経済産業省
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クリアリング機能の強化に関する研究会(第2回)-議事要旨

日時:平成20年3月17日(月)16:00~17:50

場所:経済産業省別館5階509共用会議室

議題

  1. 我が国のクリアリングハウスが担うべき機能と位置づけ、今次検討の基本枠組、市場の関係アクターとの関係のあり方等
  2. クリアリングハウスの経営基盤の確立(1)組織・財源・経営方針のあり方
  3. クリアリングにおける信用力の強化(2)クリアリングハウスの財務基盤の強化
  4. その他

出席者

尾崎委員、池尾委員、加藤委員、川本委員、高井委員、多々良委員、中島委員、南學委員、吉田委員、渡辺委員

議事要旨

  1. 事務局より資料3「クリアリング機能の強化に向けた今次検討における基本的考え方について」について説明
     
  2. 意見交換
    • 実施にある程度時間を要する話も含まれているが、時間軸としてどの当たりまでを射程に置いた形のものになっているのか確認したい。前回の研究会でJCCH(株式会社日本商品清算機構)は半人前の組織であるという発言があったが、基本的には当面、JCCHが一人前の組織になってもらうところまでを射程に置いた形にまとめられていると認識。ただし、そこまでで全部の議論が終わるというわけではなく、その次のステージとして、クリアリングシステム全体の強化がある。JCCHの強化はクリアリングシステム全体の強化と必ずしもニヤリーイコールではなく、JCCHの強化とクリアリングシステム全体の強化の2段階がある。今回は最初の1段階目について集中的に議論するという位置づけであり、その際も2段階目があることを念頭においていただきたい。
    • まず、1段階目の中でもすぐにできることと今後1から2年かけてやるものというのを資料4に書き分けており、タイムスケジュール感を持って合意を図っていきたい。また、2段階目については配付資料には入っていないが、必要な範囲において対応していきたい。
    • クリアリングシステムのあり方として、IOSCOのモデルを参考とし、そちらの方向に向かっていくという合意は、前回ある程度できており、段階的にJCCHを強化するのが手っ取り早い方法であるというのが各委員の意見であった。そういう意味では、その次のステージを常に意識しながら、あるべき姿を意識しながら議論し ていただきたい。
    • 主務省から説明のあった基本的方向については、JCCHの現状を踏まえた目指すべき方向として適切であり、全体的な視点は結構である。こうした取組があって初めて、取引所の競争力強化策も成果を上げていくと思うので、是非こうした方向で推進していただきたい。
       
