経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 総合部会 電気料金審査専門委員会(第28回)-議事要旨

日時:平成25年5月24日(金曜日)13時~14時50分
場所:経済産業省本館17階 国際会議室

出席者

安念委員長、秋池委員、梶川委員、永田委員、八田委員、松村委員、南委員

オブザーバー
全国消費者団体連絡会 河野事務局長
北海道消費者協会 木谷専務理事
日本商工会議所 青山産業政策第二部 副部長
消費者庁 長谷川消費生活情報課長
説明者
北海道電力株式会社 酒井取締役副社長

主な意見

燃料費、購入・販売電力料、原子力バックエンド費用

  • 海外炭の調達先について、資料中、8割が豪州、残りはインドネシアとあるが、リスク分散の観点から、例えばカナダやロシア等の国からの購入は考えていないのか。

    → 原価は、8割を豪州、残りをインドネシアで算出している。過去にはカナダ産やロシア産の購入もあった。北米産の石炭も存在するが、使用実績はない。(北海道電力)

  • 亜れき青炭を混ぜて焚くと発電効率を維持したまま、燃料費を抑えられるという話を聞いているが、亜れき青炭の活用等は考えていないのか。

    → 亜れき青炭の活用については、検討途上。泊原子力発電所の停止により、予定していた亜れき青炭活用によるボイラーの燃焼試験を中止しているところ。今後の課題の一つである。(北海道電力)

  • 国内炭は海外炭に比べ、コストが高いのに、なぜ国内炭を使用しているのか。現在の国内炭使用を海外炭で代用する、国内炭に海外炭を混ぜて焚く等による燃料費の削減は考えていないのか。

    → 海外炭は国内炭と比べ、高カロリーであり種類が異なる。ただ、一部ロシア産の炭を混ぜて焚くなど、コストダウンには努めている。(北海道電力)

  • 海外炭の輸送については、大型専用船契約、スポット契約、どちらが効率的か。海上運賃の推移をみると、以前は大型専用船契約がスポット契約に比べ安かったものの、直近ではスポット契約が安いように見受けられるのだが、大型専用船契約からスポット契約への変更は考えているのか。

    → スポット契約については、直近では値崩れ的な部分があり、安くなっている。資料にはないが、現時点では大型専用船契約の価格がスポット契約と同水準まで下がっている。今後は、大型専用船契約を基本にスポット価格が下がれば価格交渉していきたい。(北海道電力)

  • 海外炭の輸送については、大型専用船契約に比べスポット契約の方が安くなる時期もあるので、スポット契約の活用を検討するなど、努力を行っていただきたい。
  • IPP契約について、JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所が平成25年9月末に解約予定となっているが、契約期間中に解約される場合、違約金が発生する。違約金は原価算入しているのか。

    → JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所が解約予定となっているのは先方の都合であるため、違約金は発生するが、原価には算入していない。(北海道電力)

  • 取引所取引の織込みについて、供給予備率の高い時期があるのにもかかわらず、平成25年度(想定)の売り約定量がゼロというのはどういうことか。平成22年度(実績)の4.8億kWhという数字をみると、冬でない時期などにもっと売ることできるのではないか。

    → 平成25年度(想定)は原子力の稼働がほぼないので、売り約定量ゼロというのは需給が厳しいことによるもの。当然メリットオーダーで運転するので、余力として残っているのは高いエネルギーになる。また、入札は行うが、約定については難しいだろうという想定にしている。平成22年度(実績)の4.8億kWhという数字については、水力発電所が通常に比べて多く発電し、ベース電源が増えた結果、約定が多かったことによる。(北海道電力)

  • 海外炭の輸送体制について、大型専用船を解約するのは難しいと思うが、大型専用船を寝かせてスポット契約を随時利用するというのはどうか。

    → 大型専用船は、寝かせていても契約金がかかる。数量契約というスポット的に枠をきめて柔軟に配船する契約があるので、その契約の中でスポット的に対応したいと考えている。(北海道電力)

  • 燃料費は平成26年度以降、大幅に下がっているが、これは「発電所を廃棄することによるもの」か「泊原子力発電所の稼働に伴い他の発電所の稼働を落としていくことによるもの」か。

    → 燃料費の大幅減については、平成25年12月以降、泊原子力発電所が稼働する計画としているので、平成26年度以降、火力発電の稼働が下がるため。(北海道電力)

  • 海外炭、国内炭のそれぞれについて、長期契約とスポット契約等の契約形態があるが、各契約価格を合わせたものではなく、それぞれの単価を教えていただきたい。また、直近の単価だけでなく、長期的なバランスを見るためにも過去の単価実績を教えていただきたい。

