経済産業省
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独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第8回)-議事要旨

日時:平成16年2月9日(月)14:00~16:45
場所:経済産業省第3特別会議室(本館17階西1)

出席者

<分科会委員>
宮内分科会長、小笠原委員、西岡委員、速水委員、藤垣委員、吉冨委員

<独立行政法人経済産業研究所>
岡松理事長、青木所長、佐伯副所長、入江総務ディレクター、久武研究調整ディレクター、浜辺総務副ディレクター、瀧澤研究調整副ディレクター

<経済産業省政策企画室>
中富室長、小滝企画主任

<経済産業省大臣官房政策企画室>
森川室長、白石企画主任

議題

  1. 独立行政法人経済産業研究所の平成15年度の業務の実績に関する評価の方針について
  2. 中期目標期間評価に向けた今後の対応について
  3. 役員給与規程及び役員退職手当規程の改正について

議事概要

<独立行政法人経済産業研究所の平成15年度の業務の実績に関する評価の方針について>

 政策企画室及び経済産業研究所から概要を説明した後、以下のとおり審議。

・総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会からの指摘について、当分科会の評価結果との違いはどのような点か。経済産業省独立行政法人評価委員会制度WGからの主な指摘はどのようなものか。
→総務省の評価委員会からは当分科会で行っている評価・指摘に対して、より一層重視した評価を実施するべきという指摘を受けた。その他には、評価フォーマットのデザインについて指摘を受けている。
→経済産業省評価委員会の制度WGからは自己評価を活用した評価について指摘を受けている。本年の1月にまとまったものであり、それを踏まえ、経済産業研究所も急いで準備を進めているところ。

・アウトプットを出すのに期を越えるものもあるし、アウトプットは出ていてアウトカムを出すのに期を越えるものもあるが、どのように評価したらよいのか。また成果進行基準との関係で当初予算額は重要であるが、アウトカムを含めた場合と含めない場合では当初予算額も変わってくるのでは。
→アウトプットは単年度で、アウトカムは中期計画の5年間の成果としてできる限りまとめて評価していただくこととなる。成果進行基準の成果とは何か、レポートを書いたら成果か、インパクトがあって成果か等については、3月の分科会で議論できるのではないか。
→当初予算額は各プロジェクトに貼り付けた予算を念頭においており、研究の実施に限定。

・各プロジェクトが特定の政策の見直しにつながると考えることがよく分からない。政策のインプリケーションが入っていない研究もあり得るので、研究計画の内容のモチベーション、仮説、メソドロジーと照らし合わせないと概念的には整理し難いのではないか。
→経済産業研究所のミッションからすると、政策提言につながらなくてはいけない。
→経済産業省を始めとする政策当局のニーズに対応することも重要な任務であるが、同時に、行政内部ではなしえない分野について提言していくことも重要。研究テーマの将来性、開拓性をどう評価していくかについて御意見を頂きたい。

・研究プロジェクトが中長期の政策形成ニーズに合致しているかどうかについて自己評価を実施する際に、「政策形成ニーズ=行政機関」としているが、政治主導で行政システムそのものを変えていく過程にあるなかで、本当にそれでいいのか疑問である。そもそも各プロジェクトごとに関係部署を特定することができるのか。
→中期目標上、「政策当局」に関しては経済産業省に限定されていない。また、幅広く読めるように「政策形成ニーズ」という言葉が使われている。
→御指摘を踏まえて、より広めにカバーできるようなプロセスを検討したい。結果は今後の分科会で報告したい。

・研究の成果が出てくるまでに通常半年や1年では無理であるが、それでも毎年成果を評価しなければならない。このような場合はヒストリーで見ていく必要がある。前年に比較してどれだけ改善されたか、方向性としてどのような方向に向かっているかにより判断せざるを得ない。
・研究プロジェクトの評価にあたって、各プロジェクトのライフサイクル、ヒストリーごとに各段階を踏まえた評価を行えば、単年の評価も可能になるのではないか。
→各プロジェクトについての経済産業研究所全体としてのウェイト付けについては経済産業研究所自身で行わなければならないが、各委員から頂いた指摘を踏まえ検討し、3月の分科会でウェイト付けについての説明をさせていただきたい。