  3. 資料説明
    事務局より資料4「クリアリングハウスの経営基盤の確立と違約対策財源の充実について」
    について説明
     
  4. 意見交換
    • ランニングコストすら賄えないのは株式会社としては恥ずかしい限り。基本的にガバナンスは会社の経営者あるいは株主が考えることだが、基本的な認識として、CH(クリアリングハウス)は我が国の商品先物市場の信頼性・安定性の根幹であるという公的な性格を持っているのでこういう場で議論し、また、商品先物市場における唯一のCHであるJCCHを強化することがまさに我が国商品先物市場の活性化にとって極めて重要であるので、様々な面で物申さなければならない状況にあると認識している。主務省から説明のあった資料は、現状を前提として検討すべき課題を挙げ、そして、事務局サイドで考えた課題に対する答えという形になっているが、自由に発言いただき問題を固めていきたい。
    • 清算手数料を1枚6円という案の説明があった。現在の取引所の定率会費は、東工取が40円でそのうち1円がJCCH分、東穀取が70円でそのうち1円がJCCH分となっている。9頁の清算手数料を1枚5円又は1枚6円に引き上げるというのは、その値上げ分について、取引所が負担するのか、それとも取引員が負担するのか。
    • ここに書いているのは、取引所が取引手数料を1枚1円の引き下げを検討してはどうかということだが、基本的には取引員を通じて5から6円程度の負担をお願いしたいということ。
    • クリアリング・フィーについては清算参加者が払うということ。また、クリアリング・フィーの納め方として、清算参加者があらかじめ(商品取引所に)納めてしまって、そこからCHに行っているという方法が良いのかという問題提起も含まれている。
    • 清算参加費を取引員が払うというのは妥当であるが、またその分だけ値上がりになると考える必要があるのか。また、決算不履行積立金は積み立てていかなければならず、多い方が良いということは理解できるが、その原資は預かった証拠金の金利ですべて賄っていくというのが未来永劫ということになると取引員サイドとして納得できない部分が強い。例えば、5年、3年以降はきっちりする、資本の増強を含めて行う等の目標は設定できないのか。
    • 1点目については、指摘のとおり。2点目については、現時点では87億円という数字を出しているが、今後の取引数量、リスク量を精査しながら、その時点で一番必要な金額を算出し、そこまで積み立てる必要がある。その後については、その時点でいろいろな面を総合的に検討していく。また、利子についても当然今後の検討に入ってくると思うが、今の時点ではどうするかをはっきり申し上げにくい。
    • 当面必要な金額というのはなかなか決め方も難しいと思うが、その金額を決めたならば、できるだけ早く到達するにはどうすれば良いかという観点から考えられる一つの方法ではないか。
    • JCCHの財務基盤強化のため、清算手数料の引き上げは行うべき。この点に関連して、その値上げ分を誰が負担するのかという問題提起があったが、資料4の10ページの下に「各取引所ごとに現在の取引手数料を1枚1円程度引き下げることにより、負担を共有することを検討すべきではないか。」との指摘がある。取引所の定率会費は収支相償うレベルで設定しているため、これを引き下げることになれば確実に収支は悪化する。また、今後、株式会社化し、新規株主の確保、株式の上場を目指すとなると十分利益を計上できる経営基盤を確立していくことが求められるため、このような事情を踏まえ、かつ、出来高の推移を見ながら、独自の経営判断をさせていただきたい。
    • 苦労しているのは、取引員も同じである。節約するものは徹底的に節約を行った上で(決済不履行積立金を)貯めるという考え方でないと、値上げだけで解決しようとしたときに、取引員からすれば明らかに値上げになるという話になるので、良く話し合って現実的に解決していくべきである。
    • 取引手数料と清算手数料の話は別の領域であり分けて考えるべき。取引手数料は取引所問題であり、(清算参加者は)少なくても清算手数料に応分のものを負担すべきであるという問題提起であるが、この点に関してはどうか。
    • それは当たり前だと思う。
