経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 総合部会 電気料金審査専門委員会(第26回)-議事要旨

日時:平成25年5月17日(金曜日)13時~14時50分
場所:経済産業省本館17階 第1~3共用会議室

出席者

安念委員長、秋池委員、梶川委員、永田委員、松村委員、南委員、山内委員

オブザーバー
全国消費者団体連絡会 河野事務局長
日本商工会議所 青山産業政策第二部 副部長
消費者庁 長谷川消費生活情報課長
意見陳述人
北海道 高橋知事
説明者
北海道電力株式会社 酒井取締役副社長

主な意見

北海道知事の意見陳述について

  • 意見陳述の機会をいただき感謝。地元企業は厳しい経営環境だが値上げについて一定の理解をしている。しかし、値上げ率は大きく、産業の空洞化への影響もあると考える。道庁においては、51団体から聞き取りを行い、300社の個別企業アンケートにより影響を調査した。北海道の基幹産業である一次産業に影響が大きく、医療機関等は診療報酬などに価格転嫁できず厳しいなどの意見があった。電気を多く使用する鋳造業や小売業などの企業への影響は大きく、54%の企業は経常利益が減少すると予測している。78%の企業が更なる節電に努めるとしているが、限界があり、他社との競争が厳しいため、価格転嫁を検討する企業は5%にとどまる。一部の企業は統廃合を検討しているなどもあり、また、国外へのシフトを検討している企業もある。更なる努力をしていただきたいと考える。今回の申請に対して2点言いたい。一点目は業務効率化によるコスト削減。他の電力の査定結果と比べてなお削減の余地がある。燃料費調達の多様化の検討や、修繕費など不要不急の費用が含まれていないか、調達価格の更なる削減はどうか。少しずつ道内景気は回復しているが、値上げの影響は大きいので、自由化部門も影響を最小限に抑えるなど、聖域を設けず徹底した削減を行って欲しい。二点目は説明責任をしっかりと果たして欲しいということ。燃料費の増加が主要な値上げ理由としているが、試算がわかりづらいという声が多い。北海道電力におかれては、道内各地で説明会を開催していると聞くが、積算根拠など十分な情報を積極的に開示し、丁寧でわかりやすい情報を開示してほしい。北海道は冬季の使用量が大きい。他の電力会社とは違い大きな影響がある。オール電化住宅では22%の値上げになるとされているが、北海道電力ではオール電化を推進している立場から、特段の配慮が必要。国においては、審査において原価の妥当性はもちろん、為替レート設定の妥当性も含めて、幅広い意見を聴取するとともに、わかりやすい説明をしてほしい。値上げをするとしても、できるだけ削減するとともに、自家発電導入などに取り組んで欲しい。国のエネルギー政策については、先般、道内各地で大規模な停電が発生したところ、次の冬は前の冬のようなことがないようにという声があがっているので、電力システム改革とエネルギー基本計画の策定を進めていると承知しているが、安定供給が確保されるよう、望ましい電源構成、中長期的なエネルギー政策により安価で安定的な電気料金を目指してほしい。(高橋知事)

    → 道民の皆様には誠に申し訳ない気持ち。業務効率化については、今回の値上げ申請では3年計画で356億円の業務効率化を織り込んでいる。詳細は委員会で審議されると思うが終わり無く取り組んで参りたい。事業者への説明については、HPやチラシの他、説明会など、今後もしっかりと対応してまいりたい。(北海道電力)

指摘事項への回答について

  • その他固定費は550億円程度積み増されている。この理由を詳しく伺いたい。たとえば550億円のうち310億円は設備経年化対策や需給調整用電源確保のためとの説明があり、北海道電力は供給予備率が他電力に比べて高く冬場で15%程度と聞いており、これは電源が少ないのでひとつの電源が脱落した場合の供給力低下率が高いことが理由になるのかもしれないが、一方で15%という数字だけ見るとやや余裕をもって設備を保有していると感じる。にもかかわらずこの値上げの局面で修繕費を経年劣化した設備につぎ込む必要があるのか、何機かは運転休止しても供給力を確保できるのではないか。

