経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会研究開発小委員会(第21回) 議事録

開会

事務局より資料の確認、委員及び事務局の出欠につき連絡

(1)技術戦略マップのローリング及び活用の進捗状況について

土井研究開発課長より資料3に基づき説明、福田研究開発課企画官より資料4に基づき説明、土井研究開発課長より資料5、6に基づき説明

桜井委員

今後の方向性として、「広める」と「深める」2つのことについて申し述べたいと思う。

「広める」ということでは、半導体のロードマップ・ITRSではダウンロード数がすべてのファイルについて出てくる。ダウンロード数は、資料についてどのぐらい努力したか、認められているか、あるいはどの分野が興味を持たれているか、どの分野の出来がいいかという、ある種の参考になると思う。

Kamomeはよくできているが、サイトへのアクセスが少し遠回りになっている。サイトにたどり着いて検索条件を入力しても検索に時間がかかるので、戸惑う方もいるかもしれない。一般的な検索エンジンに「技術戦略マップ」という言葉とキーワードを入れるだけで技術戦略マップの中を検索できれば、皆さんがより活発に使うのではないか。Kamomeは大変よくできているが、補完的な意味で、他の検索エンジンにおいてもよくヒットするようにすると広まるのではないか。

「深める」という方では、技術戦略マップはITRSと比べると文章が非常に少ない。図が何を意味しているか、ある種の文章がついていると大変分かりやすいのではないか。

他に、ITRSにはレッドブリック(技術の完成度)があり、今の技術の延長でできる部分と、全くソリューションが見つかっていない部分が分けて表示されている。技術戦略マップには大変豊富な情報があるが、例えば産・学という面で考えると、攻め方と方向性というあたりが少し情報不足か。

西尾委員長

多くの検索エンジンにかかるようにするためにはどうしたらいいか。

桜井委員

「技術戦略マップ」というようなキーワードが技術戦略マップのホームページのいろいろなところに入っていると「技術戦略マップ」で調べることができると思う。私も深くは知らない。

大竹委員

ベンチマークについてはローリングの際に直に資料5の形のものを入れていただきたいと思う。

構成について、部材分野がナノテクノロジー・材料に入っており、例えばファイバー分野がものづくりに入っているが、私から見るとファイバーは材料という印象がある。部材分野がナノテクノロジー・材料にあることに関して、背景があれば教えていただきたい。

土井研究開発課長

「ものづくり分野」はバスケットクローズ的になっている面があるのは否めない。ファイバー、人間生活、超電導は技術戦略マップの初版ができた後で参加してきた分野で、ファイバー分野については、省内的な議論の過程で、ナノテク・材料分野の中ではなくものづくり分野となっている。今後、納得感のある整理の仕方に向けて調整したい。

西尾委員長

技術戦略マップの各分野は、情報、ライフサイエンス、環境・エネルギーと、応用分野があって、それ以外の比較的要素技術的なもの、応用分野の前の段階のものがナノ・材料、ものづくりの中に入っている(資料4)。これだけを見ていると分類としては当たり前だが、次の表では具体的なキーワードが出てきて、各分野でナノテクノロジーといってもどんなナノテクが重要なのかというのが一応見られるようになった。

分野の分け方については今後修正をすることは可能だと思うが、それを補完するためにこういう作業が行われていると御理解いただいてもいいと思う。

川合委員

ベンチマーキング等の分析で、技術戦略マップは前に比べて見やすくなってきた。この間、委員として技術戦略マップをいろいろな方に使っていただいて感想を聞いた。結論としては、やっぱり使いにくいというのが今の印象。

私自身でやってみて分かったのは、どこを見てよいか迷ったり、全体が見えなかったり、具体的に製品と結びつく可視化がどうしても見えにくかったりというのが大方の意見だったように思う。

