経済産業省
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独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第24回)-議事録

日時:平成20年2月26日(火)10:30~12:00
場所:経済産業省別館10階1038共用会議室

出席者

分科会委員:
小野分科会長、小笠原委員、古城委員

独立行政法人経済産業研究所:
及川理事長、藤田所長、佐藤副所長、川本研究調整ディレクター、田辺通商産業政策史編纂ディレクター、尾崎研究コーディネーター、山田副総務ディレクター

経済産業省:
高橋経済社会政策室長、大川経済社会政策室室長補佐、木村経済社会政策室室長補佐

議題

  1. 独立行政法人経済産業研究所の平成19年度の業務進捗状況について(経過報告)
  2. 独立行政法人経済産業研究所の平成19年度業務実績評価における年度評価基準等について(審議)

議事概要

  • 小野分科会長

    ただいまから「第24回独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会」を開催します。

    最初の議題は、独立行政法人経済産業研究所の平成19年度の業務進捗状況。もう1つが、平成19年度業務実績評価における年度評価基準等について。この2件がございます。最初に事務局から資料のご説明をお願いします。

  • 高橋室長

    おはようございます。今日はお手元の資料が13点、参考資料がさらに4点ございます。

    資料1が1-1から1-4までありまして、こちらが議題1の関係でございます。最初の議題でRIETIからご説明いただくものでございます。議題2の関係といたしまして資料2が2-1から2-5まで、資料3は、3-1から3-4までございます。それに加えまして、参考資料が4点ございます。

    それから、冊子がございますが、こちらは議題でいえば1に関するものでございます。

    今、会長からお話がございましたように、まず最初の議題といたしまして、経済産業研究所から業務進捗の、今年度はこういうことをやっておりますということについてご紹介いただいた後に、後半は、昨年来のいろいろな議論を踏まえ、評価基準について一部見直しを検討した方がいいという点がございますので、それについてお諮りさせていただきますので、ご審議いただきたいと思っております。

    いつものことで、まことに恐縮でございますが、2つ目の議題になりましたら、経済産業研究所の方々にはご退席をお願いしたいと思います。申しわけございません。また、議事録と議事概要等について適宜公開させていただくのも、いつもどおりのことでございますので、こちらについてもご承知おきいただきたいと思います。

    事務局からは以上でございます。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。

    早速第1議題に入りたいと思います。経済産業研究所からご報告をお願いいたします。

  • 及川理事長

    今日はお忙しいところ、本当にありがとうございます。

    昨年のRIETIに関しますさまざまなご評価につきましては、さまざまなご支援・ご叱正を賜りましたこと、改めて御礼申し上げます。

    また昨年末は、ご案内のとおり独法改革ということで、後ほど社会室のほうからご説明をいただけるかと存じますけれども、さまざまな問題点について、我々も考えなければいけなかった点がございます。これらも踏まえまして、後ほど所長からご説明申し上げたいと思います。

    一言で、業務状況のアウトラインだけご報告申し上げますと、いわゆる数値目標に関しましては、極めて順調というか、それ以上の数値目標の達成率になっておりまして、現時点で、集計できないもの以外はほぼすべてクリアいたしました。例えば出版物等では、昨年は4冊のところが3冊でございましたが、今年度は既に7冊に達する等々の実績となっております。

    それから、昨年の本委員会でご指摘いただきました随契の問題でありますとか、競争的資金を含みます外部資金の導入といった点につきましても、それなりの努力をいたしました。十分かどうかについてはご評価いただきたいと存じますけれども、我々なりの努力はし、昨年以上の実績を上げつつあるということではないかと思っております。

    研究の質につきましては、DPを外部評価することにいたしておりますけれども、実は今年は大変数が多うございまして、年度末に一気にというのではなく、一部は年度途中から外部評価いただくような作業をさせていただいております。現時点では、おかげさまでこれまでのDPにつきましてはA評価をいただいているところでございます。

    それから、本年度の1つの大きな課題として挙げましたネットワーク化につきましては、CEPRとの連携が非常に密になってきておりまして、来月末にも所長がロンドンに出かけることになっておりますし、また同じく3月に私と副所長とで、中国のDRCから招請いただきましてそちらの大きなセミナー等に参加する形になっております。

    研究の質そのものにつきましては、なお政策的インパクトの大きいプロジェクト、あるいは成果が出たかということになりますと、これはさまざまなご評価があろうかと存じます。マスコミ等にはそれなりの投稿、それから掲載等をされておりますけれども、私はまだまだ不十分ではないかと思っておりまして、この辺にさらに力を入れて今後励んでまいりたいと、かように感じている次第でございます。

    とりあえず、ごあいさつ方々ご報告させていただきました。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。

    それでは、藤田所長からご説明をいただけますでしょうか。

  • 藤田所長

    それでは私から、資料1-1に従いまして、1ページ目にあります1.と2.の項目を中心に、平成19年度のRIETIの活動状況をご説明させていただきます。

    まず、1.にありますように、RIETIでは、政策立案にインパクトを与える研究プロジェクトを充実させまして、かつそれがタイムリーに発信できるように力を注いでおります。

    (1)発明者サーベイですけれども、これはイノベーションのメカニズムを解明する上で鍵となります先端的な調査研究だと思っております。RIETIで研究主幹を務めております長岡先生が中心となりまして、昨年から日米で調査を実施し研究レポートをまとめました。それをもとに欧州の研究者を紹介いたしまして、今年1月に日米欧の比較研究を行う国際シンポジウムを行いました。経済産業省のみならず、内閣府、文部科学省、それから、研究を行うさまざまな大学や民間研究機関、また、他の独立行政法人などから多数の参加者がありまして、政策的にも大変タイムリーな発信になったと思っております。

    (2)アウトソーシングに関する研究、これは先端的な研究と思っておりますが、同じく、RIETIで研究主幹を務めております若杉先生が中心となりまして実施したものであります。東アジアの産業では、貿易・投資という流れだけではなく、事業の一部をアウトソーシングとする形態が出てきております。この実態を解明することを試みました恐らく初めての画期的な研究でありまして、単に研究にとどめることなく、欧州の政策研究で有名なCEPRとの国際研究セミナーにおきまして発表できましたことは、大変意議のある発信になったのではないかと自負しております。

