経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第35回) 議事録

日時:平成19年8月24日(金)9:00~12:00

場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

木村委員長、青木委員、荒牧委員、伊丹委員、岩村委員、内山委員、梶川委員、岸(輝)委員、小泉委員、坂本委員、原臨時委員、平澤委員、松山委員、八木委員

議事録

木村委員長

第35回経済産業省独立行政法人評価委員会を開催いたします。

本日は、まず、前回ご審議いただきました8法人の評価につきまして、各分科会及び部会での再審議等による修正結果を事務局からご報告いただき、この場で結論を出したいと思います。よろしくお願いいたします。

その後、本年度見直しが行われます、日本貿易保険、新エネルギー・産業技術総合開発機構及び中小企業基盤整備機構の3法人につきまして、平成18年度の業務実績評価を各分科会長・部会長から、中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案を事務局からご説明いただきまして、この場でご審議いただきたいと存じます。

なお、本日の議論につきましては、資料及び議事録を公開することといたします。

それでは、議題の1番目、第34回委員会で審議いたしました8法人の評価結果について、事務局からご説明をお願いいたします。なお、ご説明いただくのは分科会及び部会で再審議をした3法人だけでございます。よろしくお願いいたします。

波多野政策評価広報課長

資料1―1をごらんいただきたいと思います。前回、7月18日にご審議いただきました結果及び、その後、分科会及び部会で再審議が行われたものにつきましてのフィードバックの状況でございます。

まず、経済産業研究所でございますが、こちらにつきましては前回の評価委員会におきまして、業務運営の効率化につきまして随意契約が非常に多く、Aでは不適切である、流動的雇用形態が82%と過剰ではないか、また、財務内容につきまして、競争的資金が0であるのはC評価ではないかというご意見がございました。

8月6日、小野分科会長主催のもと分科会が開催されまして、再審議が行われてございます。本日は小野委員がご欠席でございますので、小野委員より分科会の再審議の結果ということで、御連絡がございました。

業務運営の効率化につきましては、評価項目につきましてAからBへ変更するということでございます。

財務内容につきましては、結論といたしましてはBとするということでございますが、内容といたしましては、「1,205万円の経常利益を上げた」と書いてございますとおり、独法交付金の範囲内で仕事を行い、1,205万円余ったということ、それから節約をしているということで、特に競争的資金を受注していなくてもBという評価が妥当ではないかということで、総合評価といたしましてはAということでご審議をいただいてございます。

前回の委員会で指摘を受けた点は、運営費交付金のほかに、受託収入200万円の予定が0、普及業務関係収入、つまり、書籍などの販売収入でございますが、74万8,000円の予定が53万4,000円。こういったところが前回の委員会でC評価ではないかと議論されたところでございまして、これにつきまして分科会ではBが妥当ではないかというのが戻ってきた結果でございます。

資料1―1で、前回の委員会と今回の分科会の再審議の結果で若干齟齬があるかと思われる部分につきまして、経済産業研究所につきましては総合評価のAの部分、財務内容のBの部分、こちらにつきまして四角囲いをしてございます。

続きまして、工業所有権情報・研修館でございますが、前回、7月18日の審議の結果、サービスの質の向上につきまして根拠となる実績の記載が少ない、実績内容をみると目標を達成しただけではないか、財務内容につきましては、8%予算削減とあるが、事業未実施が含まれている、自己収入の増加は特筆すべきものではない、その他、余り知られておらず宣伝不足ではないかということでございました。

こちらはご都合がつかず分科会自体は開催されてございませんが、早川分科会長が各委員と相談した再調整の結果を、本日は早川委員がご欠席でございますので、御連絡いただいてございます。

まず、1点目の財務内容につきましては、A評価が妥当かという指摘を受け、先ほどの8%の予算削減というところは、再計算の結果、5.5%であったということでございまして、こちらにつきましてはB評価が妥当ということで、Bに修正をするということでございます。

2点目のサービスの質の向上の部分でございますが、中期計画における具体的な目標との関係について精査した結果、やはりAを維持することが妥当だということでございます。こちらにつきましては、資料1―3ですが、前回、記載が不十分だったという部分について、かなり詳細に変更・書き加えがされてございます。

早川委員から、十分な量・質の改善があったとご指摘がございましたのは、15ページからのサービスの質の向上のところで、特に一番比重の大きい工業所有権情報普及業務につきまして、定量的な数字で数値が示されてございます。IPDLの検索利用が計画比109%達成、データベースの整備につきまして113%達成、データの整備につきまして128%達成、そして英文抄録の整備は104%達成ということで、数字的に計画を上回っているので、これについてはAであるという評価でございました。

補足として、前回こちらでご審議いただいたときに、大学の公報固定アドレスサービスはどのぐらいやっているのかというご質問がございました。こちらにつきましては、143大学、56高専、独法等13機関ということでございます。

次に、産業技術総合研究所でございますが、前回の議論で、業務運営の効率化のところでご意見がございました。これにつきましては、分科会長と委員とご相談の上、業務運営の効率化の部分をBに修正し、総合評価は変わらずAということでございます。

それから、製品評価技術基盤機構につきましては、前回の委員会で特段の指摘はございませんでした。

日本貿易振興機構につきましては、業務運営の効率化につきまして、Aとはいえないのではないかというご指摘がございまして、部会長と委員長とご相談の結果、業務運営の効率化の部分をBとする、総合評価はAで変わらずということでございます。

次に、原子力安全基盤機構でございますが、前回の評価委員会におきまして全体的にさまざまな指摘がございました。こちらにつきましては、部会長と委員長とご相談の結果、サービスの質の向上の部分をB、総合評価をBということで修正をいただいてございます。

情報処理推進機構でございますが、前回の委員会におきまして、全体的に評価がAとAAだけで評価基準が甘いのではないか、サービスの質の向上及び情報セキュリティ対策強化の部分につきまして、セキュリティに関して問題が解決していない、相談件数などは上回っているがそれほど大きな改善なのか、また、財務内容につきましては、廃止・精算の予定であるが、繰越欠損金があることから、BかCではないかというご指摘がございました。

