経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第7回)-議事要旨

日時:平成24年6月22日(金)10時30分~12時40分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

安念委員長、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長、
全国消費者団体連絡会阿南事務局長、
消費者庁
説明者
東京電力高津常務

主な意見

人件費

  • 多くの消費者から人件費削減の意見が出ているが、それに対してどのように思っているのか。また、福利厚生費についてもどうなのか。
    → 電気事業、あるいは賠償、廃炉をきちんと行っていくためにも、また人材確保の観点からもこの人件費で何とかお願いしたい。切るべきものは切り人件費を抑えている。(東京電力)
  • 結局そのままではないか。消費者はそれでは納得できない。
  • 全ての電力会社の料金改定に関わることになるので、1000人以上の基準で行うべき。公的資本注入企業との比較については、国の資金を注入する時に言うべき話であり、料金審査とは異なるのではないか。福利厚生費も全部入れて、人件費として1000人以上の基準を超えてはいけないとすべき。その上で、個別の中身については、各事業者に任せることがいいのではないか。退職金については1000人以上の基準が出ていないが、他の項目の1000人以上の基準から比率を計算し、それを使用することも考えられるのではないか。
  • 有識者会議において、1000人以上の基準が出された以上、人件費はこれを採用するということだとしても、東電の申請では事業報酬率の「β値」はリスク値として最大限に見積もっていることとはどう整理するのか。1000人以上の基準で人件費はやっとスタートラインに立ったと認識。冬の賞与は、少なくとも赤字なので削減するべき。
    → 年収ベースで556万円まで下げて申請している。このレベルについて審議して頂きたい。昨年から20~25%カットした時点で、業績連動の賞与については支払っている実績はなく、社員の生活に合わせてローンが支払えるようにするという考え方で、賞与に分配しているもの。(東京電力)
  • 事務局が提示した公的資金援助を受けた企業との比較の資料に照らしてどう考えるのか。
    → 事業者として継続しなければならない損害賠償もあり、精一杯対応をしながらコストダウンしている。3つの公的資金援助を受けた事例も、比較はなかなか難しいが、賞与はその後の何らかの形で戻している。当社は原価算定期間の3年間はもちろん、その後も長く続くので、従業員にとって厳しい内容だと思う。(東京電力)
  • 人件費について算定期間が過ぎた後は、どんどん上がっていくのか。
    → 特別事業計画では10年間の計画を立てており、総人員を10%、3000人分削減していく。(東京電力)

福島第一原発1~4号機に係る賠償対応費用・安定化費用について

  • 賠償費用は特別損失になっている一方、それに関わる委託費を何故消費者が負担するのか、賠償対応業務が「相当期間かかる可能性がある」ことから原価に算入されるという理由では納得できない。
    → 今回は原子力事故という意味で規模が異なるが、通常の電気事業を行っていく中での事故により発生した費用は、事業を継続する上で必要なものとして経常費用として計上してきている。従って、今回の賠償費用も、電気事業として責務をしっかり果たしていくということから、従来の扱いと同様に、経常費用として計上していくこととしており、原価にも算入している。(東京電力)
  • 賠償対応費用・安定化費用は福島の原発の受益者であった東京電力管内の人が払うべきと考える。何らかの形で回収しないと企業は成り立たない。何でも税金で、ということではなく、1つ1つに解決の道筋をつけていくことが必要。
  • 安定化費用では、ステップ2までは特別損失で計上しており、その後、安定を維持するランニングコストは原価に入れている。ランニングコストは委託費・修繕費・消耗品費であり、安定状態を維持するものである。事故がなかった場合の通常の廃止措置ケースと比較しても、安定維持のための費用なら、料金原価に入れることは妥当と思う。
  • 通常の廃止措置では運転した後すぐに廃止されるが、福島第一の1~4号機は運転がストップしたままである。
  • 運転しているか、していないかではなく、安定した状態を保つための費用と認識している。
  • 元来保険をかけるべきものについて、かけてなかったのだから特損で処理するのが基本だが、費用の中で、テクニカルだが一部は認め、一部は認めないといった差を設ける必要があり、原発を持つ以上必ず必要となる安定化費用は認めてもよいのではないか。
  • 賠償対応費用は電気事業者の信頼回復にとって必要不可欠なものであり、原価に含めるべきという考え方は変わっていない。
  • 前例として、メキシコ湾で発生した原油流失事故の件がある。こちらは総括原価方式ではないが、賠償対応の費用を製造原価として算入しており、製品価格の中で回収しているものと考える。