    このほか、詳細は副所長から説明させていただきますが、RIETIでは新たな政策課題に対応し、政策立案にインパクトのある研究を恒常的に掘り起こしまして、それをタイムリーに発信することを常に心がけております。

    もう1つ力を入れておりますものが、2.国際ネットワークの強化であります。先ほど理事長から紹介がありましたが、欧州CEPRとは、昨年の9月、11月の2回にわたり東京にてワークショップを開催いたしました。また、先ほどお話しいただきましたように、来月、私がロンドンに行きまして3回目のワークショップを開催する予定であります。さらに来年度も続く予定であります。

    (2)中国DRC、発展研究センターとは、一昨年に締結いたしました覚書のもとで、昨年10月に技術経済研究部長とイノベーション研究について意見交換し、RIETIにおきましても意見交換を行い、BBLでもお話しいただきました。本年1月には、企業研究所長と中国企業のミクロデータを利用した共同研究に合意することができました。来月、北京でDRC主催のフォーラムが開催されますが、理事長が招聘されております。

    そのほか、米国NBERとも研究交流ができないか模索中でありますし、台湾TIERとも定期的にワークショップを行っております。

    結局のところ、RIETIが一流のオリジナリティーに富む研究をタイムリーに行いまして、それを世界に発信していれば、世界の一流の研究所と密な研究交流ネットワークが自然にできてくる、今はちょうどその過程にあるというようにご理解いただければと存じます。

    以上2点、大まかでありますが、私からご説明させていただきました。あとは副所長の佐藤から詳細な説明をさせていただきます。

  • 佐藤副所長

    佐藤でございます。それでは、続きまして説明させていただきます。

    1でございますけれども、政策プロジェクト、19年度は全体で49本走っております。それから、タイムリーな発信ということでは、シンポジウムは14件予定しております。また後ほどご説明いたしますけれども、49本のプロジェクトのうち、少子高齢化とか活力維持の関係では6本、アジア・グローバル化国際戦略が11本、そのほかイノベーションシステムが14本、隣接分野ではコーポレートガバナンス等に取り組んでおります。

    内容でございますけれども、1の(4)にございますアジア通貨危機10周年のタイミングに、ADBIと共催でアジア通貨単位等に関するシンポジウムを行いました。これにつきましては新聞でも大きく報道されましたので、添付資料1をごらんになっていただければと思います。

    (5)ワークライフバランスに関する先端的な研究でございます。これは働き方とか、女性の社会進出、共同参画等についてのシンポジウムでございまして、これにつきましても、添付2ということで新聞で報道されましたものをつけてございます。

    (7)でございますけれども、既存のプロジェクトに加えまして、新たなニーズのあるところについてプロジェクトの掘り起こしを行っているところでございます。例えば、リスク資金供給につきましては、サブプライム等の問題もございまして新たに研究を進めていく必要があるということで、成蹊大学の村本先生でありますとか、慶応の吉野先生と相談しながらプロジェクトの準備をしておりますし、ワークライフバランスにつきましても、シンポジウムを立ち上げていただきました山口先生等と相談しながら準備しております。さらに、サービス業、あるいは食料の確保ということで水産業の経済分析につきまして、これは水産庁の協力もいただきながら研究を進めるということで、検討会の準備をしております。

    さらに、資料には書いておりませんけれども、地域の問題が非常に重要だということでございまして、地域活性化、あるいは地方財政の健全化、さらには地方自治制度の再構築、分権でありますとか道州制というような観点からの研究もこれから進めていきたいと考えております。

    2点目の国際ネットワークの強化でございますけれども、CEPR、中国DRCにつきましては、所長からご説明のとおりでございますが、特にDRC主催のフォーラムにつきましては、中国の多くの閣僚が参加します。日本からも、企業のトップクラスの方でありますとか、アジア会議の総裁とかいろいろな方が参加する大きなシンポジウムになることがわかってきておりまして、そこに理事長、所長が招聘されたということでございます。

    そのほかに、2の(3)にありますような、米国のNBER(National Bureau of Economic Research)、フェルドシュタインが所長をしておりますけれども、こういうところとも、今後の研究のパートナーとして関係を深めていきたいと思っておりますし、台湾のTIER、これは2006年に台湾の研究所長との間で研究協力の覚書が結ばれておりますけれども、これに基づくワークショップ等を3回進めております。これも引き続き関係を強化していきたいと思っております。

    そのほかに、国際シンポジウム、例えばWTOに関する研究シンポジウムでありますとか、ロスアラモス研究所との共催のワークショップ等を開催しておりますし、これらにつきましても引き続き充実していきたいと考えております。

    3の地方への展開でございますけれども、国際的な展開に加えまして、地方ともネットワークを張っていきたいということでございまして、19年度に入りましてからかなり大きなさまざまな取り組みをしております。

    (1)の京都大学との交流でございますが、これは、昨年の7月に京都大学の西村所長と当理事長で覚書を結びまして、それに基づき、昨年11月には京都・滋賀のクラスターに関するシンポジウムを京都大学で開催しました。これは、RIETIの初めての地方でのシンポジウムということで開催いたしました。また、今年に入りまして2回目のワークショップがございまして、これは佐和先生とか西村先生、あるいはRIETIの主幹をやっていただいております若杉先生にもご参加いただきまして、中国、あるいはコロラド大学のMASKUS先生というような方にも入っていただいております。

    (2)地方におけるシンポジウムの開催についてですが、これは、経済産業局等と協力いたしまして、全国5ヵ所でシンポジウムを進めてきております。一部資金を地方のほうから負担して、ぜひRIETIと共催で開催したいという申し入れがありまして、RIETIがそれにこたえる形で開催しております。参加人数が非常に多くて、例えば八王子ですと420名、広島ですと500名、大阪のほうは300名弱ということでございます。私も大阪に参加してきましたけれども、大阪では情報家電の活性化によります地域の活性化ということで開かれておりますが、大手企業の研究部長クラスの方々が皆さん参加しまして、中小企業との間のビジネスマッチングもありまして、活況を呈していたというように考えております。

    (3)地域クラスターセミナーは、当研究所のフェローでもあります児玉先生、それから原山先生等がずっと開催していただいてきているもので、今回で29回目を迎えておりますが、通常、夜の7時から10時までの間に開かれるのですけれども、地域活性化に関心のある多くの方々が参加いただいて進めておりまして、ある意味で、地域の研究に関する1つのコアがこのRIETIにできてきているのではないかというような印象をもっております。