こちらは7月26日に松山分科会長主催で分科会が開催されてございまして、再審議をいただいてございます。再審議の結果につきましては、詳細は資料1―4でございますが、業務運営の効率化につきましてはB、サービスの質の向上(ソフトウェア開発)につきましてはB、サービスの質の向上(情報セキュリティ対策強化)につきましてはAAをAに変更、サービスの質の向上(情報発信)につきましてはB、財務内容につきましてもBということで、再修正がされてございまして、全体的な結果といたしましては、総合評価は変わらずにAということでございます。

そして、Aの評価となってございますのがサービスの質の向上の3つの分野でございまして、資料1―4の15ページ以降でございます。情報セキュリティ対策、ソフトウェアエンジニアリング、情報技術・人材の育成分野の3分野につきましてはAということでございまして、そちらの説明は15~20ページに記載されたとおりでございます。

最後に、石油天然ガス・金属鉱物資源機構でございますが、サービスの質の向上の金属開発の部分につきましてAAというのはどうかというご意見がございまして、部会長と委員長とご相談の結果、サービスの質の向上の金属開発の部分はAに修正ということでございまして、総合評価はAで変わらずということでございます。

以上、ご説明いたしましたとおり、前回の委員会の結果と分科会及び部会の再審議の結果で再確認する必要のあるところが右側の四角囲いをしたところでございまして、対象で申し上げますと、経済産業研究所、工業所有権情報・研修館、情報処理推進機構の3機関でございます。

ご説明は以上でございます。

木村委員長

ありがとうございました。それでは、ご意見をいただきたいと存じます。最初に、前回の委員会の結果と分科会及び部会の再審議の結果で再確認する必要のある3法人についてご意見をいただきたいと思います。

まず、経済産業研究所について、いかがでございましょうか。

青木委員

財務のところでございますが、予算200万円に対して実績なしとなっているところと、監修料収入と書籍販売収入が53万4,000円ということで、これは中期目標に基づく中期計画を達成してBというのは、やはりちょっと問題があるのではないかという印象をもちました。

木村委員長

ありがとうございました。いかがでございましょうか。前回も同様のご意見が出ておりましたので、今の青木委員のご意見のとおりに、そこはCということにしたいと存じますが、よろしゅうございますか。それでは、総合評価もBになりますが、それでよろしゅうございますか。

伊丹委員

競争的資金が0だというのが大きなマイナス評価になるというのは理解ができるのですが、200万円予定していたものが入らなかったというのは、金額が小さ過ぎるので、それを大きな理由にCにするというのはいかがなものでしょうか。

木村委員長

いかがでございましょうか。

岸(輝)委員

そもそも、何で予算段階で200万円しか出していないのでしょうか。そこのところの大問題をちゃんとしないといけない。

梶川委員

私も、これは0ということになると、そもそもこういう競争的資金を獲得しなくてもいいという話に近づいてしまうと思うのです。これは本来、独法の制度的にみれば、ある種、政策のためということでガチガチにミッションを固められて、それ以外は一切やらないと、そういうポリシーを研究所が非常に明確にされるのであれば、よそ見は一切しないのだという話になるかもしれませんが、多少は中期的にみて自由な風土の中でご研究を進めたいというお話も今まであったかと思います。制度論として正しいかどうかは別ですけれど、研究所としてある意味ではそういった自由裁量のある余地で長期的に経済政策に貢献したいということであれば、多少なりとも第三者からみても評価されるご研究内容を出しているのだという話を、研究所にとってもお出しになる方が、本来この研究所の行き方としては、いいのではないかと思います。

ここはある意味では厳しい評価をされたということを、反対に研究所としてそれを、災い転じてではないですが、逆にみずからがより裁量をもつ研究も分野として加えていかれるのだということは十分に考えられるものではないかと思います。そうでないと、いわれたことしかやらないのだということになって、なおかつ、この自前のメンバーでやられたことしかやらないのであれば、本省の企画部分そのものみたいな話になるので、その道で行くのであれば、存続自身が危ぶまれてしまうのではないかと思ってしまいました。

高橋経済社会政策室長

今ご議論いただいているように、競争的資金が0というところについては、分科会でも、「これは厳しい」ということがもちろん議論としてございました。もう1つ分科会でございましたのは、今、梶川委員がおっしゃられたように、競争的資金を今後とも全くとらないというのは独法のあり方としてどうかということで、これは今後とも努力を求めなければいけないという議論がございました。

ただ、一方で、全体としていろいろな財務運用をみたときに、成果進行基準の中で努力をして、1,200万円の黒字というか、要するに、民間企業でいえば、経営努力をして黒字を出したというような評価をしてもいいのではないかという議論がございました。したがって、競争的資金については、0なので、申し開きできないのだけれど、そこが0であることをもってC評価というのはいかにも厳し過ぎるのではないかということになりました。

中期目標については、未達の部分もあるけれども、財務を全体としてみればおおむね達成というのがBであるならば、そこはそのように評価すべきではないかということで、繰り返しになりますが、競争的資金についてはもうご指摘のとおりなのでありますが、それをもって財務全体をCとするのはちょっと厳し過ぎるのではないかということが、分科会を8月6日に開きましたときの委員の皆様の総意でございます。

小泉委員

18年度計画に受託業務費を入れていなければ今のようなお話もあるかもしれませんが、入れてある限り、何らかの努力がなされて結果として0になったという、その努力がこの資料だけではみえませんので、なぜとれなかったのかというプロセスをお話しいただければ理解はできるのですが、この数値だけでは、目標に対して0ということで、何の努力もしていないと、それしか我々は理解できないわけですので、そのプロセスをお願いしたいと思います。

高橋経済社会政策室長

競争的資金ということで100%一致しないのでありますが、独立行政法人として外部資金をみずからのクレジットに入れた、アカウントに入れたということではないのですが、共同研究ということで2つほどやっております。一つはHRSというのは高齢者のパネルでございまして、これは今まで日本のどこも手をつけていないようなところを10年ぐらいの規模でやろうというものであります。もう一つはJIPデータベースというものでありまして、生産性向上というのが今の内閣の大きなアジェンダになっていますが、生産性の統計というのはなかなかきっちりしたものがないものですから、こういった統計をちゃんとやろうということで、この2つについては、両方とも一橋大学なのですけれど、この一橋大学から前者が5,000万、後者が1,000万だったと思いますが、共同研究ということで、自前の資金だけでやるのではなく、外部からの資金を一体的に運用することで、事実上、外部からの資金を獲得して効率的な研究ができるようなことでやっているということです。競争的資金を科研費みたいなものに応募してやったというのとは事情を異にするのでありますが、外部からの資金を効率的に活用して一体的に研究を行うということでは、努力をしているのではないか、こういう点は評価をしてもいいのではないかというご意見がございました。