・プロジェクトの開始時期及び予定終了時期を入れておかないと何%ということが分からないのではないか。プロジェクト管理をする上で、研究の質、予算と同様に時期も大事なのではないか。

・元々は各クラスターごとに学術水準、政策インパクトを評価することとされていたが、今回はプロジェクトごとにということになっているが、70数個のプロジェクトの中には政策当局に対して提言するものもあればシーズのものもある。それらをプロジェクトごとに評価するとなれば各プロジェクトが一つずつ満たさなければいけないように受け取れるが、どうなのか。
→個別プロジェクトごとの学術的水準、政策へのインパクトなどの項目については、プロジェクトの性格や熟度を踏まえながら経済産業研究所全体として積み上げて、自己評価の結果を出せばよい。

・クラスターの場合は日本経済全体に対する非常に大きな問題意識というようなことを経済産業研究所が持っていられたという感じがしてすばらしいと思っていたが、各プロジェクトごとに評価するとなると、経済産業省の中のプロジェクトに合うかどうかという非常に矮小化された感じで評価することになってしまう。そうすると経済産業研究所の意義というのは非常に小さくなってしまい、経済産業省の付属機関という感じを受ける。このフォーマット全体の作り方がそのように変わってしまったという気がするが、どうなのか。
→個別にプロジェクトは見ていただくが、一つ一つを単に足し算するような評価はそもそもなじまないと思っており、また各プロジェクトの平均点を議論することも無意味であると思っている。一つ一つについては個別に見ていただくとしても、最終的にこの評価フォーマットの中で評価していただく研究成果、政策提言内容が高い学術的水準に達しているか等は、平均値ではなく、全体を俯瞰した上で総合的に見ていただき、大きな流れの中で評価していただきたい。その部分では従来と変わらないと思っている。

・フォーマットの文言を何故変たかという説明が無かった。去年までの「クラスター」という考え方がまずいという理由、考え方が何かあるのか。
→クラスターというのは複数のプロジェクトの集合体であり、実際に成果を見ていただく場合には個別のプロジェクトで見ていただかざるを得ないものである。昨年度もクラスターということで説明してはいるが、実際には個々のプロジェクトの代表例で説明していた。今回は代表例だけでなく全てのプロジェクトを紹介させていただくもの。
→さらに言えば、各プロジェクトを個々に評価するのではなく、各プロジェクトの評価を経済産業研究所が全体としての重要性とか熟度とかを加味した上での総合的な総合した点数の報告を受け、その上で評価委員会としては、自己評価の基準、手順、ウェイト付けなどの総合手順も含めてプロジェクト全体として評価いただきたいと思っている。

・クラスターがあり、その中にプロジェクトが属している。経済産業研究所のオブジェクティブがポリシーオリエンテッドだとすれば、クラスターごとにポリシーオリエンテーションがあり、それを構成する個別の研究がプロジェクトであると思われる。クラスターとプロジェクトが有機的に関連づけられて説明されると経済産業研究所「全体として」の研究内容が分かってくるのではないか。

・この組織がある程度ポリシーオリエンテッドだというのは最初からの了解だったと思われるが、ただし100%ではないということだと思う。すなわちあるプロジェクトがポリシーオリエンテッドではなくてもそれを排除するものではなく、それは最初から理解があったと思われる。問題は仲間内で自己評価をしてしまうと利害関係者が非常に甘い評価していく形になりかねないことではないか。もともと自己評価云々というのは、個別の研究に関して非専門家たる評価委員が評価するのは大変だから荷物を軽くするという発想から来ているのだと思うが、誰にレビューしてもらうかによってかなり評価結果が違ってくる。まして霞ヶ関の中で評価されるともっと我々評価委員と考え方が違ってきてしまう。そのようなリスクを抑えるような制度設計をしていただきたい。自己評価を取り入れることは、評価委員会の限られた能力もあるので、流れとしてはいいのだろうと思う。
→自己評価の客観性というのは大事な問題で、自己評価をする際の基準としては、定義は明確であるか、客観的な記載となっているか、利害関係者を評価者としない仕組みとしているか、そのようなことを担保した仕組みになっていないといけないと考えている。分科会にも具体的にどういった仕組みを作ったのかも報告し、評価の仕組みが少しでも怪しければ、そもそも全体として結果も含めて受け入れられないという結論を頂くことも可能。自己評価のシステムを検討していただき、自己評価認証の判断をしていただければと考えている。頂いた指摘を踏まえ、できるだけ客観的な評価ができるように、しかも行政の特定の部門だけが偏った評価をして評価全体を矮小化することのないということにも努めて参りたい。

