経済産業省
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独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第19回) 議事録

小野会長

ちょっと定刻より早いですけれども、珍しく皆さんおそろいですので、第19回独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会を開催いたします。

皆さん本当にお忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。きょうは議題が「経過報告」と「年度評価基準についての審議」ということで2件ございます。

審議に入ります前に新しく古城先生が委員に就任していただきましたので、一言ご挨拶をいただきたいと思います。

古城委員

東京大学大学院の総合評価研究科で国際政治を教えております古城と申します。よろしくお願いいたします。

大学も行政法人化して以来、度重なり評価を受けている立場ですけれども、今回は評価する側ということですので頑張ってやりたいと思います。よろしくお願いいたします。

小野会長

どうもありがとうございます。遠慮なく素人の発言大歓迎で、私もそれほど長くやっているわけではありません。小笠原先生が一番長いのですが、よろしくお願いいたします。

それでは審議に入りますが、本日の第1議題は、平成18年度の研究所の業務進捗状況についての報告です。お手元に資料がありますので、早速事務局から説明をお願いいたします。

高橋室長

説明に先立ちまして配付資料のご説明だけさせていただきます。

お手元に一覧をお配りしてございますけれども、それに沿いまして、まず議題1の方で1~4までの4点の資料、それから議題2の方で1~5までの5点の資料がそれぞれお手元に行っておるかと思います。それから参考資料といたしまして全部で6点ございます。

このすべてについて、本日詳細にご説明をするものではございませんけれども、まずお手元の資料だけご確認をいただきまして、もし不足があればお申しつけください。

今、会長からお話しいただきましたように、まず最初にRIETIから18年度の業務進捗状況について経過のご報告をいただきまして、2点目が、第2期中期目標期間における年度評価基準につきまして、第1期におけるご議論も踏まえまして修正というか結構大きく改めましたので、そこについてご紹介をいたしまして、あわせてご審議をいただきたいと思っております。

まことに恐縮でございますが、2つ目の議題を審議するときには経済産業研究所の方々にはご退席をお願いするということでございます。

それから議事録と議事要旨につきましては、運営規程の定めに基づきまして公開をさせていただくことになっておりますので、こちらの点も改めてお含みおきいただきたいと思います。

事務局からは以上でございます。

小野会長

ありがとうございました。

それでは、今の事務局のご説明の方向で進めさせていただきますけれども、第1議題の「18年度の業務進捗状況について」、経済産業研究所の及川理事長からお願いいたします。

及川理事長

及川でございます。本日はまことにありがとうございます。詳しいご報告は副所長の高原から申し上げますけれども、アウトラインだけお話しさせていただきます。

平成18年度は、ご案内のとおり第2次の5ヵ年計画というか中期計画の初年度でございまして、新しい計画の最大のポイントは4つのテーマ、基盤領域をいただいたということに特徴があったかと思います。18年度は初年度ということでございましたので、従来の蓄積を踏まえましてこの4つの基盤領域、そしてそれを支える、私ども「隣接領域」と称しておりますけれども、それについてどういう体系を組み立てていくかということに積極的に取り組んできた次第でございます。

おかげさまで体制については大体土台ができたかなという感じを私はもっておりますけれども、さはさりながらさらに設計を見直しそして補強していくというのが、これから向かう2年度ということではないかと思っているところでございます。

あわせまして、これらを支えるデータベースの構築も非常に大きな課題でございましたけれども、おかげさまで従来からありましたJIPデータベースがかなりいろいろな分野での使用が可能になるということで、大きなシンポジウム等を昨年度は開催させていただきました。初年度を飾るには一番いいスタートを、テーマとしてはできたのではないかなと思っております。

このデータベース等につきましては、おかげさまでEUあるいはアメリカ、カナダ等々も含む国際評価のできる全要素生産性を検討できるデータベースということになりまして、まさに現在政府の方で進めておられます日本の生産性、新経済成長戦略を支える土台の一つを提示することになりつつあるのではないかと思っております。

また、第一ドメインの役割であります、大きなバックグラウンドであります高齢化に関する大データベースの構築が、現在作業の真っ最中でございまして、これは何としても成功させなければいけないということで一橋大学との協力のもとに鋭意作業を進めていただいている状況でございます。

それから広報関係でございますけれども、シンポジウムあるいはウェブ等でございます。おかげさまで昨年度のシンポジウム、大体従来どおりのご評価をいただいている状況でございまして、比較的よい評価の中に昨年度は終了できたかなと思っております。

また、ウェブ、広報につきましても後ほど詳しいご説明を申し上げますけれども、職員からのいろいろなアイデア等を取り入れながらわかりやすい広報に心がけるということをやってまいりました。まだまだ不十分かとも思いますが、それなりの新しい基軸が打ち出せたのではないかと思っております。

それからご報告の一つは、第2期になるべく多くのネットワークをつくりたいと思っておりまして、昨年度は経済産業省のバックアップのもとに中国の国務院との間に覚書を結びまして組織間におきます協力関係を構築いたしました。こういったものを踏まえて今年度、第2年度からもさらに欧米の国々とそういった関係が築ければいいなと考えているところでございます。

最後にマネジメント関係でございますけれども、これについては、現在いろいろな集計をして決算的な作業をしているところでございますが、1点だけご報告申し上げておきますと、平成18年度ではございませんが、17年度までの5年間終了いたしましたので、ここで初めて私ども会計検査を受けたところでございます。現在、その検査結果を踏まえまして検査院の方といろいろなやり取りをしております。今のところ特に深刻な問題を指摘いただいているというわけではございませんけれども、幾つかのご指摘をいただいております。ある段階で当然ご報告をさせていただきたいと思っておりますが、現在はやっている最中でございますので、本日のところはそういうことがございますという点だけご報告をさせていただければと思います。

以上でございます。どうぞよろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

それでは高原からご説明を申し上げます。

高原副所長

副所長の高原でございます。

それでは、私どもの研究所の「18年度の業務進捗状況について」ということで、18年度についてどういう試みをしたか等を中心にお話を申し上げたいと思います。資料を幾つかお配りさせていただいておりますけれども、1-1という項目を並べたような資料がございますけれども、これ沿って私がいただいた時間は20分ぐらいですので主なところをお話し申し上げて、後はご質問にお答えする形で補足をさせていただこうと思っております。

1-1をみていただくと5つのポイントに分けて書いてございますけれども、まず第1番目、「政策立案に寄与する研究プロジェクトの立ち上げ・進展」ということであります。

これは、まさに私どもの研究所の最大の目的でありまして、政策立案にいかに寄与していくかということでございますけれども、冒頭に理事長から少しお話し申し上げましたが、現在進展中の研究プロジェクトで世の中の政策立案に大きく影響を与えるのではないかということで、これは私どもの言葉で語るよりまず「経済教室」をみていただいた方がいいと思いますが、1-1-2に、理事長が申し上げた「社会保障制度の再設計」ということで「世界標準のデータ整備を」という題で「経済教室」に載っておりますけれども、これはHRSといってhealth and retirement study、それぞれの個人が社会保障を受けたときにどういう行動に出るかというパネルデータを整備するという試みであります。これを、例えばこれからの社会保障への国民負担はふえるだけではないかと観念されているわけですけれども、もしかしたらある一方の社会保障をふやすと場合によってはどこかの支出が減るかもしれないといったような議論がありまして、これはアメリカではミシガン大学を中心に、こういった研究経過を援用してでないと新しい政策を打ち出してはいけないという議論になっています。これを遅ればせながら日本でも始めたということでございます。

1-1-3では、まさに今生産性の議論が非常に大きな取り上げられ方をしているところで、左下の枠のところ、1995年~2004年まで、これは国際的な標準で日本の生産性の伸び率が一体どのぐらいに位置するのかといったような研究成果が出ております。

これは、たまたま昨日でございますけれども、この「経済教室」に出たら大変な反響がありまして、BBLでも、ここにお書きになった学習院大学の宮川教授と一橋大学の深尾先生と2人でBBLをやっていただきました。非常に熱心な聴衆の方が100人以上来ておられました。