木村委員長

当初のミッションからすると、競争的資金を獲得するということが掲げてありましたので、競争的資金が0というのはいかがなものでしょうか。先ほど梶川委員がおっしゃったとおりだと思います。私も当初のミッションに戻って全体のストラクチャーを考え直す必要があるのではないかと思いますので、その辺はよろしくお願いいたします。

それでは、財務内容についてはCということで、計算いたしますと総合評価はBとなりますが、それで決着ということでよろしゅうございますか。

それでは、次にまいります。工業所有権情報・研修館です。これも解釈が難しいところでありますが、サービス業務を淡々とこなしたということはBだというご意見が前回も出ておりましたが、いかがでございましょうか。

何かクリーンヒットでもあれば別だという気がいたしますが、先ほどのパーセンテージをみましても、100%を少し超えるぐらいのところでおさまっておりますので、サービスの質の向上についてBというご意見が前回出ましたが、いかがでございましょうか。

八木委員

ここ2~3カ月、独法に関するマスコミの記事も非常にたくさん出ていますが、その中にいろいろなテーマで書かれておりますけれど、やはり評価委員が多過ぎて評価が甘いということも幾つか読んでおります。そういう意味では、前回、私は申し上げましたが、予算を立てて、それがきちんと守られたというのは私はBではないかと思います。産業界でいわれているような考えはそうで、Aの上はないわけなので、Aというのは、今、まさに先生がおっしゃったように、1つ飛びはねた世の中にアピールするような画期的なことがあるんですね。

そういう意味では、こちらをみますと、検索システムなどが非常に使われたとかいろいろ出ていますが、これは大学や中小ベンチャーなどには有用なものですけれど、知的所有権、知的財産で勝負しているような既存の企業にとっては、それぞれ自分のシステムをもって検索をやらないとなかなか特許のいろいろな戦略を実現していく上では不十分なレベルだとも聞いておりますので、その辺がもう一つ上のレベルへ行くというのはちょっと厳し過ぎる条件かもしれませんけれど、そういうものを期待して、この評価を拝見いたしました。そういう意味で、私も、ここの努力は総合的にもBレベル、つまりやろうと思ったことは今の実力においてやったというところでまとまっているのではないかなと感じました。

木村委員長

ありがとうございました。よろしゅうございますか。

小川特許庁総務課長

今のご指摘のところを若干補足させていただければと思います。IPDLの使い勝手が向上して、利用がかなり伸びているということで評価のところで書かせていただいていますが、先ほど、知財で勝負している会社は自分のシステムを使っているとございましたが、それは工業所有権情報・研修館において、特許庁の審査の過程で蓄積される膨大なデータを外部で利用できるような形に改編して、それらを生データとして提供しているところ、そういうデータをベースに知財で勝負されている会社が自分でデータベースを構築したり、または、民間のデータベース会社がそれを利用してサービスを提供する。そういうサービスに加え、力のないところに対しては簡便に知財情報をアクセスしやすい形で提供する、そういう意味でのIPDLというものがございます。

そういう意味で、IPDLの伸び率のところで書いてはありますが、知財に関心のある企業に対してのサービスは非常にベーシックな形で提供しております。そういう性格の業務につきましてもアンケートなどで評価をされているということをつけ加えさせていただければと思います。

それから、サービスの向上でいきますと、こういうデータ提供の部分のほかに、工業所有権情報流通等業務がございますが、これは開放特許の流通市場をつくるためにアドバイザーを派遣したりということをやっております。この辺は第2期の目標をつくる際に少し時間をかけてやってきたので、もうそろそろ手を引いてもいいんじゃないかといったご指摘もあります。

そういうものを受けて、ここの事業ではむしろこういう流通市場を今後活性化させる担い手として地方自治体を念頭に、地方自治体でそういう流通支援業務を行える、そういうアドバイザーを育成する、そのためにこの事業を少しシフトしてきておりまして、そういう質の変化というものもご理解いただければと思っております。

木村委員長

ありがとうございました。よろしゅうございますか。くどいようですけれど、淡々と業務をこなした、特に瑕疵なくこなしたというのは、やはりBだという考え方を徹底していかないと、評価が高どまりしてしまうことになります。サービスの質の向上をBとして、総合評価を計算しますとBになるということで、よろしゅうございますか。

それでは、そのように決めさせていただきます。ありがとうございました。

次に、情報処理推進機構について、先ほど波多野課長からご説明がございましたような変更がなされております。調整後の実績評価は変わっておりませんが、何かご意見はございますでしょうか。

松山委員

分科会長として少しご説明をさせていただきたいと思います。前回ご指摘いただきましたことを受けまして、7月26日に、全員、分科会にお集まりいただきまして議論をいたしました。

まず、前半のご指摘でございますが、この前も少し申し上げましたけれど、実はIPAの分科会では、以前からこの5段階評価をずっとやってきておりました。そのことがございまして、そのときの5段階の考え方と、今回この評価委員会で定めていただきました5段階の基準というのが、全体的に少しずれがあったという感じが基本的にあったのかなと思っております。

そういうことがございましたので、実際は7月26日の分科会に入ります前に1時間ほど、これまでの評価の基本的な考え方について懇談会をさせていただきまして、その辺の従前方式、あるいは今年度から行われている方式について、再度、具体的事例を含めて、1時間余りでございますが、議論をさせていただきました。

それで懇談会を一応終わらせていただきまして、それから再度、業績に基づいて評価を行うというスタイルでそれぞれの項目に関して再審議をさせていただきました。その結果、かなりの項目に関して評価が下げられるということになりました。これは、評価が甘いということよりも、前回、去年までの評価と今回のものとの認識のシフトがうまくいかなかった委員が一部おられたためかなと理解しております。