    • 透明性を高めるという意味でも、丼勘定ではなく、サービス毎にプライシング(値付け)することが重要である。その観点から、クリアリング手数料は5円ぐらいが妥当というのはわかるが、一方、サービス毎の受益関係からすれば、証拠金の運用益は本来委託者に還元されるべきもの。したがって、クリアリング手数料を5円にするのであれば、同時に積立金の運用益は委託者に還元するべきであるが、そうすると委託者のネットの負担をどうするかという問題が出てくる。ただ、(JCCHは)リスクに対するバッファーを十分に持っていないという現状があるので、委託者への運用益の還元を少し待ってもらって、例えば、示された数字である87億の半分ぐらいまでは暫定的に積み立てて、委託者に対しては安全性の向上ということで質的に還元を行っていくということ。ただし、とりあえずの積立目標に達すれば、委託者に還元するという原則的な方向性を確認しておかないと、予算制約としても甘くなるおそれがある。
    • 今の指摘はそのとおりである。CHの機能というのはクレジットリスクのバッファー機能で、取引所のマッチング機能とは違うもの。したがって、クレジットリスクをとってもらっている受益者、すなわち会員がバッファー機能への対価として別途5円払うのは当たり前である。現在のJCCHは、やせ細った状態なので、ある程度太らせて体力が出来たら、会員の方に運用益を還元すべきである。また、1枚5円を今決めたとしても、今後ずっと同じ額というわけではない。昨年から取引所が競争力強化プランに取り組んでいるが、システムが改善し、建玉制限を広げる等して競争力が付いてくれば、当然出来高が増え、清算枚数も増えることになり、掛け算する数字自体が大きくなる。したがって、JCCHが太ってくるのを見ながら、清算手数料のレビューを行い、臨機応変に変えるべき。
    • そういうことであれば、9ページの(3)(1)の4行目の「運営費をまかなうことができる水準に引き上げる」を、「運営費をまかなうことができる水準に適正化する」という表現にすれば議論がスムーズになる。
    • 日本だけがスパン証拠金を導入していないので、スパン証拠金の導入は結構な話であり、出来るだけ早く導入してもらいたい。そうすれば、ユーザー側は基本的にポートフォリオでポーションを持っているため利便性が高まる。例えば、とうもろこしをロングしながら原油をショートしている場合、スパン証拠金であれば、コーリレーションでリスク量が打ち消される部分があるため、全体の証拠金の額は減るはずである。JCCHの強化とスパン証拠金を同時にやって利便性を向上してもらえば、5円負担するユーザー側に対するメリットの還元にもなる。
    • スパン証拠金は是非採用したい。その結果、証拠金の総額が減り、利子も少なくなるので、財務基盤の強化の問題について、目標年次は額で示すやり方が良い。また、経営、財源基盤について、主務省から現状ベースとして到達する目標を具体的な数字で示していただいたことを多としたい。その上で、JCCHは民間会社であり、政府から補助金、出資、融資などは受けておらず、我々も株主、カスタマー、従業員という固有のステークホルダーを抱えており、事情はこういうものに相当影響されるため、経営陣の1人として、目標は結構だが、目標を実現する段階、プロセス、手法については、相当の自由度を与えて欲しい。清算手数料を適正化しコストが上がった分を価格転嫁するのは一番難しい。4つ方法を挙げると、第1は経営体質の合理化だが限界がある。第2は価格転嫁時期の延期を先送り、その間に価格転嫁の必要性についてPRに努める。第3は、アイテムを変えて、安いものは売らずに中級品以上で利があるものを売る。これは次回の清算参加者資格の問題と絡んでくるので、セットで検討する必要がある。第4は、ウルトラCとして、見た目はそのままに内容量を減らすというやり方がある。とにかく、あの手この手で価格転嫁を一生懸命やってきており、どれを採用し、どのように実現すべきか、極力自由度が必要である。役所は「べき」等書けばおわりだが、我々はお金をとらなければならないため、話が元に戻るが、段階、時期、やり方については、相当程度の自由度を与えていただきたい。
    • JCCHは民間の会社であっても、先程申し上げたように商品市場全体の信頼性に関わっているという意味で公的なところがある。例えば、ガバナンス等に関する透明性、利益相反の問題は重要な問題であり、こういう場で議論することがふさわしい。したがって、もし対案があるなら(ラインは委員間で共通の認識となっているように思われるため)、このラインに沿った形で、どういう内容で、タイムテーブル、日程的にはどうやっていくのかという提言があれば生産的である。
    • その点については、ここで大枠が決まれば、JCCHの経営委員会の中でブレークダウンし、具体的な条件整備を行いたい。ただし、各取引員も取引所も、予算の骨格は決まっており、総会を間近に控えている。俗な言い方をすれば、絵に描いた餅を書いてもらっても食べられなければ、総会を乗り切ることができない。したがって、時間軸、ステップ、やり方の面でも自由度を与えていただきたい。目標は結構であり質的に賛成である。
