを一体で扱うのは当然と思う。また、「能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたもの」は、競争的な状況であったと仮定して判断すべきものであり、事故のための修復費用は原価に入れるべきではない。投資家も当然こうした事故を考えて投資すべきで、投資家を保護すると同じことが繰り返される。
  • 福島第一の5,6号機と第二は、10年は見通しが立たないと思うが、第一は運転開始から32年なので、10年後は40年を超す。政権が変われば廃炉とする期間も変わるのかもしれないが、40年廃炉が維持されるならば、再稼働の可能性もない。
  • 稼働する蓋然性があるかどうかということが論点だとすると、福島第二は壊れたわけではないが、福島にあるということをどう考えるか。

委員会の進め方

安念委員長より、今後の委員会の進め方について、個別の原価については、委員が二人一組といった形で、原価項目を分担して契約書の原本を含め、生のデータに直接当たって検討した上で、検討した結果を本委員会に持ち寄り、委員会としての査定方針を作成し、その際に、生のデータについても「非公開の事例」に当たるものを除いて、極力公表する方向で検討する、という方向でどうかと提案があり、異議なしとされた。

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最終更新日:2012年6月18日
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