・フォーマットについて今日の議論を踏まえて修正していただくことになるのか。
→指摘を頂いたプロジェクトの箇所に「全体に」「総合的に」といったことを読めるような形に修正させていただきたいと思っている。

・自己評価に関しては、理論的にいえば問題はないのだけど、実際にそれができるのかという問題があると思われる。経済産業研究所は非常に大きな研究機関で、業績も沢山出てくるし、成果にある程度以上目を通すということは不可能に近く、そうなると自己評価におんぶしてしまうということになってしまう。自己評価をやっていただくのは大変結構だが、我々評価委員がどうやるのかが問われることとなる。

・外部の方々が自己評価し、それを分科会で評価することになるのか。
→一つ一つのプロジェクトのアカデミックな評価や政策インパクトについては外部の人の意見を取り入れた自己評価を実施する。そのようなものはこの評価委員会に対する参考意見として受け取っていただければいい。外部の人はこういう評価をしている、あるいは政策部門はこういう回答をしている、それらを踏まえて、一つ一つのプロジェクトごとの自己評価結果及び全体としての自己評価結果を評価委員会に報告させていただく。自己評価といえども最終的に評価をする権限はこの分科会にあるので、最終的には全体で一つの評価をこの分科会から頂く。ただしそのための参考となる情報を昨年までより網羅的に、かつシステマティックに提出できるようになる。全てのプロジェクトを一定のフォーマットの下で評価したものを材料として報告するというもの。
→分科会の場において限られた時間で委員の皆様に全ての業績・成果にお目通しいただくくことは事実上不可能であり、昨年度までは、いくつかの代表例を提示し、それをもって全体を評価せざるをえなかった。今年については、全ての研究活動について経済産業研究所で相当な手間暇をかけて、まずは個別プロジェクトごとの自己評価を行い、プロジェクトごとの事情や各クラスターにおける位置付けなどを加味した上で総合し、最終的に全体で一つの評価結果を出すこととしている。分科会においては、内輪評価になっていないか、ウェイト付けは正しいのか、基準はまともか、あるいは自己評価の根拠となっている研究所のアウトプットを見て自己評価結果は妥当かといった個別に目につくところを御指摘いただく。その上で自己評価の基準、手順や総合のやり方がよろしいというように御判断いただけるのであればその自己評価結果を認証していただく。このようなやり方を採用することによって、専門的で議論が多いもの、あるいはプロジェクトの熟度に差があるもの等ついての評価にあたり、昨年に比べて大きく進歩したのではないかと思っている。

・我々のこの場のために作られたというよりは、むしろ個々のプロジェクトを管理して政策形成へのインパクトなどをプロジェクトごとに評価するプロセスとしても自己評価が必要だという理解でよいか。成果進行基準を導入するということになっているが、もともと成果進行基準をとるというのは、それぞれの成果を出す人へのインセンティブにつながるということが最大のメリットで、そのために将来的には経済産業研究所の中でも活用されるという理解をしている。
→もともと親委員会の制度WGで自己評価を活用したらどうかという全体的な指摘が出た背景としては、各独立行政法人においては自らの中で仕事の進め方を考える上で、自己評価をやっているだろう、或いはやっているべきではないかという考え方があって、そうしたものを評価委員会でも活用するという指摘であった。その意味では、自己評価という活動は評価委員会のためだけではなく経済産業研究所の中でも活用されるだろうと考えている。

