経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会 電力システム改革専門委員会(第5回)‐議事要旨

日時:平成24年5月18日(金曜日)17時30分~20時30分
場所:本館17階第1~第3共用会議室

出席者

(1)電力システム改革専門委員会委員
伊藤元重委員長、安念委員、伊藤敏憲委員、大田委員、小笠原委員、高橋委員、辰巳委員、八田委員、松村委員、横山委員
(2)オブザーバー
中部電力(株) 勝野哲 取締役専務執行役員、中国電力(株) 信末一之 常務取締役、(株)エネット 池辺裕昭 代表取締役社長
(3)経済産業省
髙原資源エネルギー庁長官、今井資源エネルギー庁次長、糟谷電力・ガス事業部長、新原省エネルギー・新エネルギー部長、三田電力・ガス事業部政策課長、片岡電力市場整備課長、佐藤電力基盤整備課長、米田ガス市場整備課長、安永電気事業制度企画調整官

議題

(1)事務局説明

安永電気事業制度企画調整官より資料3、4、5に基づき説明

(2)自由討議(含む質疑応答)

小売全面自由化について

  • 結論から申し上げると、私の考えは案1-1、案2-5と案3-3である。これ以外は自由化とは言わないと考えている。そもそも適正な価格を人為的に作ることは不可能である。
  • 今の制度のままではイノベーションは起きない。自由化することは十分条件ではないが必要条件。自由化により、イノベーションが起こせるかもしれない。
  • 価格規制を撤廃すると消費者にとってはリスクがあるかもしれないが、自由化とはそういうもの。ある意味身構える事態になるが、自由化する以上仕方がないことである。
  • なぜ電気は最終保障をする必要があるかについては疑問。必需財ということであれば土地、住宅、食料も必需財ではないか。福祉政策であれば理解できるが、福祉政策と最終保障は別の話。何故電気については最終保障が必要か御知見のある方に教えていただきたい。
  • 絶対に自由化は行うべき。いろんな人に聞いているが今の制度のままで良いという人はいない。自由化されることによって消費者はエネルギーに関心を持つようになる。今までは地域ごとの供給であったが、地域ごとに供給条件も異なっている。これは公平だったのか。
  • 自由化によって今まで同じ契約だったものが変わってくることになる。これは一方で心配であるが、NTTができたのであるからできるという話も聞く。とにかく、自由化によって様々なサービスがどこまできめ細かく公平に届けられるのか、結局選択できないのではないか、との心配もある。市場そのものが公平で、事業者が公平に扱われることが必要。これは資料5(送配電部門のあり方)とも大きく関係してくるものと考えている。
  • また、原子力発電の在り方も影響してくる。自由化によるメリットは安くなるかもしれないこと、企業を選択できることだと認識しているが、原子力の在り方によって電気料金の価格は大きく変わってくる。原子力発電の所有している電力会社とそうでない新電力で公平に競争ができるのか心配。原子力発電のコストも気になっている。本当に安くなるのかどうか。
  • 最終保障には2つのケースがある。大口需要家に対して供給している事業者が、供給できなくなった場合、他の事業者と保険契約を結べば良い。そのような保険を選択していないのであればリアルタイム市場で供給できるような仕組みにするべき。いずれにしても市場で解決するべきものであり、規制の余地はない。小口の自由化については何らかの最終保障が必要であると考えている。低所得という理由であれば所得保障をすれば良いが、これは福祉政策の問題ではない。ほとんどの低所得者は電気料金を支払うにもかかわらず、一部の低所得者が契約したにもかかわらず電気料金を支払わないことで、低所得者全体へ電気供給がなされないという逆選択の状態が生じる。このために最終保障が必要になるものと認識している。供給者と供給を受ける者との間の情報の非対称性の問題。
  • 制度については、案1-1、2-3が良いのではないか。国と契約した小売事業者が何らかの規制料金、あるいは、高めの料金で最終保障を行うのが良い。料金については、総括原価(案3-1)か取引所価格(案3-2)が良いのではないか。ノルウェーでは取引所価格で供給することとしており、透明性を確保するため先月の平均価格を採用している。よって毎月電気料金が変動することになるが、長期料金を提示する会社や1年に1回検針を行うのみで固定料金で供給する会社などが参入してきている。取引所価格を用いれば総括原価がなくても済む。
  • 最終保障が必要な理由について、最終保障がないと駄目とは言わないが、あることにメリットがあるということ。案1-2については私の主張を入れていただいたものと思うが、私は案1-1に限りなく近い考えである。最終保障は残し、その料金は厳しく規制すべきと考える。現行の最終保障約款は相当高いためもっと低く設定すべき。自由化した場合、本当に競争メカニズムが働くのかどうか心配。自由化し、参入規制を撤廃しても独占だった状況と変わらず規制だけが外れることになるおそれがあるのではないか。案1-2に「当面の間」とあるが、競争メカニズムが働くまで、という意味であると考えている。既自由化市場でも競争メカニズムが働いていないことを考えれば、競争を働かせるための措置が必要。