    → ご指摘の310億円のうち設備経年化対策増分230億円は主に火力発電に関するもの。これは原子力発電停止による火力発電所の定期検査を延期していること、運転開始から30年以上経過した火力発電所が増えていること、灰でボイラーが劣化しやすい石炭火力発電所の割合が高いことが理由。また、北海道電力初の純揚水式の京極発電所はほぼ完成しているが、周波数変動を吸収する能力に優れており計画通り導入したい。京極発電所導入後の運転状況を確認しながら既存の古いガスタービン発電所を廃止する予定。(北海道電力)

  • 資料5の4ページを見るとわかるが、結局北海道電力はC(今回原価)をA(前回原価)ではなくB(原子力設備利用率85%)と比べてほしいと、CはBと比べれば燃料費が600億円程度増加しているではないかとシンプルに言うとそのように見えるが、形式的にはCはAと比べないといけない。CとBを比べると燃料費だけ増加したという一本足打法的説明になるが、泊原発停止による燃料費以外の費用増もあるし、泊原発が稼働していれば算入されなかった原価もあると思う。また、2ページにおいても「(3)泊発電所停止による費用増」600億円程度として内訳は燃料費増だけとなっているが、「(2)その他固定費増など」550億円程度の内訳にも原賠機構負担金、火力発電所経年劣化対策費など泊原発停止による費用増分が混在している。時系列的な整理だけではなく、前回原価と比べるという視点が必要であり、泊原発停止による費用増分を明確に抽出してほしい。
  • もともとの修繕費に純増で230億円だと相当大きい。そういうことでよいのか聞きたい。
  • 過去10年とか20年分の修繕費の推移を出してもらえれば多少は議論の助けになる。たとえば値上げ申請前の料金が据え置かれていた時期に本来実施すべきだったことを、安定供給を犠牲にして先送りにして、今回の値上げ局面で突然に修繕費を大幅に増やしていないかという疑念を招かないことが重要であり、過去の経緯と比較して突出して増加しているという不自然なことの有無をデータにより確認すれば理解の助けになる。

    → 修繕費の増分は必ずしも泊原発停止の影響だけによるものではない。修繕費のデータは今後説明していきたい。(北海道電力)

前提計画、人員計画、人件費

  • 資料7-2の9ページの供給予備率は、6ページの原子力運転計画で想定されている原発再稼働を前提としたものか。

    → 6ページの原子力運転計画を前提としている。(北海道電力)

  • 原発を織り込むともっと供給予備率は上がると思ったが。6ページの原子力運転計画に沿って平成26年度以降に仮に原発3機が稼働した場合に冬場以外の供給力をどのように考えているのか。余るのではないか。

    → 平成25年度は原発再稼働を見込んでいるが、火力の定期検査は全て外して供給予備力を確保している。平成26年度、27年度は自然体で補修計画を予定している。需要が低い春と秋に集中して定期検査を入れている。(北海道電力)

  • 資料7-4の5ページによると、北海道電力は平成19年にグループ会社へ業務委託を進めて、3年程度で見直して出向者を引き揚げているとのことだが、こういうことは経営上どういう意図をもっていたのか。

    → グループ全体での業務効率化を目的に本社業務をグループ会社へ委託したが、お客様と接する業務、計画に関することも外に出してしまい、手薄になったので引き戻した。(北海道電力)

  • 供給予備率に戻るが、平成25年度は火力の定期検査はせずに原子力が戻ったら行うということであれば、修繕費の増加については、平成25年の一年はやらないということだが、それでは230億円は大きいと感じる。内訳を詳しく教えて欲しい。また、修繕費の過去の推移を5年ではなく、10年分教えてほしい。供給予備率は一つの電源が落ちた時の供給予備率の影響などを出してもらわないと、他電力に比べて余裕のある数字である。

    → 脱落すると16.9%落ちるということになる。(北海道電力)

