経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会研究開発小委員会(第11回)‐議事録

日時:平成17年3月15日(火曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

小宮山委員長、赤池委員、東委員代理、安宅委員、大滝委員、大竹委員、小澤委員、宍戸委員、菅野委員、杉本委員、田中一宜委員、田中弘夫委員、堤委員、中辻委員、橋本委員、光川委員、三原委員、山崎委員代理
事務局
齋藤産業技術環境局長、照井審議官(産業技術担当)、佐藤産業技術政策課長、土井産業技術政策課統括技術戦略企画官、陣山技術評価調査課長、豊國技術振興課長、中村研究開発課長、牧野研究開発課企画官、小林研究開発課調整官、清水研究開発課企画調査官、鹿沼研究開発課課長補佐、杉本研究開発課課長補佐

議題

  1. 前回議事録(案)の確認
  2. 技術戦略マップ(案)について
  3. 研究開発プログラム基本計画(案)について

配布資料

資料1 第11回研究開発小委員会 議事次第

資料2 研究開発小委員会 委員名簿

資料3 第10回研究開発小委員会議事録(案)

資料4 第11回研究開発小委員会の議事進行について

資料5 技術戦略マップ(案)

資料6 分野別の技術戦略マップ(案)

資料7 研究開発プログラム基本計画(案)

参考資料1 技術革新を目指す科学技術政策-新産業創造に向けた産業技術戦略-

参考資料2 科学技術創造立国に向けて~経済産業省研究開発成果事例集~

議事内容

(1)前回議事録(案)の確認

事務局より資料3に基づき、前回議事録(案)について説明。

(2)第11回研究開発小委員会の議事進行について

事務局より、資料4に基づいて説明。

(3)分野別の技術戦略マップ(案)について

事務局より、資料6に基づいて説明。その後、以下の意見があった(フリーディスカッション)。

(質疑応答)