そういったことで政策へのバックグラウンドをつくっていきたいと思っております。

この並びでございますけれども、次の1-1-4ページをみていただきますと、今までの実務研究というのは、どちらかというとアカデミックにも非常に高いレベルでなくてはいけないということで、ともすれば持ち込み的な研究も相当あったわけでございますけれども、やはり政策の部局にいる人間がこういう政策領域での議論が必要だということは、実は政府の人間はわかっているわけです。他方で政府の人間は、今どちらかというと政治主導の行政の中で、短時間にその成果を求められるような、国民にわかりやすい行政手段を打ち出す、施策を打ち出すことに追われておりまして、しかし、長期的にはやはりやっておかなくてはいけないことがいっぱいあるだろうということで、例えば成功例は会社法の改正だったわけですが、あれは、例えば実際に現代会社法の制定に至るまで10年ぐらいの期間があったわけです。

上からみていくと「労働市場改革」として労働法制の改革だとか、これは格差の議論などももちろん含んでいますし、それから「インセンティブ構造としての企業法」というのは、会社法だけではなく、例えば証券取引法、倒産法あるいは税制だとか、そういったところを一気通貫に同じところから見直して再整理をしてみる必要があるのではないかといったような議論、それから「大学改革」、これはご案内のとおり、最近新聞にも出ておりましたけれども、いわゆる研究主体としての大学ではなくて教育主体としてどうなのだろうか。大学改革というのは、これはもとは通産省が言いだしたことではありますけれども、大学が法人化されたことでそれ以上の議論はしていなかったということもあって、そこの議論をきちんとやるといったようなこと。

あるいはちょっと飛んで「地域経済」の問題ですとか、地域経済の実態は本当はどうなっているのだろうかとか、産業連鎖はどうなっているのだろうかとか、そういった研究。それから「地球温暖化対策」についても、現場にいると環境税を入れるか入れないかという軸だけで議論がされやすいところもあるとか、こういったものを議論するということで、今そういうプロジェクトをそれぞれ立ち上げをしておるところであります。一々先生方の名前は挙げませんけれども、大変有力な先生方に参加していただいております。

資料1-1の最初に戻っていただきますけれども、「研究プロジェクトの管理体制の強化」ということで、これは特に第2次中期計画では、派手派手しくはありませんけれども私どもが一番もって瞑すべしというか、ちゃんとプロジェクトの研究管理をやっていかなければいけないということでございます。

そして、「2.研究プロジェクトの管理体制の強化」の最初に書いてございますけれども、「基盤政策研究領域」、これは先ほど理事長が申し上げましたドメインという形で主に宿題というか研究領域というのを、少子高齢化あるいはイノベーション、東アジアグローバル化等々ということで立てさせていただいたわけでございますけれども、その研究領域ごとに研究主幹を新たに任命させていただきまして、これは具体的に名前を申し上げますが、少子高齢化あるいはマクロ経済政策では東大の吉川洋先生、イノベーションでは一橋大学の長岡先生、それからグローバル化あるいは東アジアということでは京都大学に今度移られましたけれども若杉先生といった先生方にアカデミックス的な観点から研究のご指導をしていただく体制を整えたところであります。

それから「BSWS」と書いておりますけれども、研究立ち上げのときのブレーンストーンミングワークショップとか中間報告、DP検討会といったようなプロセスが、おかげさまで完全に定着をいたしまして、それぞれに本省の参加も得ながら議論をして研究を進めていくということにしております。

それから「本省との連携強化」、これはまた当然のことでございますけれども、私どもと産政局なり、あるいは通商政策局と定期的に研究内容について議論をし、こういう政策が求められているのではないかという話をこちらからもするし先方からももちろんするということで連携強化を図っておるところでございます。

駆け足で恐縮ですけれども、3番目の「国際ネットワークの展開」ということで、実は「国際ネットワークの展開」という言葉自体は古い言葉ですけれども、意外にやってみると難しいところがあって、というのは、私どもの研究所はインハウスに研究者が十数名おるわけでございますけれども、研究の主体は、やはりファカルティフェローということで一線の研究者の方ばかりですけれども、外部におられる研究者の方々に、RIETIを中心とした場に来ていただいて研究をしていただくということでございまして、研究所としての国際協力をどのように進めていくかというのは悩ましいところがあるわけでございます。

一つは、研究所同士ということでは、DRCという中国の国務院の下にある発展研究中心と、昨年の9月に覚書(MOU)を結びまして定期的に相互の交流を図っていこうということです。これも、中国との場合、作業としてもやや友好条約的に終わることが多いのですけれども、例えば今どういうことをしているかというと、MOUをベースにしながら、中国と日本の企業がどのように直接投資や技術開発で絡み合っているのかといったようなことで、中国のマイクロデータをこの協定をベースに入手して研究をしていこうではないかということを、今苦戦はしていますけれども、実質的な中身をやろうということでやっておりますし、先ほど申し上げた協定の締結自体は昨年の9月ですけれども、12月には私どもの専門家がDRCに、例えばイノベーションの関係ですとか、あるいは社会保障は今一体どうなっていこうとしているのかということが、中国としても今大変な問題ですけれども、その専門家を北京に連れていきまして丸一日セミナーを先方でさせていただきました。

それから台湾とも、経済研究院と17年度に覚書をしましたけれども、昨年の2月と12月に、それぞれの産業構造がどのように関係しているのかといったようなことで、これは吉冨所長が、例えば台湾にRIETIの関係の先生方全部で4人と行かせていただいて、それでセミナーを開き研究協力をするというような動きをしております。

これがアジアでございますけれども、アメリカのいろいろなシンクタンクあるいはハーバード大学とも研究交流を進めようということで、私どものディレクターが、きょうは彼はロンドンでヨーロッパとの関係をできないかということで出張しておりますけれども、ハーバードでもリエゾンの方をお願いをし、あるいはまたビジネスの方で、こちらにジャパンセンターがありますので、そこと連絡を取りながら共同研究ができるかどうかということを今模索しているところであります。

それから次は「シンポジウム・国際ワークショップ等の充実」と書いてございますけれども、資料1-4で、1-4-3の後ろから2ページ目の1-4-3-2、これが私どもが18年度に開催させていただきましたいわゆるシンポジウムという大規模なものと、それからワークショップといってクローズドで海外の研究者、内外合わせて全体で20人~30人を呼んで研究交流をさせていただいたリストでございます。

シンポジウムですと、これは新しい方から並べてございますけれども、一番上に書いてありますのが「RIETI政策シンポジウム急増するFTAの意義と課題」、これはアメリカ、韓国、ヨーロッパ等々の研究者に来ていただいて、FTAのそれぞれの評価をする、点数をつけるといったような大胆な試みですけれども、早稲田大学の浦田先生が全体のチェアをされて1日半にわたる大規模なシンポジウムをさせていただきました。

そのシンポジウムだけさっとご紹介いたしますと、一つ置いて「メタナショナル経営とグローバルイノベーション-液晶産業の革新戦略-」、これは、研究資源は国内に置いた方がいいのか国際的な共同研究がいいのかとか、これもこの15年ぐらいずっと議論をしている課題でございますけれども、特に液晶産業に絞って慶応大学の浅川先生、これまた欧米ないし韓国の先生方をご招待申し上げてシンポジウムを開催させていただきました。

そのほかにシンポジウムだけ下の方でみていただくと、OECD東京政策フォーラムで「グローバル経済における先進国の役割」、これはOECDの新しい事務局長にお越しいただいたり、あるいは下から3番目ですけれども、先ほどから何回か出ております「全要素生産性向上の源泉と日本の潜在的成長率」ということで、これはハーバードのジョルゲンソン先生にお越しいただいてシンポジウムを開催させていただきました。

ただ、ここで私申し上げたかったのは、そういう大規模なシンポジウム以外にもワークショップということで、上から5番目、12月23日、これは年末ぎりぎりですけれども、伊藤隆敏先生とアジアの地域通貨問題について議論をさせていただきました。また今度伊藤隆敏先生の関係で、6月にアジア開発銀行の研究所と共同シンポジウムを開かせていただくことになっております。

こういうワークショップで議論したことを題材、素材にしながらシンポジウムという形でまたそれを広く開花させていきたいと考えておりますので、ワークショップにつきましてもぜひご関心をもっていただきたくご紹介をさせていただきました。