    4でございます。通産政策史の編集事業の進展ということで、これは添付資料3もつけてございますが、1980年から2000年を中心としました通商産業政策についての歴史を編さんするということでございます。歴史的な事実だけではなくて、評価的な視点を織り込みながら編さんしていくということで、全12巻を作成する予定でございます。一橋大学の尾高先生に編纂主幹になっていただきまして、編纂委員会を昨年の夏に2回、そして今年の3月に開く予定でございますが、この間、通産省との意見交換を25回、それから過去の政策担当者との意見交換も40回ということで、精力的に情報収集しておりまして、その活動を踏まえて平成21年6月に一次稿、そして23年に全体の完成というスケジュールで進めてきております。

    5.研究成果や知的交流の場を広く提供という点でございますけれども、まず、リサーチダイジェストでございます。従来はリサーチダイジェストと広報誌に当たります『RIETI High Light』というのが出されておりました。リサーチダイジェストは、論文の中には、専門用語が多いなど、専門家でないとなかなか難解なところもあるものですから、そのような論文をインタビュー形式による解説というような形でわかりやすくまとめたものでございます。これを年4回ほど発行していました。また、『RIETI High Light』という広報誌が年6回ほど出ておりましたけれども、これら二つを統合して広くお配りすることによって、より効率的に中身が伝えられるのではないかということで、本年2月に初めて新しい形での『RIETI High Light』を発行したわけでございます。こうした経緯から、リサーチダイジェストも含まれておりますが、特に個々の研究員に焦点を当てて広報していくことを中心として編集されております。

    次の、ホームページの全面リニューアルでございますけれども、現在でも当研究所ホームページへのアクセス数は非常に多いのですが、見直しを進めておりまして、本年4月か5月ごろに完成予定としております。キャッチコピーを考えましたり、伊藤先生を中心として研究していただいておりますAMU(アジア・マネタリー・ユニット)についてのページを表に出したりというような形で、よりインパクトのあるものにしていこうということで作業を進めているところでございます。

    それから、常勤フェローによる積極的なパブリシティということでは、ソーベック研究員、鶴研究員、小林研究員等さまざまな活動をしておりまして、新聞に掲載されたものを添付の4ということでつけてございます。

    次に、BBLでございます。ここに、多彩な講師陣による知的刺激の機会の提供と書いてございますけれども、ある意味でRIETIの看板事業になっているなという印象を受けておりまして、年間の開催目標は大体50回でございますが、現時点で65回、通算500回を迎えて、昨日のBBLで501回というような数字になっております。参加される方も、登録人数で1,900名の方々がこのBBLの案内の対象でございますけれども、年々増えておりますし、省内以外にもマスコミの方でありますとか、産業界の方でありますとか、研究者でありますとかいろいろな方に参加いただき進めているところでございます。

    最後に、6.業務運営の効率化でございます。まず、随意契約比率の低下ということでございます。これは8月に開いていただきました前回の評価委員会でも少しご説明いたしましたけれども、18年度は件数で85%、金額で80%ぐらいのものが随意契約でございました。これをできるだけ下げていこうということで努力しましたが、既存のものを切りかえる点に若干手間取りまして、19年度の実績見込みとしては、件数、金額とも60%ぐらいまで下がる予定でございます。20年度になりますと10%ぐらいまでは下がるのではないかということで、今、作業をやっているところでございます。

    2点目の、積極的な外部資金の獲得、研究者に対する競争的資金獲得へのサポートでございますが、これは前回の評価のときに、外部資金の獲得が非常に少ないということでCをいただいて、結果として全体的になった点でございますけれども、その後さまざまな努力をしておりまして、資料には書いておりませんけれども、普及業務でございますと18年度が53万円のところが19年度は現時点で476万円程度を見込んでおり、19年度は助成金を70万円ほどいただくことができました。あと、受託収入ということで、18年度0のところが19年度は291万円。それから、科研費も19年度は110万円確保できました。20年度はこの科研費がもっと増えるのではないかなということで、所長のご指導をいただきながら応募しておきまして、これは競争的資金でございますので結果はわかりませんけれども、期待しているところでございます。

    6の最後の人件費でございますが、これは毎年1%ずつ下げていかないといけないということで、特殊の要因で18年度は1%ほど逆に上昇してしまったわけでございますけれども、19年度につきましては基準であります17年度と比較してもかなり下回る見込みでございます。したがいまして、これはガイドラインどおりといいますか、決められた以上に人件費は圧縮できるのではないかと思っております。

    最後に、資料の1-3をご覧いただきたいと思います。

    先ほど理事長のあいさつの中でも触れさせていただきましたけれども、左側の四角の中の一番右側「19年度中間実績」というのが今のところの19年度の実績でございます。それから2つ左側の「年度目標」と比べていただきますと、研究所の刊行は4冊のところが7冊でございますとか、シンポジウムの開催件数は6件のところが13件(年度内計14件)でありますとか、BBLは50件が61件、そのほかすべてにわたりまして達成しております。

    それから満足度につきましても、シンポジウム、BBL等、あるいは経産省からの参加者の満足度も、3分の2以上と、いずれも80%を超えるような満足度になっているということでございます。

    一番上の「経済産業省へのアンケート調査等を通じたユーザーの事後評価における満足度」と一番下の「外部レビューによる学術的水準」がまだでございますけれども、これが入った段階でまたご評価をいただければと思っております。

    以上でございます。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。

    今のご説明に関しまして、ご質問、あるいはコメントがありましたら、いただけますでしょうか。どうぞご自由にご発言してください。

    先ほどのご説明の中で、外部資金はかなり確保できるというようなお話がありましたけれども、これは過去からこういう項目があったということではなくて、19年度新たに掘り起こされたテーマ、あるいは金額ということなのですか。

  • 佐藤副所長

    先ほど申しましたとおり、科研費でありますとか、助成金というのはありませんでした。一方普及業務収入ということで、例えば出版物の販売とか監修料というのは従来から若干ですがありまして、先ほど地方のところでご説明いたしましたようなシンポジウムについて、共催者から資金も一部負担したいというような話もありましたものですから、普及業務収入が大きく伸びたということでございます。

  • 小野分科会長

    やればできるということなのか、それとも、今までやっていたのだけれども、とらえ方を外部資金だという認識をしなかった、要するに外部資金を認識する意識の問題なのか、そこはいかがですか。