小宮山委員長:
個別でも結構だが、大きな意見の方がいいかもれない。御自由にご発言下さい。
光川委員:
私の方から「技術戦略マップの今後の活用方策とアップデート等への取組みについて」というペーパーを参考に提出した。
ロードマップに関する検討作業の事務方を担当した立場からコメントする。今回示した中で、情報通信のソフトウェア部分はIPAが、CO2固定化・有効利用分野についてはRITEが、それぞれ専門機関なので、そちらがマップ作りに携わった。その他の分野はNEDOで担当し、その分野の研究マネジメントを実際に推進している部隊が下作業をした。
その中では、ロードマップ策定プロセス自体が大変役に立った。内外の技術動向、今後の発展可能性、将来の市場ニーズ等に関する膨大な情報を整理把握するのに有意義であった。特にロードマップ策定プロセスで関わった人的ネットワークは今後の経済省、NEDOの研究開発戦略策定に向けての基本的なインフラという形で形成・蓄積された。これは重要な結果である。
一言でロードマップと言っても一律ではなく、分野によって、技術の特性によって、性格が、策定の方法論や意味が異なることを認識して今後活用する必要がある。例えば、電子・情報技術については、いつまでにどのような製品・サービスを市場に出したいか、という市場ニーズを実現するために作られる技術戦略という側面が非常に強い。他方、環境技術は、社会のあるべき姿を求めていつまでにどのように問題を解決しなくてはいけないかといった政策を実現するために作られる技術戦略である。こうした違いを反映して、それぞれの技術マップ、ロードマップが質的に異なることを認識しながら、我々現場としては、これを活用しなくてはいけないと考えている。
NEDOとしては、このロードマップを現在実施中のプロジェクトの運営方針の決定や、現在実施中のプロジェクトの適切なマネジメントに役に立てるとともに、新しいプロジェクト・テーマの立案・採択、更にそれを如何に進めるか、どのようなチームで進めるかの研究チーム作りにもこのロードマップの結果、戦略策定の結果を活用したい。
ロードマップは作りっぱなしでは、早々に形骸化、陳腐化してしまう。技術の進歩が非常に早いものも多いので、今日のオフロード技術が明日のメインストリーム技術になる可能性がある。その可能性を意識しながら、現場で常に見直しを図りながら柔軟に対応していきたい。あるロードマップを作って、そのとおりやれば良いというものではないことを認識しなくてはいけない。
異なる技術の融合分野については、既にロードマップ作りの中で取組を始めているところであるが、今後、このロードマップを起点として、新たな融合のきっかけ作りや異分野へ他の分野からツケを出す、例えば、半導体の世界から材料の世界にツケを出す、こういうのができないかウォッチする際に、このロードマップそのものが使えるのではないか。そう言う形で融合領域の研究開発についても有効に使って参りたい。
なお、公表ペーパーには、実は日本の国際技術競争力強化の戦略的視点とか、産業界や個々の企業の技術戦略等から見て、何が大事か、いついつまでに何をやらなくてはいけないのか、どのくらいのレベルを追求しなくては行けないかというスペックが言えないところ、書けないところがある。従って、その辺は情報管理や機密保持をきっちりやりながら、NEDOの各部現場でグリップする。それを現実のプロジェクトのマネジメントの局面で利用して行く、という使い方を考えて行かなくてはいけないと考えている。議論を誘発する意味で申し上げた。
小宮山委員長:
私も発表を聞き、資料を拝見しながら、画期的な作業をして頂いたと考えていた。今の光川委員の発言を伺い、そういう意を強くした。もしかしたら経済産業省のルネッサンスのきっかけになるかも知れない。
そう言う思いを皆さんあると思うが、注文も付けた方が更に良いと思うので、是非忌憚のない御意見を伺いたいと思う。
安宅委員:
今、御指摘いただいたように、作業経過から得られたいろいろな暗黙知ですが、そういったものは非常に興味深く重要であり、作業された方に敬意を表するとともに、望みたい点として1,2点述べさせて頂く。
資料5で議論があると思うが、こういった4分野のロードマップを実現することによってどんな社会が実現できるのか。十年後、二十年後かわからないが、個々の分野では使われるシーンが描かれているが、どんな社会を実現するかというようなものと、個々の分野との繋がりという記述があるとより分かり易いと感じた。
書きにくいのかもしれないが、4分野の中でどこにどれくらいウエイトを掛けるのか。具体的な予算は言いにくいかもしれないが、例えば全体の資源が100あった場合、この分野は今後5年間に30掛けて、それ以降10~20年後にはそこを40や20にするという、資源配分のポリシーのようなものがあれば戦略ミックスになる。そこの考え方は実際の政策を実現する上で非常に大事なこととなる。限られた資源の中で選択と集中ではないが、どこかで重点化する必要が出てくるので、どこかをシュリンクしなくてはいけない。どこかを強化する必要が生じる。その時に、シュリンクしたところをどうするのか、強化したところはどう言った成果が求められるのか。十年、二十年、三十年単位で資源配分のポリシーがロードマップと同様にその下に書かれるべきと考える。
中辻委員:
ライフサイエンスに関係した分野の者としてライフサイエンス分野の関係は、最初はどうなることかと思っていたが、立派なものができたので敬意を表する。ライフサイエンス分野は非常に変化が大きい。情報通信等よりもライフサイエンス、特に再生医療はまだ分からないところであり、来年になったら状況が変わることもある。十年と固定して考えず、随時見直し等アップデートをする方策が必要。ライフサイエンス分野は特に、厚生労働省と文部科学省との関係がある。経済産業省が一番、国の競争力、国益なり国家戦略を厳しく考えて、方策を立てる省庁だと思うが、実際のライフサイエンスでは医療行為を中心とする厚生労働省と基礎研究を中心する文部科学省と密接な関係を持っているので、是非、意見交換なり情報交換により密接な調整を行って頂きたい。
堤委員:
3R、CO2固定化・有効利用分野は、出したものの処理をどうするかで共通している。しかし、環境汚染物質や環境破壊物質が出るのを止めることの方がプライオリティーは高い。その観点で見ると、例えば3Rの技術分野には3つのRがあるが、この中で一番重要なのはリデュース。ここを見ると、重要課題があまり見られない。せいぜい建築構造物の長寿命化メンテナンスの開発。これよりも高機能化、例えば強度を二倍にして資源を半分にする、あるいは一つで二つの機能を持たせる、これにより資源、エネルギー消費量を削減する。これが現実的に効くと思うが抜けている。かつ、そうでないと何年後かに売れるのが減るため、長寿命化というのは産業が回らない。そうではなく、高機能化して部材・物質・エネルギーの使用量が少ないけれども価格が同じというものを開発する。これは部材産業の戦略に繋がるので重要ではないか。CO2を発生しない、物質が循環しやすくなる、リサイクルし易くなる、利用する物質が少なくなるような産業構造が重要である。同じ観点でCO2固定化・有効利用分野の方を見ると、CO2の削減の方にプライオリティーがあり、現実的な有効利用技術は無い。CO2の削減や排出しない技術の方が本命であることを強調することが重要である。そう言った観点では、例えば植林も重要だが、それ以前に森林破壊の防止が大事。CO2の3分の1は森林破壊からきている。熱帯雨林の温存が重要。そういった技術を出来るだけ取り込むことが重要。
小宮山委員長:
ここまでやった作業をこの後どうやって使っていくかという観点も重要と考えられる。
宍戸委員:
この成果をどう活用するか。その1つに日本の国際競争力の強化という観点がある。その観点で考えると、日本としての国際標準化活動において、どの分野をリードしていかなくてはいけないか、ということを先程も述べていたが、全体の中でのウエイト付けも必要ではないか。
小宮山委員長:
他に如何でしょうか。では何かございましたら、最後に時間がありましたら、また、場合によってはメール等でご連絡を頂ければ大変ありがたい。

