経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電気料金審査専門委員会(第10回)-議事要旨

日時:平成24年7月5日(木曜日)10時30分~12時30分
場所:経済産業省本館地下2階 講堂

出席者

安念委員長、秋池委員、永田委員、八田委員、松村委員、山内委員

オブザーバー
東京消費者団体センタ-矢野事務局長
消費者庁長谷川消費生活情報課長
説明者
東京電力 廣瀬社長

東京電力社長挨拶

今回の事故に伴い、コストダウンでは賄いきれない資本が毀損し、値上げをお願いしている。先週の株主総会で、経営陣が新しい体制となり、失った信頼を回復し、東電は変わったなと感じていただけるよう一生懸命に取り組んでいきたい。

人件費について、公的資金が入った例として、航空会社があり、航空会社の場合は、パイロットは3割減、地上職が2割減となっているが、公的資金が注入されてから段階的に削減幅を減らしている。別の金融機関も、3割削減しているが、資本注入の翌年度以降徐々に削減幅を減らしている。東電は昨年既に人件費を減額しており、さらに、この先10年減額を続けることにしており、内容はこれら航空や金融機関の例と比べても厳しいものとなっていると考えている。

福島の現場では、作業環境は改善されつつあるが、依然厳しい環境の中で従業員が作業を行っている一方、退職者も増えている。24年3月までの1年間で例年の3.5倍、24年度も増加している。従業員のモチベーションをどのように維持していくのかが経営側として社内的には最大の課題となっている。是非、申請の内容をご理解いただきたい。

随意契約の問題については、3年で3割に拡大、4年以降もしっかりやる。消費者チェックポイントでご指摘の6割という目標についても5年で達成したい。

今回値上げの最大の要因である、燃料費については、比較的安い石炭、LNGをベースにして、それでも足りない場合に次に安い燃料の発電所を動かすいわゆるメリットオーダーに基づく効率的な運用によりをその抑制を行っているところ。加えて、北米のシェールガスを導入できないかを検討し、LNGの長期契約における価格設定フォーミュラにバラエティーを持たせる。新規プロジェクトについても、適宜共同で調達を行っていきたい。

情報提供については、全てのお客さまにチラシを配り、営業担当役員がTVでPRを努めたり、現場では、8600団体を訪問するなど地道に行っている。

新メニュー約款については、わかりにくいとの意見をいただいていたので、HPでメリットがわかるよう改善し、インターネットに不慣れな方のために、フリーダイヤルによりカスタマーセンターでも対応している。今後、スマートメーターの導入により様々なサービスが提供できるようになるので丁寧に説明をして理解を得ていきたい。

主な意見

  • 資料3のP52「福島第一原発の5,6号機と福島第二原発の再稼働は地元自治体との関係で想定し得ない・・」について、「オブザーバーから強い意見があった」とあり、オブザーバーに発言の責任を負わせているような誤解を招く表現となっている。委員からも意見があり、ともに報告書に書くべき。)
  • 人件費について、メディアや政治家が従業員の賃金を切ることに注目するのはおかしい。JALの場合は労働組合が強く、従業員が多くの報酬を受けていたためそれが要因で破綻した。賃金カットが大きな要因であってやむを得ない。東電の場合株主や債権者の責任であり、その責任を徹底的に追及すべきであって、従業員の責任として賃金を下げるのはおかしい。東電は東電管内の一般家庭向けの電気の供給を担っており、銀行や航空会社と異なり、安定供給できなくなると、他にできるところはないため、それを支える優秀な人材が去るようなことではいけない。これまでの公的資金が投入された事案と今回とは違う。
  • そもそも総括原価方式は単式簿記の発想であり、複式簿記の発想になっていない自己資本、資金調達、社債等の問題が全て事業報酬という概念の中に入っている。総括原価方式は安定的な設備投資ができるという利点がある一方、事業報酬率が曖昧になる欠点がある。電力各社いろいろな財務内容であるにもかかわらず理想的な電力会社を設定し、統一的に判断しようとするところに無理がある。今後慎重に議論をしていくべきある。
  • P59の事業報酬のβ値の採録期間について、「震災後可能な限り長期の期間」とあるが、これは2年程度との意味が込められている。今後同様の料金改定があった場合、この部分が恣意的に利用され、期間がコントロールされるような趣旨であれば書き換えを要望する。
  • 委員会の範囲を超えてしまう発言かもしれないが、今回は原価に算入してよいかどうかの議論であって、ものを購入してよいかどうかの議論はなされなかった。一般の電力会社は、料金原価に含まれないものを購入すれば、料金では回収できないから株主負担になるが、東電の場合、公的資金が入っているので国民負担になる。電力の安定供給のために必要でなければ、料金に入れなければよいという考え方ではなく。そもそも必要なものかどうかという議論をすべきと考えたが、今回は時間がなかった。国民に納得してもらう努力を今後すべき。
  • 人件費について、委員の意見は全員一致をみたわけではない。金融機関等の公的資金を注入された企業と比べるべきとの意見に変更はない。審査の前提としているのは、特別事業計画を実現していくものなのか。
  • 今回の議論は、これだけの料金にしなければ破綻してしまうなどの議論ではない。原価に算入できるかどうかの議論を行った。公的資金を受けても受けなくても、同じ視点で議論すべき。
  • P111今後の対応について、認可後の東電の料金の妥当性を監視し続けるとあるが、行政のマンパワーには限界があるのではないか。これを担保できるのか。自身は特別監査を確認し、東電で川崎火力等のスケジュール等の状況を数カ所見てきたが、専門知識がなければ反論や判断するのは難しい。
  • 福島第一原発5-6号機及び福島第二原発の減価償却費を原価算入する表現は報告書の内容でいいと思う。レートベースとは違い、一部減額はできない。人件費については、どの電力会社でも適用できるルールとした。東電の場合、事業を縮小しない中で、非常に負担がかかる。今後の対応が望まれる事項は、委員会の最後に出てきたものもあり、ファクトに基づいたものではないものもあるので今後も議論していくべき。
  • 本委員会、公聴会、国民の声の対応等、経産省のスピーディーな対応に感謝。オブザーバーも本委員会に参加した旨、審議の経緯の中に含めてほしい。
    オブザーバーには決定権がないため次回はこのような機会があれば、消費者を委員として参加させてほしい。 
  • ルールのもとに議論されたことは受け止めるが、多くの国民が人件費に注目している。今ようやくスタートラインの水準に至っただけである。東電は国民にも従業員にも説明する責任がある。
  • 福島第一原発の5,6号機と福島第二原発について、東電として早く廃炉の可否を判断してほしい。
  • P111に総括原価方式の見直しを記載してほしい。オブザーバーとして意見を言っていないと判断されてしまう。

以上

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最終更新日:2012年7月11日
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