    • 仮に具体的な案があるなら次回までに提出していただき、委員を説得いただきたい。
    • 世界中どこでも経営者というのは自由度を確保したいと思うものだが、これまで閉じていた世界の蓋を開けたら唖然というような状況であり、プロセス、やり方、段階、時期についての案を出していただき、何らかの形でモニタリングする仕組みがないと結局今までと同じではないか。したがって、経営者としてコミットメントするなら、達成度合も併せて出していただかないと、研究会の委員としても責任を果たしたことにならない。
    • 情報公開は大いにすることを約束する。プロセスについては現在検討中であり、検討が煮詰まれば詳らかにすることは全く異存がない。3年、3年と言うが、種を蒔いて産まれたばっかりのものを、伸びろ伸びろと言って引っ張れば、根っこが浮き上がって死んでしまうということを申し上げているだけであり、5年を6年、7年にする等のプロセスを踏めば、必ずJCCHは取引所の改革と相まって十分に育つと確信している。
    • ただ、本研究会を含めて最近の動きはまさにスピード感を要求しているので、説得する対案を次回までに示してほしい。
    • 我々は6月までの期間で検討を行っているため、困難である。
    • 行政として具体的な方向性を示しているので、これが無理な場合には対案を早急に提出していただき議論したい。昨年6月の工業品研究会の報告書や12月の中間整理でも、JCCHの改革の必要性について指摘しており、昨年11月の産構審の場でもJCCHから、JCCHを直さないといけないということで、内容を含めて検討するとJCCH自身から発言いただいている。また、JCCHの事務局と項目については合意しており、時期、内容について違う考えがあれば、次回までに意見をいただくか、対応を出していただきたい。
    • 全体として、CPSS-IOSCOの勧告をガイドラインとして、国際的に通用するレベルに持っていこうという筋書きは非常に良く、違和感はない。前回事務局から質問があった海外の状況について調べたところ、いくつか見つかったので紹介したい。まず、この勧告は4段階で評価することになっており、完全遵守がobserved、ほぼ遵守がbroadly observed、一部遵守がpartly observed、全く遵守できていないがnon-observedとなっている。イギリスのLCHの場合、FSA(金融庁)及びBOE(英国中央銀行)が評価を出しているが、15の勧告のうち、勧告9だけがbroadly observedで、残りはobservedとなっている。これは、民間銀行が決済銀行になっているため、民間銀行が潰れた場合のリスクを十分検討していないとFSA及びBOEが評価したため。フランスのクリアネットは、バンク・ド・フランス(フランス中央銀行)が評価をしており、ほぼobservedで、1つだけbroadly observedがあった。これは、当然日々のリスク管理は出来ているが日中のマージンリスクをとるしくみが出来ていないため。ただし、2007年中に日中マージンの仕組みを導入したため、ほぼ達成しているという形になっている。米国の証券のCCPを見ると、国債の清算を行っているFICC(Fixed Income Clearing Corporation)と株式の清算をおこなっているNSCC(National Securities Clearing Corporation)が自分で公表しており、15項目すべて遵守となっている。したがって、国際的に見ると、CPSS-IOSCOの勧告をほぼ遵守するというレベルがスタンダードになっていると言える。JCCHにおいても、資料4の12ページに記載されている「中期経営計画」を作成し、勧告をガイドとしつつ、スピード感をもって取り組んでいただきたい。
    • JCCHの清算手数料については、例えば、英国のLCHは大口ユーザーであるインターコンチネンタル・エクスチェンジから手数料引き下げを求められれば個別に対応する等大口ユーザーからのプレッシャ-がグローバルで非常に厳しくなっている。その意味で、手数料の一律体系に、どこかのタイミングでボリュームディスカウント等のコンセプトを入れていかなければならない。また、例えば、CMEの会長はこの道のプロが就任しており、レギュレーターと業界とのコミュニケーションが緊密なのではないか。米国司法省からの勧告(CMEによるNYMEXの買収について、清算業務の独占に懸念を表明したもの)についても、これをたたき台にして議論している。JCCHの経営基盤を建て直す過程でコミュニケーションは論点であるため、いくつかの選択肢の中で議論を行い問題を洗い直すことの方が重要であり、場合によっては複数案というのがあっても良いのではないか。
