経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 総合部会 電気料金審査専門委員会(第29回)-議事要旨

日時:平成25年5月31日(金曜日)10時~12時10分
場所:経済産業省本館17階 第1~3共用会議室

出席者

安念委員長、秋池委員、梶川委員、永田委員、松村委員、八田委員、山内委員

オブザーバー
消費者行政の充実強化をすすめる懇談会みやぎ 加藤事務局長
徳島県消費者協会 齋藤会長
日本商工会議所 青山産業政策第二部副部長
消費者庁 長谷川消費生活情報課長
説明者
東北電力株式会社 佐竹取締役副社長
四国電力株式会社 家髙常務取締役・総合企画室長

主な意見

チェックポイントについて

  • 各社独自に取組まなければならない項目が共同の取組みとなっている。一方で、燃料費等、共同で取り組むべき項目がバラバラに取り組まれている。各委員にはより一層の審査をお願いしたい。
  • 資料3の3ページの(5)で「10%程度を目標としているか」とあるが「10%削減を達成できれば良い」というわけではない。もとが他の電力会社と同程度に効率的であったときに「10%程度を目標としているか」と言っているだけであり「各電力会社のこれまでの取組のみならず」とは「他の電力会社と同じぐらい努力して下さい」という趣旨だと私は解釈している。『消費者庁が「10%でかまわない」と言っているのに、査定が厳しすぎる』と思われないようお願いしたい。

    → 発射台については、考慮していただければと思う。

  • 資料3の5ページの融通送電分は、これまでも議論されてきたところである。試算については経営情報の固まりのため、出来上がりの数字を示すことは可能だが、具体的な算出方法の公表は困難。十分に説明されていないと思われないようご留意いただきたい。少なくとも、四国電力は試算に大変協力的と聞いており安心して欲しい。

委員会での指摘事項について

  • 四国電力に対して、資料5-3の6ページの表の中に、「グループ会社が納入可能なものは、コスト削減のためにグループ会社に特命」とあり、グループ会社のほうが安いという前提があるような気がするが、実際はそうではないのでは。具体的な事例をもって説明して欲しい。
  • 四国電力は、グループ会社に内製化した方がメーカーへ発注するより安いという説明をしているが、不思議である。外に出した方が取引量は多くなるため、安くなるのではないか。特別な資産が必要でマーケットだと取引が成立しない等のため内製化するのならわかるが、請負工事の場合に、なぜグループ会社への内製化が必要なのか疑問である。具体的な事例をもって説明して欲しい。

    → 火力や原子力は特殊な技術を要するため、大手メーカーに頼っていたが、内製化したことで、特に人件費が安くなった。積み重ねることで、品質面、管理面等のトータルでコストが安くなり、安定供給の礎にもなる。(四国電力)

  • 資料5-3のスライド8「競争発注の拡大に向けた検討」において、原価算定期間内に「15%を目標に」とあるが、他社は原価算定期間内に30%、その後はさらに努力していくとしている。少し考え方を変え、「ここは一般にも頼めるのでは」という部分を見つけていき、数字を積み上げていく作業が必要だと思うが、そういう努力が見えにくい。1年2年と見ていけばそういう知恵が出てくるし、知恵をくみ上げる努力をしてほしい。「15%を目標に」というのは納得しがたいので、もっと早く達成できないか。

    → 内製化を進めてきたがため、1つ1つの取引分解して、他に依頼するという作業を徐々に行っていかなければならない。まずは3年で15%を目標にし、現場の知恵の積みあげで、目標を前倒ししていけると考えている。(四国電力)

  • 資料5-1のスライド4で、東北電力は他社と比較して競争力があるという点が理解しにくいので補足説明が欲しい。

    → 比較表の見方から説明するが、黒塗り部分は、各社対象期間の異なる数字を反映しているため、数字はあえて入れていない。当社は、全日本CIFとの価格差は313円。しかし、電気料金原価は石炭の価格、諸経費も含めているため、棒グラフを一番上まで見て比較すれば、当社の価格は、他社と比較しても決して見劣りしない。(東北電力)

  • 今回の原価算定方法について震災前3ヵ年の国別調達実績比率を用いたことによって、原価において単価が引き下がっているという理解で良いか。

    → 原町火力の試運転、石炭火力の停止状態等の特殊要因をはずすため、震災前3ヵ年の国別調達実績比率を使った。(東北電力)

