経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第9回)-議事要旨

日時:平成24年7月2日(月曜日)14時30分~16時50分
場所:経済産業省本館地下2階 講堂

出席者

安念委員長、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員、山内委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長
全国消費者団体連絡会阿南事務局長
消費者庁長谷川消費生活情報課長
説明者
東京電力片岡常務執行役
村松常務執行役

主な意見

電気料金審査専門委員会の査定方針案のたたき台への補足説明

  • 東電に関わる企業にも同様の企業努力をしてもらうというのがポイントである。また、スマートメーターに関しては、RFCを行うということで、削減努力を前倒しで行っていただくが、努力していただきたい。
  • 購入・販売電力料について、今後は自社の発電に余力がある場合、取引所の価格より限界費用が少しでも安い場合は売り、また、取引所の価格よりも限界費用が少しでも高い場合は、購入するようにすべき。次回の料金認可申請の際にはこのような考え方をとるべき。
  • 前払い金について、1点目は、将来にわたって支払う再処理費用の前払い金であり、将来の費用になる費用性資産としての正確を有しており、従来から原価で回収されてきたものである点。2点目は、再処理費用と類似のものとして、例えば、建設協力金は、建設を行う際に、入居する予定者から土地の所有者へ支払われ、一定期間据え置き後に低利の金利が付されて一定期間に渡って分割返済されるものであるが、それと類似の資産であるといえる点。以上2点より、前払い金は将来の収益獲得能力が見込まれるため、レートベースへの算入は妥当であると言える。
  • 福島第一原発5,6号機について、特別監査で検査を行った帳簿について再度チェックしたところ、第一原発において1~4号機と5,6号機で共有部分があり、これは明確に分ける必要があるため、更なる精査が必要であることがわかった。
  • 基本的に、方針案を作成するに当たっての考え方は、現行のルールの中で行っているもの。また、資料4のP8の最後にも記載があるが、この委員会では、原子力発電所の稼働の見通しについて確定的な見解を示すことは困難である。レートベースは東電が自主カットしているため、入れろとは言えない一方で、矛盾するかもしれないが、減価償却費を入れないと事業そのものに影響が出てくるため、そういったことを考えると入れるべきと考える。
  • 事業報酬は基本的に、資本のコストをバーチャルに計算するというもの。どのような率が正しいか、マーケットの見方を踏まえて探っているものであり、答えがあるわけではない。できるだけ長く取るという考えのもと、震災によってリスク構造が変わってしまったため、両者を踏まえるものとすべき。契約で決めたわけではないが、お約束として、利益は出来るだけ特別負担金に充てるというもの。
  • 電中研の研究費は、個別に確認を行い電気事業に係るものかどうかについて、カットを行ったが、この手法は次にどこかの事業者が申請を出してきたときの査定方針として使えないのではないかと思う。負担金の配分を、値上げをしそうな事業者の配分を少なくし、値上げ申請を行わないであろう事業者の配分を多くするということもありうるため、全体を見なければ本当はうまくいかない。
  • 燃料費について、他の会社の調達価格が全て原油リンクで係数も同じだったときに、1社だけが経営効率化によって調達価格を下げたとしても、他社が同様の取組を行わなければ、原油価格が大きく変動したときに、経営効率化を行った事業者だけがリスクを負う可能性がある。都市ガス等も含めて日本全体でどういう制度設計にするか、というのが問題。
  • 原電や原燃、電中研の費用項目は大括り化されたものは確認できるが、賃金がどうなっているか等細かくは見ることはできないため、例えば電中研に人を送り込んで、高い賃金払うことを防ぐことはできない。普通の民間企業から購入するときに細かくチェックするというわけではなく、この3団体くらいは調べられるような制度設計が必要。
  • 値上げの多くを占めるのは燃料費であるが、契約の多くは相手のあることであり、この原価算定期間内に見直しがなされる4つのプロジェクトについて、チェックするということに留まった。