    • 複数案で議論するのも一つの方法である。一方的な押し付けよりも、生産的な議論を行って、JCCHが積極的にイニシアティブを持って改めてもらうというのが理想形かもしれない。ただ、問題意識は共有すべきである。
    • 清算手数料の問題については、1枚1円という現状ではビジネスとして成立しないので、何が適正かという問題はあるが、最低限コストがペイするような手数料を取らざるを得ないし、また、違約財源についても、一定の期間に一定の額まで蓄積せざるを得ないのは、この資料等に出ているとおりと認識している。ただし、現状の実態と研究会で検討している部分とのギャップを埋める必要がある。理想も重要であるし、向かっていなければならない現実もあるわけだが、ギャップを埋めていくために多少のフォローの時間が必要である。
    • 今回の配付資料4において、直ちに着手すべき事項として、平成20年度中等の期限が記載されているが、この点についてどうか。
    • 清算手数料のところに議論が集中しているが、ガバナンス及び組織体制についてはコンセンサスが成り立ったという理解で良いか。先程、総会が差し迫っているとの発言があったが、例えば、6月の総会で取締役を入れ替えるという合意できているのかどうか確認したい。
    • カバナンスについて、配付資料に「平成20年度から実施」と記載されているが、我々の方できちんと咀嚼をしてやっていきたい。社長だけでなく社長のスタッフを連れてくれば、莫大なお金が必要になり、現在の清算手数料1枚1円の中から払えず、利子に食い込むのは当然である。また、スタッフについても、監査士、公認会計士等10人規模でバックを固めないとCHらしくない。したがって、定性的には配付資料のとおりかもしれないが、実現に向けたステップについては、「速やかに」とか「20年度前半に」とかいう話ではなく、時間をいただきたいということ。
    • 資料には「平成20年度最初から」とは書いておらず「平成20年度から実施」と書いてある。誰に来てもらうか、コストを増大させない範囲でどこまでできるかという問題はあるが、JCCHを代表する意見を言える人を早く持ってこないと、下をどうするのか、業務運営体制をどうするのか等も決まっていかないため、ガバナンスを出来るだけ早めに決めて良い体制をつくっていただきたい。また、総会、取締役会は大変だと思うが、JCCHの総会は10人程度なので機動的に取り組んでほしい。伸びようとする根っこを引っこ抜くわけではなく、その根っこをいかに早く伸ばしてもらうかについて、事務局案をお示ししたところであり、スケジュールや内容について指摘していただければ議論させていただきたい。
    • 資料においては、実施時期について表現を書き分けられており、「20年度から」というのは最初からとも読める。ただし、例えば、平成20年度当初から清算手数料の値上げなどをJCCHにおいて実施するのは不可能である。実施時期についての書き分けが適切なのかどうか、もう一度検討してほしい。
    • まず、「スピード感」という共通の認識を持っていただきたい。ガバナンスについては、トップマネジメントの利益相反問題があり、また、社外取締役を入れるべきと記載しており、この点配慮いただきたい。また、職員体制の整備において、既存の費用の範囲内でという言い方をしているが、必要な費用は出さなければならず、固定費が増えるという問題もあるので、これらを踏まえて方向性を共有しなければならない。さらに、これまでの研究会あるいは分科会でも具体的なタイムテーブルを示しているので悠長なことは言ってはいられないと認識している。
    • 実施時期の書き分けについてはもう一度精査する。逆に提案があれば早めにしていただきたい。
    • クリアリングセツルメントというトレードの終わった決済について、取引所の活性化により出来高がどの程度見込めるのかはっきりしない状況において、(JCCHの)収入のシミュレーションをどのように行うのか。この場で議論する話ではないが、取引所の活性化のためにネックになっている値幅制限、システムの英語対応などグローバルプレーヤーの目線に合ったインフラを整備して出来高を増やさないと、ディールがあって最後にクリアリングセツルメントなので、同時並行で議論をするべき。ボリューム自体の前提値をどのように置くのかという根本的な問題があるが、そこは進んでいるのか。
    • 計算の根拠については、まず、JCCHの支出見込を資料4のP9(3)(2)にあるとおり年間6億円を前提としている。そして、平成19年度の出来高は約7千3百万枚の見込みだが、これは盤石な数字ではなく今後減っていく可能性があるので、2から3割減って年間約5千万枚と想定し、この約5千万枚が往復で1億枚、それで先ほどの6億円を割ると、1枚当たり6円という大まかな数字となる。もちろん、取引所の努力によって出来高が増えることを期待しているが、2から3割減ったとしても、利子に手を付けずにやっていける金額を推計している。