可視化する方法について私自身も考えて、未来産業の典型例の中で絵があって、その分野には今後どんな技術があって、主要なものはどれ、と広がっていくようなものがあるといいと思う。今回、少しそういう筋道ができてきたような気がする。技術戦略マップが見にくいのは、文字や文章が入り組んでいて可視化されていないためと思っている。例えば電子部品の中のセラミックス。市場がどれぐらいで、ナノテクノロジーとしてはこんなのが使われていて、今後こういうのが重要になっていくというものがあるとぐっと使いやすくなると思う。

もう1つは、技術戦略マップは見るだけで大変なので使ってみるのが嫌だという人が結構多い。そういう意味では、使い方の講習会を開くなどして有効に使っていただくのが重要と思っている。

東委員

昨年に比べて格段の進歩があったと思う。ただ、技術戦略マップを使う立場としてどうかという観点から2点ほど申し上げたい。

まずベンチマーキングの分析事例では、データを収集するのが難しいが、シェアと件数、つまり絶対値がプロットされている。現実に、この中の磁気ディスク装置を例にとれば、売上高は高いが、激しい売価ダウンで赤字も多く、上位にランクされる企業はその業界から撤退してしまうかもしれないという状況もある。

通信の携帯電話を例に取ると、CDMAの特許を持っているのはアメリカのクアルコムで、実際の額を求めるのは難しいが、日本企業はクアルコムに多額のロイヤリティーを払っている。しかしながら、絶対値でプロットすると多分クアルコムは極めて少ない。

論文を例に取ると、ISSCCもノーベル賞も、最近評価基準がかなり変わってきている。特にISSCCの採択基準が、オープン化に伴って企業の論文がどちらかというと採択されにくくなっていて、大学が多くなっている。その中で米国と日本と比較してどうだとか、あるいは韓国と台湾を入れてどうかと一律で比較しようとしても、観点が違うので比較できないかもしれない。

このように必ずしも絶対値と件数を追うのではなく、メトリックスの1つという観点で、次回は見直していただきたい。

それからもう1点、世界的に見て強力なパートナーとパートナーシップを結んでいく傾向があるグローバリゼーションの中で技術戦略マップをどう使っていくか、第一次データとしてこれを我々はどううまく加工していくかを考えたい。

橋本委員

ベンチマーキングの分析事例の中の主要産業の国際競争ポジションは非常に分かりやすくて、大変いい。ただ、一部抜き出しているということをはっきりさせないと誤解を招くことと、可能なら、主要産業だけでなくいろいろな分野ごとにベンチマーキングができれば、すごく参考になるという気がする。

特許とか論文の件数だけではだめだというのは、我々はよく分かっているが、一方で、それ以外のどういうものを持ってきたら客観的なものになるのか、これはまた非常に難しい話であるので、その辺をはっきりした上で、1つの軸としてこのベンチマーキング資料を出すというのはよいと思う。

今出たグローバリゼーションの話が私は大変気になった。市場がグローバルにどうなのかという話と、市場サイズがグローバルに見たときとドメスティックに見たときにどうなのか、分野によって違う話がいろいろあるというのが反映されていない。ここから先は、グローバリゼーションの中で、どういうものはどういうふうに広がっていくという観点で技術戦略マップをどのように加工できるのかを是非検討してほしいと思う。

それから、目指す未来があってこその技術だと思う。典型例としては「イノベーション25」があり、西尾先生が関わっておられるエネ庁の将来需給の話もあるが、どういう未来を目指すのかはいろいろなところでいろいろな議論がされているので、それとこれをつなぐような資料を作っておくといいと思う。

民間や研究者だけではなく、産業政策の中にこれを使うことも重要だと思う。そうすると将来像と現在の技術をつなぐようなものが是非欲しいし、アカデミアに属する人間においては大変重要な情報になる。これは非常にフラットな情報になっているので、今申し上げたような観点で見られるような中間的な情報が欲しいと思った。