・経済産業研究所の執行責任者の自主性が本当に保たれるのか、評価に左右されて経済産業研究所の持つ自由闊達な動きが阻害されはしないか、そしてだんだんと活動が狭くなっていきはしないだろうか。そのようなことになってしまったら、独立行政法人というものが巷間いわれているように担当省庁の完全な掌握下に入ってしまうことになり、ほとんど意味が無くなってしまうという方向性になっていきはしないか懸念される。監査役が一番威張っている会社みたいなことで、社長は身動き取れなくなってしまう。これだったら組織の活性化、発展が生まれてこない気がする。あまりにも管理体制が強く出すぎていないだろうか。
→決して独立行政法人の個々のプロジェクトに対して行政庁が意見を採用させたい、あるいは意見を言わせるための制度として個別のプロジェクトの評価を導入するというところにそもそもの動機はない。評価委員が個別に評価するのはリソース的な面で厳しいので、その部分を自己評価で代行するというのがそもそもの動機であり、行政側が個々の研究を左右するということにはならないと思っている。一方で、経済産業研究所の独立性は保ちつつ、成果、アウトプットについては評価委員会できっちり評価をしていただく必要がある。自主性を持ってプロジェクトを選択して研究してもらうが、結果についての責任があり、結果については評価委員会には透明性をもって報告し、評価委員会で審議、判断をしていただくことになる。全くの自主性だけで事後的なチェックがないと逆に独立性の弊害が出てきかねない。

・自己評価というものが提案されてしまうと、きっちり評点となって提案されたものを我々委員が覆すというのは実際には大変難しい。自己評価をただ単に参考資料として提出されるのと提案されるのということの差はかなり大きい。提案されると我々が単なる認証機関になってしまうということは今までの行政のやり方では沢山あった。

・研究者が自主性を持って研究を行うことと、個々のプロジェクトに携わっている研究者のディシプリンについて、一方を立てたら一方が立たないということではないようなルールを作っていかねばならないということではないか。経済産業研究所の自主性が損なわれるようなことがあったら全く意味がないが、自主性というのは研究の内容の自主性であって、適当でいいという自由ではない。そのディシプリンのようなところをどうやってかけていくか。また、その時々の個々人がやろうとしているワークプログラムをみんなで検討して、どこまでがポリシーレレバレンシーがありどこまでが学術的に意味があるというものを共有する場を持っていれば自然と内部でディシプリンがかかってくる。自主性と自律性の両立をどうやって図るかが重要。

・自己評価の活用についてこの分科会でこういう議論があり、この分科会ではこう仕切るという方式が出ればそれを採用することができるのか、それとも親委員会からの指示でこうしなければならないという縛りがあるのか。
→それぞれの分科会が最終的に自己評価をどう活用して最後どう評価に活かすかは、分科会の判断に委ねられている。その意味では、自己評価が報告されてもそれが不満足な場合には、分科会が個別に補足的にこういうことを検討した方がいいのではないか、こういうところは評価し直した方がいいのではないかという指摘があれば、この分科会でできる。またやってみた上で制度の改善点を指摘を頂くことも可能。

・結局このフォーマットの中に自己評価というものが入れ込まれてしまっている。参考意見というのでもない。ここで自己評価に基づく事務局案の評価が入ってきているのは今まで無かったもの。全く無かったものでこれは我々評価委員が全てやっていた。この新しいフォーマットでは自己評価に基づく評価が入ってしまう。ということは我々は何だということになりかねない。
→もし必要であれば、個別の自己評価結果を参考として提出した上で、全体として総合として評価するのはこの評価委員会で議論していただくも可能ではある。いずれにしても評価委員会がA、Bをつける権限を持っているのであり、事務局が提案をするかどうかは本質的な部分ではない。


<中期目標期間評価に向けた今後の対応について>
 政策企画室・中富室長から概要を説明。特段の意見無し。


<役員給与規程及び役員退職手当規程の改正について>
 経済産業研究所・入江総務ディレクターから概要を説明。特段の意見無し。

以上
 

最終更新日:2004年10月4日
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