  • 競争による料金低下が進展し、最終保障が無意味になることが理想的であるが、本当に競争が働くか心配している。その対応として、最終保障を設定するが自由料金も付けられる制度とすべきと考える。市場メカニズムが機能すれば最終保障は必要ないが、競争が起きないことを懸念。
  • 自由化した際に、ドミナントな供給者がいる状態のままで規制だけ外れることは防ぐべき。自由化には賛成だが、大口の自由化が進んでいない中で小口にも進めることは、今までの二の舞になるのではないか。
  • 需要家保護策は非常に難しい問題。小売全面自由化を踏まえて需要家を保護する場合、(1)通常の小売供給における需要家保護、(2)供給者が不在の場合の需要家保護、(3)社会的弱者や僻地の需要家に対する保護の3つが挙げられる。
    • (1)については、スタンダードオファーと呼ばれるものであり、自由化を選択したくない需要家に対して制度移行期に措置されるもの。ここでは、供給拒否要件と料金規制が論点となる。
    • (2)については、デフォルト・サービスやラストリゾートと呼ばれるものであり多くの国で設定されている。最終保障サービスを措置する理由についての御質問については、供給者不在の場合にはインバランス料金で供給されることになるため、料金上の空白や差別防止の観点から措置されるものと考えている。
    • (3)については、ユニバーサルサービスや弱者保護と呼ばれるものであり、日本においては社会的弱者に対しては社会保障で対応することになるため、僻地に対するユニバーサルサービスの問題になる。欧米では配電業者が数百存在するため、配電料金の差別防止という観点で措置されることが多いが、日本では一般電気事業者が配電を担っているため、離島での発電コストの地域差を埋めるために措置するものと考えている。
  • 大きな論点は、供給拒否要件をどのように設定するか、という点。多くの国では供給拒否を認めないとしているが、離脱が急速に進むことがあり、供給力不足に陥ることもあるため、卸活性化との関係も考えることが必要。
  • 案1-1を支持。最終保障が必要になるのは、倒産などによって売り手がなくなる場合ではないか。したがって、かなり限定的な場合である。その場合の最終的な小売主体は入札で決めればよいのではないか。論点2については、入札で供給者を決めれば良いのではないか。「2-4プラス小売事業者を入札」とすれば良いと考える。また、総括原価方式は原価を把握する必要があるため反対。平均小売価格に上乗せするような形で設定するのが良いのではないか(案3-2か3-3)。離島に関しては、発電コストがかかることから供給者については別の入札形態を検討し、サーチャージ化すること(案5-2)に賛成。
  • 案1-1を支持。ただし、自由化しても選択できる需要家は一部にとどまるのではないか。全面自由化を行い、料金規制が撤廃されたとしても契約条件に応じた料金メニューが提示されるはず。料金の割引や割り増しが公正に行われているかについては公正取引委員会などの公的機関に判断を委ねるべき。最終保障サービス相当の料金を提示することも可能であり、案2-5もあり得るのではないか。入札とすることも可能かもしれないが、燃料費など変動要因も多い。現在、既自由化部門への料金についても燃調類似の制度を導入しているがこの仕組みも参考にすべきと考える。
  • ユニバーサルサービスが大きな問題となるのは九州電力のみ。燃料価格にもよるが、経常収支の2割程度を離島収支に引っ張られており、全国大での競争をする場合には不公平ではないか。新しい措置を講じない限り公平な競争が起きないと考える。今後、山間僻地の供給設備を新たに設置する場合、ガス事業制度における需要家負担の仕組みも参考になるのではないか。
  • 案の1-1を選択することが本来の改革ではないか。案1-1では、意思表示しない場合の契約延長などスタンダードオファーも措置されているものと認識。現在の需給状況を前提とすれば電気料金が上がらざるを得ないと考えており、案1-2ではカリフォルニアのような事態が発生するのではないか。日本の需給状況を前提とすれば案1-1が良いと考える。
  • 論点2については、「余力の範囲」とあり、供給力確保義務を負うものではないと認識している。また、戻り需要に対して供給力をどのように確保するのか対策が必要。欧米では供給義務と最終保障は別の概念として考えられており、日本ではこの2つの関係をどのように考えるのか。この点がはっきりすれば論点2に関する答えも出せるが、現時点ではよく分からない。
  • 論点3については、3-2か3-3ではないか。総括原価はありえないと考える。
