経済産業省
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独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第31回)-議事要旨

日時:平成22年3月9日(水)9:30~11:00
場所:経済産業省本館17階第5共用会議室

出席者

分科会委員
小野分科会長、小笠原委員、古城委員
独立行政法人経済産業研究所
及川理事長、藤田所長、八田監事、菅沼監事、森川副所長、星野研究調整ディレクター、河津総務ディレクター、早川通商産業政策史編纂ディレクター、冨田研究コーディネーター、由良副総務ディレクター、長岡研究主幹、鶴上席研究員
経済産業省
松井経済社会政策室長、大西経済社会政策室室長補佐、冨田経済社会政策室室長補佐

議題

独立行政法人経済産業研究所の平成21年度の業務進捗状況について(経過報告)

議事概要

経済産業研究所・及川理事長及び藤田所長から挨拶の後、長岡研究主幹より「発明者サーベイによるイノベーション過程の研究」について報告。以下、報告内容について質疑応答。

  • 特許制度の機能とあり方の中で、共有制度に存在する日米の差には、どのような特色があるのか。
    • →日本でも米国でも、研究活動はもともと非常にオープンで、自社だけではできずにユーザーやサプライヤーが入って発明が生まれている。しかし、オーナーシップをみると、米国で共有になっている場合は1%、日本は外部組織の人が入ると、ほぼ必ずオートマティックに共有になる。その理由は、日米における特許制度の差で、米国は共有した相手は自由にライセンスができるのに対し、日本の場合、ライセンスはオーナー間の合意が必要である。また、日本は、やや慣例的に所有権を確保する傾向にあるが、共有により商業化がしにくいといった面もあり、そのあたりについては研究をしているところ。
  • 発明者のライフサイクルはパフォーマンスとどう相関しているのか。
    • →データはクロスセクションで、特定の発明者を履歴で追ったものではない。今、発明者の名寄せを行い、データ作りをしているところ。ただし、事例的なことだと、日本の場合、自分は研究をやっていきたくても、ある程度の年齢になると管理者になってくださいということになる。つまり、良い発明をする人がライフタイムでそれをキャリアとして追求できない仕組みになっているという仮説が考えられる。
  • 日米では、ベンチャーキャピタルによるサポートやハイリスク・ハイリターンの資金に対する出し手の意識・カルチャーが随分と違う。日本もこのような部分を変えて、スモールサイズの企業でもイノベートすることを目指した方が良いのか。それとも、大企業を中心にやったら良いのか。
    • →米国のベンチャーキャピタルは、過去に恵まれた条件が重なって、大きなキャピタルロスがなかったために発達してきたと思う。日本も政策をうまくコーディネートして、小さな企業でも新しい革新の担い手として、どんどん出てくるようにしていくことが重要ではないかと考えている。

 鶴上席研究員より「労働市場制度改革」について報告。以下、質疑応答。

  • セーフティーネットワークと幸福度の関係は、どう理解したら良いか。
    • →医者にかかりにくいという困難を感じている方や公的保険から漏れてしまっている方々は、やはり幸福度が低いという結果が出ているので、そういったところを充実していかなければならない。
  • 男性と女性の幸福度に大きな開きがある。統計局から出ているデータで、20代女性と50代男性の失業率が非常に高くなっており、これは推測だが、失業されていてもそれなりの幸福度があるということは、20代女性と早期退職等の事情をもった50代男性の立ち位置の違いがサンプルとして交ざって、こういった結果になっていると理解して良いか。
    • →ご指摘のとおり、失業されている方にもいろいろあって、例えば次のステップやそれなりに意味のある形として1つのライフサイクルの中で考えていらっしゃる方と、なかなか希望をもてなくて失業の状況になっている方々では、やはり幸福度が違ってくる。男女の違いにおけるポイントは、やはり男性の非正規である。女性のパートという形で補助的に家計を支えるというのは、それなりに自分の希望に合っている。しかし、男性は自分が家計を支えており、正社員になりたくてもなれない人がいる。それは、単に派遣を禁止することではなく、抜本的な改善が必要である。
  • 追跡調査をすることで、雇用期間がより安定している人がいたり、もっと削減している人がいたりということが起こり得るのか。
    • →そういったことも分かる。去年のちょうど経済が厳しい1月と7月に調査をしたのだが、例えば新たに日雇い派遣になった方々の幸福度の下がり方は非常に大きかった。経済の状況が厳しいと、幸福度が非常に下がっているとか、やる気がなくなっている方々が非常にふえているとか、追跡調査をすることで非常に的確にみることができる。

 森川副所長より、経済産業研究所の最近の活動状況について報告。以下、質疑応答。

  • 一者応札の状況はどうなっているか。
    • →契約監視委員会において20年度の随意契約及び一者応札をご審議いただいた。例えば、派遣の募集の際に一者しかないケースがあり、不適切ということではないが、できるだけ公募の期間を長くとった方が良いだとか、公募要件が厳しすぎるので少し緩めてはどうかというようなことをご指摘いただいた。22年度に向けて改善を図っていきたい。
  • 今年度は外部への大きな委託があったのか。
    • →遠隔操作システムという独立したコンピューターのシステムを導入しており、これが金額的に大きい。また、JSTARという調査で、高齢者に関するデータ収集の作業を委託しており、これはそれぞれの家庭に出向いて聞き取り調査等を行うので、非常に手間がかかり、これもお金がかかっている。いずれも入札をかけて行っている。
  • 英語のウェブサイトへのアクセス件数は非常に伸びているが、中国語サイトはアクセス数があまり変わっていない。中国語サイトはアクセスする方も限定的で、英語のものがあれば大体英語にアクセスすると思うが、何か政策的なインプリケーションがあるのか。
    • →費用対効果はどうなのかという問題になると思うが、中国発展研究センターとの共同研究やアジアが成長戦略の中でも大変重要なファクターになっている中で、やはりRIETIとしては、中国に対するアピールを落とすことは避けたいと考えている。

お問い合わせ先

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FAX:03-3501-6590

 
 
最終更新日:2010年6月9日
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