  • 佐藤副所長

    従来は、交付金をいただいて、できるだけ交付金を活用して研究していこうというような考え方のほうが強かったのだと思います。外部資金をどの程度入れていくのがいいのかというような議論を過去もされていたようでございまして、民間企業から資金をいただくやり方もあると思いますけれども、そうするとRIETIの業務の本質である政策研究を行うということとの兼ね合いがどうか、というような議論が非常に強かったのだろうと思います。しかしながら、昨年の評価委員会・分科会でご指摘いただいたこともあり、もう少し自分で資金をいろいろなところから集めてこようという努力をした結果がこのような形になったのではないかと考えております。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。もう1つ、今の、獲得した資金を翌年に繰り越して予算をそれだけ減らすのか、あるいは貯めておいて何かに使えるという、いろいろな使い方はあると思うのですけれども、外部資金を得ることができるのであれば、なるべく自己資金をためて新しい事業に使いますというようなことを、組織体としてはPRしたほうがいいのではないかと思うのですが、どういうご計画ですか。

  • 佐藤副所長

    先ほどご説明しましたものは、全部今年度の事業の関係で入ってきた資金が基本でございます。ためて使うというのは、私どももそのようにできればいいと思いますけれども、独法のあり方そのものとの兼ね合いも恐らく出てくるかと思いますので、そのような仕組みが独法の運営の仕方として認められるのかどうかという点については、行政庁のほうの制度の組み方もあろうかと思います。

  • 及川理事長

    まず1つ。古城先生をはじめ、皆様からご指摘をいただきながら、科研費等が0であったというのが、昨年度の低い評価の原因になってしまったというのは申しわけないと思っています。というのは、今、佐藤からご説明申し上げましたように、RIETIは交付金収入を元にしてファカルティー・フェローの皆様方に研究していただくのがメインでございます。お金を一生懸命稼ぐというのがビジネスモデル的にそぐわない面がありまして、その辺をご理解いただければと思っていたわけでございます。しかしながら実際、自己収入の獲得というご指摘を受けたわけでございますので、やはり発想を大きく転換してやらなければいかんということで、19年度、私や所長以下、常勤のフェローと一体となって申請を出したというのが現状でございます。

    もう1点、まさに今ご指摘ございましたが、では外部からいただきました資金は、なるべく積み立て私どもで自由に使える基金としてできないかということで、行政庁から他法人の例等を参考にして考えるようにということでございましたけれども、自然科学系機関との違い、またそもそも独法運営の仕方等がありますので、なお議論をしないと認められない可能性がございます。

    だからといって、集めないといけないというのは、来年度も全くその通りでございまして、現在どの程度とれるかわかりませんが、科研費だけで2,000万円を超すお願いを現在いたしているところでございます。

    ただ、今年度いただきました外部資金は、事業費でこういうのをやるのでくださいといっていただいておりますので、頂いた競争的資金については、今年度に費用として支出することになっておりますので、残るお金はほとんどないのが実情でございます。

  • 藤田所長

    補足的に。競争的研究資金を獲得する際ということで、先ほどからご説明がありましたように、RIETIの研究者がどれくらいやればいいかという判断がなかなか難しくて、本年度確保しましたのは100万円ぐらいです。

    11月に20年度においては、科研費を2,000万円ほど応募しておりますけれども、ただ、これらを増やせばいいかどうかということは非常に難しい問題です。大きな科研費に応募することはできますが、その人の全部の業務の中で科研費の応募に、労力の何%を使うかが問題になります。RIETIの研究をやるのが本業ですから、科研費に必要以上のエネルギーを使うとかというのもおかしくなるわけで、その辺の兼ね合いが非常に難しいというのがあります。

    今年度は2,000万円程度を応募しましたが、そのうち半分ぐらいが通ったとすると1,000万円ほどですが、「もっととれ」ということならば、これは不可能ではないですけれども、皆さんの意見を聞きながらかなり慎重にやらなければいけないと思っております。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。

    では、もう1つ質問しますけれども、国際ネットワークというのは去年1年で大きな成果といいますか、ネットワークは随分できたなという印象を受けるのですが、ネットワークをつくられたことで相当な負担になりますか。今の人数との関係で相当負担になっているのか、あるいは非常に活性化しておもしろい、ちょうどいいレベルなのか、その辺はどうですか。

  • 藤田所長

    負担という感じは全然ありません。非常に新しい刺激を受けていると思っています。

    例えば、ヨーロッパのCEPRと今非常に頻繁にやっているわけですけれども、ヨーロッパの地域統合と東アジアの地域統合というものをお互いに比較しながらやるというので、お互いに非常に学び合うことができます。要するに、違った視点で。それに関連するプロジェクトはこちらでたくさんやってもらっていますし、向こうから来たときはこちらも発表し向こうからも発表し、こちらも行くという形で。それは1つの例ですけれども、イノベーションの発明したサーベイでも日米欧でやるということですから、これは負担というよりも、新たな視点を加えてよりいい研究ができると思っております。

  • 小野分科会長

    ありがとうございます。ついでの変な質問ですが、例えば来年はダボス会議に出席してもらってRIETIには少し発言してもらうとかはいかがですか。

    日本の存在感を示す意味では非常にいい仕組みだと思うので、RIETIの将来のことも考えるとそういうところに出て、何かお役に立てるといいのではないかと思うのですけれども。

  • 及川理事長

    実は大変ありがたいご指摘で、年初に今年のダボスはオープンイノベーションがテーマであったので、ぜひRIETIも参加しようということで、急遽申し込もうとしたのでありますが、1月ではさすがに遅すぎまして、かつ400万円ぐらいのエントリー費が必要になる、等々ありまして、先送りしてどうしようかということになっております。

    おっしゃるのはごもっともで、可能であれば来年度もトライすべきではないかと思っておりますけれども、300幾つのセミナー等々ですか、どういう形でRIETIが参加するのが一番いいか。ただおっしゃるとおりで、一種、日本政府のIRの役を担うべきものだと思いますし、かつては経済産業審議官、財務官、それから外務省の外務審議官が、招待されていたのですけれども、今は全くされておりませんので、そういうのも含めて経済産業本省等とご相談しながらRIETIの果たすべき役割を探れればと思っています。大変ありがたいご提示をいただいたと思います。

