経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第8回)-議事要旨

日時:平成24年6月28日(木曜日)14時30分~16時40分
場所:経済産業省本館地下2階 講堂

出席者

安念委員長、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員、山内委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長、
消費者庁長谷川消費生活情報課長
説明者
東京電力内藤副社長

主な意見

消費者庁チェックポイントについて

  • 査定方針案については公表するのかという点については、もちろん公表するつもりである。(安念委員長)

消費者団体からの意見について、安念委員長が論点を集約して質疑

  • なぜ総括原価方式を採用しているのか。
    → 電気事業法第19条第一項は「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること」を求めており、総括原価方式はそれを果たすために従来から用いられてきた。小売の部分自由化に当たり、料金値下げ届出の際には原価を確認しない旨の変更が行われたが、その背景としては、自由部門の競争による費用の減少を機動的に規制部門に均てんさせることにあったが、結果的に、規制部門と自由化部門の利益率の割合に違いが生じてしまった。従来は自由化部門が赤字の場合のみ公開していたが、赤字でなくても毎年収支を公開することにより、利益率に大きな差が生じている場合、値下げ改定が促される。原価算定期間後に、利益のゆがみが生じており、なお電力会社が改定を行わない場合、電気事業法第23条の認可申請発動命令により改定を強制することもできる。それに加え、現在、電力システム改革の検討が専門委員会で行われており、概ね、規制部門についても自由化するという方向で議論が進んでいる。総括原価方式も撤廃することや競争が働くための発送電分離も検討されている。(資源エネルギー庁)
  • 「値上げが権利」という前西澤社長の発言はどう考えるか。
    → 今回の大幅な電気料金の値上げについて、お客様にしっかりとご理解いただき、そのご理解を得てから上げるというのが前提。権利や義務という話ではなく、あくまでもお願いしたいという考えである。(東京電力)
  • 人件費について、消費者庁からは少なくとも30%削減、役員報酬については少なくとも60%の削減を行い、また、法定厚生費について、健康保険料の事業者負担は、50%にすべきと指摘があったが、どう考えるか。
    → 人件費について、大変厳しいご意見をいただいているのは重く受け止めている。我々としては、しっかりと合理化を進め、それが電気料金に資するように精一杯の努力をしたい。申請している給与の額は一人あたり556万円というレベルで、これは年収の2割、管理職では2.5割をカットした水準であり、組合との調整や第三者委員会による検討、有識者会議の提言も踏まえてこの水準になった。前回委員会の資料でも示したが、関東で地域補正をした正社員で、一人あたり592万、非正規社員も含めても577万円であり、我々として精一杯の削減をしている。また、原子力の安定化や損害賠償に3600人、委託も含めると1万人以上を導入してなんとしても取り組んでいくという状況。電力の安定供給を続け、かつ、社員のモチベーションを維持して貫徹するための精一杯のコストカットである。(東京電力)
  • 燃料費をもっと削減出来るのではないかという点について、その太宗を占めているLNGをもっと押さえることはできないのか。
    → 価格交渉をしっかり行っていく。現時点で高い部分はあるが、北米のシェールガスが2015年以降にアジア向けに入ってくる見込みである。6~7社から提案をもらい導入する方向で検討を行っている。導入すれば、燃料費にも効果が出てくる見込み。また、相対的に発電コストの安いLNG・石炭火力についても最大限可能な範囲で稼働を行う。(東京電力)
  • 他社からの購入電力料の中に、稼働していない原子力発電所にかかる費用が含まれているという点について、また、その契約内容を公開出来ないのか。
    → 東海第2原発は、建設を決める際に、運転開始時期や出力など仕様を含め当社が発注者としてお願いしており、その仕様に応じて建設していただいたため、原価算定期間の3年間は停止している状況ではあるが、設備の維持や安全管理にかかる費用は払う契約になっている。また、契約書自体は出すことはできないが、その内容については本委員会においても説明させていただいた。(東京電力)
  • 福島第一原発の5,6号機、第二原発のレートベースを原価から外していながら減価償却を原価に算入しているという点について、この委員会でも議論はあるが、現段階での見解は如何か。
    → 福島第一原発の5,6号機、第二原発は、総合特別事業計画の中でも、今後10年間の見通しで再開が未定としているが、原災法や炉規制法上の義務に基づく安全確保に鋭意取り組んでおり、そういった事業に取り組んでいることも踏まえ、減価償却費として原価算入している。(東京電力)
  • 稼働が未定ということで、収入を生んでいないにもかかわらず、どうして減価償却費を原価に参入するのか。
    → まだ将来廃止と決めたわけではなく、廃止を決めた福島第一の1~4号機とは位置付けが異なるため。(東京電力)
  • 福島第一原発1~4号機に係る安定化費用と賠償対応費用についての考え方は如何か。
