経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第69回)‐議事要旨

日時:平成26年8月20日(水曜日)14時00分~16時00分
場所:経済産業省国際会議室(17階西3)

出席者

室伏委員長、荒牧委員、内山委員、小川委員、小野委員、加護野委員、高原委員、手柴委員、松本委員、松山委員、谷田部委員、山谷委員、横田委員

議題

  1. 中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直し当初案について((1)産業技術総合研究所、(2)日本貿易振興機構)
  2. 経済産業省所管独立行政法人の平成25年度業務実績評価の報告
  3. 本委員会の今後のスケジュールについて

議事概要

議題1:中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直し当初案について

(1) 産業技術総合研究所(産総研)

担当部局より、資料1-1、資料1-2、参考資料2、参考資料3に沿って中期目標期間終了時における産業技術総合研究所の組織・業務の見直し当初案について説明し、産業技術総合研究所部会長代理から補足説明を行った後、委員から以下の指摘があった。

委員
中期目標・計画を策定する際には、クロスアポイントメント制度を活用する人数を数値目標化していただきたい。また、マーケティング機能強化に関しても、数値目標化まではできないとしても、ぜひ議論は行っていただきたい。さらに、女性の活用促進に関連して、託児所を作るということを目標として記載いただきたい。
担当部局
クロスアポイントメント制度の活用については、目標を数値化すべく検討を進めてまいりたい。また、マーケティング機能強化は、目利き機能であることから数値目標化は難しいとも考えられるが、重要な評価ポイントと考えるため、定量化できるものは定量化を進めていきたい。託児所に関しては、他機関と連携するか単独で対応するかも含め、検討を進めてまいりたい。
委員長
産総研は託児所を持っていたと認識しているが、足りないとも思われるので、検討を進めていただければと思う。
委員
地質調査と計量標準については、産総研の中の組織としてではなく他機関と結びつけることなども考えられると思うが、将来的にどのような構想をお持ちか。
担当部局
産総研として10数年経過し一体感が出てきている。計量分野については、産業との結びつきも強く一体で進める必要があり、橋渡しの観点からも必要があると考えている。地質分野や計量標準については若干異なる部分もあるが、やはり産業との結びつきもあり、一体で進めて行く側面も持っている。なお、現状も他機関との連携を進めているところであり、革新的な取組も進めていきたい。
部会長代理
地質分野については、昨年の業績評価において高い評価を行ったが、JAMSTECなど他機関との連携を積極的に行う姿勢が見え、また、これらで成果を上げていたためである。部会の議論において、関係機関との連携を強めるとの議論もあったことを報告させていただきたい。
委員
コンプライアンスの強化を強調し過ぎると、創造的な研究などを行うに当たっては、研究現場にとっては負担になりすぎはしないか。まずは研究成果をいかに出すかが重要。また、クロスアポイントメント制度においても、情報管理の徹底により人材の流動性が損なわれることがないことが必要である。
担当部局
まずは研究成果を出すことが重要であるが、コンプライアンス強化は社会的要請の中にあると認識しており、効果的・効率的にできるようにしたいと考えている。現場の負担にならないようシステム化してコンプライアンス体制を構築していきたい。クロスアポイントメント制度については、人材の流動性が図られるよう積極的に活用を進めて行きたい。
委員長
コンプライアンスは社会的要請でもあり無視するわけにはいかない。上手に組み合わせて構築していくことが大事である。
委員
橋渡し機能の強化に関しては、入り口部分の目的基礎研究においても、また、出口の受託資金獲得についても、何が産総研でできるようになるのか、他ではできないことを明確に説明し、アピールしていくことが重要ではないか。
担当部局
研究の後半段階における受託資金については、お金を受けること自体が目的ではなく、企業のコミットを得て事業化に繋げることが重要で、そのためには、研究の前半段階で革新的な研究を進めていく必要がある。なお、中小ベンチャーについては、後半段階での資金獲得は難しい側面があると考えており、NEDOの競争的資金を活用しながら一緒に研究をしていくことになると考えている。
委員長