  • 案1-1を支持。移行期の措置は必要だろう。最終保障については何らかの措置が必要と考える論点2については、地域概念をなくす必要があると考えるため、案2-3を支持。案2-4もあるかもしれない。地域間の競争をもっと起こすべき。
  • 論点3については案3-3を支持。情報公開が重要になってくると考える。また、公取の取組が重要になってくる。
  • 系統が結ばれていない離島についてはユニバーサルサービスが必要。基金を作って全国で広く負担するべき(案2-5)。
  • 料金規制を残すという私の考えは少数派のようであるが、規制なき独占の恐れがあると考えている。他方、もっとも恐れているのは消費者が案1-1では不安で、案1-3になることである。消費者が楽観的であれば案1-1でも良いと思うが、案1-1を選択するのであれば中立化や競争基盤の整備が重要になってくる。
  • 最終的な理想は案1-1、3-2と考える。しかし移行措置を考えることは重要。移行措置として1-2とし、選びたい人は規制料金から抜けることとすれば良い。論点3については取引所が機能すれば案3-2、機能しないのであれば案3-1とすべきではないか。急激にではなく、徐々に選びたい人は選べるという環境を整備していくべきではないか。
  • 経過措置が必要なことは賛成であるが、大事なのは期限を明確に設定することである。
  • 事業者が創意工夫により多種多様なサービスの提供をおこない、お客様が多様な選択肢からサービスを選べる仕組みになることについて異論はない。多種多様な事業者が参入して、市場原理によって取引される場合に、お客様にとって必ずしもプラスの面になることばかりではないと考えている。そのため、公益的な課題を克服するための制度設計を整備することが重要。
  • 全面自由化を行った場合に、誰がどのようにして必要な供給力を確保して責任を持って提供するのか、また、コストをどのように負担するのか制度設計が必要ではないか。
  • 事業者の創意工夫を促進するため、極力、規制は撤廃するべきだと考えるが、一定期間の経過措置を規定することも一案ではないか。ユニバーサルサービスについては現に提供している主体が供給するのが自然ではないか。小口需要家は数も多いため、全面自由化の制度設計に当たっては緻密な検討を行う必要がある。
  • 今回の制度改革の議論は、お客様の選択肢を増やすこと、競争環境の整備が重要。新電力の供給力が少ない状態のまま規制を撤廃したとしても実質的な独占の体制は変わらないと思う。
  • 最終保障について新電力が役割を果たすには、取引所から調達できる環境などが必要。競争環境整備と併せて検討すべき。
  • 制度の検討に当たっては新電力がお客様の実質的な選択肢になるように配慮いただきたい。
  • 全面自由化に対する期待が高いことは十分承知。多様な選択肢からお客様が選べる仕組みを検討することは異論がない。
  • 全面自由化にするのであれば、消費者に対する情報提供を十分に行い、自由化の意義について十分理解を得る必要があると考える。
  • イノベーションや競争の観点からは、規制のあり方については期限付きの必要最低限の措置にするべき。
  • また、ガス事業制度についても規制の在り方について検討いただきたい。
  • 自由化については競争市場の在り方等と関係するものであり、同時決定することになると考えている。
    全面自由化を行って混乱が生じなかった国はない。混乱を招かないように詳細な制度設計について議論が必要である。
  • 離島へのユニバーサルサービスについて、通信と電力は同じものにするべきではない。通信については離島で使えることで東京の人にもメリットがあるが電気供給はそうではない。離島に住むことのメリットはあるため、ユニバーサルサービスの対象とすべきではないと考える。東京在住の人に家賃補助を出すのと同じ話ではないか。
  • 経過措置が必要であることは同意。相談窓口のようなものがあると良い。
  • 海外で小売の自由化は必ず混乱が生じているかのような意見には同意しかねる。カリフォルニアでうまくいかなかったからやらないのではなく、カリフォニア州の事例など自由化によってうまくいかなかった例があり、我々はそこから学ばなければならず、詳細な設計については慎重にならなければならない。カリフォルニアでは発電を売却したため問題が生じたものと認識。供給量に見合うだけの供給能力を持てば良く、発電部門と小売部門を同一企業が有していれば大丈夫ではないか。また、規制料金でも燃料費調整制度はある。
  • 離島にユニバーサルサービスを継続するのであれば、補助を検討することが必要。
  • 消費者が全面自由化のデメリットについて理解しているか疑問。全面自由化するのであれば、どのようなデメリットが発生する可能性があるのか周知徹底することが重要。
  • 何のトラブルもなく全面自由化をうまく進められた国はない。そのためにも、綿密な設計を検討することが必要。そういう意味で申し上げた。