    → 賠償についてはなかなか進んでいないという話があったが、今は請求をもらってから一ヶ月強で支払いが出来ている状況。これを当面続けていくことになるが、その賠償を行うにあたって経常的に発生する費用はお願いしたい。また、安定化維持に係る費用として、防護服であるタイベックスーツや防護マスクといった経常的に発生する費用であるが、これもお願いしたいと考える。(東京電力)
  • スマートメーターについての仕様が東電独自のものになっていないか、安く調達できる仕組みであるか、といった点と、導入にあたり、プライバシーへの侵害は大丈夫かという指摘について。
    → スマートメーターは、原子力損害賠償支援機構や資源エネルギー庁と一緒に、外部の意見も聞きながら、標準化に取り組んでいく。プライバシー侵害という点についても、侵害にならないようなスペックになるよう取り組んでいく。(東京電力)
  • 柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を前提とした値上げは如何か、という指摘について。
    → 総合特別事業計画を作る中で、ある一定の条件を置くため、再稼働することを織り込んでいるもの。しかし、まずは地元の皆様にしっかりと安心いただける内容かどうかを説明し、了解いただくことに力を注いでいく。(東京電力)
  • 新料金プランは、生活の実態と離れた内容という意見があったが、どういった需要家が使うと考えているのか。
    → 大半のお客さまが使っている従量電灯に導入されている3段階料金は、1段階料金は値上げ幅が小さく、3段階の値上げ幅が大きいという内容であり、節電していただければ、その分料金節減に資するものである。また、ピークシフトプランは、夏のピーク抑制を目的に時間帯別の工夫をするもの。夏の気温ピークである13~15時の料金を高くし、他の時間帯を安くするというメリハリのある料金プランである。従来は夜間蓄熱式の機器をお持ちのお客さまを対象にメニューを用意していたが、ピークシフトプランは機器をお持ちでないお客さまもタイマー設定等により使い方を工夫していただくことにより、メリットが出るメニュー。(東京電力)
  • 規制部門と自由化部門の利益率が9対1と、規制部門から多くの利益を出していたという点について。
    → 改定時の料金設定にあたっては、ルールに基づき適切に規制部門と自由化部門に原価配分しているが、設定した後に費用構成の変化によって乖離が生じることがある。事例としては、柏崎刈羽全号機が19年度に停止し、原発停止を火力で賄ったところ、燃料費調整でカバーできない火力燃料費が増加し、その影響で結果的に燃料費の割合が大きい自由化部門に負担がしわ寄せされた。当社HPでも資料を公開している。(東京電力)
  • 消費者の意見も踏まえ、認可した後も国としてどう監督していくのかという点について。
    → 先程も申し上げたが、料金設定時には、自由化部門と規制部門の配分を確認するため、使用する設備に応じて事業報酬が配分される。収支の結果は、毎年、その要因を含めてチェックしたい。認可したら終わりではなく、その後にもチェックすることで対応していく。(資源エネルギー庁)
  • 本日も色々と指摘が出ていたが、申請通り認めるのではなく、カットするところもあると思う。我々も一生懸命進めているところである。また、委員会での議論は法律の範囲内で行うべきである。総括原価方式は人気が無いが、電力は自然独占であるため総括原価方式が無いと、逆にとんでもなく高い料金になっていたと思う。総括原価方式は、そもそもは必要なものは原価に入れるが必要以上は認めないという趣旨である。例えば、賠償金について、今は料金原価に含まれていないが、法律を変えると今後含まれることになるかもしれない。法律を作ったあとで議論しても仕方がない。そういうことを考えると、法律を変えるという議論よりも、法律の中で出来るだけのことはやるべきだと思う。
  • この委員会では、ルールをどう変えるべきか、という点よりも、現行のルールの中でどうするべきか、と議論してきたという点を認識してほしい。一方で今回の委員会では消費者団体の方々から、この委員会の所管以外の意見も多くいいただいた。スマートメーター導入に関する懸念として意見のあったプライバシーの侵害についても、しっかりと懸念を払拭していかないといけない。
    消費者庁の意見にもあった人件費削減の30%という数字は危険だと思う。震災前の東電の人件費の水準は他の電力に比べて決して高いものではない。他の電力会社にも適用する場合、元々高かった会社は削減額後の額も高く、得をすることになるため、危険であると考える。
  • 決められたルールの中で議論するという点は同じ意見。今あるルールの中で、出来る限りのことをやる。
  • 先程の東電の説明の中で、レートベースは、原価算定期間内に稼働の見通しがないので原価に入れない一方で、減価償却費は、稼働の見通しがないにも関わらず原価に入れるということを言っていた。減価償却費とレートベースは一体であるという委員会での議論を考えると納得出来ない。また、新しい料金プランであるピークシフトプランは60%の契約でないとメリットがないという指摘があったがそれについてどのように考えているのか説明してほしい。
    → 福島第一原発の5,6号機と福島第二のレートベースについて、事業報酬が電力会社の利益であるという理解が一般的であることや、コスト削減を訴求するという考え方からも、自主的にレートベースを原価からカットしている。また、ピークシフトプランは、比較的まとまった規模・量をシフトしていただく効果を期待してこのような料金の設定をしている。(東京電力)

以上

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最終更新日:2012年7月2日
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