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日時:平成15年5月28日(水)10:00〜12:00
場所:経済産業省第一特別会議室(本館17階西7)
出席者:
御園生委員長、植田委員、内田委員、河本委員、岸本委員、
橘川委員、三枝委員、大聖委員、 十市委員、林委員、
廣瀬委員、
松村委員、八嶋委員、山梨委員、横山委員
議題
1.バイオマス燃料製造技術等に関するプレゼンテーション
(1)月島機械株式会社
(2)日揮株式会社
2.石油業界のこれまでの自動車燃料の品質改善への取り組みとバイオ燃料に対する考え方についてのプレゼンテーション(石油連盟)
議事概要
1.月島機械(株)よりバイオマスエタノール製造技術等について、プレゼンテーション。主な内容は以下のとおり。
○バイオマスの中で農作物以外の木質系廃棄物については、未利用資源であること、原料価格が安い(あるいは処分費用収入がある)ことから、バイオマス資源として有望である。
○従来はイーストによるC6糖分(セルロース)のみエタノールへの転換が可能であったが、BCI社(米国)の新技術による遺伝子組み替え菌「KO11」により、C5糖分(ヘミセルロース)についてもエタノールへの転換が可能となった。
○現在、NEDOの助成の下、建築廃木材を4トン/日処理可能なパイロットプラントを建設中で、平成15年8月に完成予定。
○パイロットプラントによる実用化研究の次の段階では、エタノール生産規模10,000KL/年程度のモデルプラントを建設し、公共団体等での実験使用を行いつつ、システムの完成を目指す。さらに次の段階では、各地方へプラントを30〜50カ所建設し、
石油精製メーカーを通じてエタノール混合燃料を供給していくことを計画している。
2.1.に対する質疑応答は以下のとおり。
○BCI社等の技術について、米国内ではビジネスとして成立しているのか。また、廃木材について、ヒ素、クロム、銅等の処理はどのように行っているのか。
→BCI社は2年ほど前から商業化すると発表していたが、なかなか資金が集まらず延期されている模様。ヒ素、銅、
クロムについては、現在発生している廃木材にはほとんど含まれておらず、これから5〜10年程度後の廃木材から増加すると考えられる。しかし、人為的にクロム等を添加して実験を行ったが、菌体への影響は概ね問題ないと結論を出した。
その他に、排水の処理をどの程度行うかは規制次第という面もある。
○この技術において、今後さらにアルコールの収率を増加させることは可能か。また、廃木材からのアルコール製造コストはどの程度なのか。
→木材の種類によりばらつきがあるが、廃木材1トンから約200Lのエタノールが生産可能。
サトウキビのバガス(搾り滓)であれば約250L可能。コストについては、廃木材の処理費をいくら貰えるかにもよるが、100円/L程度。輸入品に対抗するためには、40円/L程度まで下げる必要があると考えており、技術開発の目標としている。
○KO11はC5糖分とC6糖分両者の発酵が可能なのか。
→KO11はC5糖分、C6糖分どちらもアルコール発酵が可能。ただし、C6糖分のみの場合は、イーストを使う方が効率がよい。
KO11は木質系のもの以外のもの、例えば新聞紙や草などにも応用できるのか。また、コストの内訳にリグニンの処理費は含まれているのか。
→新聞紙や草も糖化してしまえば問題ない。ただし、新聞紙はリグニンを含まないため、もっと安い酵素を使うことが可能。KO11でも問題はないが、経済的の観点からは難がある。また、リグニンについては、プラント内で燃焼させて蒸気用の熱源にすることを考えている。
○パイロットプラントの完成後には、全体のエネルギー・物質の収支、それをベースにしたコストについて、明らかにしていただけるのか。また現段階ではどの程度と見積もっているのか。
→4トンの原料から40%程度のアルコールを生産。リグニンの有効利用は含んでおらず、排水処理をする。
個々の物質収支等については検証中で、最後にNEDOに対する報告書という形でまとめたい。
3.日揮(株)よりバイオマスエタノールの製造技術等についてプレゼンテーション。主な内容は以下のとおり。
○NEDOの委託事業として、平成14年3月にパイロットプラントを建設し、バイオマスエタノール製造技術の実験を行っている。
○現在、プラントのコストを算出しており、今後、プラント詳細設計を経て、平成16年度中に商業設備の建設に着工する見通し。
○中長期の見通しを大まかに立てると、平成23〜27年度頃には、国内のバイオマス資源により、
ガソリン添加用のエタノールが年間67〜135万KL生産される。ガソリンに5%のエタノールを添加すると仮定すると、国内ガソリン自動車の19〜38%をカバーできる。