    → 海外炭の価格については、手元にデータがないので、次回以降にお見せする。国内炭の価格について、契約による価格変動はほとんどないが、長期契約の方が若干安い。(北海道電力)

  • 亜れき青炭については、泊原子力発電所の停止を受けて試験中止中とのことだが、亜れき青炭活用については震災後に起こった話ではないので、原価算定期間の3か年に織込まないのはおかしい。見込みとして織り込むことは可能なのではないか。
  • 販売電力料について、想定があまりにも小さく見える。原子力発電所が稼働してなかったときに比べ、その後は売約定量が増えて当然であるし、北海道電力は取引所の活用に消極的だったように思うが、その実績と比べても大きく見えない。四国電力と同じく、少なくも季節毎などに類型化した上で売電力を推定すべき。北海道電力の特徴として、相対的に高値で売ることのできる夏は、他の電力より余裕があるので、もっと売れるはずではないか。
  • IPP契約について、JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所の解約に係る違約金が算定に入っていないのは電気事業と関係がないからだと思うが、解約によって減少した供給力を補うコストを原価に入れるのはおかしい。違約金を原価に入れないのであれば、購入電力としてそのまま計上した場合にどれだけ原価が圧縮されるか試算して査定すべき。
  • 違約金については、規則に則らなければならない。仮に原価構成に入るとすれば、どういう費目に入るのか事務局でも考える必要がある。
  • 海外炭の価格は、前回に比べ高くなっているが、これは何によるものか。

    → 海外炭の価格は、資源価格の高騰等によって前回より高くなっている。ただ、前回は全日本通関石炭CIF価格とほとんど差がなかったが、今回は471円低い価格としており、効率化に取り組んでいる。(北海道電力)

  • 燃料で使用している重油については、海外に頼らざるをえない。火力発電所がフル稼働しなければいけないという現状において、国をあげた努力が必要だと考えるが、行政はどのような行動をされているか。

    → 資源価格の安定は重要課題であり、継続して行っている。一つ例を挙げると、先日発表のあった米国によるシェールガスの対日輸出許可など、様々な取組を行っている。(資源エネルギー庁)

    → 日本はエネルギー資源の乏しい国なので、資源外交を進める上で、様々な取組を行っている。例えば、LNGの価格体系を原油価格に連動しないよう、国際的に議論を喚起する努力など。ただ、資源価格は実需だけではなく、金融マーケットの影響なども受けるため、容易にはコントロールできない。資料については、次回以降、お見せする。(資源エネルギー庁)

  • 国内炭を使用しているのは価格の観点からではなく、国内で生産されているものを継続使用した方がいいという観点からか。

    → 国内炭を使用している発電所は、砂川市と奈井江町にある。あまり大きな発電所ではないが、石狩川に面しており、内陸型火力発電所と珍しい。国内炭の使用は、当時、産業振興の意味合いがあったが、現在でも石炭があるので有効活用しており、需給関係からも必要である。また、現在は石油に比べ、石炭の方が安価。(北海道電力)

    → 海外炭を国内炭に置き換えず使用しているのは、端的にいうと、国内炭があるから。将来的には環境面等を考えた上で、石狩でLNG火力発電所を計画している。(北海道電力)

  • 泊原子力発電所について平成25年12月からの稼働を計画しているが、計画通り稼働しなかったときの影響はどの程度か。

    → 泊原子力発電所が止まった影響は、燃料費等として3か年平均600億円程。(北海道電力)

  • 国内炭の使用については、元々、産炭地振興の意図があり、社会政策的な部分を負担していたということだと思うが、その費用を需要家に負担させるのはどうなのか。社会政策の部分は国に負担してもらって、例えば新しいLNG発電所等を導入するなど代替案があっても、現状の体制の方が経済的という判断か。

    → 国内炭は、重油に比べて安価なため、メリットオーダーに則って活用しており、現在は社会政策的観点での使用ではない。(北海道電力)

  • 取引所取引の活用については、類型化して売電力を推定するのもいいが、コストを考え、適当な日付や期間を決めて推定値を出すのでもいいのではないか。
  • 設備更新や回収も含めたコストとして、国内炭についてどういう中期的な計画をもっているかが、経営合理性に繋がり、料金査定に繋がる。
  • IPP契約について、JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所の解約に係る違約金の算定方法を事務局で検討いただきたい。それによって違約金の意味が変わってくるのではないか。

経営効率化・修繕費

  • 競争発注によるコスト低減率は7.06%と算出されているが、競争発注効果は7%と記載がある。0.06%はなぜ切り捨てたのか。可能であれば7.1%にしてほしい。

    → 432件の発注実績を抽出して、7.06%というコスト低減率が算出されたが、432件は競争に移行できたものなので、移行が難しいものも合わせて効率化するということで7%に丸めた。(北海道電力)