それで、具体的事項でございますが、セキュリティに関しましては、我々としては、情報社会が健全に動くためには、IPAが果たしておられるセキュリティに関する問い合わせ、あるいはウィルス情報に関する情報提供等々は非常に大きな意味をもって、国民の皆様一人一人に対して安全・安心の1つの相談どころになっていることは、実態として評価できるし、それがより大きな意味合いを増してきているということで、Aということをキープさせていただきました。

また、財務内容につきましては、その分科会以降、私自身がいろいろな方々からレクチャーを細かく受けまして、かなり精査をさせていただきました。前に事務局からも説明いただきましたが、これは独法移行時に定められた法律に基づいて累積欠損を抱えざるを得ないという法律の仕組みでございまして、この前も少しございましたが、当初から規定されています法律で、来年の1月4日だと理解しておりますが、そのときにこれを減資して精算するということまで含めて、5年間、暫定的に、この勘定をIPAが面倒をみていただきたいという趣旨でございました。

なぜ赤なのに勘定を開けていくかといいますと、わずかではございますが、回収金というものがこの5年間に関しては入ってきております。中期計画におきましては、この予定されている回収金を計画どおり回収するというのが計画項目に上がっております。それに関しましては、そこの指標には出ていないと思いますが、過去4年間、18年度もそうですが、おおむね100%回収を達成してきているという実績がございまして、そういう意味からすると、欠損金が存在すること自身に関しては、独法の計画の枠外の問題、あるいは前協会時代の問題ということで、それを計画で何とかしろという計画設定は当初からなされていなかったと思います。

ただ、回収に関しては義務が課されていまして、それに関してはほぼ100%の回収を毎年達成してきているということで、そういうことであれば予定どおり欠損金の努力目標に関して着々と実績を上げているということで、Bという評価をさせていただきました。

そういうことを含めまして、いろいろご指摘いただきましたことに関しまして、分科会としましては、各委員の意識合わせも含めて、真剣に各事項に関して精査いたしましたとともに、IPAに関しましても、財務的なことをかなり時間をかけて勉強させていただきました。

というのが前回からの経過報告でございます。以上、よろしくお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。ご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

八木委員

情報産業に一部携わる会社として、今、SEの不足状況というのは日本全体でも非常に深刻になっておりまして、やむなく各企業とも、中国とかインドとか、とにかく数千人規模の外注をせざるを得ないという状況で仕事をこなしているわけでございますが、企業も当然SE教育を非常に熱心にやっているわけですけれど、それがなかなか追いつかないというのが現状です。加えて、大学出の理系エンジニアの基礎学力も低いということで、そういうこともこれに拍車をかけているという部分がございます。

このIPAですが、これは半分質問でございますけれど、先般、政府がこの9月にIT人材育成の工程表をつくって大学などへの支援を行うといったことが新聞にも載っておりましたが、これは産官学の連携のかなめであるIPAの目的、特にサービスの質の向上、IT人材の育成のまさに目的そのものではないかと感じたのですが、この辺のIPAの関与、関連というのはいかがなものかなと思いますので、教えていただきたいと思います。

それから、先般の原子力同様、IT人材、IT戦略というものに対しては課題・問題が日本全体で非常に多いという状況もございますので、この辺に関するIPAの寄与というのはまさにこれからなのではないかという感じももってこの評価を拝見しておりますので、クールにみていくべきところがあるのではないかと思っております。

松山委員

ご存じだと思いますが、IPAに関しましては、従来、人材育成に関してはとるべき手段がなかなかなかったというのが事実でございます。ところが、2年前ですが、情報処理技術者センターと統合いたしますとともに、IT人材のスキル標準というものをIPAが独自にやってまいりました。そのスキル標準は、企業でIT関係の人材育成をするときに、この人は一体どのレベルなのか、どういうことができるのかということを、個々の企業内ではなく、IT全体に関して標準的な基準、目安というものを定めるということでございます。

そして、現在は、情報処理技術者センターとそのITスキル標準とを一体化させるということで、具体的にこの試験を通ればITスキル標準としてこういうレベルであるということが明確にわかるようにするという作業に取り組んでおられます。

さらに、そういうことも国際的に基準をよりスタンダード化しようということで、アジア地域中心ですけれど、そういう試験の外国語での実施ということにも取り組んでおられまして、現時点ではようやくそういう試験制度、認定制度というものがIPAの業務の中に入ってきましたので、これからまさしく戦略的に取り組むべきことであろうということは分科会でも申しております。

それで、これは評価とは別のことですが、地方のソフトウェアセンターというものがございまして、これは主に出資事業のところでみているわけですけれど、事実上、ソフトウェアセンターでも頑張っているところとそうでないところ、あるいは地方公共団体が力を入れているところとそうでないところと、いろいろ分かれてきております。

従来はそういうところはともするとプログラミング教育学校みたいな感じで、現代的な形でのITの人材が要求されるスキルとは違うということがございまして、これは私個人として提案させていただいていますが、そういう地方のソフトウェアセンターを人材育成拠点として、地方にもしっかりとした人材育成の拠点をつくって、それを全体としてIPAがとりまとめていく、そのための標準試験方法というものはもっているのだから、そういうところのマネジメントをしっかりやることによって、今、八木委員がおっしゃっていただいたようなことがこれからようやくできるように手足が整ったという状態で、私自身はその辺に今後の展開を非常に期待している部分がございます。

八木委員

ITSSは、企業で、資格試験その他教育の材料としてもう使わせていただいております。

木村委員長

この結果でよろしゅうございますか。

それでは、ご報告いただいた結果を、この委員会の結論とするということにさせていただきます。

その他の法人については、ご指摘のとおりに評価が修正されておりますので、特に問題はないかと思いますが、よろしゅうございますか。

ありがとうございました。それでは、ただいまご決定いただきましたものをもちまして、最終的な評価結果とさせていただきます。ありがとうございました。

次に進ませていただきます。まず、日本貿易保険の平成18年度業務実績評価並びに中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案についてです。