福島第一原発5,6号機及び福島第二原発の減価償却費の取扱いについて

  • 福島第一5,6号機・福島第二の減価償却費について、レートベースに算入しない一方、減価償却費については算入していることの説明がわからない。
    → レートベースと減価償却費は両方算入するべきと考えるが、我々の意思として10年間稼働が未定であり、事業報酬の持つお客様のイメージも勘案して、自主的な努力分としてレートベースからは控除した。(東京電力)
  • 減価償却費について、すべての電力会社について適用される考え方が必要。福島第一5,6号機、福島第二原発については、廃炉決定されていない。3年間動かないということで減価償却費を原価から外すと、他の電力会社の原発にも影響が大きいと思う。電力業界を金融市場が見ており、β値が変わることになる。このため、減価償却費を原価に入れておくべきたと思う。
  • 減価償却費については、5,6号機が動く可能性があるかどうかが重要であるが、これはこの委員会ではなく政府が判断すべきことである。
  • 原価算入する正当な理由として、客観的、継続性のある取扱いが必要。福島第一1~4号機は事業者から廃止届出もあり、廃止が決まっているが、福島第一5,6号機、福島第二が動くかどうか判断するのは大変難しい。そうすると事業者の意思によって判断するしかない。また、過去に行った投資を回収できないことは問題であり、減価償却費を原価に入れることに一定の合理性があるのではないか。
  • 投資家は全額回収が保証されていることはそもそも想定していない。仮に火力発電所が壊れて10年間動かなければ、その費用は減価償却には入らないはず。その意味でも、過去の投資を回収するために減価償却費に入れるべきというのはおかしい。
  • 「正当な理由なく」は原則不可という意味だと考える。福島第一5,6号機が正当な理由に該当するなら、有識者会議の結論が骨抜きとなる。福島第一5,6号機について原価算定期間に動かす意思が事業者にあるが、客観的な情勢で難しいから動かせないということなら正当な理由に該当するが、事業者として動かす意思があるのか確認したい。柏崎刈羽原発は動かす意思があることはわかる。他の事業者に波及することについては柏崎刈羽原発と比べるものならよくわかるが、福島第一5,6号機は他の原発に波及しないと思う。
  • 規制料金の話をしているので、未来永劫ではなく原価算定期間で考えるべき。送電線等では10年超える期間をかけて建設されるものもあり、建設仮勘定としてレートベースに半分入れている。1F5~6号機は建設仮勘定とは全く違う性質のもので、賛成しかねるが、減価償却費も半分は原価に入れるという理屈はありうる。全部減価償却費を原価に入れることについては理屈がない。
  • 福島にあるということのほかに、40年を超えている、活断層の上にあるなど原発については色々な切り口がある。福島にあるからというだけで稼働の可否を判断することは、この場では難しいと思う。
  • 当事者の意思だけで判断するべきものではない。
  • 福島第一5,6号機、福島第二について、過去の資料では10年間稼働の見通しがないと記載されていることを考慮してもらいたい

原子力発電からの購入について

  • 我々として既存契約を書き換えてくれとは言えないが、今回の議論は、既に契約があるからということと、原価に入れるかどうかということは別である。契約を公表することができるかどうか前回検討をお願いし、東京電力も持ち帰った上で、公表しないということなので、それについては受け入れるしかないが、3年間電力供給を受けないものについて巨額な金額を原価に入れるには説明責任が必要になる。経済産業省・委員には見せているが、自主的には公表が出来ないということであれば、説明責任について東電自らが放棄したことになる。

選択約款について

  • 選択約款について13種類がそれぞれどのように効率化に貢献するのかの説明がほしい。選択約款によって、数値的にコストダウンが計れるのか。
    → 時間帯別電灯は、昼から夜にピークシフトを促すことで、ピーク時の設備をカット出来、メリットが生じる。低圧高負荷契約は負荷をフラットに使うと負荷率の改善効果がある。農業用低圧季節別時間帯別電力は、ボイラーを使用していたビニールハウスがヒートポンプを使用することにより、設備に余裕のある夜の時間帯にピークシフトを促すもの。低圧蓄熱調整契約は、夜間の電気を使用して蓄熱し、昼間に空調を使用するもの。口座振替割引・一括前払契約は、事務コストが削減できる。ピークシフトの効果はお客様の使い方によって変わってくるものであり、どれだけ負荷平準化に貢献することになるのか、数値を測定することは難しい。(東京電力)
  • 選択約款の理念について説明をお願いしたが、従来の回答と同じであり、なぜ機器要件を課すのかなどについて説得力が無いので認めることは出来ない。オール電化であれば割引を適用する一方で、ガスエアコンでピークカットした場合には適用しないことについて説明がない。
    → エコキュート等を保有していただくことを加入条件としているのは、ピークシフトの確実性を担保するため。夜間蓄熱機器を持っていないお客さまには、時間帯別電灯8時間型といった別のメニューを用意している。(東京電力)

その他

  • 料金専門委員会の報告書は公開となるのか。査定方針案について意見が言えるのか。これについてパブコメ、公聴会をやるのか。
    → 報告書は公開される。委員会の査定方針案だけでなく、消費者庁の意見も聞いたうえで、最終的には経済産業大臣が物価問題に関する関係閣僚会議を経て認可を行う。査定方針案についてのパブコメ等を行うかどうかは決めていない。(資源エネルギー庁)

以上

関連リンク

 
最終更新日:2012年6月28日
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