経済産業省
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医療機器に関する経済社会ガイドライン検討委員会(第1回) 議事要旨

日時:平成18年12月21日(木)18:00~20:00

場所:経済産業省別館5階第513共用会議室

出席者

一色委員、大日委員、大友委員、鎌江委員、菊地委員、小柳委員、茅野委員、土器屋委員、福田委員、松田委員

厚生労働省医政局経済課
社団法人日本画像医療システム工業会
日本医療器材工業会
在日米国商工会議所
A.T.カーニー株式会社
経済産業省商務情報政策局医療・福祉機器産業室

概要

1.委員紹介

2.座長選出

座長に菊地委員を選出。

3.昨年度事業の報告

配布資料に沿って、事務局より説明。

(昨年度までの検討の背景、検討結果、基礎資料例をまとめた資料)

a)昨年度までの検討の目的

  • 医療機器の社会経済的な評価の在り方を整理する。
  • 社会経済評価を適用すべき分野、評価手法、評価基準の考え方を整理する。
  • 普及のために必要となる制度や体制の基本要件を整理する。
  • 以上踏まえ、経済社会ガイドラインの本格策定に向けた提言を整理する。

b)昨年度における検討結果の概要

  • 国内外の医療機器の経済評価システムを整理した。
  • 国内外の医療機器の経済評価事例を整理した。
  • 医療機器の経済的価値を検討するシステム構築を目指してきている。
  • 医療機器産業の振興、有益技術へのアクセス効率化を成果目標として想定している。

c)昨年度における検討の基礎資料例1、2

  • 医療機器の費用効果分析、費用効用分析を行った海外論文を整理した。

4.本年度事業の進め方

配布資料に沿って、事務局より説明。

(本年度の進め方、体制、スケジュール等をまとめた資料)

a)本年度事業の進め方

  • 医療機器に関する経済社会ガイドライン素案を策定する。
  • WGにおいてガイドライン素案を検証する。
  • ガイドラインの活用のあり方を検討する。

b)委員会の体制

  • 12人の有識者からなる委員会を設置する。
  • MRI/CTに関する脳梗塞迅速診断、CTに関する冠動脈疾患の診断、DESに関する冠動脈疾患の治療という3つのワーキンググループを設置する。

c)本年度事業のスケジュール

  • 11月から事業体制案の検討を進めてきている。
  • 事例収集文献調査は11月から継続的に進めている。
  • 1月中旬を目処に評価プロトコルの策定を目指している。
  • データの収集・分析は、1月中旬から3月中旬の実施を目指している。
  • 3月末に向け、評価マニュアルの検証、ガイドライン・報告書の検討を行う。

d)委員会のテーマ

  • 第1回(12月21日)では、検討体制の確認と評価マニュアル素案の検討を行う。
  • 第2回(2月上旬予定)では、各WGにおける評価の進捗状況報告、ガイドライン素案(事務局案)の検討を行う。
  • 第3回(3月下旬予定)では、ガイドライン素案の策定、およびその活用に向けた政策提言の検討を行う。

5.ワーキンググループの設置

配布資料に沿って、事務局より説明。

(設置されるワーキンググループの概要に関する資料)

  • 医療機器を収載段階(新規・既存)と、分野(治療・診断)の観点から整理する。
  • 診断機器からは、CT/MRIによる脳梗塞疾患の迅速診断またはCTによる冠動脈疾患の診断をテーマ選択する。治療機器からは、DESによる冠動脈疾患の内科療法をテーマ選択する。
  • テーマごとに、専門医を中心とした研究チームを設置する。各テーマのリーダ(主任研究員)は委員として参画する。
  • 学会の参画は、事業の推進過程で検討し、適宜協力を願う。

6.成果イメージのサンプル

配布資料に沿って、事務局より説明。

(EMR:内視鏡的粘膜切除術を対象とした、評価マニュアルのサンプルイメージ資料)

  • EMRを対象機器として選定したケースで作成した成果イメージである。ひとつのケースとして理想的な評価の枠組みのイメージとなっている。
  • 製造者、医療者、患者家族などそれぞれの立場からの効用・投資の考え方を整理している。
  • それぞれの分析方法論、計算方法、評価基準を整理している。また、実際の調査に必要な依頼文や調査票も添付している。さらに、成果のパブリッシュ方法をまとめている。
  • 関連論文を収集・分析し、その成果を分析手法や評価基準に反映させている。
  • 議論が進み、狙いが決まってくれば、よりシャープな内容になってくるだろう。