    • 取引所の競争力強化の問題については、昨年6月に開催された工業品先物市場の競争力強化に関する研究会及び産構審でも精力的に議論した。そして、取引時間の延長、値幅制限の拡大等できるものから着実に進めている。また、世界最高水準の新システムは来年3月末に稼動予定だが、その際はサーキットブレーカー制度という国際標準に改める予定であり、株式会社化も進めて、出来高が増えるよう我々も頑張っている。
    • サーキットブレーカーを導入すれば基本的に値幅制限がなくなるので、そのときまでにスパン証拠金制度を導入しないと、かなり大きな証拠金を取らざるを得なくなる。こういうことを踏まえて、いつまでに何をしなければならないかを逆算すると、このようなスケジュールにならざるを得ない。もしこれ以外に解があるならばお示しいただき、委員の皆さんで協議していただきたい。
    • 商品先物市場の活性化をするためにクリアリンクシステムがボトルネックになってはいけない。活性化のために取引所にいろいろお願いし、農産物でも報告書を出すなど、様々な活性化の動きが出てくる中で、クリアリングの制度もしっかりしなければならない。また、証拠金についても、分科会及び工業品研究会においてスパン証拠金制度の議論が出ていたが、これを入れないとサーキットブレーカー制度の問題と整合性が整わない。逆にスパン証拠金制度を導入するための前提の議論を逆算すると、ゆったりはしていられない。さらに、これまでの商慣行が大きく変わる部分も出てくる可能性もあるので、突然トップダウンで制度が変わったというのではなく、新しいビジネスモデルの基本について啓蒙活動をやらないといけない。取引所とクリアリングの話はバラバラではなく、一つの方向、ポリシーでやっていくはずのもの。ただ、現実に実現するには現場の問題もあるので、すり合わせをしながら生産的な議論をしていただきたい。
    • 現在のJCCHは、中期経営計画もなく、赤字が垂れ流されており、経営者の業績評価もしていない。JCCHは公益性のある会社であり、被害者は国民経済であるという感想を持っている。ガバナンスについて、評価のない組織は非常に不健全。社外取締役の導入は一歩前進だが、株式市場あるいは監督官庁に評価されるということ以外に何がインセンティブになるのか、それほどガバナンスが効くのか不思議に思う。そういう意味で先ほど他の委員から発言があったが、今は財政基盤が脆弱なので現在事務局が示したこのプランは先を見越した当面のあり方に過ぎないものであるということを共有認識としていただきたい。
    • JCCHの現状に関する認識において委員の間にあまり差はない。
    • あまりではなく全く差はない。
    • JCCHの現状の認識について差がないのと同時に目指すべき水準についても差はない。要はスケジュールとやり方の問題である。そういう意味でも、中期経営計画を立てて、タイムスケジュールとやるべきことを示すことが非常に重要。参考までに、証券決済改革を進めたときは、重要な課題を縦に、時間軸を横に置いた一覧表を作って、それぞれの課題を進めていくというマイルスト-ンアプローチを行なった。この一覧表の認識をもとに、業界関係者が動いたという感じがあるので参考にしてみてはどうか。いずれにしても、中期経営計画の中で、いつまでに何をするのかをきちっとやっていくことが重要である。
    • NYMEXのNYMEX Clear Portというクリアリングハウスは、NYMEXの場でマッチングされる以外のOTCのトランザクションまで取り込んで、クリアリング・フィーをアディショナルに稼いで非常に利益を生んでいる。JCCHの最大のカスタマーである東工取、東穀取等既存の国内の商品取引所は、株式会社化の方向性を出して中期経営計画を作っている取引所もいるので、こられに沿って、JCCHの出来高も自動的に整合性を持って出てくる。これに加えて、国内及び国外の商品のOTCデリバティブも取り込めれば非常におもしろいビジネスモデルになる。例えば、日本全国のガソリンスタンド、灯油、石油のディーラーと大手商社、大手銀行が取引をしたくても、与信がとれなくてできない。そこで、JCCHが石油のディーラー等のクレジットリスクを一手に受けて、マージンも徴収すれば、たくさんのOTCのトランザクションがアディショナルなビジネス・オポチュニティーとして出てくるので、中期経営計画を作る際にはそういう観点も含めて考えて欲しい。