  • 小野分科会長

    できれば予算の中に少し入れておいていただいて、来年は行ってみると。400万円かかっても、それだけの効果はあるように思います。ぜひご検討をお願いします。

    どうぞ、小笠原先生。

  • 小笠原委員

    評価に関して1点だけ確認を。先ほど、政策立案に寄与する研究プロジェクトが49本というお話だったのです。3月までに大方が終わろうということだと思いますが、翌期に延びるような中期的なプロジェクトとか、そういったテーマはどれくらい残っているのかなという現況をお聞かせいただきたいと。

    もう1つ、アウトプット指標で、いつも最後の最後までやきもきするのが、まだ結果の出ていないアンケートの評価とレビュー評価の点だと思うのです。まず経産省のほうに対して実施するアンケートというのは、前年と比べて何か変化があるのか。対象者が例えば違うとか、そういった調査内容について確認したいと思います。

  • 川本研究調整ディレクター

    プロジェクトの年度との関係でございますが、正確に数字を全部拾ったわけではございませんが、49と申し上げたもののほとんどは年度末で終了というような考え方ではやっておりません。基本的な考え方としては、予算の年度には余りこだわらず、先生方と話し合いながら、どういう目標で目指すかというような形でやっております。

    もちろん成果としては、次々にいろいろなDPは出てまいりますので。年度末を目標に作業するという先生は結構いらっしゃって、DPは結構多く出てまいりますけれども、プロジェクトとしては、年度末にもう終わらせてしまいましょうということでやるよりも、政策のニーズなり、プロジェクトの構成している方々のいろいろなスケジュールと調整しながらやっている感じでございます。

  • 佐藤副所長

    アンケートですが、プロジェクトに関係する経産省の担当課のほうに行っておりまして、これは従来と同じ形でことしも聞かせていただくというようにしております。

  • 小笠原委員

    アンケート内容というのは、全く変わらずですか。

  • 佐藤副所長

    特段見直しはしていません。

  • 古城委員

    先ほどの外部資金の導入の件なのです。藤田所長がおっしゃること、私も非常によくわかるのです。要するに文系と理系の研究のスタイルとかやり方が違うので、外部資金の導入というのを、一律に、多ければ多いほどいいという形で評価するのはかなり問題になって、去年もこの分科会でそういう議論をしたのですけれども、結局は大幅に増やさないとというようなことだったと思うのですが、率直にいって、研究所としてはどういう形が望ましいとお考えなのか、もしお聞かせいただければ非常に参考になると思います。

  • 藤田所長

    外部資金獲得を目的とした研究をやったために、これが負担になるというのは本末転倒です。いろいろな会議の開催とか、シンポジウムの開催とか、旅費とかというのはできるだけいただきたいと思っているのですけれども、ただ、これからはRIETIの中心となる研究テーマに沿った形、バランスのよい形で研究テーマを設定した上で、科研費に応募して行きたい思っております。科研費というのは、実際にこちらがテーマを完全に選びますし、やりたい研究も全部こちらでやりますし、中立性も保つことができます。余りオーバーにならない形で科研費をある程度着実にとって行きたいと思っております。

  • 小笠原委員

    ちょっと質問を変えますと、例えば、この研究をするためには今までの調達論では無理なので、むしろ資金を獲得しないとできないというような研究は、具体的にないのですか。

  • 藤田所長

    少し違った形ですが、一橋とか大学の研究機関と、これはかなり大きな、5,000万円とか、データベースを共同でつくるとか、大きなものについては、費用を折半するということをやっております。大学との共同でやるというのも1つあると思います。

  • 及川理事長

    結論がなかなか、模索をまだ続けざるを得ないかなと思っていまして、これは所長のご判断だと思うのですが、常勤10名の研究員が実際に人件費等を除いた研究本体に必要なお金は、実はあまり多くないのですよね。大調査をやっても、せいぜい1,000万円とか2,000万円。多くて2,000~3,000万円。それを全員がとれば3億円になってしまいますけれども、そんなのはほとんどなくて、ある研究員は非常に多くの論文を出していますが、研究費が0というケースが見受けられます。それで立派な論文を書いているわけです。

    研究員に「金とってこい」といったら「その時間、自分が仕事しますから」ということで、うちの常勤は「ほとんどお金は要りません」という人が実はいて、それに無理やりとってこいという状態です。他方、ファカルティー・フェローの先生が私どもに「3,000万、4,000万の委託費でアンケートしたいから」とおっしゃる。「じゃ、先生、それ科研費でとってください」といったら「別にRIETIに頼まない。自分でとる」ということになってしまいますので、まず額を増やそうと思っても、ふやす、コアになる人たちの研究スタイルとの違いがあります。それから、今、所長も申し上げましたように、その人たちに「とってきなさい」というのは無理を強いることになります。

    ただ、今年は初めてなので、職員全員が応募してくれていますのでさっき申し上げたような金額になっていますが、むしろ科研費をとるよりは、一部は外部資金を入れるかどうかという問題になってきます。ここが自然科学系研究機関と全然違うところで、自然科学系の場合には、企業とむしろ共同研究することがいいことであり、やりたがるのですけれども、我々の場合、企業の意向で受託するというのはRIETIの中立性というよさを多分失わせます。ここが非常に悩ましい問題です。その中で、それにしても少し増やしていかなければいかんということで、科研費のみならず外部資金で委託出張するとか、そういうのはやりたいと思っています。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。工夫の余地がたくさんあるということのようですけれども、今お話を伺った限りでは、競争的資金の獲得の件は18年度評価ではC評価から出発しましたから、大分改善されているようですので、6月、7月の評価のときにまたコメントをいただけると思います。

    第1議題はこの辺でよろしいですか。

    (異論なし)

    それでは、経済研究所の方々にはご退席いただいて、第2議題の独立行政法人整理合理化計画についてというテーマに移りたいと思います。

    どうもありがとうございました。ご苦労さまでございました。

    (RIETI退室)

    それでは、高橋室長、お願いします。

  • 高橋室長

    それでは、まず最初、資料2としてくくられているものについて、説明させていただきます。資料2というグループが総論でありまして、今年度の評価の見直しが資料3でございます。まず総論から話をさせていただきます。