それから、5つのテーマのうちの4番目「通商産業政策史の編纂事業の開始」というのが、18年度からの事業で大変大きくございます。資料1-1の1-1-5「通商産業政策史(第2期)の編纂について」でございます。

前回は1945年、ちょうど戦後から1979年までの第1次の「通商産業政策史」の編纂をしたわけですけれども、1980年~2000年まで、これは通商産業省であったころ、最後のところまでですけれども、その歴史を編纂するということで、当時は私どもの前身といいますか通商産業研究所という通産省の内部の組織でやらせていただいたのですけれども、今度は私ども独立行政法人としての経済産業研究所で、やや本省から離れた立場で、客観的な事実の記録のみならず分析あるいは評価的視点も織り込みながら、外部の先生に委託を申し上げて、流通政策とか産業政策とかエネルギー政策とか政策ごとに全体の評価を入れて5ヵ年計画で、つまり第2次の5ヵ年計画にあわせて政策史を編纂をさせていただくということでございます。

今第1段階として、次官等々から話を聞いてこれを整理をし、実際的にもスタートさせていただいたところでございます。これにつきましてもご質問があれば、宮本ディレクターがおりますので後で補足をさせていただきたいと思っております。

最後に、「5.わかりやすい言葉で国民に知の門戸を開放」と書いてございますけれども、これでちょっとお話しをさせていただきたいと思いますのは、それぞれの先生方の机の上にお配りをしておりますけれども、カラーの印刷物、緑色の表紙のものです。

私自身もDPをみても難しくて、数式が出て何かわからなくてすぐ閉じてしまうこともありますけれども、しかしそれが含意することを平易に伝える必要性はあるだろうということで、これは職員から、こういうことをやったらいいのではないかという提案から出てきたものですけれども、5つの論文についてそれぞれの先生方に、日本経済新聞の記者を経験されたような方にインタビューをしていただいて、それでそのインタビューで、この研究というのは、数式とか難しいことは別にして、こういう政策的含意があるということを引き出していただいて、そしてそれをこの印刷物にしてお配りさせていただいたものであります。

これは大変好評というか、DPは見る気がしなかった、難しかったといっている人が結構おられるわけですけれども、そういう方に、いろいろな政策的含意、それから研究のモチーフみたいなものを知っていただくために、できればこの5つだけに限らず今後も続けていきたいと考えております。これが「リサーチダイジェストの発行」です。

それから「ウェブ政策対談の開始」と書いてございますけれども、これもまさに職員のアイデアから出てきたものですけれども、先ほどから見ていただいている資料1-1の後ろの方にありますが、1-1-9ページに「RIETI政策対談」というのがあります。

これは、アカデミズムにおられる、つまり私どものファカルティフェローの方と、それから経済産業省の審議官クラス、次長クラスの方に、WTOの関係についてどのように考えているのかということを直接インタビューして役人の方が答えるという形で政策を紹介する。これはRIETIの研究とは少しアレするかもしれないですけれども、こういった形で先生方に直接インタビューしていただいて行政当局者に答えてもらうというようなことを始めておりまして、これをウェブに載せております。これは第2回もすぐに発表されると思いますけれども、こういった取り組みを18年度は始めたということをご報告をさせていただきます。

その他幾つか新しい試みはございますけれども、きょうはとりあえず進捗状況ということで中間的なことのご報告をさせていただきました。駆け足で恐縮でございますが、以上でございます。

小野会長

事務局からご報告をいただきましたけれども、たくさんやったということ、いろいろ工夫してこういうことをやりましたということがたくさん出てきていますので、それを追いかけていくと全部術中にはまりますから、逆に何かできていないことみたいなことをご質問いただいたり、あるいはだれをユーザーに、だれをお客様にしてこういうことをやっているのかとか、あるいは国際比較みたいなことも先進国と後進国とどのレベルを求めていくのかみたいな、そのような視点でいろいろご質問していただいたらいいのではないかと思います。

言い出しっぺで、私から何かできていないことということで、基盤研究と隣接基礎研究という分け方を前回もしていただいたのですけれども、設立のときに、中身はよくわからないですけれども自由な研究を半分ぐらいはやりましょうみたいなことで実は設立されて、それがだんだんと経済産業省の目の届くプロジェクトをやってよ、というような意見が出てきて、自由な研究が少し欠けているのではないかということをいわれる先生方もおられたので、そういう意味で、先ほどいいました何かできていないこと、本当はやりたかったのだけれども、もうちょっとこういうことができていないのよね、というようなことでご説明いただくことがありましたら、高原さん、お願いしていいですか。

高原副所長

できていないことをいってお時間をいただくと、これまた2時間でも3時間でも言いっぱなしなぐらいありますけれども、きょう私があえて申し上げたことは、まだこれはトライの途中です。できていないことの裏返しということで、例えば政策領域と関係しているところができていなかったことが、その政策のニーズとしてはあるけれども、それに対応する研究というのが、これは先生方も、大変失礼ながらそれぞれの分野でも本当に専門的な議論をしておられるので、政策への反映ということでは、余りうまくいっておられないということは、よく私もお話を伺いました。

私どもも、経済産業研究所ができたとき、あるいは今もそうですけれども、アカデミックにすごく水準の高いものをちゃんとやろうという要請が一方にあるので、その要請をすごく強く考えると、私どもも余り口を出さずにそれぞれに研究としては非常にレベルの高いものになりますが、政策ニーズの観点からも、なるべく近づけていこうという努力をしています。

先ほど1-1-4でみていただいた幾つかの項目がございますが、私が、これをもし成果としてお話しをしたのだとすれば、私はきょうは宣伝じみてお話をするということに忠実であり過ぎたので、これは実はトライの途中であります。例えば「労働市場改革」ですと、労働経済の先生と労働法学の先生と、その先生方が今集まってやっていただいているので、どういう形の論文になっていくかということは実は余り予想できていません。例えば労働法学の先生は、労働組合法はこういう法律で条文はこうなっているということを解説されるし、労働経済学の方は、例えば格差はこうなっているのだということを分析をされる。そこを今トライしている、チャレンジをしているところで、これがうまくいくかどうかは、実はまだわからないところがあります。

それから、この分野以外にも、例えば他省庁のことももちろん積極的にやらせていただかなくてはいけないと思っていますので、農業だとか漁業だとか、そういったことについてもトライをしていきたい。ただし、役所からの呪縛というのは余りそこはなくて、その面においては自由な研究はできているということではないかと思います。

小野会長

ありがとうございました。

言い出しっぺで一言いいましたので、どうぞ先生方、ご疑問の点をいってください。

小笠原委員

では2番バッターとして、私もテーマとかをずっと拝見している中で、今回中期計画の初年度ということで、今までのものを踏襲したものでない、しかも各分野でアカデミズムの専門でいらっしゃる先生方の中でも、非常に意欲的に取り組んでいらっしゃるというものが、隣接も含めた中でどういったものがあるのかというかというあたりは、何か確実なヒットをコツンコツンと打つのと、ある意味ではちょっと外してもいいけれどもこれは意欲的に取り組んでいくんだというようなテーマがもしあれば教えていただいて、それでなおかつそれは当然期をまたいで経過的にやっていかれるようなことだと思いますので、そのあたりをちょっと教えていただければと思います。

高原副所長

例えば新規プロジェクトで当たるか外れるかわからないといったもので、きょうお配りした資料1-1の中で1-1-4、参考3のところですけれども、「インセンティブ構造としての企業法」とございますが、これはすごく難しくて、例えば税法と会社法というのは、通常の場合、別々に我々は議論しています。役所の担当部局も違うし政府の中の決定過程も違うので、それから何より歴史的に違うところがあって、これをあわせて本当に議論ができるのだろうかと。

ここは今どういう形でやっているかというと、会社法の先生方、それから税法の先生方、これには財政総研の所長をやっておられた方にも入っていただいていますけれども、そういう先生方のほかに、例えば個別の企業の名前で恐縮ですけれどもトーマツさんとか、そういう例えば企業の債権サービス、そういったところの先生方に入っていただいて、これはこの前第1回をやらせていただきましたけれども、そういう実務界の方にも相当入っていただいています。