    • 独立した企業として営利活動を行っていかなければならないので、このようなサジェスチョンも考えていただきたい。やはり、事業計画が中期的にまったく出ていないとうのは、異常な事態という感じがする。
    • 現状から将来をどうすべきか議論すべきであり、過去を議論しても仕方がない。前回の研究会でも報告があったが、JCCHは成り立ちから考えても、現状は中央計算センターという機能である。それを名目的に清算機構と認識させられているのが現状である。したがって、確かに、経営計画がないことや経営者云々という指摘があったが、経営者も無給でやっている。過去よりこれからどうするのかの議論に終始していただきたい。
    • 大枠についてはまったく異論がないということだが、事務局から「今後のあり方」のところで具体的な提言があるので確認したい。例えば、資料4の3ページに「ガバナンスの強化、リスク管理の徹底、取引所の規律」等の観点から、常勤の代表取締役を置く、社外取締役を相当程度置くということについて、20年度から実施とある。差し当たって問題がある箇所を指摘していただけると議論がしやすい。
    • 「20年度中から」とあるが、この表現だと今度の4月からと読めてしまうので、「20年度中に」と書けないか。
    • 「20年度中」といっても、期末ではなく、期中という認識で良いか。
    • そうなるとまた細部の議論をしなければならないが、20年度より先にいくことはないので、そのような言い方をしていただきたい。我々はサボタ-ジュするために言っているわけではないので、事務局としっかりやらせていただきたい。
    • ここで1個1個やっていくのが大変であれば、事務局と個別にやらせていただき、次回にこの場で示すということでも結構。
    • その意見に賛成。我々が拘る理由は、現在の清算参加者を円滑にリタイアしてもらうこと、商品取引員以外の金融機関に清算参加者として入ってもらうという問題と非常に密接な関係があるため。事務局と詰めた上で、案を出すことは約束する。
    • 先ほど他の委員から紹介があったが、今回この資料で挙げられた項目について、JCCHと事務局でもう少し詰めて、幅はあっても結構なので、大まかなタイムテ-ブルを次回までに作ることを検討していただきたい。
    • 次回ぐらいを目標に調整願いたい。先ほど申し上げたとおり、東工取の次のシステムが動き出す前に、クリアリングがある程度方向性が見える必要ある。また、当面のこととして、JCCHの設立以来見直しがされてこなかった清算預託金をどうするのか、違約対策財源をどうするのかという問題がある。
    • 現状は本当の意味でのCHではないけれど、違約金等も含めて、本当の意味でのCHのレベルにするという合意のもとで作業をしているという認識でよいのか確認したい。
    • その方向性で良いか。
    • 良い。
    • 検討項目と方向性については、委員の間で合意、共通認識が得られた。日本のマーケットがしっかりとするためにクリアリングをしっかりしたものにしなければならないが、JCCHの強化はこれで終わりではない。また、いろいろな仕事を引き受けて世界的な競争力のあるCHになるというのも一つの理想形である。理想に向けた第一歩として、クリアリング・フィーは受益者負担という考え方から、清算参加者に当然払うべきコストを負担していただく。そのためには、費用の透明性を高める必要があり、また、証拠金なども同時に理論的に検討しなければならない。また、JCCHは企業体として効率性に努めなければならない。独立した機構である以上、スタッフの体制の問題も喫緊の課題である。トータルコストについては、取引所が手数料を取っている部分も含めて、取引員とすり合わせをしていただきたい。JCCHは次回までに事務局と相談してタイムテ-ブルを示してもらいたい。これに加えて、次回は信用力強化のあり方ということで、清算資格者の見直しについて検討したい。また、リスク管理の厳格化、取引所との役割分担も明確にしておかなければならない。
    • 本当のCHになるためには業務運営体制に不安があるということか。今まで取締役は何をしていたのかという疑問が浮んでしまう。JCCHが本当のCHになるために、どのようにジャンプが必要なのか認識していただかないと、議論の共通の基盤ができない。この点も含めて、タイムテ-ブルを作成していただきたい。
    • 中期計画あるいは事業計画の作成は当然必要。JCCHのビジョンが見えてくるようにしなければならない。
    • 次回の日程は別途調整させていただきたい。

以上

 
 
最終更新日:2008年4月15日
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