    資料2-1ですが、これは独立行政法人整理合理化計画で、昨年末に渡辺行革大臣の指示でまとまったものでございます。

    最初の方に書いてありますことが総論でございます。1ページから総論が入りますけれども、例えば2ページの上、法人の廃止、民営化。事務・事業の見直しを踏まえ組織を存続する必要が認められないものは廃止するとございますし、(2)(2)のところに特殊会社化を行うとありますから日本貿易保険などはこれに該当しているということでございます。

    RIETIが特に関係あるものは、次の(3)統合、他機関・地方への移管というところでございます。「類似業務を行っている法人、融合効果の見込める研究開発型の独立行政法人、小規模な法人であって業務運営の効率化等が図られるものについては、他法人との統合や他機関・地方への移管を行う」とありまして、括弧に、「(他の主務大臣の所管に係る法人の行う関連業務(研究開発・政策研究業務、病院業務、国際業務など。)を含む。)」となっております。

    要するに、独立行政法人の見直しの方針として、政策研究業務を行うようなものであっても、かつそれは省の垣根を越えて統合することがあり得るというのが基本方針なのだよとここで示されているということでございます。

    あと、総論のところで申しますと、2ページの下に随契の見直しがございます。これは先ほど説明があったとおりで、これまでRIETIは非常に随契比率が高い状態でありましたけれども、相当思い切った見直しをして随契比率を適正な水準に引き下げようと努力をしているところでございます。

    それから、3ページの保有資産でありますが、RIETIは保有資産がほとんどございません。

    官民競争入札については、ホームページの運営等について今まで余りそういう意識はなかったのですけれども、やはりやっていこうということで、これはやることにいたしました。

    給与水準については、後ほど一言申し上げさせていただきます。

    総論についてはそんなことでございまして、あと各論は11ページ以下にいろいろな法人がありますので、ご関心の法人があれば後ほど、ご覧いただければと思いますが、RIETIは61ページにございまして、調査研究業務については優位性を有する研究に重点化すると、当然ではありますが、きちんと本務に集中していこう、ということになっています。それから、今まで余り使われていないシステムについては、思い切ってこの機に廃止しようということで、幾つか廃止をする。これによって6,000万円ぐらいのコスト削減効果が出るのでありますけれども、廃止は今年度中に行います。それから、そこにもありますように民間競争入札を実施します。

    組織体制の整備は、今申し上げたような、システムを廃止することに伴って、それのマネジメントをやっているところについても見直すということでございますし、共同研究のところは先ほど来いろいろなご議論がありましたけれども、今まで、正直余り前向きだったとはいえないところがありまして、そこを組織を挙げてちゃんとサポートしようではないかということで、リエゾンになるような人を決めて、その人がこういったところについてちゃんと目配りすることをやろうではないかと内々相談しております。

    また、自己収入の増大というところもいろいろなご議論がありまして、重ねてになりますので詳しくは申し上げませんけれども、今日もありましたが、RIETIの性格を考えたときに、他からお金をとってくることに余り過度に傾斜することはどうかというお話を昨年もこの場で頂戴したと思います。そういうことで、小野会長にも上部の評価委員会の場でその方向で非常にいろいろなご説明をいただいたのですが、評価委員会では結局却下されてしまいまして、「競争的資金の獲得実績が0」という、この0という1字をもって厳しい指摘があったため、では0はやめようではないかということで今のような形になっているわけであります。ここについて本業を忘れない範囲である程度努力することは組織としてもよいことだということがありますので、これについては今年度、来年度、本業を忘れない程度に一生懸命頑張るということは引き続きやりたいと思っております。

    資料2-1の参考資料として「随意契約の見直し計画」があると思います。昨年は90%以上、ほとんど100%に近いところが随意契約という、ちょっと情けない状態でありまして、これを今ぐっと見直ししております。今年度は、先ほどもご説明があったように年度の途中からかじを切ったものですから、まだ過半が随意契約になるのですが、来年度以降は、件数ベースでいうと1割を切るぐらい、金額ベースでいうと2割を切るぐらいのところまで随意契約を減らすことをやろうと思っております。不動産賃借みたいなものについては随意契約でやらざるを得ないので、こういうのは残りますけれども、それ以外の、今までのタクシー代だのハイヤー代など、あるいは書籍を買うなというものまで随意契約といっていたのは、一般競争や企画競争を取り入れるなど、若干コストはかかりますけれども、やろうではないかということにしております。

    資料の2-2というのは、去年の評価の段階で、総務省の全体を統括するところから出された、各独立行政法人で評価しなさいというものでありまして、随意契約の見直しなどがありますが、ここで1点申し上げておかなければいけないのは、4ページ目のエ、その他の(2)をごらんいただきたいのです。目的積立金の計上につながるような経営努力の取り組み状況。これは先ほど小野会長からもお話があったところ、あるいは小笠原委員から従来よりご指摘いただいているところでございますが、これまでのところを簡単に申し上げますと、目的積立金につきましては、昨年の秋以降、総務省、財務省と事務的にいろいろと議論してまいりました。ここは小笠原委員のお気持ちとちょっとずれてしまうところなのですけれども、総務省は、たとえ経営努力の結果とはいえ、運営費交付金が財源である以上は、それを目的積立金として認めることはできないというのが公式な見解であると。幾ら努力してコストを削減しましたと、単年度限りでもいいからそれを目的積立金としてやらせてくれといっても、それはもう聞けない、これは残念ながら揺るがない形になっております。

    ただ一方で、目的積立金の計上につながるような経営努力の取り組み状況と書いているのは何かというと、ここも議論してみなければいけませんが、外部資金でこれだけ積みましたと、それはもちろんひもつきのお金であるかもしれませんが、逆にいえば、そのひもつきのお金を入れることによって、運営費交付金の中からはその分を減らせるわけです。そうすると、その分のお金というものは、もしかしたらその範囲の中であれば目的積立金として計上できるというロジックなのかもしれません。そこまでまだ議論をしていないのです。

    いずれにしても、目的積立金の計上につながるように努力しろということは、今のストーリーをずっと敷衍していけば、要するにRIETIの場合には、ちゃんと外部資金をとってくるような経営努力をしろということとイコールになるわけでありまして、その限りにおいては、昨年来の議論がここにもつながってくるわけであります。したがって、好むと好まざるとにかかわらず、ある程度の外部資金というのは導入しないと、独法という枠組みの中にいる以上は仕方がないのかなという状況になっておりますので、ここはその方向で、繰り返しになりますが、軸足はあくまでもこっちに置くという状況のもとで、しかし外部資金はある程度の積極性をもって獲得していかなければいけないということは、この点からも、やはりやらざるを得ない取り組みになるという理解でございます。