西尾委員長

土井課長が説明した資料3の最後の研究開発プログラムとの関係を中心にして他省庁との関係とか、もう少し大きい研究開発の位置付けを追求していくということになるだろう。

橋本委員

それともう1つ、長期的な視点も併せて追求して欲しい。

西尾委員長

そう。これは予算取りのツールから出発しているところがある。

橋本委員

今も、予算取りのときにどこに書かれているかと必ず聞かれる。それはそれでいいが、予算取りツールに使われるだけではつまらない。

梅田委員

新しく追加するサステナブル・マニュファクチャリング分野とサービス分野は是非やるべきだと思うが、既存のロードマップでも構造としてアプリケーションと要素技術との間の階層構造があって、その上にもう1段、分野横断的な、例えばサステナブル・マニュファクチャリングというロードマップが乗っかる、ある意味で3層構造が分かってもらえるかどうかが懸念される。

特に、既存の分野を引用してロードマップを作ることについては、例えばグリーンバイオのところに書いてある項目がサステナブル・マニュファクチャリングのところに書いてあると混乱を招くような気がする。サービスも同様だと思うが、サステイナブル・マニュファクチャリングのような横断的なものを載せるにあたっては、ロードマップの位置づけをはっきりさせる必要がある。分野横断的なロードマップは、うまく全体像を見せて、だからここは横断的なロードマップを作ってあるというような説明が一瞬で分かるようなことが必要。

西尾委員長

こういう全体的な議論が出るようになったこと自身、かなり進歩してきたと御理解いただきたい。膨大な作業もあるのですぐに実現するかどうかは分からない。もちろん、言われたことは正論であって、そこに向かうべきで、できるだけ早く全体的なところに結びつくようにしたい。

私も、重点8分野の設定に大変頭にきた時代があって、ナノテクノロジーとエネルギー・環境というものが同じ列で、どっちが重要だという議論をされるのはどういうことだと思ったので、皆さんもこれに関して同じようなことをお考えだと思うので、反映させていきたい。

安宅委員

亡くなられた亀岡先生が常々言われていたことだが、ロードマップそのものが重要ではなくて、ロードマッピングをすることで理解を深めて、人のネットワークを広げて活用度が上がっていくということが大事だと私も思っている。

技術戦略マップがここまで整理されてくると、技術戦略を立案するとか、シナリオライティングをするところにつながっていくだろうと思う。技術戦略マップに接する人には層別すると3種類の人がいるかと思う。

技術戦略マップを作るのにかかわった人は、ああでもない、こうでもないという議論も踏まえて、表現されていない暗黙知の部分も踏まえて、それを知らない人と比べると読みがより深くなっているということと、作った人同士のネットワークがあるので、コミュニケーションが図れるということがある。2つ目には、これを参考にして自分でもやってみたいという人がいる。それから3番目に、いいものか悪いものか分からないけど眺めて勉強したいというぐらいの人がいるのではないか。これはそれぞれ対応が違うと思う。

川合委員のお話に関連して、研修ではないが、何か共通の課題を置いて、学界や産業界等で、共通の課題を解くようなシナリオライティングやロードマッピングをすると非常に役に立って、場合によってはすぐプログラムとかプロジェクトになる可能性もある。これを土台にしながら、1つのゴールを想定した上でシナリオライティングをするような活動があると、第2層目ぐらいの人たちが喜ぶのではないかと思う。

伊藤委員

ダウンロードの数の可視化は、新しい利用の方向性を示唆した御発言かと思った。

検索については産総研が若干協力しているのでコメントすると、今は作る側の一方的な情報の発信になっているわけだが、アクセスする側の情報を取り込むということは、産業政策のマーケティングに使えるような方向性が出てくるので、大変有効だと思う。

Kamomeについてできるだけ早い機会にその辺を改良して、アクセスする人たちの興味がどこにあるのか、また使う側のダイナミズムをいただくこともできるので、是非そのような方向で私どもも努力してみたいと思う。

谷田部委員

技術戦略マップが「素人お断り」とラベル的に張ってあるような気がするが、分冊化イメージにあるような「安全・安心」という言葉が表紙に出てくると、一般の人でもちょっと開いてみようかなという気になると思う。