  • 業務運営体制の見直しによる出向者の減少について委託費の減少と相殺するという説明だったが、前回委員会の資料によると委託費は前回原価より84億円増加している。出向者の減少に伴う委託費は減少しているかもしれないが、実際どうなったかということは数字を説明して欲しい。また、業務の外出しがいいのか中に置いておいた方がいいのか、四国電力と明らかに違う経営のやり方なので、社内意思決定の際に外部からコンサルテーションを受けたとか、社内意思決定の材料をもう少し教えて欲しい。委託費の中で、出向者を戻したことによって効率化された部分と委託費への影響を比較した説明資料が欲しい。

    → 外部からのコンサルテーションを受けておらず、社内評価のみで意思決定した。(北海道電力)

  • 資料7-2の4ページのIPPのI、J、K、Lについて運転契約の内容を教えて欲しい。普通だと電力に一定の裁量があるが、これだけコストが違うのに全部70%だとおかしいので、一律上限が70%になっているかどうか。供給予備率が高すぎるという議論はしたくない。北海道電力は安定供給する責任を果たすということなので、よほど確証がないと指摘しづらい。原子力発電所はある意味当てにならない電源だが、さすがに一週間前くらいになれば、動くかどうかもわかると思うので、平均値としては相当に市場を使えることを考えるべき。北海度電力は取引所を極端に活用しないと誤解かもしれないが思われている。北本連系線の制約などの問題もあったりするので精査は必要だが、取引所の活用が十分か確認していきたい。資料7-3の人員計画について、一人当たりの販売電力量を北海道電力は重要な指標と認識していると理解したが、他社に比べて売上高が高いということについては異議がある。料金が高いと高くなるので、全国平均に比べて低くないのであればよいが。また、需要密度が低いということだが、10社平均と比較しているため、特殊要因を含んでいる沖縄電力、四国電力及び東京電力も入っているので、そもそも平均では甘いのではないかという意見もある。過大な要素が入ったところに負けているというのは論点。資料7-3の8ページについて、北本連携設備増強のために要員が必要となることは説得力あるが、もっと前からやっているべきことなのに後ろ倒しになって今回料金に乗せるのは個人的には無念な思い。資料7-4の13ページの年金資産の期待運用収益率について、過去5カ年の平均をとっていて過去にものすごく低かったときがあったので平均するとマイナスというのは受け入れられない。長期国債の現在の利率よりも低い利回りは問題外、ここは当然査定する。

    → IPPの70%については、必ずしも固定ではない。燃料種別などが異なるため、値段も異なる。(北海道電力)

  • 燃料単価が違うのになぜ同じ稼働率なのかを知りたい。

    → 取引所については、余力があれば当然市場に売る。(北海道電力)

  • 今の説明が正しければ余力は全て売るということなので問題ない。

    → 労働生産性について、小口の需要家が多いので、どうしても販売電力量で劣るということになってしまう。年金資産期待運用収益率は会計士に相談して決めており、恣意的に決めているものではない。(北海道電力)

  • 年金資産の期待運用収益率について、北海道電力の経理的な内規を使うのはわかるが、一般消費者が納得するとは思えない。
  • 需要想定について、需要を過度に小さく見積もっていないか関心を持つべきではないかと思うが、いかがか。
  • 需要予測は経験的な知識に依存するので我々が一概に言うのは難しい。発表されている論文を検討してみて参考になるものあれば委員会の場で利用したいと思う。
  • 資料7-1の5ページのkWhとkWで分けて見せるのが誠実な見せ方。kWをすごく高く見込んで、kWhをそれに比べて小さくしてないか確認する必要がある。精査をしていないので予断をもってはいけないが今回の場合はそれなりにリーズナブルなものになっているのではないか。

    → 資料7-1の15ページの過去の需要想定と実績との比較が参考になると思う。(資源エネルギー庁)

    → 資料7-1の15ページの計画比は+-の両方でており、高くも低くもない想定をしているつもり。(北海道電力)

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力市場整備課

 
最終更新日:2013年5月24日
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