7.今後検討すべき論点

配布資料に沿って、事務局より説明。

(ガイドライン策定上、今後検討すべき論点をまとめた資料)

a)ガイドラインの基本的構成

  • 医療機器に係る投資と効果(産業界、医療者、患者家族、社会全体)を整理する必要がある。
  • 両者のバランスの解釈を検討する必要がある。

b)ガイドラインの実際の評価方法

  • 医療機器に係る投資と効果に関するデータをいかに収集するか議論を要する。
  • 収集したデータの分析手法について検討する必要がある。
  • 実現するためにはどのような体制が必要となるか検討を要する。

c)ガイドラインの活用のあり方

  • 企業や医療期間が評価結果をいかに解釈・活用していくべきか議論を要する。
  • 医療技術の環境変化に対してどのように対応・改変していくべきか議論を要する。
  • 成果をいかに蓄積し有効活用していくか議論を要する。

8.ディスカッション

○:委員・オブザーバの発言●:事務局の発言

(本年度の進め方、体制、スケジュール等をまとめた資料)

○(質問)

  • 医師の技術料の議論は入らないのか。機器の価格だけの議論になるのか。

●(回答)

  • 議論として関係すべきところもあるが、技術料そのものの議論ではない。

○(質問)

  • 評価指標については、MRIの迅速診断が対象なら、その迅速性の評価が必要だろう。SPECTらとの比較も必要ではないか。
  • 冠動脈診断なら非侵襲性の評価が必要だろうが、そういったデータはあるのか。また、DESはモダリティと選択治療がいっしょになっているが、どう考えるのか。

●(回答)

  • 選択治療の記載は、あくまで診断の分析における周辺条件の整理として記載しているものである。
  • このような議論のスタートラインに立ったところであるので、まずは方向性を整理しつつリアリティを確認して、次回以降の報告にフィードバックしたいと考えている。

○(質問)

  • 昨年度の海外調査からするとQOLによる評価がみられるが、本年度もQOLで評価するものと考えてよいか。

●(回答)

  • 現実性、実行可能性の観点からいうとQOLによる評価は議論を要する。本年度では、重症度等のデータをレトロスペクティブに収集するということも議論されている。

○(質問)

  • 残りの期間でできることではなく、来年度も踏まえての考え方もあるか。

●(回答)

  • 理想的にはQOLの収集も議論されているが、本年度は現実的にとれる範囲となるだろう。

○(質問)

  • これはパイロット試験になるのか。通常でも一年はかかるのではないか。

●(回答)

  • 事業としては年度ごとになるが、今年の成果を踏まえていきたいと考えている。本年度はマイルストーンとしてたたき台を示す必要があると考えている。

  • どこまでやれば使えるものになるのかも、見通しを示していきたいと考えている。

○(意見)

  • いずれの分野も重要な分野であり、新たな分野が付加されるのはいいが、やりっぱなしにはしないでほしい。受け手が吸収できるレベルまで事業を続けることを守ってほしい。
  • 学会でも興味をもたれている。ある程度内容がかたまってきたら、学会のワークショップなどでたたいてもらうなど、委員会のサブでの協力もあるとよいだろう。
  • これらは学会の協力なしでは難しいだろう。学会はデータのグレードが高いところと組むべきだろう。データベースがあっても症例の30%しかカバーしていないということでは説得力がない。すべてをカバーするのは無理だとしても、説得力ある理論構築が必要だろう。
  • まずはプロトコルを整理するべきだろう。短期間ではこのデータがとれる、1年ではこれがとれる、などの議論を踏まえて、可能な調査施設数、手続きの方法をまず整理するのが良いと思う。
  • 公的試験としては、まだ診療のガイドラインくらいしか経験のない中では、普及させるために経済評価ガイドラインに関して医療施設向けに教育を行う必要もでてくるだろう。

○(質問)

  • 今回の事業はガイドラインとマニュアルどちらの開発を目指すのか。いっしょに議論してしまわないで、流れを整理して進めるべきだろう。

●(回答)

  • 抽象的な層での議論も必要だが、やはり具体案も必要と思われる。
  • NICEが出しているようなガイドラインに、具体的なマニュアルを付加されたようなものができれば、世に広めていけるのではないか。

○(意見)

  • プロトコルを作っていくなら、オプションのあるものがいい。例えばQOLについてもイギリスなどでは確かに進んでいるが、フランスでは、基準が曖昧だから利用されていない。日本はどう考えるのか議論が必要である。

●(意見)

  • まずは理想像を出して、そこから始めようと考えている。ハードルは確かに高いことを示した上で、そこから具合的な議論を始めようという考えである。

○(意見)

  • 原価積み上げは確かに難しいが、経産省の作った案は他の業界ではオーソドックスであるとも言える。医療業界だけが特別なコスト算定の考え方をしているところに、一石を投げかけている。原価の算定は捨てないで、どこまでは実現可能かはっきりさせていけばいいのではないか。いずれにしろ値ごろ感が必要である。病院、メーカー、患者どこから見てもこんなところかなというような落とし所が必要である。

9.次回の日程

次回は、平成19年2月中旬を目途に開催予定。

以上

 
 

最終更新日:2008年1月4日
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