(4)技術戦略マップ(案)総論について

事務局より、資料5に基づいて説明。その後、以下の意見があった(フリーディスカッション)。

(質疑応答)

田中(一)委員:
先程のNEDOの光川委員のコメント、それから牧野企画官からの御説明と今後の方針を聞き、意を強くした。ロードマップの作成について先程の話があったが、ロードマップはマッピングが重要である。その過程での人的交流、戦略策定プロセスをそれぞれ体験できたことの重要性の御指摘があった。私は良く、山本七平氏が漢籍引用する言葉を色々なところで使っている。「守成は創業より難し」という言葉である。これはある大きな事業を始めようとしたときに、その精神を作り出す創業の難しさというものがあるが、実はその精神を運営の上で維持・発展させていくことの方がより難しいという意味である。そのような主旨を先程、光川委員も言われたと感じる。しかし、今後に向けてコメントを1点付け加えておく。このような技術開発の世界は細分化されていて、全体を見て個々のものを合理性を担保しながら決めて行くことは難しい。今回はすばらしい作業をされたが、本当に全体の中で個々の計画が合理的に立てられているかどうかというと、問題はあるのではないか。全体を見て個を決めるシステムを作っていかなくてはいけないが、その方法の1つとしては、中長期社会のイメージをはっきりさせることである。政府全体としてマッピングという取組が重要であるとの御指摘があったので、大変すばらしいと思う。まとめて言うと、この技術戦略マップを運営するために、専任で、全体を眺めてわかる方、あるいは将来のことについてコメントできる方を集めたグループをぜひ持って欲しい。NEDO、経済産業省、或いは総合科学技術会議の仕事かもしれないが、そこを今後考えて欲しいと思う。
橋本委員:
大変すばらしいものができて感心している。NEDO、経済産業省でこのマップを携えて今後色々やっていくということであり大変すばらしいことだと思う。折角このような立派な分析をされたものを現場で使うだけでなく、政策提言の方に逆流できないか。具体的には、今までの決め方は、どういう社会があるべきかというところから技術開発がブレークダウンしていた。今、どういう社会があるべきかというのは、実は技術者が言っていることではなく、技術が分からない方がイメージで言っている。折角このような技術のブレークダウン、個々の評価をしたわけだから、技術的裏付けを基にどういう社会を今後日本は目指せるのか。それが国際競争力の中でどう位置付けがあって、そのような技術をベースにどのような国際貢献ができるのか、逆提案、逆の分析をした提案を是非このマップの報告書に入れて頂いて、技術的な裏付けのある将来の社会の提案、特に国際貢献について、日本の技術の特性を活かした国際貢献はどうあるべきかを考えて頂きたい。
赤池委員:
すばらしい資料をお纏め頂いた。提案として、情報ヘッドクォーター化やデータベース化するという観点で、どのような情報化をすればいいのか継続して検討して頂きたい。今後、進捗の評価やシナリオ、マップの変更の際には情報化しておくことが重要。情報化する場合、分野毎のマップのあるレベルの標準化、共通指標化を否応なくせざるを得ない。今までの委員の意見がそこにすくい取れる。同じことが分野毎に融合の部分、これはいわば各情報にどういうアイコンを付けるのか、どういうリンクを貼るのかの議論になる。例えば端末にアクセスした際、どういう融合、接点でマップに描く共通技術、プラットフォームが引き出せるか、そのあり得るべき形について、是非、情報化を前提に検討して欲しい。前段の各技術について、現状の実行限界がどうなのか、装置限界はどこまでか、この技術はどの段階で物理限界を突破しなければいけないか、非常に象徴的な言い方だが、それぞれのタイムスケールの飛躍において、どのような科学値が求められるのかについてはゆるやかなシナリオみたいなものが書ける。着地イメージの問題と重なっているが、各技術を広げるための科学的な進化のシナリオの読みみたいなものを何か添える必要がある。
小宮山委員長:
それでは、まだ御意見があると思うが、その際には事務局の方にお寄せ頂きたい。先程、御報告頂いたように、今月中に取りまとめて公表するということだが、最終的な取りまとめに関しては委員長と事務局にお任せ頂いてもよろしいか。
委員:
異議なし
小宮山委員長:
ありがとうございます。それでは事務局は公表に際して各委員への報告をお願いする。