送配電部門の広域化・中立化について

  • 法的分離、機能分離のどちらであっても(1)送電機関の完全な独立性と中立性の確保、(2)広域で送電網を管理して系統運営を行うことの2点が実現されることが必要。ISOを設立しても電力会社からの出向者のみでは意味がない。法的分離の場合にも人事や予算等を完全に切り離すことが必要。そのうえで法的分離(パターン2)が望ましいと考える。
  • 法的分離が望ましいと考える理由としては、(1)送電機関が送電網を所有して、送電線の設備投資や維持管理を行うほうが望ましい、(2)全国に1つか2つのISOを作った場合に、地域内の送電網まで含めて全体の管理ができるのかどうかが懸念であることの2点が挙げられる。
  • 全国機関はISOとイメージが異なる。9社のITOを統括するイメージ。各ITOについては、発電会社及び小売会社と人事を切り離し、トップ人事は国が関与し、情報を公開し、グループ内の取引関係を明確にすることが必要。
  • 資料5のP.3については異論がないが、P.4についてはたたき台というには具体的ではないか。また世界的に見てもよく分からない制度になっているのではないか。所有権分離が理想であると考える。難しいことは承知しているが、大臣からもゼロから考えるとの発言があり、理想は何かを検討すべきではないか。フランスが法的分離を行っているが、あくまでも暫定的な措置である。欧州でも法的分離から始まって、現在では多くの国で所有権分離になっている。経過措置的に別の形態を採用することは良いが、理想は何かを検討すべき。
  • 分離方法にとらわれて論点を矮小化せずに、広域化を達成することと中立性を高めるにはどうするべきかに重点を置くべき。
  • 資料5P.4の広域機関は広域ISOと同じであると考えている。
  • 地域内の系統運用について事務局提案のイメージを実現するには新しいシステム構築が必要であり、時間とコストを要する。まず広域機関を設立し、それから役割分担を検討すべきではないか。
  • 発送販を分離することは安定供給に不安が生じると考えている。日本の電力需要カーブは急峻であり、発送分離をすると発電所からの情報提供が困難になるのではないか。
  • まず当面できることとして、広域ISOを導入し、広域ISOの効果を検証したうえで、その後の検討を行うべきと考える。
  • 資料5P.4にパターンが2つしか記載されていないとの指摘があったが、これはあくまで例であると認識。また、所有権分離と法的分離はP.4の図では本質的には同じであると考える。法的に分離するのか完全に別会社に分離するのかという違いはあるが、絵として描けば変わらない。
  • 今回の資料では、中立性を保つためには広域運用を担う組織だけでは足りず、さらに追加的なものが必要ということが明確に出ているため高く評価。
  • 電気事業連合会資料と似ているところ、違うところが分かりやすい。「機能分離」といった場合には相当幅があるが、パターン1であれば中立性は確保できると考える。電気事業連合会の提案も、広域機関を導入する点では一歩前進ではあるものの、足りていない。パターン2については、人事のところに注意を要するが、パターン1、パターン2の双方ともに十分検討の価値がある案であると考える。
  • 電気事業連合会の資料では、広域機関の業務として「連系線とその関連送電線の設備計画」とあるが、関連送電線には基幹幹線が含まれないと難しいのではないか。
  • 法的分離が最終形でないことについては同意。
  • 広域的な系統運用については、組織の運用は誰が責任を負うのか。広域運用者が政府から任命されてエリアを担う組織にするのか、エリアごとの系統運用者達が全国機関の代表者を選ぶ組織のどちらにするのか。最初はITOが連携して全国組織を作ることが望ましいのではないか。
  • 電事連提出の資料においてもリアルタイム市場を検討する旨が記載されているが、前日の計画値の届出を行うことを想定しているのか。
  • 実同時同量に近い形で制度設計を検討してまいりたい。
  • インバランスの精算価格はこの市場で決めるのか。
  • そのとおり。
  • それはリアルタイム市場ではなくて、時間前市場である。