  • 資料5-1のスライド2に、役員のデータがあるが、特に東北電力については、申請ベースで言うと社内取締役が16名、社内監査役が2名、社外監査役が3人という比率になっている。社内監査役と社外監査役はガバナンスを担当するということで、上場会社だとこのくらいの人数は必要だと思う。東北電力については16名が社内取締役。役割分担を精査したら、火力・原子力本部を担当している人が多い。その担当は7名ぐらいいて、本部長代理、副本部長(火力部長や、総務部担当等)などがいる。一方で、四国電力は原子力本部長がいて、火力本部長、原子力本部副本部長がいるが、担当役員は3名。その比較において多いと思ったのでご説明がほしい。役員の兼務はガバナンスの問題もあり、縦の兼務は可能だと思うが、横の兼務は難しい。縦と横の兼務をどうみるか。メルクマールの比較に対して、ガバナンスでどうか、という視点で両電力の考えを説明して欲しい。

    → 当社の火力・原子力本部で担当している部署は原子力部、火力部、燃料部、電源立地部、である。火力・原子力本部は原子力の安全、国の規制要求、対外的な説明責任、立地自治体との協議など幅広く、かつ重い議論を行っている。従来から、火力・原子力本部長は事務系副社長であり、本部長代理は技術系の副社長が務めていて、事務系と技術系の副社長を置くことで原子力の安全を高めていく、ということで2人配置している。よって、火力・原子力本部内に役員が多くなってしまっている。(東北電力)

    → 四国電力については、すっきりさせた役割分担をしており、適正だと思う。資料は改めて提示したい。(四国電力)

    → このポストは技官、事務官といった説明は役所的である。そういう秩序をずっと続けられるくらい余裕のある会社ではないかと思う。

  • 日本の取締役は独特。もともと職員だった人が役員になっているわけだから、取締役の中にもある程度上下関係が生じている。
  • 伝統的な監査設置会社は、ガバナンスと執行が混在している。機能を一緒に担うことで、効率的にけん制が働く仕組みとなっているかどうかが問題。
  • 東北電力は、石炭の価格が高くなっても、他の経費が下がり、トータルで安くなり、効率的だということを示すのであれば、むやみに査定すべきでないのはその通りである。他方で、あらゆる要因が入りすぎると個々の積み上げで査定できなくなる。この発想を全て受け入れるのは難しいが、こういう視点も入れて考えるべき、と理解した。例えば諸経費が低いのは恵まれた条件(土地代が低い、港が恵まれている等)が要因で、石炭価格とは関係ないのか。具体的に説明して欲しい。石炭価格は高くなっているが、それによって他のコストがこう下がっているから合理的、ということであればそれを教えてほしい。足し算だけでは納得しかねる。他方、こうした発想は重要。
  • 四国電力は、内製化するとコストが低下する、メーカー依存から脱却するという点について、「メーカー依存している、又は人件費が高いところから購入しているためコストがかかる他社」よりもコストが低い例を出して欲しい。四国電力の説明が正しいのであれば、グループ会社から買ったほうが安いということがわかるリストが出てくるのではないか。抽象的なコスト低減の話だけではなく、具体的に例を出してほしい。

    → 以前は大手メーカーに依存していたものを、関係会社に分離発注しており、コスト削減効果を生んでいる一例として、資料5-3のスライド14を掲載している。(四国電力)

    → 私はもう少し限定的に聞いた。この資料は様々な要因が入っている。「内製化したことで、未だにメーカー依存している他社に比べて、これだけコストが削減されている」という資料を見せて欲しい。

  • 資料5-3のスライド35にロイヤリティの記載があるため、当然、ロイヤリティは控除収益として、今回の原価に反映されていると思うがいかがか。この記載が正当だとすると、ロイヤリティの水準が適正かどうかを確認しなくてはならず、相当詳細なデータを見なければならない。

    → ロイヤリティは、四国総研が新製品を開発した場合で、当社からの委託研究、又は四国電力社員が相当程度関わっており、第三者に製品として売れたようなケースが該当する。四国総研が世間相場程度のロイヤリティを受け取り、その中から四国電力にもロイヤリティが入っている。原価には雑収益として反映しており、金額は150万円。(四国電力)