それで、「会社法と税法がずれてこんなに困っている」というところをいっておられて、「それはお困りでしょうね」とか何かいっておられましたけれども、そういったような議論が本当に企業法という関係で、「エンタープライズロー」という言葉をつかっておられますけれども、機能的にうまくあわせていけるのかというのは、これは本当に大げさにいうと明治以来のことになるので最低2年かかっています。

実はアメリカでもこういう議論が始まっているらしくて、何人かのアメリカの先生方で、これは実は俺たちもやろうと思っているという議論が出てきていまして、アメリカでも悩んでいるということがわかって安心するような心配するような話しですけれども、これはもしかしたら大きく化けるかもしれません。これが一番この中では難しいものの一つだろうと思います。例を一つだけ挙げさせていただきました。

小笠原委員

これは私も隣接しているのですけれども、そういった一定のアウトプットが出て、それを政策に反映したいといった場合には、これはぶつけるところが他省庁がむしろ多いですね。

高原副所長

多いです。経済産業省ももちろんありますけれども、法務省と、それから多分金融庁が大きく絡んでくるかもしれません。それから租税当局、主税局、そのような広がりになると思います。それから、これは労働市場改革とは別の意味で、労働法制がすごくかかわってくるので場合によっては厚生労働省がかかわってくると思います。

小笠原委員

なるほど。こういう場合、例えば年度末に政策反映しているかどうかということを本省の方にアンケートをとったりとかというようなことを、今まで「満足度」という形でやってくだっさっていたと思いますが、こういう場合、その評価を我々が検証するときの客観的な方法、これはどのようなものをお考えですか。

高原副所長

多分評価をされる方も、本省の方たちもまだ迷われるぐらいのレベルだと思います。

小笠原委員

そうですよね。本省ではこういう取り組みはされていらっしゃいますか。

高原副所長

していませんね。私がしていないといってはいけないですけれども。

小笠原委員

そうですか。

小野会長

やはり縦割り行政だから横をとらえるのは非常に難しいですよね。この問題も、例えば国内企業がお客さんですか、外資の人にとってインセンティブを含めて有利な企業法にするのですか、国内の中小企業を対象にするのですかによって税の問題とか組合の問題とかというのは視点がかわりますので、どこのあたりをねらってくるのかというのは非常に難しいですよね。

ですから、そういう意味で国際比較といいますか、アメリカはこの辺まで来ているとか、ヨーロッパはこうだとかという中で落としどころをつかまえていかないと、日本の企業だけを守ろうとするじゃないですか。日本に対する投資は少ないねと、だけれども、鉄鋼業を外国の会社が買い取ってしまう。そうすると投資になるわけだから、たくさんの外国の会社が日本に投資しましたとデータとしては出てくるわけですよね。それがいいのかという議論も、また別にあるんですね。

ですから、この落としどころといいますか、お客さんをどこにみるかによって評価がいろいろ違ってくる。それだけ研究という世界は幅広に、ケーススタディとしては10個ぐらいのケーススタディをやっておかないとお客さんのニーズにこたえられないのではないかと。それが中立性というコンセプトだと思いますので、今いわれたような横串をなるべく刺してもらう、縦系列の行政に対して横串を刺してもらう機能というのは非常にうれしいですよね。

小笠原委員

そうですね。

小野会長

例えばこの前、温家宝さんが日本に来て経団連の昼食の挨拶のときに、外資と内資を分けないことにしましたと。今まで外資には15%の所得税をかけていた。内資には33%の税をかけていましたと。これを来年の1月から統合しますと。幾らに統合するかというと25に統合するということです。それは国際水準からみてどうですかというと、シンガポールは20だとか、そういう水準の中でみると、25に上げるのだけれども、外資は15から25になるのだけれどもそれほど高くはないでしょうとか、そういう説明のされ方をすると、まあしょうがないかというふうになるわけですよ。だから、そういう意味で上手な意見を集めてくるためのやり方というのが必要だと思いますね。

小笠原委員

なるほど。

小野会長

古城先生どうぞ。

古城委員

本当にまだ素人ですけれども、お伺いしたいのは、「国際ネットワークの展開」というところで、これは今日本はどこも、大学を初めとして「国際ネットワーク」ということをいうのですけれども、ネットワークはあった方がないよりはいいとは思いますけれども、やり方は非常に難しいと思います。この研究所としてどういうネットワークの展開を考えられているのかということをお伺いしたいと思います。

高原副所長

既存で比較的できているところと全く自信のないところと2つに分かれます。既存のできているところは、これはアジアを中心として、先ほど中国の例、台湾の例等を申し上げましたが、このほかにもNEAT(network of eastAsia think tank)というのがございまして、そこに私ども参加させていただいておりますけれども、これは、やや表面の組織と組織とのつながりみたいなところがあります。

後者の自信がない方ですけれども、例えばアメリカでも我々通商摩擦を経験した時は、誰でも勉強しないといけないし、アメリカ人もすごく日本に興味をもち日本の秘密は何だろうと考える。今の状況は、ご案内のとおりワシントンもみんな中国を見ているという状況です。ヨーロッパも基本的に中国やインドを見ています。そういう状況の中で、やはりアカデミズムの中でも日本に対する興味が少し減ってきているところもある。そういう全体とすれば逆風の中で、先ほど申し上げたようにファカルティフェローというのは外側におられて、RIETIとしての国際的なネットワークの展開とは一体何だろうかというのは、これは本当にケース・バイ・ケースにやっていくしかないと私は思っています。

先ほど小野会長からご指摘がありましたけれども、例えばエンタープライズローをやる時も、これは1ヵ月に1回研究会をやりますけれども、そのうちの2ヵ月に1回は必ずアメリカから来ていただいてディスカッションをする。内外で無差別的な議論をしていこうではないかと。その先生方ともネットワークをつくってメールで、英語で今どういう研究が進んでいるのかということをやり取りをしながらやっていこうではないかというように、それぞれ各論ごとにやっていこうと思っております。

それから、例えばハーバードとの関係をちょっと申し上げましたけれども、学者でどういう人がいるかというのは、外部におられるファカルティフェローの先生方はネットワークがあるわけです。ですので、RIETIとしてどういうネットワークを持つというのは、これまた別の問題なわけです。場合によったら余計なことで、多々ますます弁ずの世界に陥る可能性もあります。

そういう意味で、今私どもはリエゾンのような方をお願いをして、例えば中国との関係を含めて日本の研究をするような人間がいるから、それをRIETIで一度受け取ってそのファカルティフェローの方にご紹介をするとか、そういうサブスタンスがあった上で何か研究協力ができるかどうかをアシストしていくということでネットワークをつくっていこうというのが今の感じで、個人に終わってもいけないし、それから組織としてのネットワークというのは中身のないものに終わりがちなので、サブスタンスと結びつけて、そういうものを国際的なネットワークに広げていくということを個別ごとにやっていこうと考えております。

お答えになっているかどうかわかりませんけれども、そういう意味で非常に難しいけれども、ちょっとサボるとやはり国内的な議論に陥ってしまうところがあるので、そこを何とか改善をしたいと思っております。

小野会長

私がお答えするのもおかしいですが、『Research Digest』の1ページに浅川先生が書いておられる一つの例で「メタナショナル経営論からみた日本企業の課題グローバルR&Dマネジメントを中心に」というのがありますね。これの3ページの左側中段に「自国本意、自前主義に傾きがちな日本」というタイトルがありますが、日本の経営というのは、どうしてもこういう性格をもちます。これを、今の時代は地球が小さくなっていますから、いろいろなお金があちこちから入ってくるわけですよね。そうすると、研究も製造も少し視点をかえてみていかなければいけないというニーズが非常に強い。ただ、大半の人たちは、ぬくぬくとしていた方が楽ですから、こういう自前主義でいいというわけですよ。ところが、世の中はどうもそうではない方向に走っているような気がしていまして、それを何とかつかまえようつかまえようとする努力が企業家としても必要です。

そういう意味で「国際化、国際比較」ということを、しょっちゅう口にしますけれども、なるべく知らないことをたくさんバランスよく教えてほしい。そうでないと抜かれてしまうおそれがある。それがある意味では日本のこの15年間の停滞であったかもしれないし、あるいは生産性を低いところにとどめてしまっているところが、特にサービス産業などはある。それをもっと指標をたくさん前に置いてもらってやる必要がある。そういう意味では中国との比較とかアメリカとの比較とかヨーロッパとの比較というのは、大変貴重な情報源にこれからなってくると思いますね。