  • インバランス調整に要する限界費用を公表するのか。
  • 30分ごとの価格はでるため、それを参考に決定することを考えている。
  • 市場調達努力をするのは良いが、限界費用を公表すれば良いのではないか。
  • 全面プールによるメリットオーダーのようなものをお考えなのであれば、そこまでは考えていない。
  • 全面プールではない。
  • 系統運用業務としてエリアの周波数調整を行う必要があるが、P4の図のパターン1、パターン2のどちらにおいてもエリアの周波数調整が含まれているものと認識。
  • 自然エネルギーを全国的に利用する際の変動部分について、広域運用の組織が全国的に抑制していくことは価値がある。
  • 緊急時対応について、突発的な事故が発生した場合に各エリアが分断して対応するなど、エリアで対応しなければならないこともある。
  • ISO型は広域で周波数調整をしながら、エリアの周波数調整も実施する。30分同時同量を達成しながら新電力の電源も使って対応することになるため経済的にメリットがあるのではないか。
  • 所有権分離が望ましい点については同意。
  • 法的分離の場合の全国機関との関係については、上から下への矢印ではなく、広域的にITO間の連系を取る全国機関のイメージ。
  • 電気事業連合会の広域ISOでは不十分。送配電部門を完全に切り離すことが重要。規模の経済は送配電部門にのみ働く。その部分を切り離して規制を強化することが重要。安定供給の担い手は、自由化後は電力会社ではなく、発電会社でもなく、送配電機関になる。
  • 新しい仕組みを採用することになると、設備、機器、システムといった、システムの共通化と統合、管理者、運用者の教育、訓練、習熟といった作業が必要。そのため、相当な期間とコストがかかる。費用対効果は粛々と分析すれば良い。
  • リアルタイム市場については、市場取引の価格とコストは一致しない。コストの算定方法は様々あり、最終的なコスト算定は困難である。
  • 市場価格が生産の限界費用と一致しないのは確か。しかし、時間前市場の価格と実際のコストを違わせておく必要がない。
  • リアルタイム市場といっても国・地域によって実施方法は異なる。
  • 北欧では、前日計画、スポット取引、当日取引、リアルタイム取引の流れ。水力が多いため調整が容易である。
  • 米国では全面プールを採用しており、リアルタイム価格は全体の取引の結果。
  • ヨーロッパは北欧と米国の中間のような制度であり、スポット取引、当日取引、需給調整市場の流れ。日本はヨーロッパ型であると考える。
  • 資料5についてはよく分からない部分が多い。例えば、P.7に記載されている業務のうち、何を誰が担うことになるのか。主要幹線の運用とあるが、これは具体的に何を指しているのか。発送電分離を検討するにあたっては、国の関与をどの程度考えるかによる。アメリカにおいては行政的な機能として、紛争処理機能や市場監視機能を有しており、国の関与としては最小限となっている。ヨーロッパでは独立規制型で国が強い役割を持つ仕組みとなっている。国とISOのどちらがより役割を担うのか。
  • また、実現可能性の観点からも検討が必要。公取の協力を得て、海外で強制措置を講じた経緯を調べるなど、実現可能な制度を検討すべき。
  • 時間前市場で清算している国はあるのか。リアルタイムの限界費用は、規制分野である系統運用のコストなのだから公開するべき。
  • 資料5が分かりにくいとの指摘があったが、これはイメージ図であり、詳細までは書き込めない。この審議会は大きな方針を決める場であると考えている。実現可能性の観点も必要ではあるが、絶対に不可能なことがあれば指摘してほしい。
    今まで電力会社が使命感を持って安定供給を行ってきたことについては感謝や評価しなければならず、その重要な資産は改革を行った後も引き継がなければならない。しかしながら、安定供給の観点から中立性確保の議論を妨げるべきではない。このような貴重な資産を残すことができる制度改革とすべき。