    資料2-3のところは、サービスの中身のところにやたら高いウエートを置いて、ほかの財務とかなんとかの実績が余りよくないのに、全体としてみたら評価が高い法人があるのはおかしいではないかということで枠組みを示したようでございます。

    資料2-4は、昨年来のご議論をフラットにまとめたものでございます。これはお読みいただければと思います。

    資料2-5というのは新しい資料なのですが、大もとの総務省の評価委員会から経済産業省所管の法人の評価委員会に対して意見を出してきた紙なのですけれども、最初の総論のところは、先ほどのお話の繰り返しです。目的積立金を積めるようにしなさいよとか、官民競争入札をちゃんと活用しなさいよと。あと内部統制の議論というのは、独法についても内部統制、ガバナンスをちゃんとやれということなのです。やや小規模法人の場合に、どこまでそこにコストをかけるかというのはありますが、今は正直、余りそこができていないものですから、ちゃんとマニュアルとかをつくってやろうということは、今、内々の中で取り組んでいるところでございます。

    そういった総論の後に、これはページを振っていない資料で、ページでいえば4ページ目でしょうか、「独立行政法人経済産業研究所」ということで、1個だけRIETIについて個別の指摘を総務省からされているところがあります。

    要するに、人件費の削減については、5年間で5%減らすことをコミットしているにもかかわらず、RIETIは17年度に比べて18年度の人件費がふえているではないかと。その点について十分精査した節がうかがえないという指摘です。その点を吟味せずに評価したのではおかしいのではないか、今後ちゃんと厳密に評価しなさいということであります。これは、昨年この場でご議論をいただいたときに、5年間5%はちゃんとやるけれども、単年度のいろいろな職員数の入りくりで、いわば異常要因として18年度については人件費がふえているということでRIETIからもご説明があって、この場でもそれをご了解いただいたことになっているわけですが、その辺のプロセスが余り反映されずに、総務省のほうから、こういう指摘がついたところであります。

    したがって、まことに恐縮ではございますが、19年度の評価においては、明示的に、少なくとも人件費のところはきっちり議論したところは残した上で、上へ上げていただくことが必要になろうかと思っております。

    まず、資料の、こんなことが動いておりますという背景説明については以上でございまして、説明をここで1回切らせていただきます。

  • 小野分科会長

    今のところで何かご質問がありましたら、どうぞ。

    人件費の話は、先ほど、19年度は7%減ったみたいな話がありましたから、そこは今回は説明をしてあげないといけませんね。

  • 高橋室長

    はい。

  • 小笠原委員

    運営交付金からの経営努力の部分については目的積立金にできないということであれば、例えば共同プロジェクトの実施のために獲得した賃金を総額で上げて、お金には色がないわけですから、その枠分は目的積立金にするというようにしたらいいと思うのですが。

  • 高橋室長

    恐らくそうだと思います。詳細は総務省ともまた、相談をしたいと思います。

  • 小笠原委員

    そこに、まだひもつき論とかが始まってしまうと、対応ができないですよね。

  • 小野分科会長

    大体、合理化したのを積み立ててはいけないなど、5年間、中期計画の間は合理化した部分は積み立ててよろしい、5年を超えたときでもう一遍見直すよというならわかるのだけれども、単年度でやっていけないなどあり得ないのではないでしょうか。せめて外部のものを積み立てるということで、やっていったらいいと思います。

  • 小笠原委員

    そうですね。

  • 高橋室長

    先ほど、1,000万円弱の外部資金ということだったのですけれども、これが親委員会でいったところの去年の外部資金といわれるものにどれだけ金額がきっちり乗ってくるのかというのを、実は精査しなければいけないところがあって、そうはいっても実態面的な努力は十分酌み取っていただくと、私どもとしては大変ありがたいわけでありますが、直ちに1,000万円すべてがそういうところに乗ってくるものなのかどうか、これは私どももみてみないといけないかなと思っております。

  • 小野分科会長

    それでは、よろしければ、第3項目の資料をご説明いただけますか。

  • 高橋室長

    はい。それでは、引き続きまして、資料3とくくられているところでございます。以上を踏まえまして、昨年ご審議・決定いただきました評価項目について、微修正をさせていただきたいと思ってございます。

    資料3-1と資料3-2あたりをご覧いただきながら話をお聞きいただきたいのでありますけれども、資料3-1は、基本的に今申し上げたことの繰り返しです。II.年度業務実績評価シートの変更についてというところでございますけれども、まず変更(1)、外部レビューアーによる学術水準の評価基準ということですが、これはどこかで議論があったということでは必ずしもないのです。現行はAAという一番高い水準が「国際的にみても最高水準にある」と書いてございまして、これはちょっと厳しいのではないかということで、表現を若干モデレートにさせていただいて「国際的にみても十分通用する水準にある」とさせていただけないかと考えております。

    変更(2)でございますけれども、ここは、流動的な雇用については、もちろん固定費負担を避けるという意味から上げていくべきだという大きな枠組みがあるわけですけれども、その一方で、昨年ご議論があったとおり、それが余りにも高過ぎるということがパフォーマンスをむしろ下げる要因になっている部分がないかという話があって、例えば外部資金の獲得みたいな話をしてみたときに、ちゃんとしたスタッフがきっちりいないことがそういうことをできない要因なのではないかと。そんなご指摘があったので、これはRIETI側の記載項目として、流動的な雇用形態はこれぐらいだと書いた後で、それがパフォーマンスにとってどういう結果をもたらしているのか、それから外部資金の獲得についてはこういうサポート体制を組んでいるというようなことをきっちりいってもらって、いわばそこの挙証責任をRIETI側にちゃんと負ってもらった上で、流動比率が高まっているということを明記していただこうと思ってございます。

    変更(3)でございます。先ほど来お話ししてまいりましたように、市場化テストの導入・検討については、ちゃんとやれということが総務省からの横断的な事項としても来ておりますので、ここについてはホームページ等のところについてRIETIも努力しているところでございますが、そういったことをきっちりと明記してもらうことを考えてございます。

    それから、マネジメント、内部統制のところにつきましても先ほど申し上げたのと同じでありまして、横断的な基準として来ておりますので、ここについてRIETIとしてはこういうことをちゃんとやっていると書いてもらうということでございます。