  • 資機材調達について、東京電力と協力して取り組んでいるというのはいいこと。スケールメリットが働くと思う。一方、調達検討委員会はどのようなメンバーでどのようなことを検討しているのか。また、委員会に第三者は入っているか。

    → 競争委員会は社長以外の、副社長や関係する役員、部長で構成されている。ある程度の金額をとりだし、競争入札できるかどうかを一件ずつ検討するもので、第三者はメンバーに入っていない。ただし、以前、外部コンサルティングを受けたことはあり、今はそれらを内政化・マニュアル化して行っている。(北海道電力)

  • 修繕費については、泊原子力発電所が稼働していないことで、石炭火力発電所の古い設備等も総動員して電力を確保している。しかし泊原子力発電所が稼働する前提で計画をたてているので、(定期検査を繰り延べしていた)火力発電所は次の3年間で順々にメンテナンスしないといけない、と理解した。古い火力発電所の設備の修繕は消費者から見ても重要だと思う。ただ、経年化対策費用を削ってほしいわけではないが、その費用に対してコスト削減の意識はあるか。業者の選定等において安くなる可能性があるのではないか。7%のコスト削減が働くのであれば、3年間経過した後に実績がどうだったかというのを消費者に教えてほしい。

    → 経年化対策費の103億円は、7%コスト削減による効率化を反映させた後の数値である。(北海道電力)

  • 社長や会長のOBが相談役や顧問として、執務室・社有車を使っているなどの事実はあるか。また、それらは原価に入っているか。金額は大きくなくても、「聖域なき努力」がどれだけ信憑性のあることなのか知りたい。

    → OBの処遇は、原価上算入していない。原価外では、OB4名に対して総額5,700万を払っている。(北海道電力)

  • コスト低減効果の7%について、元がとんでもなく非効率的か、すごく効率化したものであるかで、大きく意味が違う。「他電力と出発点が同じくらい効率的だから、同じくらいの効率化でいい」など確認しなければいけない。元の点が同程度に効率的だったか確認するために、スマートメーターでない電子式メーターの過去の納入単価を教えてほしい。寒冷地仕様で若干高いかもしれないが、説明できる範囲かどうか確認したい。

    → スマートメーターについて説明する回でまとめて説明する。(北海道電力)

  • 北海道電力はIPPの入札を70%で決め打ちしているが、「ベース電源なので60~80%、平均が70%」という方法よりも、落札者にとっては不確実性が減っている。それは北海道電力には著しく不利な契約ではあるが、入札というプロセスを通じて低い価格で落札となるので、非常に合理的なことをしていた可能性が十分ある。このような不利な契約でも、安いコストで調達できていたのかどうかを、同時期の他社(他契約形態)の入札コストと比較して、事務局に確認してほしい。安くなっていない場合、入札をしていても設計能力に問題があることになる。
  • 修繕費について、北海道電力は、前回と設備の構成項目が変わっているので、固定資産に対する設備の割合がそんなに高くないというだけでは、直ちに納得できない。発電所の種別ごとに経年化で説明できる範囲になっているかどうか見ていく必要がある。
  • 需給調整契約がどれくらいの規模で行われていて、料金の上乗せどれくらいか。それがうまくデザインされていることで需給逼迫時のための発電機の待機の額が節約できると思う。そこのコストとのバランスをどうとっているか、どういう工夫しているかについて資料を提出してほしい。
  • 僕はあまり国内炭の利用に納得しない。原産地に近いことはメリットだが、総合的に国内炭そのものにメリットはなさそうである。古くなった火力発電所があり、すぐにつぶすのではなく、今後新規の発電所ができるまでは使う、ということは経営判断としてはわかるが、わざわざ高い炭を使うものは、料金としてユーザーに負担してもらうという性質のものなのか。

    → 国内炭は、外国炭に比べて諸経費は少なく、コストの差は縮まっていると思うので、見かけほどは高くない。また、海の近くにあればいいが、内陸に設備をつくってしまっているので、外国炭がそこまで安くできるというわけではない。国内炭を使うために新しい発電所を作るという議論になったら出口はあるかもしれない。

    → 買い換え、発電機を新しくするときに、物理的な寿命年数を待つのか、それより新しくても経済性がなければやめる、ということなのか。経済性がなければ発電所の当初の計画より早くたたむということが実際にあるのであれば、経営判断としてありえる。

以上

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資源エネルギー庁 電力市場整備課

 
最終更新日:2013年6月3日
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