例えば財政赤字の問題なども、人口は減ってくるけれども高齢者の割合は増えていくわけですよね。経済成長2%で成長していますけれども、老人の比率は4%で増えていくわけです。そうすると、どんなに国の経済が発展していっても2%は福利厚生、年金保険の費用は膨れ上がってしまう。これでは財政が赤字になるのは決まっている。

なぜ年寄りがそんなに病院に行くのかと。欧米との比率をみると倍以上が病院に行っているわけですよ。病院に行くよりしょうがないから病院に行っているとは思いますが、いろいろな保険の制度があるのかもしれないけれども、どうも世界じゅうからみると、やや小さいことで行き過ぎているのではないかとか、そういう比較観みたいなものがあってくれると目から鱗というようなことになってくると思います。

研究機関というのは、そういうことを、こういうことがあるよということをなるべくいってもらえると、我々からみると使い勝手がいいということになる。そういうふうに思いますので、そういう意味では国際比較には非常に力を入れてほしいなと思います。

及川理事長

ありがとうございます。

私自身は、実はまだ必ずしもイメージがあるわけではありませんが、どうしてもやらざるを得ないなと思っているHRSのデータベースとかJIPをやっていく中で、先ほども申し上げましたようにJIPはおかげさまでEUのイニシアティブのもとに国際標準的な生産性の計算方法というか統計のとり方等にまでこれたわけで、そこまでいきますと一種のネットワークで、お互いにそのデータをどう使い、どう分析するかというところまで来れているわけであります。

それからHRSはアメリカのミシガン大学が中心となり、これまたさまざまな国、特にEU、韓国、中国、タイまで広まっておりますけれども、こういう形でどういう取り方をし、あるいは国によって文化、風土の違い等々から、これはとってもしょうがないとか、逆にこれはとらなければいけないとかというのは違いが出てくるわけでありまして、今小野会長がおっしゃいましたように、まさに国際比較をすることでネットワーク的につながることによって、それが非常にできやすくなってくるという点がございます。

ですから、今のところはプロジェクト単位であり、特にデータベース等については徐々につながってきていると思います。ただ問題は、今おっしゃいましたように新しい問題意識、新しいものに対する意識が個々の先生方のところにあると思いますけれども、組織としてそれをテーマとして組み上げていくにはどういう形でその情報をキャッチしていくかというのが全く今はないというところが問題意識でございます。ただ、その方法論はまだ模索せざるを得ないと思っております。

小笠原委員

専門のフェローの方々からひらめきとかそういうものが生まれるのは、同時性があるというか、何か一つのテーマについて一緒に話し合っているうちに「おっ、それいいね」みたいなところというのが、これはアカデミズムではないところでも日常的なところでも知恵としてよく出てくるようなことだと思いますが、そういう場というのは、こういった公的な場以外のインフォーマルなところ、そういうものを設けるような場の提供とかというのはやっていらっしゃいますか。

高原副所長

1-1-4、これに集中してお話しした方がわかりやすいと思いますので申し上げると、これは実はRIETIの論文という形で出てくる少し前の段階です。まだインキュベートしている段階です。だから、まさにここに、例えば3番目の「スタートアップ」だと、日本はスタートアップの議論というのは、私が知っているだけで15年ぐらいクラスターの議論をしていますけれども、何でうまくいかないのだろうとみんな思っているわけです。ファンドをつくれば余る、官制のファンドをつくれば余るというようなことをずっと繰り返しているわけですけれども、やはり労働の流動性の問題かもしれなくて、そういうところを議論をして、小笠原委員の問題意識があるかどうかわかりませんけれども、インフォーマルなものとしてやっていって、そこに先ほどからご指摘があるような、例えば海外の人に日本はこう見えるぞという議論を、国際ワークショップというのはまさにその場ですけれども、そういう形で進めていきたいと思っていまして、ちょっとDPになるまで、若干ワンクッションあって、増やせればいいなと思っているということでございます。

及川理事長

彼がいっているのは、その試みの一つだと私も思っています。ただ、小笠原委員のおっしゃるのは、多分もうちょっと広く、何か生物学と経済学を使ってという感じ。

小笠原委員

統合的な感じですね。

及川理事長

多分そういうイメージもお持ちだろうと思います。私どものちょっと弱いところは、そういうリンケージでは国内でも自然科学の分野の方達とのというのは必ずしもない。それから産業界とのおつき合いも実は余りない。そこは、個々の研究テーマで、例えば先ほどの浅川先生が液晶の方たちとやっておられるのはあります。ただ、それを出会いのプラザ的な形で何かするというのは、まだそういう機能はうちではやや事務的に難しい点がありましてやっておりませんが、ある意味ではそれがBBLです。

BBLでいろいろな講演をやっていますけれども、BBL以上のものが今のところはないという状況です。

小野会長

それは、経済産業施策としてお客様は非常に無視されています。例えば参考4に「通商産業政策史」とあって編集の仕方が書いてあるでしょう。それはみんな通産省の中のニーズです。この通産省の歴史をだれが見るのか、だれが使うのか。これは通産省で働いていた人が、ああいうこともやった、こういうこともやった、これはよかったね、あれは足りてなかったねというのはいいのですが、お客さんからみた通産の歴史、例えば業種別でもいいし、あるいは部局別でもいいですけれども、あるいは中小企業の人からみた政策史というのはどうなのだろうかとか、その本を利用する側の視点をどこかに入れておいてほしいわけです。

勝手なことをいって済みません。

宮本通商産業政策史編纂ディレクター

資料1-1-6ですが、まさに今のようなご指摘を踏まえて、ちょっと違う視点で書き直してみようというのが今回の政策史です。

1.の(1)と(2)、これが、ユーザーが2人いますということですが、(1)では、まさに国民、国民という言葉づかいがけしからんというご議論もあるかと思いますけれども、我々の内部の資料ではなくて世の中の方に、一体政府とは、一体中央とは、一体通産省とはどういう役割を果たすべきであったのだろうかということの検討の資料を提供することを今回の政策史の第一の目標にしております。

もちろん(2)で、今後経済産業省を担う若手に過去のことを教えるというのはありますけれども、(1)の世の中に政府の役割、通産省の役割、評価、分析、そういったものをお出ししようとするのが、実は今回の政策史の新基軸でございまして、おっしゃるような趣旨で今回はつくりたいと思います。

小野会長

期待していますので、ぜひお願いします。

少し時間を超過してRIETIの実情のお話、進行状態のお話を伺いました。ご質問があればしていただいてもいいのですが、時間の関係では、この辺で第1議題を終了させていただいて第2議題の方に移りたいと思いますが、よろしいですか。

(「異議なし」の声あり)

ということで、ありがとうございました。

(経済産業研究所退室)

小野会長

それでは第2議題に移らせていただきまして、評価基準についてのご説明、これは政策評価広報課からお願いします。

森課長補佐

政策評価広報課の森と申します。よろしくお願いします。

18年度の業務実績評価の評価委員会での方針についてご説明させていただきます。

実は昨年度の7月に各分科会、部会でご審議いただいたものを評価委員会の場で審議をしたところ、各分科会、部会でそれぞれの法人の業務特性に応じて評価基準を設定しているため、若干ばらつきというか、もちろん業務の特性を踏まえた評価基準、あくまで分科会、部会の先生方にどういう評価をしていただくのかということを過去にご議論をいただいた上で部会、分科会の基準というのを設定していただいていたのだと思いますけれども、それを横で、それぞれどういう評価の方法が望ましいのかという検証を、それは私どもの責任でもありますけれども、そういう努力が余りなかったということで、17年度の夏にいろいろ委員の先生方からご意見をいただきまして、秋に懇談会という形で、その評価のあり方について評価委員会の先生方にご議論をいただいた上で、資料参考1でございますけれども、評価委員会として共通ルールというか統一的な方針として業務実績評価の基本方針というものを取りまとめさせていただきました。