    先ほどの流動的な雇用と裏腹の話でございますけれども、昨年のご議論の中で、人材育成についてもう少しきっちりと取り組んでいくべきではないかというご意見が出されていたかと思いますので、ここについてもRIETIとして研修であるとか、人材育成であるとか、こういうことをやっていますということを記載してもらう欄をつくりましたので、これもご評価の際にみていただければと思います。

    目的積立金は横断的事項で出てきております。恐らく外部資金の話を書かざるを得ないのではないかと思いますが、目的積立金の話を、こういうことをやっていますと、一言きっちりとRIETIに書いてもらうということでございます。

    競争的資金獲得実績。もう繰り返しませんが、これはちゃんと項目を立てて書くということでございます。

    以上が項目の追加でございまして、その後のA、B、C、Dの評価手順のところについては大きく変更する点はございませんが、総務省のほうからいわれておりますので、4ページの下線を付したところでございまして、中期計画を達成した場合には「A」ではなく「B」なのだよと。要するに、「B」というのは標準だと、これは今までもそういわれていたわけで、改めて再確認させていただくということでございます。

    あと、今後のスケジュールでございますけれども、これはまた近づいてまいりましたら、別途ご相談させていただきますけれども、本日のは中間報告で、RIETIについてこんなことをやっているということをもう一度ご確認いただくものと、今の評価項目の見直しについてご決定いただきたいということでございます。正式な評価につきましては、5月の末ないしは6月の初めに、19年度の実績をRIETIからご報告いただく場をもう一度つくらせていただきます。その後に、お手数になりますけれども、評価委員の皆様にはそれを踏まえまして評価シートを埋めていただいて、点数をつけていただいて、それを事務局まで送り返していただきたいと思います。

    それをもとに、ですから最初に開いてから1ヵ月ぐらいの後、6月の下旬ないし7月の上旬にRIETI分科会を再度開催させていただきまして、そこで平成19年度のRIETIについての、この分科会としての評価をご審議・ご決定いただきたいと思っております。親委員会でその後ご議論いただいて、あくまでも親委員会での決定が最終決定となります。

    いずれにいたしましても、本日は今申し上げました評価項目のところについてご審議いただければと思います。

    以上でございます。

  • 小野分科会長

    ありがとうございました。

    大分工夫をして、評価項目の修正といいますか、追加をしていただこうということですけれども、ご意見がございましたら。いかがでしょうか。

  • 小笠原委員

    評価の基本的なスタンスとしては、サービスの質というか、アウトカムを重視ということでしょうか。

  • 小野分科会長

    はい。それが6割。

  • 高橋室長

    もちろんです。そこの配分は去年と変えておりません。

  • 小野分科会長

    同じです。

  • 小笠原委員

    先ほど、外部資金の獲得のところが、いろいろ判断が分かれるというか、今のところは目標が2,000万円でしたっけ。

  • 高橋室長

    200万円でございます。先ほどの九百何十万円というのは、丸々はいかないにせよ、200万円を超える金額は、恐らく計上できることになろうかと思いますので、そういう意味では、そこの目的は達成できるのかなというようにRIETIからは聞いております。

  • 古城委員

    学術的水準の評価に関しては、私もこれで結構ではないかと。ノーベル賞級のがついて、意欲的なのはいいのですけれども、そんな研究は10年に1回という感じなので、なかなか。これのほうが妥当ではないかと思います。

  • 小野分科会長

    ノーベル賞級ではね。

  • 古城委員

    ちなみに、外部資金で計上ができないというのはどのような資金を。

  • 高橋室長

    去年も何かいろいろな議論、例えば一橋と共同研究をやった場合でも、実質的には外部資金の獲得と同じではないかといってみても、親委員会からは、収入が立つわけではないので、予算を達成しているわけではない、という指摘がありました。

  • 古城委員

    そうでしたね。それありましたね。

  • 小野分科会長

    本当は、共同研究などはいいのですけどね。費用は2分の1に少なくて済むわけですからね。外部資金の導入と同義だと思うのだけれども。

  • 高橋室長

    そこは親委員会でそのようにご説明いただいて、「それはそうだ」とおっしゃってくださる先生もおられたのですけれども、去年は、その後に、木村委員長から「そうはいっても予算を未達成であることに代わりはない」というようなご指摘が会議でございまして、委員長権限で財務の評価がBからCに変更をされました。

  • 小野分科会長

    評価項目については、この原案でいいのだと思います。非常に常識的だし、だんだんと民間風になって。コンプライアンスとかね。これは結構お金がかかるのよね。人もかかる。

  • 高橋室長

    そうですね。

  • 大川室長補佐

    体制整備だけで相当かかります。

  • 小野分科会長

    基準とか内規とか、そういうのを見直すと、結構古い表現があったりしていて、結構時間をとられるのだよね。1年間一生懸命やってようやくでき上がるみたいな業務量になると思います。

  • 高橋室長

    どこまでこれにコストをかけるかは課題になると思います。内部のマニュアルをつくったりすることになるのですが、非常に仕事量が多く、特にRIETIは専業スタッフが薄いので、それはそれこそ恥ずかしくないものを、説明がちゃんとできるものが必要な反面、余りこれに猛烈な、コストをかけるべきか否かはよく検討すべきだと考えております。

  • 小笠原委員

    やはり、純粋に研究に対する情熱がある人の集まりだということを前提にしないと、バーを落としてしまってルールをつくってしまうと、逆に出るものが出ないというか。

  • 小野分科会長

    外部機関にそういうものを作成してもらうというのが最近出てきておりますよね。内部統制みたいなことは私が請け負いますから任せてください、そのかわり費用は幾らですよというのはありですから。

  • 古城委員

    そういうのはコンサルタント会社の方でしょうか。

  • 小野分科会長

    ええ。

    それでは、基本的には3-1の資料の案でお願いしますということで。

  • 高橋室長

    はい。ありがとうございます。

  • 小野分科会長

    それでは、ありがとうございました。あとスケジュールもみていますので、本日ご審議いただく内容は以上でございます。本当にありがとうございました。ちょうど時間となりました。ご苦労さまでした。

  • 高橋室長

    どうもありがとうございました。では、次回もよろしくお願い申し上げます。

――了――

 
 
最終更新日:2008年6月10日
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