特に今、赤福や湯沸し機等、生活の中で非常に危険だったものが放置されて、なおかつそれが情報として十分に行き渡らないで不祥事が再発することが繰り返されており、安全・安心に対する関心がものすごく強いと思う。こういった言葉があるために技術戦略マップを見て、安全・安心分野はどうかというところになると、確かにロボット分野とか、航空機分野とか、人間生活技術分野、あるいはライフサイエンスの分野に、確かに文章的には書いてあるがまとまっていない。こういったコンセプトをはっきり標榜すると、少し項目的に見てみるとか、実際にロードマップを作ってほしいということになると思うが、その辺がケアできるような部分もあっていいという気がした。

小田委員代理

応用物理学会では経産省よりアカデミック・ロードマップ作成を請け負いまして、作業を昨年度からやっている。初めは、学会にロードマップはなじまないという声もあったが、実際にやり出すと、作った過程でも新しい流れが出てきた。

学会活動は今までは最新の成果を発表するということがほとんどだったが、ロードマップをやるようになって、学会関係だけではなくて、イベント等にも成果物を出して発表している。そこでは、我々が今まで全く接していないようないろいろなフィードバック、特に産学連携関係が出てきたり、学会の異分野間の話し合いのきっかけになったりして、学会のファンクションとしても新しい道が出てきた。

そのように、ロードマップは作りっ放しではだめで、いかに広報して、それをもとに議論を進めて、さらに最新のバージョンにアップデートしていく。その作業が、作っている本人にとっても重要で、新しいインタラクションを生むというところでも重要で、学会にとっては大変いい流れができたと感じている。

菅野委員

技術戦略マップというのはコミュニケーション・ツールとして非常に成功していると認識している。これまで学会に経産省の人が来て本気で議論するというようなことはなかった。それができるようになっただけでも大きい。

ところで、「技術戦略マップ」となっているが、これはあくまでも技術マップ、技術ロードマップ、導入シナリオで、まだ戦略には至っていない。次はやっぱり戦略立案、勝つための戦略を立てるという方向にどう持っていったらいいかが重要だと思う。ベンチマーキング、分析は現状分析であるので、なぜアメリカがトップなのか、あるいは日本はこの分野でなぜ強いのか、逆になぜ弱いのか、イノベーションとか技術開発力の源泉は一体何なのか分析して、戦略的に限られた資源を投下するというところが政策につながっていく重要な役割で、この技術戦略マップも、そういった流れの中の1つの重要なツールとして展開していくことが重要だと思う。

定義も真偽も分からないが、前に雑誌か何かで見ていたときに世界の研究者人口の一覧があって、アメリカがトップで120万人ぐらい。日本は60万ぐらいと書いてあった。ヨーロッパは結構少なくて、ドイツ、フランスとかでも20万、30万。ただし、EU全体でまとまると140万になって、十分にアメリカに対抗できる。今、アメリカに対して、ヨーロッパが対抗できているというのは、実はそこにある。中国は80万人で、私はこれを見た瞬間に、これではまずいと感じた。答えは2つで、日本は頑張って60万人を一挙に2倍にして120万人に引き上げるか、あるいは中国、韓国等、アジアとしてヨーロッパ、アメリカに対抗するように持っていくかしかないのではないか。

技術開発力といっても、国力としての教育の体制やファシリティーはあるが、結局は追いつかれるので、どのように人材を再生産してうまくやっていくかを考えていく必要があると思う。

西尾委員長

「戦略」と名前が付いている限りは、ターゲットに置くべきだろうということはおっしゃられるとおりと思う。東大でこれを引き受けるなんていうことはないだろうか。民間が引き受けてくれて、ある程度バージョンアップをしていったら、結構な商品になるような気がする。

光川委員

技術戦略マップを作っている立場から、悩み、苦しみを訴えたい。これにさらに政策的な部分とか、ベンチマークを入れるとか、競争力の実態を挟み込むと、多分2分冊ではなくて、3分冊、4分冊になっていくのではないか。