  • 過去の査定では研究費は1件1件みて必要性を判断していたので、四国総研の研究費もみることになると思う。電中研でも同じ事をするのだと思うが、ハードルは更に高くなると思う。「電力全体にかかわる研究内容であれば、四国総研でなく電中研でやるべき」として電中研で認められたものも、四国総研でははじかれることはありえる。個別に1件1件チェックしていく。
  • 規制部門の需要および単価の推移(資料5-3のスライド20)、全電化住宅の普及による規制部門の単価への影響(資料5-3のスライド21)について、以前は、節電により夏の料金収入が減ったため、単価が下がったとの説明があったが、今回の説明では、単価低下のかなりの部分がオール電化の普及によるものということであった。これまでの説明は、消費者の節電の意識を挫き、信用を損ねるものであり、このような不正確・不誠実な説明をすることに不信感が募っている点をご認識いただきたい。

    → 72銭の単価低減について、試算としては41銭がオール電化による影響。以前の資料については、不誠実な表現ではあったものの、節電の影響が全くないというわけではない。(四国電力)

  • 全電化住宅の普及に伴うコスト節減効果の試算(資料5-3のスライド23)については、全く納得できない。これまでの説明では、深夜の電気使用量が増えることがあれば、負荷率が改善される、負荷率が改善し、固定費が従量料金で回収できれば、他のユーザーにもメリットがある、ということではなかったか。深夜の使用量が増えた結果として、負荷率が上がった場合、ピークの設備は不要になるという説明を今回行っているが、本当にそうなのか。
  • オール電化住宅の場合には、夏や昼間の電気料金が高く設定されているので、需要抑制効果がないとは言い切れないものの「価格によるピークの抑制効果は極めて小さく、価格メカニズムを使ってピークを抑制し、発電投資が少なくなるということは電力会社としては一切考えていない、そのような無責任なことではなく、効果を期待しないで設備形成している」と、少なくとも電事連の幹部は説明している。それにも関わらず、オール電化のメニューにおいて昼間の料金が少し高くなり、ピークが大幅に抑制できることによってピーク対応の投資が減ったというのはあまりに電事連の説明と違うのではないか。オール電化によって、ピーク電力が削減できたこと、それによって投資が減ったことの根拠をきちんと説明いただきたい。

    → 電化住宅の普及に伴うコスト節減効果の試算(資料5-3のスライド23)については、おっしゃるとおり、オール電化住宅の普及によりピークカット効果があったということではない。ただ、オール電化住宅による年負荷率改善効果はあるので、それをピークカット効果と同様の形で固定費の削減効果で算定すればこれだけ出るということ。(四国電力)

  • 説明が論理的におかしい。固定費の削減効果がある可能性は十分考えられるが、従量料金で、燃料費だけでなく固定費の部分も回収しているとすると、オール電化で深夜の使用量が増えた場合、例えば8円の値段を設定していたときに、変動費その他の部分が6円分だとすると、2円分が固定費の過回収になっている。過回収の部分だけ固定費を回収していることになり、他の需要家にも利益があるという形でコストの削減になる。まさに利用率が改善されたということ。しかし、正確に計るためには、増えたところと料金の収入の差の部分で固定費をどれだけ回収できたかというデータが必要。このため、従量料金から深夜の可変費、託送料の効率化ではないので深夜の可変費と家庭用で換算した託送料金も引いた固定費が回収され、効率化が行われているということなのではないか。

    → おっしゃるとおり、ピークの設備の削減効果というより、固定費の部分の利用率の拡大による効果により、全体の固定費の単価が安くなっているということであり、それが他のお客様にも被益されているということ。(四国電力)

  • ピークカットの効果がないと最初から決めつけているわけではないが、この試算はどう考えてもおかしいのではないか。

    → 先ほどの利用率の向上という形で再度説明を考えて参りたい。(四国電力)

  • 固定費の回収という点だけで数字を示して頂きたい。
  • グループ会社への発注については、単なる価格だけではなく、出向者負担も含めて考えて、外部への発注よりも効率的になっているかどうかを教えて欲しい。
  • 四国電力は、出向者のうち「電気事業に密接な関連を有する業務に従事する出向者のみ、原価に算入」とあるが、(原価算入している数字を見るに、)原価に参入しているのは、当社向けの売り上げに関わる出向者のみ、ということか。