まず、平成18年度業務実績評価を岩村部会長の方からご報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

岩村委員

日本貿易保険の評価部会長の岩村でございます。貿易保険の評価をご説明申し上げます。

資料2―1をごらんいただきたいと思います。評価のとりまとめは、貿易保険の場合、サービスというものについては貿易あるいは投資を行う民間の方々へのサービスという顔と、同時に、資源・エネルギーの確保という意味での国策への協力という意味でのサービスと、多様なサービスの顔をもっております。それから、最近は市場の競争の促進という側面でのサービスの向上が求められておりますので、その関係で、サービスの質の向上のところがたくさんの項目に分かれていまして、5項目に分かれていますが、本質的にいいますと、業務運営の効率化という項目があって、この項目をBといたしております。それから、サービスの質の向上というのは、5項目を参考としておりますが、とりまとめてはAとしております。そして、財務内容についてはAとしております。

審議の経緯を簡単に申し上げますと、貿易保険については、例年どおり6月にかけて状況をとりまとめて部会を幾度か開催いたしました。その後、7月の部会の結果、その後の議論の状況、そして内閣の指示のあり方なども踏まえまして、また、部会を招集いたしまして、幾つかの点を再整理しました。

それでは、早速、内容について申し上げます。

まず、業務運営の効率化でございますが、この項目については評価結果をBといたしました。ちょっと説明が要るBでございますけれど、業務費率をどうするかということにつきましては、貿易保険は、18年度はちょうど中間年に入りますが、中期目標期間4年のうちの真ん中の年で業務費削減目標10%のうちの8%までを達成しておりますので、そういう考え方からすれば、随分目標の上を走っていると思います。何が起こるかわからないという言い方はよく出てきますが、自信をもって中期目標の業務比率削減目標を、中期目標上は第1目標でしたけれど、これは削減できることは間違いないと思います。

2番目は、年功序列型の昇給を37歳でとめました。いろいろ問題があるところでありますが、これは非公務員型ということの機能を生かして、一方で、貿易保険は金融業でありまして、金融業の方々との競争的なリクルートということもありますので、専門能力認定制度とかいろいろなことを行っております。まだまだやるべきことはあると思いますが、それなりに努力もあってほどほど成果は上がっていると思います。

人員削減も大きく実現しております。これは数値目標が出ておりますので、数値目標について申し上げますと、平成17年度の人員が157名でございまして、目標として課せられているのは、それを3%以上、平成20年度までの4年間で削減せよということでございまして、152名ぐらいにすればいいのですが、これについては平成18年度でもう146名ですので、中期目標は大きく達成してしまった形になっております。

ただ、貿易保険の場合、経済産業省の貿易保険課の方々の出入りというのもございますし、最近は金融での人手不足もありまして、引き抜かれてしまうという問題もありますので、引き抜かれるということは立派なことだと思うのですが、大きく達成しているので、骨身を削って頑張っており、結果としてともかく大きく削減しております。中期目標との関係でいえば、大きく目標をクリアしている、あるいはクリア確実な状況であるという点では、むしろBではなくてAではないだろうかと考えてもいいと私は思っておりますし、部会委員もそう思っておるところでございます。

ただ、当法人の場合、今年、特に重点的にみてくださいといわれている随意契約比率のところに問題がございまして、90%を超えておりまして、非常に高いです。業務に関する契約部分というのは、貿易保険というのはシステムの運用の塊でありまして、貿易保険にかかる費用というのは、多少は鉛筆代や場所代などもあるのですが、圧倒的な費用はシステム構築費と運用費でございます。

特に今事業年度は、平成16年度に開始したシステム、ことしの4月に稼働開始しましたので、現在は私たちはこれを現行システムと呼ぶようになりましたが、ことしの3月まではこれを次期システムといって、現在ではスピリット1という名前をつけておりますけれど、このシステムの構築をしていた時期でございます。

ちなみに、このシステムについて申し上げますと、平成17年3月にこのシステムの契約をしたわけでございますが、そのときの契約金額が40億円でありまして、そのときに委員にご就任いただいた方々はご記憶だと思いますが、レガシーシステムをクライアントサーバータイプに切りかえるという革新性と、それ以上に、それを全面的な競争入札で落札させるという点で非常に衝撃的な処理だったと思います。落札額は、1番札がIBMでして、IBMに40億円で落札していただきました。

その後の業務が出てまいりますので、例えば平成18年度の随意契約のうち、随意契約の最大はIBMで20億を超えておりますけれど、これは当たり前のことですが、IBMの競争入札でつくられた部分がハードやOSで実現されていきましたので、それにつながる部分ですので、これは随意にならざるを得ませんでした。そういうものが周辺システムやバックアップなど、現行システムの旧システムの移行などと重なっておりまして、これらはどのようにやっても一般競争にはなじみませんので、それらが随意契約比率を押し上げております。とはいいながら、比率が高いことは確かでございますので、そういうものを放置するわけにもいかないので、評価全体としてはAからBにおろしております。

なお、もう1つは、当法人については財団法人がございまして、これは通商産業省時代に貿易保険業務に関するデータ処理や入力その他をやってもらう、いわば定型業務をやってもらうために設立した財団法人でございますが、こちらへの入力依頼も現在まだ続けております。現在まだ続けておりますというのは、財団法人との随意契約というのは外見的にも大変誤解を招くことが多いですので、業務のスクラップ・アンド・ビルドを進めた上で、来期はこの形を改めようと思っておりますが、まだ間に合っておりませんので、後期の随意の中に入っております。

以上が随意契約の問題でございます。結果として、業務運営の効率化というところはBということにいたしたいと思います。

サービスの質の向上については、恐らくいろいろな見方があると思います。簡単にいいますと、11ページには、平均査定期間は目標60日以下というところをもう46日にしましたという話とか、12ページには、大変皆さんからご好評いただいておりますということ、また、13ページには、これも数値目標のないところでございますが、重点分野については経済産業省からも大変高い評価をいただいております。14ページには、民間保険会社の参入をお手伝いしなさいという点、お手伝いするということは貿易保険の業務量を減らすことになるのですが、しかし、これも政策協力でございますので、必死でやっておりまして、これについても保険会社の方から「よくやっていただいている」という評価をいただいていますので、サービスの向上についてはほぼ文句なくAだろうということで、Aをとりました。