  • 先ほどパターン2でも安定供給に不安があるとの発言があったが、発電部門と送配電部門が別会社になることをもって不安というのであれば、新電力のシェアが増加した場合には支障が出るのか。もしそうであればそういう制度は変えなければならない。送電部門は一般電気事業者、新電力の区別なく、情報をしっかりと把握することが必要。また、発電所のことを知らない系統運用者も困るため、パターン2の場合は法的分離といっても人事交流等に配慮する必要はあると考える。
  • 電気事業連合会の需給直前市場はリアルタイム市場ではないが、リアルタイムに極めて近い市場であると考える。時間前市場ではあるが高く評価する。リアルタイム市場の創設も検討しているものと認識している。
  • 送配電部門の中立化は自由化とも深く関わるものと認識している。自由化しても選択できるのは一部だけ、との発言もあったが小口需要家が選択できる制度としていただきたい。
  • 単純に法的分離を行うと10の送電会社ができるため、広域的な運用を考えるとM&Aが進むことが望ましい。また、この資料では所有権分離は否定していないものと認識。
    全国機関について、パターン1で中央と地方で一つのISOを創設するものと思うが、パターン2の全国機関が何を意味するのか教えてほしい。ESCJと何が違うのか。
  • ヨーロッパでも各TSOがお互いに連携できていないため、協力機関を創設するという話が前回ボルナール氏からあった。これを更に強力にし、日本全体をうまく制御する機関を創設するものと認識している。事務局資料を見る限り、ESCJよりも強大な権限を持った地域内の関連送電線を建設・計画が可能な組織を作り、安定運用を行うものと認識している。米国にもまだ存在しないような組織である。
  • ITOが人を出して設立することになるのか。
  • 北欧4カ国はそれぞれTSOを持っているが、TSO連合が存在し、これが広域調整を行っている。
  • 中央給電指令所の機能を有さない広域系統運用者をISOと呼ぶべきではない。ESCJとは根本的に違って中長期の需要想定や長期的立案をするものであると明確化すべき。
  • 供給力予備力の確保は広域で行うべきであり、全国レベルで監視できる組織を置くべき。9地域でITOができても広域運用はできないため広域機関が必要。将来的にはITOが合併していけば良いと考えている。連系線もITOが持つべき。
  • 需給調整により2コマ後の価格でインバランス料金の事後清算を行うに当たっては、透明性を確保が必要であり、これからの検討課題と認識。
  • 電気事業連合会の「連系線とその関連送電線」には基幹系統を含むものと考えている。
  • ネットワーク部門は、需給調整と設備建設を担っているが、需給調整については発電部門や小売部門を見ながら動いている。これらの在り方については制度設計の中で議論させていただきたい。
  • 日本はリアルタイム市場がないため、需要カーブが急峻となっている。現行は使用権契約であるため難しい。前日計画を提出することでリアルタイム市場の価格が決まってくる。計画同量を採用するかどうかは重要な論点。
  • 大切なことは、どういう制度を検討するにしても精神が非常に重要であり、形式だけ決めても仕方がない。
  • 小売自由化については、全面自由化することで概ね共有できた。競争促進措置を同時に検討すべきとの意見もあったが今後議論していきたい。経過措置についても検討が必要。
  • 論点1については案1-1、論点2はいろいろな考え方が示された、論点3は総括原価方式の案3-1ではなく案3-2、案3-3の支持が多かった、論点5は案5-2の支持が多かったと理解している。
  • 送配電の中立化については意見がまとまったわけではないと認識。次回議論を深めていきたい。

問い合わせ先

経済産業省資源エネルギー庁電力市場整備課
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

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最終更新日:2012年5月28日
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