そうすると何がしかの検索も必要になるが、これはこれで、ベーシックな技術についてだけまとめて取っておいた方がいいのではないか。ベンチマークや、競争力や、産業、業種別の国際的な状況、置かれている実態、いろいろな状況全部を埋め込むとかえって分からなくなるというのが私の感じで、それはそれで政策的な部分は別冊で作成するといいかと思う。技術の動向について、いろいろな人の御意見をいただいて書き込んでいくところまではNEDOとしてできるが、その先は厳しい。

本田委員

意見を聞く限りでは、20名しかいない東大TLOでは戦略についてまとめるのは押し切れないなという印象。

産学連携の視点から述べると、非常に興味があるのは、アカデミック・ロードマップと重ね合わせたときに、どこに学から産へのバトンゾーンが見えてくるのかというのが知りたいところ。まだしばらく大学での研究のステージなのか、そろそろ産業界に御紹介していくようなステージなのかが見えてくると非常に産学連携が動かしやすくなると思う。

橋本委員

学会へのコミュニケーションをやった経験から申し上げて、マップの重ね合わせは非常に難しい。興味を持って最初は見てくれても、その後が続かない。なぜかというと、技術戦略マップそれぞれの分野には各論がずっとあって、見る人も別の視点で各論をやっているので、すれ違いで終わってしまうような感じがする。

私は学会に出ていってセッションを設けてやったらいいと前にも提案し、今度も計画されるようだが、学会セッションだけでは何もなく終わる気がする。そうならないためのキーワードは2つあって、1つは産学連携。アカデミアだけではなくて、企業の方も一緒に集めて、同じテーマで議論をする。もう1つは、テーマを産業政策上重要なものを選んで、一般論ではなくて、これが重要なのでこれについて議論してほしいということを経産省から言った方がいい。そういうことを経産省に申し上げたら、そんなこと言っていいのかという声が返ってきて、すごく遠慮されていることが分かった。行政官は遠慮することもあると思うが、アカデミアに対しては遠慮される必要は全くない。なぜかというと、それを取るか取らないかはこちら側の自由なので、命令は困るが提示はしてほしい。

提示していただいたテーマで議論すると、自分のバックグラウンドなり何なりが使えるという議論がそこで始まるので、産業政策上重要なものを幾つか出して、これは1つの題材として、辞書として使うというような位置づけで、そのときに産業界も絶対入ってもらった方がいい。学問の種類によって違うと思うが、私のような化学系というのは、産業界とアカデミアは同じ学会にいてもコミュニケーションが非常に悪い。テーマの提示をきっかけにしてコミュニケーションをやるというのは大変意味があると思うので、遠慮せずにどんどん提案していただいた方がいい。私も御協力はしたいと思う。

西尾委員長

テーマの選び方次第だと思うが、産業界の方から見た1つの演習問題、それから研究者側から見た演習問題みたいなものを作っていただいて、両方入るのは大変結構だが、ワーキングみたいなものをどこかでやらないと、テンポよく進まなくなってくると思う。考えておいてほしい。

土井研究開発課長

分かりやすく、使いやすくという点については、私どもも横断的な技術方針として、ユーザーフレンドリーなものにしようという意識を持っているので、編集上の工夫ができるものは最大限やっていきたい。

それから、サステナブル・マニュファクチャリングのような分野横断的なものをどう位置づけるのかという御指摘もあったが、25分野の中には目的指向でがん対策という分野横断的なものが入っている。これはライフサイエンスを横断的に1つの目的に向けて切ってみた分野となっている。また、ファイバー、ナノテクノロジー、ものづくりの関係で指摘されたように、シーズプッシュ・テクノロジープッシュ的なもの、デマンドプル的なものが混載されており、その辺が区別されずに並べられているので分かりづらいところもあると思う。サステナブル・マニュファクチャリングやサービス工学を盛り込むのであれば、がん対策も含めて、横断的な分野は、どういうふうに構造化して示すと分かりやすくなるか、工夫したいと思っている。