最後に財務内容でございます。15ページですが、財務内容については平成18年度に非常に大きな変化がございました。世界経済が大きく好転したせいだと思うのですが、貿易保険の過去の延滞債権はほとんど焦げついてまず返ってこないだろうと思っていたところが、大幅に回収になりまして、2,351億円という回収額になりました。これは信じられない回収額で、私もこんなことになるとは思わなかったのですが、返ってくるときは返ってくるものだなと思っております。

そうすると、貿易保険の財務というのはもう万々歳なのかというと、ここはそうはなりません。次の16ページですが、まず、保険というのは、特に貿易保険は取引信用保険でありますので、貿易保険金を支払っても直ちにそれが貿易保険の損失になるわけではありません。というのは、貿易保険というのは、債権を取得した日本の業者が金を払ってもらえないときに、かわりにお金を払って、そのかわりに債権を取得いたしますので、それを代位債権と申します。要するに、現金が出ていって代位債権が入ってきますので、損得的には0なのです。それから、それは回収になってもやはり0なのです。

実は完全な0ではなくて、危ない債権の保険を支払いますと、まずこれは回収できない可能性が高いものですから、貸倒引当金を積んでおります。これが不要になりますので回収はやはり利益に貢献いたします。例えば、今期入ってきた2,351億円の中にナイジェリアへの債権なんていう昔の債権が出てまいりました。これはもう絶望的だろうと思って、90%貸倒引当金を積んでおりましたら返ってきてしまったものですから、こんなものが100億返ってくると90億利益になる。そういう意味ではとてもありがたい話です。

それから、2,351億円は全部貢献しないということのもう1つの意味は、2,351億円というのは貿易保険が回収に当たっている回収金の回収額でございます。何をいっているのかわかりにくいといわれそうですが、実は貿易保険は国の貿易保険特別会計と一体になって運用されておりまして、日本の貿易保険として肩代わりをした債権の全部を貿易保険がもっているわけではありません。貿易保険特別会計がかなりの部分をもっております。最近は貿易保険特別会計の保険填補率が90%ですので、9割は貿易保険特会に行くのですが、現在の貿易保険は、実は貿易保険という独立行政法人を切り出したときに、過去の債権を大きな貸倒引当金つきで資本金としてちょうだいいたしておりますので、その結果、2,300億のうち約1,000億ほどが貿易保険の分でございました。大きく数字が動いています。

いずれにいたしましても、16ページの貸借対照表上はそのようにみますと保険代位債権が1,000億円ほど減りまして、かわりに現金及び有価証券が1,000億円弱ほどふえるという構造になっております。財務が大変好転したともいえるわけでありますが、ただ、だからといって、民間の会社のように「すばらしいな」というべきではないと思いますのは、これはしょせんは国に帰属するものでございますので、中期目標期間終了時、あと2年したら多分積立金の半分ぐらいは国にお返しすることになると思いますので、こういう事象全体の中での財務評価をどうするかといえば、これは委員の中ではAA論も多かったのでございますが、最終的にはAでとめておくべきであろうということで一致したところでございます。

木村委員長

ありがとうございました。ただいまのご説明に対しましてご質問やご意見がございましたら、お願いしたいと思います。

内山委員

14年度から最初の業務運営の効率化の評価がAだったのですが、今年度はBになったというのは、今までより悪くなったと判断してよろしいのですか。それとも、今までの評価が甘かったということでしょうか。

岩村委員

新しい評価軸が加わったせいでございます。つまり、貿易保険の中期計画としては、もともと貿易保険という業務の性質上、随意契約比率についての上下は、システム開発の初年度の16年度は入札を大きくできるけれども、その後の年度はシステム開発のバックログでほとんど随意になるというところはみておりました。いずれにしても、随意契約比率というものを評価の基準にするということは最初の中期計画の中では考えていなかったのですが、今年度から随意契約比率を重くみましょうということで法人全体として決まりましたので、経緯の問題としていろいろいいたいものはあると申している委員も多いのですが、これはやはり政府全体での整合性という点でみるべきだろう。そういう意味では基準が変わったと理解していただいてもいいのですが、合理的な基準の変更であれば受け入れるのが適当だと思います。

荒牧委員

随意契約に関して、1,600万円から500万円に基準を引き下げたとなっております。他の法人では、5ページにある、国と同じ基準を用いているところが多いのですが、この1,600万とか500万という金額は任意に設定できるものなのですか。何かルールというものがあるのでしょうか。国の基準と、例えば何倍まで乖離していい等のルールがあれば教えていただきたいのですが。

波多野政策評価広報課長

それでは、私からご説明させていただきます。これはもともと独立行政法人でございますので、発足当初の経緯で申し上げると、合理的にやっていただければいいということでございました。それが最近変わってございまして、国の随意契約の見直しというのが昨年ございまして、昨年末ぐらいから独立行政法人についても見直しをしてくれという話になりまして、こちらの評価の関係で申し上げますと、昨年の12月1日のこちらの評価委員会でご決議をいただきました新しい評価の見方につきましては、随意契約を特にこちらでみるということにさせていただいてございまして、そういった関係で、随意契約については独立行政法人につきましても国に準じて厳しくチェックをするというのが1つの方針でございます。

金額の方でございますが、これは金額を任意に設定していいというのがもともとの設計でございますが、8月10日の閣議決定によりますと、随意契約については特段の事情がない限り国と同じにするようにということでございまして、これは政府全体では9月末までに各独立行政法人の随意契約の見直し計画というものを出すことになってございます。その中で、現在、政府全体で101法人ございますが、既にほとんどの法人が国と同じ基準ということになってございますので、あとは日本貿易保険についてどのようなご判断があるかということでございますが、基本的には国と同じにするというのが1つの方向性でございます。

岩村委員

日本貿易保険について申し上げますと、特に債権回収に係る交渉をやっておりますので、もともとシステム関係のところはこの金額の200万、300万で意味があるようなところではないので、意味があるとしたら、むしろ債権回収に係るサービサーとか翻訳とかそういう業務で、ここの部分は一般競争としてはやりにくいところもございます。