全体に関する意見交換

  • 安定化費用について、資料5のP27に、「プラントの安定化状態維持・継続に係る経常費用に厳に限ることとし、申請された原価に廃止措置に受けて損害を受けた状態から安定状態に回復させるための費用と考えられるものが含まれている場合には、原価から除外すべきである。」という記述はわかるが、損害を受けた状態から安定状態に回復させるための費用以外の通常の安定化費用とは例えばどんなものか。
  • 安定化費用とは消耗品費や建屋の管理費用など維持管理に係るランニングコストのこと。企業会計上、ランニングコストは経常費用に計上することとしているため、それを料金原価に入れるとの判断である。費用の中に資本的支出的なものがあれば、それは減損し、査定するのが基本的考え方。
  • 通常行われる廃炉プロセスに係る費用は経常的な費用であるとの想定は合理的である。そうすると、資料4のP28の(1)と(2)の記述はいらないのではないか。また、誰が負担するかとったときに、株主や債権者が負担できなければ税負担が当然である。電気料金負担とすると、恩恵を享受していても他の地域へ移った人や、元々恩恵を受けていない人がいることが考えられるため、東京電力管内だけの負担はありえない。
  • この場で資料を初めて見て意見を言うのは難しいので、事前に見られるように工夫してほしい。また、ルールに則った議論という話だが、今まで消費者団体等がオブザーバーとして意見を言い、また、公聴会や国民の声を募集しているが、どのように反映するのか考える必要がある。何らかの形で反映させないと何のために消費者が声を挙げているのかわからない。
    今のルール内で査定することに矛盾があるという点は、ルール内で出来る議論とルール自体の矛盾について2通りの記載をすべき。公的資金を注入したときに議論すべきという点については、意見を言う場が設けられず、あるとのことを知らされなかった。
  • 原子力発電所について、福島は稼働できるはずがない。県知事も無理だと言っており、料金原価に入れることに無理がある。未定ではなく稼働はできないということを念頭においた査定方針にすべき。
  • 柏崎刈羽のPR館に行ったことあるが、ほとんど人もいないし無駄であり、閉鎖すべき。全く機能しておらず成果ない。
  • PR館はどれくらい入場者あるか調べておいてほしい。
  • かつて、東電はβ値を0.3としていたが、値下げ届出を行う中で、0.7に上げていた。これは明らかに過大であったと思う。査定されないということで異議がなかったが、査定を行ったら明らかに間違っていたということでよいか、整理をしておきたい。
    → 制度上、認可の時しか査定を行わない。平成10年の値上げ改定の時降、査定はしていない。それ以降、値下げ届出が行われる中で0.7になったが、著しく不適当である場合には23条の変更命令を行うがそれに至るほどのことと当時は考えなかった。認可だとすればきちんと対応する。(資源エネルギー庁)
  • 過去とコンシステントに行って欲しい。その時々で事業者の最も有利な形で出てくると大変。震災後から現在までの電力9者の平均という数値を採用するのであれば、2年間の中で構造変化が明らかにあった震災後の数値という点を踏まえられ、今後の申請の際に恣意的な数字になるのを防ぐことができる。
  • 過去の数値が不当だったかどうかを確認するのは重要である。東京電力に関する経営・財務調査委員会においても他の目的で行ったら、料金制度の問題が明らかになった。過去のことだからこの委員会に関係ないというのではなく、これからの制度設計をつくる上で大事。
    → 資料5のP11にも書いたが、平均的なβ値を決定するため、恣意的なものではない。また、β値を計算するに当たっての決まった値は無い。また、過去の値が0.7だから悪いというより、全体のフレームの中で議論しないといけない。
  • 過去に疑念があるのであればどうして疑念があるかはっきりさせないといけない。震災後から現在までの電力9者の平均という数値について、なぜその数値をとるか再度整理してもらいたい。
  • 福島第一原発の5,6号機と福島第二原発の減価償却費について、企業会計の世界では、稼働しないと減価償却しないと将来に渡って減損し、数千億円の財務への影響もあるため、それも踏まえて分析すべき。財務が毀損すると更にリスクが高くなり、資金調達が難しくなる。
  • 減価償却について、料金には入れないということと、その費用を会社としてどうするかは別の話。動きようのないものは料金原価には入れるべきでない。
  • 料金に入れないことと、減価償却をしないことは一蓮托生。分断できればいいが、料金に入れないためには減価償却できない。一連の繋がりがあるので、その点考え方が異なる。
  • β値について、過去の数値がおかしかったことは確認しないといけない。曖昧な回答では納得しかねる。
  • 減価償却について、原価算定期間の3年間のうちに稼働するかどうか、委員会で判断するのは難しいが、有識者会議報告書の中でも、極端に稼働率の低い発電所はレートベースに入れないとしているところであり、福島第一と第二を原価に入れると、それより稼働率の低い発電所は何があるのかという議論になる。
  • 福島第一、第二原発について、原価算定期間中に動く蓋然性は低いと思うが、長期的に動くかどうか我々には決められない。原価に入れないと長期的に資産価値が無いことを認めることになり、それでいいのかということが問題。
  • 人件費について、諸手当も含めた形で、P2のような一覧表を出してほしい。また、株主総会で、猪瀬東京都副知事から東電病院の話があったが、それは査定されないのか。また、福島第一原発5,6号機と第二原発について、今後10年間も再起動の見通しが立たないことと、地元でも知事からの要望書で、全機廃炉とされているが、東電が早く廃炉を決定すべきと思う。原価算入する一定の合理性という点もわからない。改めて説明いただきたい。
  • 賠償対応費用について、賠償に関する費用は東京電力の責務として必要不可欠であるというが、特別損失で処置するとされる賠償費用とどう違うのか。両者はセットだと思うが、どうして別物になるのか。どちらも必要不可欠であり、納得できない。
  • 6月28日に下河辺新会長が、新生東電の社内改革について人件費の削減幅の拡大ということを打ち出していたが、料金申請にどう影響するかお答えしてほしい。
    → 東電病院については、資料4のP14に見直し案が記載されている。
    → 人件費の詳細は総合特別事業計画の中で、10年間で構造的な人件費削減を行うとしている。総合特別事業計画の中で更なる深掘りが可能かどうかというところであり、料金原価とは別の議論であると認識。恒常的な人件費を始めとする経費削減の深掘りの可能性について、新会長とも改めて議論したい。(東京電力)
  • 時間帯別メニューについては、今後は総合特別事業計画の中でも、スマートメーターの本格導入に伴い、きめ細かく設定することを表明しており、今回の指摘も踏まえてメニューの内容について全体で検討を行っていきたい。メニューを設定する前提として使用者に混乱を来さないようにしていこうと思っている。(東京電力)

以上

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最終更新日:2012年7月6日
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