それから、技術戦略マップをいかに政策へ反映していくかについては、まさに産業技術政策をどういう方向付けでやるかということであるので、技術戦略マップを踏まえた研究開発政策をどうするかについてこの小委員会の場で今後御議論いただくアジェンダとして、来年度に向けて御議論いただきたい。その中で、マップとのリンクを張って、整理したいと思う。今後の進め方は、小委員長とも御相談の上でアジェンダ設定をしたいと思う。

それから、ローリングの中で、演習問題的にワーキングを設けてやってみるということについては、検討したいと思う。

西尾委員長

技術戦略マップを使う側からすると、例えば防災ということで知りたいと思った時、使い方が分からない等、いろいろな課題があると思う。組み直すのは非常に大変で、検索で補う方法もあるので、また御検討いただきたいと思う。

(2)平成20年度研究開発予算概算要求

土井研究開発課長より資料7に基づいて説明

西尾委員長

他省庁と類似のプロジェクトというものはどこかで分かるのか。例えば3ページにある橋渡し研究(TR)あたりは厚労省などもやりそうな気がするが、他省庁でもサポートしているかどうかは、全部見ないと分からない。それこそ、キーワードを入れると、何省庁が何をやっているというのが分かると、我々は、総合的な政策を見るときには分かりやすい。

土井研究開発課長

本資料には載せていないが、縦割り主義を打破して省庁連携をするというのは私どもも積極的に取り組んでいる。TRのところは、3省庁の大臣レベルの会議から始まる連携会議ができており、局長クラス、課長クラス、実務クラスで連携を展開している。

それ以外にも、ナノエレクトロニクス関係で私どもは、文科省とほとんどジョイントグラントのようなことを行っている。個別に各省連携を実際に運用面で展開しているプロジェクトについては、連携プロジェクトの整理を別途しているので、いつか御披露したいと思う。

川合委員

技術マップ、ロードマップが予算を作るときにどのくらい反映されているかというのは時々出てくる議論だが、現状はどうか。どれぐらい反映されているのか。

土井研究開発課長

省内の予算要求をするプロセスでは、マップのどこに位置づけられているか、重要度はどうなっているかは必ずチェックすることにしている。ただ、省内調整の結果にどうつながっているかというところは、ここでは精緻には説明できない面がある。

川合委員

原課のタマ出しをするところは、技術戦略マップを少しは見るが余り関係ないと言う人もいるので、まずいと思う。技術戦略マップにせっかく知恵を集めて作っても生かされない。

師田研究開発課長補佐

今、土井から御説明申し上げたとおり、予算要求をする際には、技術開発であればきちんと、技術戦略マップの中でどのように位置付けられているか我々がチェックをしながら進めているところ。ただ、予算は、もちろん技術の観点もあるが、それ以外に、例えば産業政策上の観点であるとか、政治的には格差是正とか、いろいろなものの中で総合的に決まっていくことになるため、結果として全て技術戦略マップのとおりになっているわけではないかもしれない。ただし技術開発の観点については相当程度技術戦略マップを反映しながら進めていると御理解いただきたいと思う。

(3)その他

福田研究開発企画官、福田標準企画室長より資料6について説明

土井研究開発課長

この小委員会はこれまで、議事録の確認については、大体3カ月、4カ月後の次の回の小委員会に議事録(案)をかけて、それから1週間程度でお願いしていたが、次回から標準的な審議会の運営方法に則ってやりたいと思っている。

審議会終了後速やかにポイントだけの委員の名前は載せていない無記名の議事概要を、事務局に御一任いただいて公開し、それから、議事録に関しては1カ月以内に事務局が作成して、事務的に委員の皆様の発言部分をすり合わせさせていただいてセットする。したがって、次の小委員会ではセットされた議事録が配付されるという段取りになる。今後そういう形にシフトさせていただきたい。今日の結果はポイントだけ速やかに公開し、1カ月以内に私どもから発言があった先生方に発言の中身を確認していただくことにさせていただきたい。


議事概要・議事録公開の仕方に特段の異議はなし。続いて土井研究開発課長より資料8に基づき第20回研究開発小委員会議事録につき報告

閉会

 
 
最終更新日:2007年11月28日
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