産総研部会においても同様の議論があったところ。資金獲得を目標に置くと、ショートサイトな研究開発を行うことになるのではないかとの懸念があり、産総研の本来のミッションを追記した。まだ当初案の段階で短い文章でもあり、今後、委員のご意見を入れてより良いものとなるようしていく。
委員
橋渡しは大学と企業を橋渡しするのみならず、他の研究機関の橋渡し・連携関係の構築も重要である。この点について文章に盛り込んでいただきたい。
担当部局
研究所間の連携は極めて重要と考えている。これまでも産総研内部では、柔軟に組織体制を見直し連携を進めてきたところであるが、クロスアポイントメント制度の活用などにより、他の機関との連携を推進し人と技術の流動を図ることも進めてまいりたい。
委員長
最終案を取りまとめていく中で、より良い内容にしていきたい。
委員
クロスアポイントメント制度は人事制度の大きな改革が必要だが、産総研に移るためのインセンティブなど具体的な制度設計をいかに見せるのかということが必要である。
また、将来の産業ニーズの把握方法についても具体的な内容が分かりにくく、リニアモデルにも見えるが、もう少し踏み込んで産総研がどう変わるのかというシナリオが見えることも必要。
さらには、フラウンフォーファー型についても具体像が見えないため、質的・量的な比較をした上で、産総研がどう変わるのか示すことが必要である。
産学官連携に関して、TIA-nanoの更なる活用についても踏み込んで記載すべき。
担当部局
クロスアポイントメント制度は、現在、関係省庁が集まり制度設計の詰めを行っているところ。メリットとしては、正式なポストとして組織内で活動ができる事が挙げられると思うが、具体的な制度設計の中で明らかにしていきたい。
産業ニーズの把握については、制度を考え始めているところでもあるが、外部人材の活用なども含めながら仕組みの検討を詰めて行きたい。リニアモデルのご指摘は、そのように見えてしまう面もあるが、リニアモデルにしたいという事ではないという点をご理解いただきたい。
フラウンフォーファーとの比較については、フラウンフォーファーは、どちらかというと目的基礎の部分が弱く事業化に寄っている。他方、産総研の数倍の規模があり中小企業を含めた支援に強みを持っている。今まさに情報収集をしながら制度設計をしているという状況。
TIA-nanoは重要と考えており、来年度から第2期に入るに当たっては産学官拠点となるべく、取組を今後も進めていきたいと考えている。
委員長
ご指摘の事項については、産構審の小委員会でも議論がなされ、報告書(参考資料4)に記載がされている。見直し当初案には、報告書のエッセンスを盛り込んだつもりではあるが、紙面も限られ分かりにくい記述になっているかもしれないので、参考資料4もご覧いただければ幸い。
委員
クロスアポイントメント制度を進めるに当たっては、産総研が学位審査権を持つことも一つの具体的なやり方ではなかろうか。また、目的基礎研究を前半と後半に分けているが、その区切りやそれぞれの評価のあり方をきちんと考えるべき。また、評価に当たっては、分野の特性なども踏まえることも必要ではないか。
担当部局
産総研での学位授与は難しいと考えている。クロスアポイントメント制度を進めて行く中で、指導教官が産総研側に所属し学生への指導も行っていくというのが現実的だと考えている。
評価に関しては、前半と後半で違う評価設定になると考えており、ユニット長が業務の中身を見ながら適切に設定していく事が重要。また、目的基礎から橋渡しまでは、分野の特性もあり一概には言えないものの3~7年程が目安と考えており、研究者の得意分野・特性などに応じ、目的基礎研究や事業化に近いところなどを業務分担することも考えられる。
委員長
総合科学技術会議において研究開発法人の評価のあり方について議論が行われており、研究の特性に応じたきめ細かな評価システムを構築する方向で議論が進んでいるところでもある。
委員
技術シーズや産業ニーズを的確に捉えるほど、透明化して研究を進めにくくなるといった面もあり、知的財産権の管理ということだけでは管理しきれない大きな問題があると思うので、具体的にどうするかしっかりやっていただきたい。

以上を踏まえ、産業技術総合研究所の中期目標期間終了後における組織・業務の見直し当初案については、委員からの御指摘を踏まえ12月の最終案策定に向けてより良い方針にしていく方向のもと、当初案としては特段の問題はない旨を経済産業省に回答することとなった。

(2) 日本貿易振興機構(ジェトロ)

担当部局より、資料2-1、2-2に沿って中期目標期間終了時における日本貿易振興機構の組織・業務全般の見直し当初案について説明し、日本貿易振興機構部会長から補足説明を行った後、委員から以下の指摘があった。