それから、貿易保険の場合は国際的な競争の中で動いておりまして、政府機関だから特権的な地位があるとはむしろ言い切れない、下手をするとたちまち劣後していってしまう。そういう世界の中での業務でありますので、政府調達基準というのは、WTO全体での基準があって、そこではまず準拠ということは考えておりますが、そう簡単には割り切れないということも事実です。ただ、この問題については、政府の一員である以上、政府の一員としての整合性も示していけるように、あるいはそれから外れるのであれば外れる理由が明確になるようにするということは、貿易保険の次の計画で考えていく問題であると、これは私も貿易保険課もNEXI自身も認識しております。

荒牧委員

ありがとうございました。

木村委員長

それでは、ただいま部会長からご説明がございました評価結果をもってこの委員会の結果とするということで、よろしゅうございますか。

ありがとうございました。それでは、引き続きまして、中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する当初案について、事務方からご説明をお願いいたします。

岸本貿易保険課長

貿易保険課の岸本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。お手元に、資料2―2「独立行政法人日本貿易保険の中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直しに関する答申案」をお配りしております。ポイントだけご説明させていただきます。

構成として、Iで現状に関する基本認識、IIでその改善案と方向性について整理させていただいております。

まず、Iの1でございますが、貿易保険の目的と特徴について整理してございます。1の目的は法律の規定を書いているものでございますが、貿易保険は民間においては救済することができないリスクのカバーを行うということを目的としてつくられたものでございます。特徴につきましては、そこにグラフで端的に示してございますが、貿易保険というのは特殊な保険の仕組みでございますので、制度の維持には国の信用力による補完と長い期間にわたっての収支相償を維持することが必要であるということ、そして債権回収においてはパリクラブ等の政府間交渉の場を通じて国の交渉力をもって回収していくことが必要だということで、民間では担いきれないものをもっているということを説明しているものでございます。

2ページにこれまでの過去の保険事項の実績が書かれてございますが、かくほどに国の支持があって初めて成立する制度だと認識しております。

その下の現行の枠組みのところは、NEXIと国との関係でどのような仕組みになっているかという説明でございまして、ご案内のとおりですので省略させていただきますが、NEXIは元請を行って、国が再保険を行うという仕組みになってございまして、その中でNEXIが政策的意義も勘案しながら、かつ、専門機関としてのサービスの向上を図っていくという仕組みになっておりまして、他方、再保険制度を用いながら、最小限の出資によって効率的に事務を運営する一方で、事業のモラルハザードが発生しないようにしているものでございます。

2はこれまでの取り組み実績でございます。これは年度評価などでもご説明があったものでございますので、詳細は省略させていただきますが、1点目は、国の重要政策分野への業務の戦略的な重点化ということで、最近でございますと資源関係、東アジアとの関係、環境問題等々について重点的に取り組んでいるところでございます。

3ページですが、民間保険会社による参入につきましても、もう既に行革推進法等で民間参入を円滑化し、民間でできるところは民間にゆだねるという方針になってございますので、その方針に従って民間への業務委託や組合包括保険といった制度について民間が参入しやすい形に制度改正をするということにも取り組んでございます。

そのほか、サービスの向上や商品性の改善、業務運営の効率化についても取り組んでいるところでございます。

財務内容の改善につきましては、先ほど部会長の方からも説明がありましたが、債権回収が進んでございまして、その結果といたしまして、過去、長期的な収支相償の観点から、一般会計より財政基盤強化のために再保険特別会計に繰り入れたお金が2,000億円ほどございますが、これにつきまして今後4年間で完済するということでございます。

4ページ、3は貿易保険の最近の状況でございますが、3点だけ整理させていただいております。1点目が政策的なニーズについてでございまして、資源関係、アジアとの関係に加えまして、環境・省エネ、航空機や原子力発電所といった新たな産業分野の海外市場の開拓につきまして、貿易保険が戦略的な政策ツールとして果たす役割が期待されているのではないかと思っております。

民間保険会社による参入の現状につきましては、そこに簡単にまとめてございますが、参入が本格的に始まって2年でございますけれど、NEXIの保険収入に対しまして5%程度、20億円ぐらいという保険料収入の事業量になってございます。したがいまして、総量としては依然として低い水準でございます。

内容につきましては、期間については1年以内の短期でございますとか、地域につきましてはリスクの高いところについては制約があるといったところで、民間でできる分野というのは何となくおぼろげにはみえてきているのではないかと思ってございます。

いずれにしましても、行革推進法において今後民間参入の一層の促進を図って、関連する制度の改正について平成20年度末を目途に検討するということになっているわけでございます。

海外の状況につきましては、ご案内のとおり、主要先進国はいずれも輸出競争力の観点から政府の責任において貿易保険制度を運営してございますし、そのルールについてはOECDによって国際的なガイドラインがまとめられており、それはWTO上、輸出補助金には当たらないということになっているわけでございます。

内容につきましては、欧州とアメリカ等々ほかの国では若干違いまして、欧州につきましては欧州の市場統合の進展に伴いまして、5ページでございますが、欧州域内や先進国向けの一定の取引分野については国による貿易保険の対象から外してきているという事情がございますが、ほかの国につきましては民間企業と国による貿易保険が共存しているという状況でございます。

こうしたことを踏まえまして、IIの組織・業務見直しの方向でございますが、3点に分けて整理してございます。

1つ目の国の政策を反映した業務のさらなる重点化ということでございますが、資源確保、アジアとの経済連携の強化、環境・省エネ等に加えまして、航空機、原子力発電所等の政策的貢献を求めていきたいということでございます。

また、再保険協定の締結等によって、海外の輸出信用機関とのネットワークについても強化をしていくことが必要であると思っております。

6ページ、民間参入の促進とその結果を踏まえた制度の見直しでございますが、現状におきましては、民間参入については仕向け国のカントリーリスクが低くて、輸出代金の決済期間が短いなどの理由によって、通常の保険によるカバーの余地がある分野については事業参入が可能と思われますが、まだ質・量いずれの面をとっても、サービスが十分かつ安定的に提供されるとはいいがたい状況でございます。

したがいまして、一層の民間参入の促進を図っていくということがまず重要かと思っております。その上で、行革推進法に従いまして、平成20年度末を目途に具体的な制度の改正を検討することとしたい。