この中身につきましては、原則としては、それまで積み重ねてきた各分科会、部会の基準をベースにしたものであります。ただ、一部法人については、もともと3段階の評価であったところを、さらにその評価を精緻に行っていただくという観点から5段階に直していただくということで、幾つか変更がございまして、きょうご説明させていただきたいのは、1枚めくっていただいて、1.の(3)の(ニ)で、特記事項として評価委員会で特出しで評価を実施させていただきたいと思っておるものが2点ございます。

1つは、「一般競争入札の範囲の再検討等、適正な契約形態の選択が行われているか」ということでございます。

これにつきましては、独立行政法人も運営交付金という形で国民の税金で運営をしておるわけでございまして、随意契約については国民の目からかなり厳しい目でみられておりますので、あくまで独立行政法人ですので、それぞれの法人の業務に応じた契約形態というのがあるのだと思いますが、そこは各独法で会計規程を整備するなり、もちろん適切な契約形態に努めていらっしゃると思いますので、そういったものを事後的に評価委員会の場でも評価させていただきたいということでございまして、部会、分科会におかれましても、個別の契約がどういう契約があって、それがどういう契約形態で行われているのかということを具体的に法人からデータを出していただいた上で評価をしていただきたいということでございます。

2点目は、こちらも国も取り組んでいることでございますが、総人件費改革等で各独法5年間で5%という削減目標がそれぞれ中期目標上で規定されておりますし、また閣議決定等で役職員の給与水準について毎年夏に総務省が報告をしていますけれども、そういったデータを使いつつ、その給与水準が世の中からみて果たして適正なものであるかということについて親委員会でも評価をさせていただきたいと考えておりますので、分科会でもご審議をお願いしたいということでございます。

それ以外につきましては、去年と同じように部会、分科会でかなりディープなご議論をいただくものだと考えておりますので、その議論について評価委員会の方でもご報告をいただきましてご審議をいただくということでございます。

1点だけ最後に申し上げたいのですけれども、RIETIもそうですが、各評価の基準というかA、B、C評価を最終的につけていただくことになると思いますが、私どもが考えておりますのは、「評価の基本方針」の1枚目にもございますが、中期目標、中期計画をしっかり達成したということでBという評定がつくわけですけれども、恐らくそのBという評価は非常に立派な評価だと思います。去年の評価をみても、Aという評価がどの法人も多くて、結局総合評定では全法人Aという結果になりました。別にAが悪いということではもちろんありませんけれども、Aを出したということについて対外的な説明が求められておりますので、その説明を明確に親委員会の場ではしていただきたいと考えておりまして、実は来週の24日に親委員会でご議論をいただく予定ですけれども、参考6が、親委員会で使用したいと考えております評価シートでございますが、こういうイメージでやらせていただきたいと思っておりまして、それぞれの評価事項についてどういう目標なり基準を達成すればBとなるのかということを明らかにしていただいた上で、それをこれだけ上回ったのでAという評価が出ましたという形でご報告をいただきたいと考えております。

もちろん委員の先生方の評価の負担感は相当なものだとは承知しておりますけれども、何とぞご理解をいただければ大変幸甚でございます。

以上です。

小笠原委員

質問が2つありまして、まず1つは、最初にご説明いただいた随意契約とか給与水準のお話の「法人横断的な評価」というのは、他の独立行政法人と横断的に比較するということですか。

だとすると、そういう資料を、ほかの独法の資料を本省からいただいて相対的にみながら、それぞれの独法の特徴があるのでこうだけれども、こういう点はちょっと不十分だとか、あるいは前年と比較してこれだけの改善があるとか、「法人横断的」の意味がちょっと明確ではなかったなというのが1つです。

もう一つは、今度5段階評価になったので、またちょっとプレッシャーがかかりますが、例えば資料1-3に「アウトプット指標」というのがありますが、これは質・量の特に量の部分についてはわかりやすい定量的なデータだと思いますけれども、このときに、一番わかりやすいのでいきますと、例えば上から4番目の「研究書の刊行」というので、5年間で20冊以上、そしてことしは4冊以上が目標ですというときに、どういうときにAAとつくのかというのは、ちょっとわかりにくいなと。4冊以上で今4冊という場合はBでしょうと、これはわかりますが、AAというのはなかなかつかないものなのか、例えば前回の中期計画のときには、最初に設定した数値が余りに低過ぎたので途中でかえたというケースもありましたが、その場合は、それまでにパフォーマンスがすごいといってAAとかあったものが、もしかしたらさかのぼって訂正しなければいけないのか、その辺もおわかりであればお聞かせいただければというか、非常に悩ましくなるかなと思います。

森課長補佐

まず最初のご質問でございますけれども、横断的な評価ということですが、国民の目の厳しい、例えば国会でも審議されている特段のイシューであるということで、全法人について評価を行うという意味で「法人横断的な」というのが一つです。

あと、他法人のものと比較をしてということでございますけれども、実は法人によって若干会計規程の中身が違うところもありまして、例えば少額の契約であれば、それは逆に一般競争入札にかけるのが経済的に効率的ではないということがございますので、基準の額が法人によって若干違うとか、そういういろいろ違いがございますので、見ていただきたいのは、随意契約をしているような契約で、例えば専門的でどうしてもここの会社でなければやっていただけないとか、この研究者でないとどうしても受けていただけないというようなものなのか、もしくは、よくいわれるのが独立行政法人からの再就職先に随意契約でいろいろ仕事を出しているのではないかというようなことも実際に国会で議論になっておりまして、そういったものはよもやございませんよねということでチェックをしていただきたい。

例えばどういう契約をしたのかという内容を見ていただければ、一つあったのは、自動車の運転業務を外に発注している法人がございまして、そういう仕事を受けることができる会社は世の中にすごくいっぱいありますけれども、特定の会社に発注をしていたということが実はあって、それは、もしかするとアウトソースの手法として、コストパフォーマンスがその会社は非常にいいという形で対外的に説明できるのであればもちろんいいのだと思いますけれども、ただ、透明性という観点から手続き論として随意契約が本当にいいのかということがあるでしょうし、もしコストパフォーマンスが非常にいいということであれば、こういう事後チェックの場でちゃんと説明をしていただきたいという趣旨でお願いしていることでございます。

2つ目の、例えば20冊以上という場合で4冊、どういう場合にAAが出るのかということでございますけれども、あくまで評価をする権限は評価委員会でございまして、評価委員会としてその中期目標、中期計画に照らしてすぐれたパフォーマンスであればAが出るしAAが出るということだと思いますけれども、例えばここでは4冊になって、5年間の計画を1年で終わって、その結果について実績がどうだったのかということをみていただいているので、例えばこれが数が非常に多いということであればAAがつく可能性はあるだろうと思いますし、もちろんその4冊の中身にもよりますので、何でも本をを出せばいいということでは必ずしもないでしょうから、そこの中身についてもみていただいた上で質・量ともにすぐれた実績を達成しているのであればAAがつくだろうと考えます。

済みません、一般論で恐縮ですけれども。

高橋室長

前は、その項目ごとに一個一個細かくあって、それはそれでまた煩瑣であるというのがありましたので、そこは、ある種定性化、一般化してお示しをしていますので、今政評課がいったのは、実際に評価していただくとAが基準になってしまう感じになりがちなのが、あくまでも基準はBだということを重ねて彼の立場からいいたかったということだと理解をいたしましたが。

小笠原委員

なるほど、わかりました。

高橋室長

あと、他独法との比較となると、人件費のところは他独法の数字が入っていたからといってお渡しするのですかね、5月の段階で。

木村室長補佐

それは親委員会の場での話ということですよね。

森課長補佐

はい。

高橋室長

いずれにしても独法ごとの単純な比較をしても余り意味がないと思いますので、随契のところは、他独法との数値一覧みたいなものはお手元に行かないと思います。人件費の方はどうなのか。

森課長補佐

例えば参考6としてお配りしている資料の7ページには、比較の参考ということで全独立行政法人の平均の額はこういうものでありますとか、公務員の指定職はこういう額であります。

小野会長

これは、年間の源泉徴収を求めるときの額ですね。

森課長補佐

はい。

小野会長

賞与も含んだ給与支給額という意味ですよね。

森課長補佐

賞与も手当も含んだものです。

小野会長

だけれども、これは退職金は入っていないですよね。

森課長補佐

入っていないです。

小野会長

だから、僕らの会社は、役員は退職金も月例の中に振り込んでしまう。退職金は税率が高いけれども、透明性を高める上では全部の給与を振り込む。そのかわり業績に連動して給与が動く。計上利益がふえてくれば給与がふえる。10ランクぐらいつくっておいて、過去の平均でこのぐらいだというようなことで決めますけれども、だから、給与の比較というのは、これは国家公務員のルールがあるから余り議論してもしょうがないように思いますけれどもね。