(5)研究開発プログラム基本計画(案)について

事務局より、資料7に基づいて説明。

この中で、基本計画(案)については、意見、質問があれば、技術戦略マップと同様、3月22日までに事務局まで頂くことになった。

(6)その他

産業技術環境局長:
昨年の7月以来、集中的に、かつ中身の濃い御議論を頂きありがとうございました。おかげさまをもちまして技術戦略マップの策定という、ある意味では本邦初演の作業を無事に終えることができた。ここに厚くお礼を申し上げる。
公式の使い方、あるいはこのプロセスの重要性については既に御議論があったので、私からは少し違うことをつけ加えたい。
この作業のきっかけになった新産業創造戦略を作った過程で、我々が気づいたことが一つある。それは、日本の産業の強さというのは実は総合力にあるということ、一見、一部の完成品メーカーの競争力の強さと見えるが、実はその背景にはそれを支えているさまざまな部材産業等の総合的な力があるということ、もっと極端なことを言えば、むしろその人たちの方が強いおかげで日本の産業が育っているということに行き着いた。そういうこともあり、技術戦略を考えるに当たって、出口までということで御説明を申し上げたが、実は出口に至る、あるいは出口にちゃんと行くためには、むしろ各要素技術がどういう方々によってどう担われているかというものを十分踏まえなくてはいけないと思った。
私ども、技術戦略マップの一番重きを置いた点は、日本国内、あるいは海外も含めて、どのような方が御覧になっても何らかの形で関心に応えられるものを作りたいと思ったこと。この中はものすごく網羅的になっているが、それはそういう意味で、できるだけいろいろな方々の御関心を呼ぶ、その人たちに我々が示した技術戦略マップというもので何らかの形で知的な情報を入手できる、そういうニーズにこたえられることが重要ではないかと思っていた。従って、プロセスにおいても我々はできるだけオープンにする、成果物についてもオープンにするということを心がけている。
従って、できるだけ多くの方々の目に触れて、その人たちのお役に立ちたいということから考えると、一部の最先端の技術開発をしている人たちだけでなく、できるだけ多くの方々にこの戦略マップの存在を知っていただきたいと思っている。そういう意味で、この戦略マップを、必ずしも技術の面に強くない方々に御説明するために、この技術戦略マップは言ってみればカーナビゲーションシステムみたいなものであると私は例示している。カーナビゲーションシステムというのは、まず地図がないと絶対できないが、それにプラス、目的地に行く最低限の道路というものが目的地を打ち込むと出てくる。そういうものであるという説明をしている。
カーナビの例でいうと、今回お示ししたロードマッピングというのは時間と距離が最低限合理的な範囲でおさまる道を示したものである。これには当然、限界があると思う。例えば私はこの抜け道を知っている、という方にはこのマップには入ってこない。それから、先ほど御指摘があったが、何でそこに行くのか、ということや、そこに行く理由からすればこういう道は避けるべきだとか、そういう要素というのはこの中に直接は出てきていない。これはまさに今後、使い方を含めて、ユーザーの方々も一緒になって考えて頂きたいと思っている。
そういう観点から、地図でありマッピングなので、陳腐化させるということを恐れている。私どもの使い方というのは今日お示ししたとおりであるが、是非、各企業の研究所あるいは大学でこのマップについて加工をどんどんして頂きたい。できたら、企業秘密に触れない部分では、我が社としてはこういうふうに加工して使いましたというものを私どもに戻していただけるとありがたい。リナックススタイルでいきたいと思っている。是非ともそういう形で、定期的にローリングを行うが、皆様方がこのマッピングを加工する、あるいはここにこういうものを入れるともっと良いものができるということをどんどん言って頂き、その際に最低限私どもに戻して頂く。そのためのデータベースの管理というシステムを私どもとしては考えたいと思っている。これをさらに発展させるために御協力を頂きたい。
最後に、各委員におかれましては、本当に精力的に作業、議論を行って頂いた。それぞれの分野を御担当頂いた方を含めると300 名以上の方々がこれに御参画頂いたということで、改めて感謝を申し上げる。それから、何よりも私どものいろいろな思いを上手に委員会としてまとめて頂くということで、小宮山委員長に指導性と、高い識見で引っ張って頂いた。そのお力もありこういう形でまとまったので、感謝を申し上げたい。本当にありがとうございました。
委員長にもぜひ一言、ご挨拶をお願いしたい。
小宮山委員長:
どうもありがとうございました。