委員
農林水産物・食品の輸出促進は農水省が取り組んできた分野だと思うが、経済産業省傘下のジェトロが進めるには、他省との関連で難しい面もあると思うが、無駄がないように効率的に実施するための具体策はあるか。
担当部局
農水省との連携については、成長戦略にオールジャパンで取り組むために省庁間で整理を進め、農水省がジェトロに予算をつける形で事業が行われている。昨年、農水省等とともに、「農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略」を作成した。その取組の実行の司令塔として、本年6月に「輸出戦略実行委員会」を立ち上げ、農水省、経産省を含めた関係省庁、ジェトロ、農林水産関係団体が参画し、効率的に進めて行くこととしている。
委員
中国や韓国では、進出企業の撤退が難しかったり、コストがかかるため、夜逃げが増えている。資金面も含めた撤退支援について検討して頂きたい。
担当部局
中国等において、撤退が困難であるといった問題は承知。ジェトロでは、一企業では対応出来ない相手国の制度上の問題などについて取りまとめ、相手国政府に働きかけを行うことや、進出の前段階での情報提供に務めている。
委員長
中小機構などとの連携も重要。大企業のノウハウも活用したらいいのではないか。
委員
財政基盤の健全化について、自己収入の拡大を目指すとのことだが、これまでどういった取り組みを行ってきたのか。また、今後の対応について教えて頂きたい。
担当部局
ジェトロの予算規模は平成25年度の全体で約300億円のうち、32.1億円程度、約1割が自己収入であり、年々伸ばしている。自己収入には、会費収入と展示会・商談会出展時等の企業の自己負担金が含まれる。後者については、海外展開の裾野を中小企業まで広げる必要性とのバランスも見ながら引き続き見直しを行っていきたい。中期目標上の効率化目標は達成しているものの、政策ニーズの高まりによる事業増加に、人件費や管理費が追いついていない現状もある。次の中期目標に向け、事業のメリハリも含め、今後、検討していきたい。
委員
ジェトロの財政基盤の強化は重要。商社と同じように、仲介料を取ることはできないか。また、先行投資として株式を取得し、10年程度のスパンで売買することにより差益を得るということも考えられる。こういったことが独法制度上可能なのかどうか議論してみてはどうか。
担当部局
法的な問題もあるが、公的機関としての役割をどう考えるかということだと思う。情報提供のような一般的な公的サービスは無償で提供する一方、個別のハンズオン支援などについては支援対象を中小企業に限定するなどしている。自己収入の拡大については今後も検討を進めていきたい。
委員
日本再興戦略には多くの政府目標が掲げられているが、ジェトロにおいて現状、この目標に対してどの程度貢献できると考えているか。
担当部局
例えば対日投資の倍増を目指し、ジェトロは海外企業の呼び込みに向けた取組を行うが、それだけでなく、日本国内での規制や税制など制度面での要因もある。ジェトロだけでなく政府全体でも併せて取り組み、目標の達成を目指すこととしている。
委員
事業の成果目標について、支援を受けた企業のアウトカムに着目したことは面白いと考える。ジェトロが行う支援と企業の行動とを直接的に紐づけることが難しく、これによりジェトロに対する評価がかえってゆがめられる可能性もあるのではないか。
担当部局
因果関係について、ご指摘の点も踏まえて具体化していきたい。ジェトロのアウトプット的な観点のみでは、成果把握として不十分な面もありうることから、事業の特性や実効性も考慮しつつ、参考的な位置づけかもしれないが、アウトカムに着目していきたい。
委員
対日投資、農水産品輸出、中小企業の海外展開について、既に取り組まれてきたものもあることから、PDCAサイクルを通じた課題の検討も必要だと思う。

以上を踏まえ、日本貿易振興機構の中期目標期間終了後における組織・業務の見直し当初案については、特段の問題はない旨を経済産業省に回答することとなった。

議題2:経済産業省所管独立行政法人の平成25年度業務実績評価の報告

経済産業省所管独立行政法人の平成25年度業務実績評価については、資料3の通りに確定したことが報告された。評価結果は、各法人及び総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会に通知することとされた。

議題3:本委員会の今後のスケジュールについて

事務局から資料4に沿って本委員会の今後のスケジュールについて説明を行った。

以上

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最終更新日:2014年8月28日
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