    → 出向者について、事実関係はそのとおり。個々人の業務実態を精査して以前資料を提出したが、電力の安定供給に密接に関わっている場合は原価に算入していて、それ以外は算入していない。(四国電力)

  • 競争発注の拡大に関して、3年以内に競争発注が可能なものに発電所の守衛業務の記載があるが、3年経過しないと競争条件の検証がしにくいとは思えない。

    → 守衛業務については、次回の回答としたい。(四国電力)

  • 資料5-1の指摘事項9の回答について、この資料は各部門計の生産性を比較しているものだが、四国電力の生産性はかなり低い。100億kWh当たり部門計人員数は、東北電力2万人に対して四国は3万人と際立って人が多い。経営効率以外の理由としてはどのようなものがあるか。部門別に見ると、「7.販売」について、関西・九州電力と東北電力はそこまで差があるわけではないので、会社の規模の大小はそんなに関係ないと思うが、「6.配電」でも四国は最も人員数が多い。「2.火力」と「3.原子力」は、際立って高い。一方、火力・原子力は、内製化の影響という説明があるかもしれず、他で効率化しているという具体例が多くあれば、説明いただきたい。
  • 電中研があるのにそもそもなぜ四国総研へ委託しているのか。四国総研についても個別案件として掘り下げ、1件1件それが適正かどうかを査定する方法は行うが、他の電力会社ではみられない事例。予想できる理由は技術継承の観点から内部で技術をもっていたいがために、研究所をもつというケースがあるのではないかと思う。それは個別の査定へ繋がるのかと思う。

    → 四国総研への委託については、内部で研究機能をもつと、外の市況・ニーズに疎くなる可能性がある。市場環境を肌で感じて、行っている中身の有意義性についても客観視できる状態をつくる、さらにそれを続けることでコストダウンの効果もあるし、広がりのあるロイヤリティを得る、水平展開の可能性もある、ということで、外出しした。(四国電力)

  • 年負荷率の改善(資料5-3のスライド23)については、「オール電化にすることで料金体系が変わり、昼から夜に需要のピークがシフトして、昼間の負荷率が下がる」ということか。

    → 負荷率は、オール電化で、夜間の需要が膨らむので、年負荷率が向上するというのは資料のとおり。(四国電力)

  • 四国電力は特命発注が多いとのことだが、設計単価と、実際の調達単価の差が何%か教えていただきたい。

    → 資料5-3スライド5に、特命発注における低減額、すなわち設計額と契約額の差を記載している。(四国電力)

    → 実際に一般競争入札にした場合の調達価格の差はこの数字でいいのか。

    → この数字は個別の例であり、こういう実績もあったということ。査定の中で今の話は踏まえていく。

  • 効率化努力の発射台の議論について。タービンのような大型設備は1品生産であるのでコストを比較しにくいが、一方、汎用品の場合多くは市況品であり、買付のタイミングやボリューム等でかなり変わるので、何をもって揃えればいいか。

    → 何を見るべきかという点について、市況品のようなものは適切ではない。価格が簡単にわかるものを、遥かに高く買うことはありえない。それをいくらで買えば問題ないなどと考えることはおかしい。調べないと価格がわからないものでないとだめだと思う。比較的数量が少ないもので、ピンポイントで買うもので、タイミングの問題で価格がかわるものを比較するのもアンフェア。我々も調べるし、電力にも話を聞いて、選定することになると思う。極端にまずい性質をもっているものを除いて、慎重に、恣意性がないように選んでいくしかない。

    → 将来的には、今言われたことと回帰分析を併用するしかないと思う。アメリカの裁判所も回帰分析で行っているので、次回からそういう制度にしたほうがいいいと思う。

  • 資料5-1のスライド7に「緊急設置電源をリースで取得」とあるが、発電施設を返却できるのか。

    → 発電設備ごとリース契約の終了をもって返却するということ。(資源エネルギー庁)

    → 個別性が高いリースであるので、一般リースとは少し異なる。また、与信リスクをリース会社が肩代わりするので、その分が価格に上乗せされ、トータルでは高くなる可能性がある。

    → リースではなく自社購入したものについて、今はまだ、他社では使用しており、廃止していないことは認識するべき。「原発が動くか確実でないときは廃止を決められない、といった類のものを自社で買っている」などとは区別する必要があると思う。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力市場整備課

 
最終更新日:2013年6月12日
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