今日、委員の方がおっしゃられたことをまとめるような思いにもなりますが、私が途中で、この作業が経済産業省のルネッサンスのきっかけになるかもしれないと申し上げたのはどういう意味かというと、高度成長が終わるまで、日本は欧米のモデルを追いかけるという形でやってきたが、高度成長が終わってトップに出たのでフロントランナーになった。
フロントランナーというのは何をしなくてはいけないかというと、自分で何をするか決めなければいけないということ。何をするか決めるというのは、我々が何を望むかということと、科学技術の進歩が一体何をできるようにしているかということ。今回の作業は、まさに、科学技術がどういうことができるのかということをやってみた。これを続けることがトップとしてやれるかどうかということ。それで皆さんが常設の委員会で行うようにとか、アップデーティングをどうやっていくのかということを言われていたと思う。ぜひフロントランナーに立ったという意識を、この報告書の中にも明確に書いた方が良いのではないかと思う。
特に、光川委員や牧野企画官が言われた、"Roadmapping is rather important than roadmaps."だが、これを踏まえると、我々のやったことがやっぱり途上国になってしまわないだろうかと考える。アメリカかイギリスのどちらになるか分からないが、これだと、外国から言われていたことはやっぱり良かったという感覚になる。そうではなく、我々はフロントランナーなのである。これだけの技術戦略マップが欧米にあるだろうか。これだけ幅広いロードマッピングをこれだけの作業でつくったというものがあるかどうか。
先日、通産省OBの堺屋太一氏から、最近、「知識基盤社会」という言葉が流行っているという私の発言を受けて、それは「ナレッジ・ベースド・ソサイアティ」というのを訳したものだが、この言葉は御本人が何年も前に「知価社会」と言った言葉を外国が「ナレッジ・ベースド・ソサイアティ」と訳したもので、それを日本が再度「知識基盤社会」と訳したものだと言われた。本当かどうか分からないが思いは分かる。我々はフロントランナーに立ったという意識で行わなくてはいけないと思う。
もう一つ大事なことは、ここでやったこともそうだが、「知識の構造化」、「プラットフォーム」、「表現」、この三つが重要であると思っている。データベース化、常設化、アップデーティングを常に実施するべきという意見があったが、今後は、それを実現する方法を本気で考えた方が良い。
私のイメージは、大きなディスプレイが50ぐらいある部屋をつくる。そうすると、この技術戦略マップが一遍に50枚見られる。本日もすごいスピードで、一生懸命資料をめくってついていったが、普通なら途中でやめる。ディスプレイが紙より良いところというのは、一遍に見えること。今日も半導体とナノテクの関係というのは相当深かったが、これでもインタークロスはやってないのではないか。半導体はどうなっていたのか、ナノテクのところで半導体を書いているのとどうなんだというのがぱっと見えるかどうかで全然違う。大きなフラットパネルを50枚つなげて、その後ろにデータベースを常に更新している常設の情報ヘッドクォーターがあれば全体が見える。
経済産業省に知価社会局をつくれば良いと思う。どこかひとつつぶして。それぐらいのことをやれば世界のトップに立てる。私はそう思う。ぜひ、ここまでできたのだから、もう一息、気合いを入れて頑張って頂きたい。大変楽しい委員会で、私も楽しくやらせて頂いた。
研究開発課長:
各委員から各分野におけるコメント、総論としてのコメントを頂いたので、それをできる限りこの報告の中に盛り込むように努力をしたいと思う。今後の活用方法、運用方法についても反映をしていきたい。
お手元に「科学技術創造立国に向けて」というブルーのパンフレットをお配りしている。これは私どもで作成した成果事例集で、最近の研究開発プロジェクトについて、効果が大きかったもの10件を選んで整理をしたもの。研究開発プロジェクトで一体何をやったのかというところではなく、その結果が世の中にどういう形で行き渡っているのか、どういうインパクトを与えたのかというところに主眼を置くような形で整理をしており、できるだけわかりやすく、できるだけ数値を入れる、あるいは固有名詞を入れるというような形で工夫をしたものである。ぜひ御一読いただければと思う。
小宮山委員長:
では、これで委員会を終わります。どうもありがとうございました。

(閉会)

関連リンク

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最終更新日:2005年8月29日
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