小笠原委員

本当に現実の話としてあったことで、こちらの独法で、かつて非常にいいパフォーマンスが前年度出て、今の水準でいうとAAがつきました。それで年度がかわって次年度第1回の分科会で議論しているうちに、実際にAAという評価に相応した業績の連動の報酬になっているかというのを、そのときの委員長さんが議論として出したところ、いやいやそれについてはまだまだ私どもは受け取れないので辞退させていただきました、みたいな話がありました。

そうしましたら、そのときに委員長が、それでは何のための評価だかわからないというようなことで、実際にそのときはある種そういう方向に白熱したのですが、そういうような、つまりパフォーマンスがいいにもかかわらずそれに適した評価になっていなくて反映されていないようなケースは、やはりここでは適切でないというようなことをいわざるを得ないのか、そういうのはいかがですかね。委員長のお話にあるように、多分普通のノーマルな水準だとそこの枠を逸脱してということはあり得ないと思うんですね。

小野会長

あり得ない。これは、事務当局でちゃんと指導していますよ。その幅を決めているはずだし、この前みたいに出向者がRIETIに来ていてAの評価をもらったけれども、農水省に戻ったら農水省のAの評価というのはその課長の給与は超えられない、課長の中のAだと。だけれども、RIETIは部長のAという評価だったと。

小笠原委員

ありましたね。

小野会長

ありましたよね。だから、それは反映されない。それはやはり本当はおかしいと考えなければいけないわけですけれどもね。それが、今の制度の仕組みではそれぞれ限界があるということなので、だから給与論というのは非常に難しくて、あるつかみ金みたいなものをもっておいて、それを評価した分だけ配分してあげる。ベースはどうぞと、そのつかみ金をみんなに配分できるようになっていると評価のしがいもある。

小笠原委員

そうですね。

森課長補佐

1点だけよろしいでしょうか。

小野会長

どうぞ。

森課長補佐

議論をしても、もう決まっているものでということがございましたけれども、実は閣議決定で「給与水準についてこの評価委員会の中で審議すべし」ということが決まってございまして、資料の中にも入っていましたけれども割愛させていただきますが、そういう意味では何らかはやっていただきたいと思っております。

小野会長

やりますけれども、やる限度というのは、そういう範囲内の限度しかない。だから、もし本当にやるのであったら民間との比較はどうなのですか、それはデータをとれますか、あるいは国際比較でデータがとれますか、ブルッキンズの給与水準はどうなっていますか、それに比べてRIETIはどうなのか、高いの低いのか、中のアウトプットはどうなのかと、その議論をしないとおかしくなってしまいますからね。

森課長補佐

どこまでアベイラビリティーがあるのかという問題はあると思いますが、この親委員会のシートでも、もしそういうデータがとれるのであればそういったものを使っていただいて、なぜこのぐらいの給与水準なのかということを可能な限り説明していただきたいと思っておりまして、具体的には、横長のシートの8ページに「他独法等」となっておりますけれども、例えば類似機関でありますとか、あとは民間の企業と比較できるようなものであれば、そういう企業のデータがもしとれれば、そういったものも比較していただいた上でご審議いただきたいと考えております。

小野会長

民間のデータは、いろいろな本があって、データは大分とれるようにはなっていると思います。僕らもそれを参考にしますから。

木村室長補佐

ちなみに今ご説明されている横表というのは、この分科会から親委員会に提出する資料でして、政評課からいただいたこのデータは、後ほど室長から説明がありますこの表にもそのまま取り込んであります。

高橋室長

時間が押していますので、簡単にご説明させていただきます。

行きつ戻りつで恐縮ですけれども、今のは「独法横断的な」というお話でございまして、RIETIの新しい評価指標ということでございますと、資料2-1~5までのところがRIETIの独自のものになります。ごくごく簡潔にポイントだけお話しをさせていただきます。

まず2-1につきましては、これは評価指標とは直接関係ございませんけれども、第1期の中期目標期間のご議論を踏まえまして、第2期においては、経済産業省の政策当局と研究の節目節目において密接にインタラクションをもって研究を進めていくということのご紹介でございます。

したがいまして、まず年度当初プロジェクト立ち上げの時期には、先ほど高原副所長からご紹介がございましたけれども、例えば労働の話なども、経済産業省の実際に労働のことをみている人間が、こういうこともやりたい、ああいうこともやってほしいというようなことをいって、制度設計の段階から参加をしてございます。

実際立ち上がった後には、中間のところで一度レビューをして研究の方向性について、ちょっとそっちは違うぞみたいなことがあればまた適宜直すとともに、実際に終わった後にはアンケートあるいはその政策に密接に関係のある人たちの生の声を聞いて、よかった、悪かったと。それでよかった、悪かったで終わらせてしまってはしょうがないので、継続的に次年度以降も続くものであれば、もちろんそれを直した形でやりますし、あるいはもしもそれがそれで終わりということであれば、引き続き何か似たような領域でやるのであればそちらに生かしますし、仮にそういうのがなければそれは単純に評価として使うということでございますけれども、今までは、政策当局者が研究設計のところでも余り出てこなかったし、終わった後のところについては、ある程度アンケートみたいなものは従来からやっていましたけれども、そこをより強化して、実際に役人の目からみてそれが役に立っているかどうかということをきっちりと評価判断するということで、その結果の集大成として第2期の中期計画期間が終わったところで、RIETIについての第2期の評価を改めてしていただくということにしたいと思ってございます。それが資料2-1でございます。

資料2-2でございますけれども、こちらが実際の年度評価についてでありまして、資料2-3が全体像でございます。その下にくっついております「全体版」と書いてあるもの、これは仏だけがつくられてまだ魂が入っておりませんが、実際にご評価をいただくときには、これに極力いろいろな指標を盛り込んだ形で実際に評価をしていただけるような形でお手元に届けさせていただきたいと思います。

何が変わったかということでございますが、資料2-2の「変更(1)」でございますが、昨年ご議論をいただいている段階で、ちょっと負担感が大きくて大変だということ等、余りにも精緻過ぎて、精緻なのはいいのだけれども「木を見て森を見ず」にならないかと、そういうような評価があったと伺っております。

調べてみますと、数を数えることは意味がないかもしれませんが、昨年は45項目記入箇所があったということでございますけれども、それを今年は大ぐくりいたしまして13項目にさせていただいております。評価を書き込んでいただきますのは、大きなシートでみていただくのが一番いいかもしれませんけれども、大きなシートの左から2番目に「評価事項」という欄があります。ここに「1.調査及び研究業務」から始まりまして2.3.4.5.6.7.8.9.まで9項目の評価項目が立ってございます。それぞれの下には、「調査及び研究業務」というところであれば、具体的に「研究成果」ということで、どのようなプロジェクトをやっているのか、その質及び量でございますね。あるいはそれに対して経済産業省としてどう評価をしているのかとか、あるいはRIETIの内部評価としてはそれはどうなっているのかとか、そういった論文が学術誌に発表されるところまで結びついているか、あるいはシンポジウムというような出口まで結びついているか等々幾つかのブレークダウンした報告事項がございまして、それを踏まえた形でそれぞれに、先ほど小笠原委員からもお話がございましたけれども、定量的に中期目標期間を通じて幾つというような数字がついているものもございます。それについては、とりあえずは5年間の計画ですので、単純に5で割った数字というのが単年度のまずは達成すべき目標ということになろうかと思いますけれども、そういった数量目標と照らし合わせて一個一個の項目ごとについてできている、できてないというのをみていただいた上で、「1.調査及び研究業務」というところにまとめてコメントを付していただきたいと考えております。