○エタノール添加率について、平成18〜22年度を5%(E5)とし、平成23〜27年度には10%(E10)に引き上げ、かつ、海外からの輸入エタノールも併せて利用するケースを仮定すると、地球温暖化対策上の効果(CO2削減量)としては、
E5で90年比1.9〜3.9%の削減効果、E10で10.6〜21.2%の削減効果が見込まれる。
○エタノール添加ガソリンの普及のためには、法整備や石油業界とのタイアップ、廃棄物処理法の規制緩和が必要。
4.3.に対する質疑応答は以下のとおり。
○IRRの指標はどう判断すべきなのか。
→IRRは事業性を示す指標であり、10%以上で事業性があることになる。
○製造コストの内訳はどうなっているのか。
→6割が糖化まで、残り4割が発酵、蒸留、脱水。
○石油製品の原価が20円/L程度であることを考えると、エタノールの40〜50円/Lでも高い。 将来的にコストをさらに下げられるポテンシャルがどの程度あるのか。
→現在のコスト想定のベースは処理量が50トン/日のプラント。これは人口20〜30万の地方都市での民家の解体件数が1日平均3件程度であり、この解体により50トンの建築廃材が発生することを見込んでおり、ほぼ妥当な数字と考えている。
一方大都市圏では、1日平均200〜300トンの建築廃材が発生するので、プラントの規模を仮に200トン/日とすると、コストは30円/Lを切ることも可能。ただし、20円/Lを切ることは海外から輸入する場合も含め、当面厳しいという感想を持っている。
○CO2の排出量の見積については、定量的に評価されるべき重要なデータであるので、試算のベースを明確にする必要がある。
○プラントの設置スペースはどの程度必要なのか。またエタノール製造に要する時間はどの程度か。
→50トン/日の処理能力のプラントで、ストックヤードやタンクも含めて約5,000u。製造に要する時間については、連続処理なので常に製造されてエタノールが出てきている状態ではあるが、強いて見積もると4〜5時間程度。
5.内田委員より「石油業界のこれまでの自動車燃料の品質改善への取り組みとバイオ燃料に対する考え方について」プレゼンテーション。主な内容は以下のとおり。
○石油業界では、ディーゼル車からのNOx、PM削減のための軽油の低硫黄化、光化学スモッグの原因であるHC削減のためのガソリンの蒸気圧低減に取り組んでいる。
○今後とも自動車排ガスの一層の低減に取り組むとともに、地球温暖化対策にも積極的かつ効果的に対応していく。
具体的にはサルファーフリー自動車燃料の早期供給実現に向けて最大限努力していく。
○エタノール等のバイオマス燃料の導入に当たっては、環境への影響・効果、供給安定性、経済性等について十分に検討されることが必要。その上で、国として導入をすすめていく場合には、適正な使用方法の中で導入・普及を図り、かつ適正な許容限度値を定める必要がある。
○従って、本小委員会において、これら安全性、環境性、供給安定性、経済性等について、検討することが必要。
6.5.に対する質疑応答は以下のとおり。
○コーンやとうもろこしのように扱いやすいバイオマス資源に比べ、建築廃材は取扱いが難しく、技術開発の余地が大きい。現在は問題点も多いが、将来性は大きいので、長期的視点から応援していただきたい。
→大量に流通させる場合を想定した問題を提起させていただいた。
○(プレゼンテーションを行った事業者より)地方圏でモデル事業を開始し、その中で問題点を抽出・改善し、規模を拡大していきたいと考えている。従って是非とも石油業界と一緒に事業を進めていきたいと希望している。
○ごみ発電のようなサーマルリサイクルも石油削減効果があるのだから、廃棄物の燃料化を検討する場合は、こうした周辺事情も加味して検討すべき。
○安全性の問題は当然として、環境の論点についても、国民への影響に関してもっときめ細かく議論すべき。
○経済性がある程度確保され、残りを補助金等で支援するとした場合、地域の循環型社会の構築か、又は全国規模の温暖化対策。地域の問題という視点が出てきた点が面白いところ。流通業者の中に、地域の循環社会をつくるという観点から、
バイオマスとガソリンを両方売ろうとする動きがあるとすれば、ひとつの原動力になるのではないか。
なお、次回については6月25日10時から開催することとなった。
以上
問い合わせ先:資源エネルギー庁
資源・燃料部石油流通課
(TEL:03−3501−1320(直通))
省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課
(TEL:03−3501−4031(直通))
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