2.3.以下についても同様でございまして、それぞれ例えば「2.政策提言・普及業務」ということであれば、そういったものの指標としてそれがどういう形で実際の政策に結びついたか、あるいは普及ということで広く世の中に問うて訴えかけていったかということについて、これは昨年の議論の中でいろいろ出てきたものだと思いますけれども、いろいろな指標をつけさせていただいて、そういったものを全部まとめたものをお手元に届けさせていただきますので、それを踏まえた形で各項目について、「頑張っている」でもいいですし、「ちょっとこういうテーマはいま一つだよな」と、忌憚のないご意見をいただいて、それを全部踏まえて、一番左側の欄で「Iサービスの質」、「II業務の効率化」、「III財務内容」、それごとにAAからA、B、C、Dの5段階で、もうちょっと細かくみたいという声があったと伺っておりますので、実際にはそれにプラスであったりマイナスであったりというものを付していただくと、単純に3×5=15になるのか、もしかしたら3×5=15になっていないのかもしれませんけれども、大体それぐらいの細かな評価をしていただけるようになってございます。

それで、それぞれウエイトを乗せさせていただいておりまして、一番独法として重要なのは「サービスの質」のところでございますので、ここが60%のウエイトでございます。そして「業務の効率化」のところが20%、それから「財務内容」のところが20%ということで、「全体版」と書いた資料の一番最後をみていただくと、それぞれI、II、IIIのところにA-であるとかBであるとか、そういう評価がつきますとそれぞれが点数化される形になっておりますので、それがAであれば4.3点とか、Aであれば3.7点だとか自動的に評価が点数化されます。それに60%、20%、20%というウエイトをかけていただきまして足し上げていただきますと合計点が出てまいりますので、ここから先は、例えば4.5点~5点であればAA、済みません、4.5点ぴったりだったらどちらになりますか。

木村室長補佐

Aです。

高橋室長

ということで自動的に数値が決まって評価が出ることになっております。したがいまして、一個一個、I、II、IIIというところに振っていただきますと、そこから先はさじ加減を加えていただく余地のない形で出てくるということでございます。

最終的に、その総合評価を踏まえて全体のコメントを付していただきたいと思っております。

したがいまして、昨年までに比べますと皆様にご記入いただくという意味での負担は大きく軽減されていると思いますし、単に作業のお手間を軽減したということのみならず、むしろ全体を踏まえた形で、大きな観点からのご評価をいただければなというふうに思ってございます。

今「変更(1)」、「変更(2)」のところをまとめてお話をしましたが、「変更(3)」のところは、「実績報告事項」というところで幾つか追加したものがありますけれども、一番大きいのは、先ほど官房の方からもお話がありましたが、どこの独法に対しても契約の話、それから役職員の給与の話が評価項目に入りますと、これはなかなか難しいところでありまして、特に研究機関という性格上、随意契約というものに頼らざるを得ない局面というのはもちろんあり得ると思っております。ただ、これが余り考えなく、まさに先ほど説明があったようにほかにいろいろあるのにそれをあえて何か恣意的に選ぶという形があってはいけませんけれども、物品調達みたいな世界では、少額のものを除いて極力こういうことはなくしていくべきだと思いますけれども、仮に研究ということであっても、ここしかない、ここに頼まざるを得ないという場合には、それはちゃんとそういうことをRIETI側からもきっちりと説明をしてもらい、それを皆様にご判断いただいて、これはやむを得ないということであれば、そういった形を踏まえた上でご評価をいただくということだと思っております。恐らくどこの独法においても随契のところは非常に悩みながら評価を受けているところだと思いますので、ここはまたいろいろとご議論をいただいた上でお考えいただければと思っております。

「変更点(4)」も、これはAA~Dまでということでございます。

「評価手順」のところも、今まで大体お話しをしたことでございますので省略させていただきまして、資料2-2の3ページをご覧いただきますと、「今後のスケジュール」でございますが、これも今までご評価をいただいた委員の方にはご承知かとも思いますけれども、まず来月の下旬ないし再来月の上旬にRIETIからの実績報告を、今日は、いわばこういうことをやっておりますというアウトラインのご報告でありましたけれども、これを評価をしていただく指標のベースとなるものとしてこういうことをやりましたという実績の報告の分科会をまず開かせていただきます。それを皆様にお聞きいただいた上でそこから皆様にご評価をいただくということでございまして、この期間がどれぐらいとれるかわかりませんけれども、次の分科会は大体1ヵ月後ぐらいに開きたいと思っておりますので、その間、皆様のお手元にあるのが2週間か3週間、それはまた日程次第でございますけれども、その間に評価を付していただいて、それを事務局の方で集計をさせていただいて、改めて6月下旬ないし7月上旬の分科会に諮らせていただいて、そこで改めてご審議をいただいて評価を決めていただくと、こういう手順であります。そこで分科会としての評価が定まりましたら、それを改めて親委員会の方に小野会長からご説明をいただいて、親委員会のご議論をいただいた上で平成18年度のRIETIの評価が決まるということでございます。

以上が資料2-2、2-3でございまして、資料2-4として配らせていただきましたものは、これは経済産業省として、先ほどRIETIからの説明のときにも「基盤政策研究領域」というものを3つ決めましたということで、そこに研究をある程度重点化しましょうということでございますので、その少子高齢化の中での経済成長、それからそういった経済成長を支えるイノベーション、それからグローバル・アジア、この3つの観点の政策担当者からみてRIETIはきちんとした研究をしているか、それともお門違いのことをしているかと、こういうようなアンケートを私どもがとって、それを一つの評価の指標にしたいと思っております。これの結果は、皆様のお手元にまとめた形でお配りをいたします。

また資料2-5は、それと並行して経済産業研究所が、一本一本の研究について、それぞれの政策に結びつく、密接に関係する部署に対して果たしてどうであったかということを改めてアンケートを打って今後の研究の参考にするということでございまして、この結果についても取りまとめたものを評価のときの指標の一つとして皆様のお手元にお届けをさせていただきたいと思っております。

ということで済みません、非常に概括的な説明になってしまいましたけれども、こういうことで新しい中期計画に基づく期間について皆様にご評価をいただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

小野会長

ありがとうございました。

今高橋さんからご説明がありましたけれども、、何かご質問ございますか。

5月の下旬~6月上旬の実績評価は、これは時間を少し長めにとっていただいて、話をなるべくたくさん聞かせていただくというのがいいのではないかと思います。

高橋室長

はい、わかりました。

小野会長

古城先生、ひとつよろしくお願いします。

古城委員

素人で、私も評価されているようで非常に怖いのですけれども。

小野会長

3時間は必要になると思いますし、あるいは2日に分けていただくならば2日に分けていただいてもいいですし。

高橋室長

わかりました。

小野会長

これだけたくさんあるものを、一応これは全部読んではきましたけれども、やはり大変です。自分の領域ならばいいのですが、苦手な領域のものが出てきているとなかなかついていけないところもあったりするので、それは委員を選んだ方が悪いとあきらめて、わかる範囲でやるしかないと。

高橋室長

わかりました。

小野会長

こういうことでお願いをしたいと思います。そうしていただいた方が、本当にいい評価をしようとすると、わからないでやっていくよりも少し突っ込ませていただいてやらせていただいた方がいいのではないかと思います。

考え方としては資料2-2~2-5、こういうやり方でやっていきましょうというのは結構工夫されていて、この制度設計というのはなかなか大変なのですが、事務方はご苦労さまでしたと思いますけれどもね。

小笠原委員

やはりイノベーションが働いていますよね。

高橋室長

生産性が向上しますよね。

小野会長

これは向上すると思いますよ。だんだんと係数化されていくようなことになってきました。ありがとうございました。

そのような進め方でいかがでしょうか。特に研究が対象ですから、なかなか成果ははかりにくいのですが、古城先生はご専門ですからぜひよろしくお願いをいたします。

小野会長

2日間ぐらいに分けていただいた方がよろしいのではないでしょうか。

高橋室長

わかりました。よろしゅうございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

では、2時間のセッションを2回ぐらいとらせていただくような形で、早速日程調整をご相談させていただきます。

小野会長

きょうは以上2つ、審議をお願いいたしましたけれども、時間も参りましたのでこれで会議を終了させていただきます。ありがとうございました。事務方の皆さんも大変ご苦労さまでございました。

高橋室長

ありがとうございました。またこれからいろいろとご無理をお願いいたしますが、よろしくお願い申し上げます。

以上

 
 
最終更新日:2007年10月19日
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