業務運営の効率化につきましては、まず委託関係でございますが、先ほどご議論がございましたように、NEXIは規模が160人程度ということで非常に小さい組織でございますので、業務運営の効率化という観点からむしろ積極的に随意契約をやって機動的に事業を実施してきたわけでございますが、政府の方針として、これまで以上に客観的な説明責任を果たすことが求められるということで、委託業務全体について抜本的な整理を行って、委託する場合には原則として一般競争入札によるという国の方針で整理をしていきたいと考えてございます。

業務費の効率化、給与体系の見直しにつきましては、これまでも着実に取り組んできているところでございます。給与体系につきましては、金融機関などのすぐれた人材を確保していくということから、一定の制度が必要ではあると思いますが、行革推進法で総人件費の削減が求められているということを前提といたしまして、給与体系の見直しなどを検討したいと考えてございます。

その他につきましては、支店関係でございますが、NEXIは大阪と名古屋に支店を有してございましたけれど、名古屋支店については既に閉鎖してございます。大阪支店につきましては、これも行革の中で見直しが求められるところでございますけれど、中小企業に対するサービスの向上の観点からは依然として必要と考えてございます。そのため、引き続き存続させる一方で、成果が客観的に評価できるよう情報開示をやっていくということで、効率化を徹底していきたいと思ってございます。

また、サービスの向上につきましては、従来からお客様中心主義ということで、数値目標などを設けてサービスを実施してございますが、これも引き続き数値目標を設けて徹底してやっていくということを考えてございます。

財政基盤の強化については、先ほど申し上げましたとおり、国との関係では資本を返していくということでございますが、それとともに、収支相償という観点からすると、お客様からいただいている保険料に基づくものでございますので、保険料率についても適切な見直しを図っていきたいと考えてございます。

情報開示、内部統制の強化につきましても、国の指摘を踏まえて適切に対応していきたいと考えているところでございます。

以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。

木村委員長

岩村部会長、何か補足はございますでしょうか。

岩村委員

いえ、ございません。

木村委員長

何かご意見はございますでしょうか。

原臨時委員

貿易保険については、お客様中心主義ということで、リーフレットまで出されて、民間の保険会社も今の貿易保険の積極的な姿勢というのは、自分たちも参考にしたいぐらい意欲的なことを感じとっていらっしゃるのですが、1点質問ですけれど、6ページに民間参入の促進とその結果を踏まえた制度の見直しということが書かれていますが、今の状況は、カントリーリスクが高いところには進出したくないということでしょうか。

また、短期という1年物というところに民間は出てきていらっしゃるようですが、岩村委員のご説明の中では、民間保険会社からの問い合わせにも応じて、いろいろなノウハウを教えているところだというお話がご説明の中にあったのですが、全体のボリュームの1%とか5%とかという今の範囲ですけれど、それは飛躍的に広がるという可能性を秘めたものなのかどうか。それとも、このパーセントどまりのようなことなのかどうか。その点については時期の中期目標を立てるときの参考にもなるかと思いますので、ご意見を聞かせていただけたらと思います。

岸本貿易保険課長

私どもの方では、貿易保険制度全体をみているということで、民間の保険会社からも今後の見通しなどをヒアリングさせていただいております。当初は様子見ということで、一昨年は1%程度、数億円程度だったわけでございますが、そこからやや自信をつけられて20億ぐらいまで伸ばしてこられたという理解でございます。この勢いで、今、約5倍で伸びているわけでございますが、約5倍でどんどん伸びていくかというと、さすがにそこまではいきませんというのが現在の状況だと聞いております。

ただ、既にとった契約につきましては安定した収入源になりますので、今後とも着実に伸びていくのではないかと考えております。民間保険会社としても、年によって保険を受けたり、受けなかったりということはお客様との関係でよろしくないものですから、慎重に着実に伸ばしていきたいということで事業戦略を練っていらっしゃると理解しております。

木村委員長

ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

内山委員

この貿易保険の場合、サービスの質の向上というのが細かく項目に分かれて記述されている面が、どうしても顧客相手だということで大事だと思いますが、先ほどの評価でもそうですけれど、やや供給する立場から判断した質の評価になっているような感じがしまして、実際にお客さんの立場からどう評価されているのかが資料から読みとれない。そういうことは今後改善していくべき項目の1つとしてあるのではないかと思います。

岩村委員

やっております。ただ、読みとれないというご指摘はそのとおりでございますので、来年度以降、気をつけます。

内山委員

お願いいたします。

木村委員長

ほかにはよろしいでしょうか。

それでは、日本貿易保険については以上といたしまして、次にNEDOに進ませていただきます。まず、岸部会長の方から、平成18年度業務実績評価についてご報告をお願いいたします。

岸(輝)委員

それでは、NEDOの業務の実績にかかわる評価の結果について報告したいと思います。資料3―1をごらんいただきたいと思います。

最終的な総合評価は、積極的に取り組んだということで、Aになっております。全体はいろいろな項目があって見にくいかと思いますが、2ページに評価者の点数と同時に項目が表記されておりますので、それを見ながら説明を聞いていただけたらと思います。

まず、審議経過ですが、6月8日にNEDO部会を開きまして、業務運営の効率化のウエイトを20%、サービスの質の向上を70%、財務内容その他を10%ということに決定しております。その後、各地の現地調査で技術的な成果を見て回るということをいたしました。そして、7月27日に第11回のNEDO部会を開催して、業務実績の評価を行った次第です。

評価の結果ですが、最初に業務運営の効率化等について説明したいと思います。その中に2つ項目がありますけれど、組織・人事ですが、特に新規で、かつ重要なロボット工学と医工連携の分野について、それぞれプロジェクトマネージャーを採用して、積極的に取り組みを進めています。このことは、非常に活動が成功しているということに結びついていると評価しております。

また、新たに加わった京都メカニズムの事業に対して事業推進部を設置しているというのが、1つの大きな取り組みです。

また、職員の採用・人材育成に非常に意を用いておりまして、研修はもとより、大学に派遣して修士号・博士号を取得させるといった人材育成法を確立しております。

2番目に業務の効率化ですが、一般管理費が中期計画の最終年度を前に既に特殊法人比14.6%の削減を達成しているという言い方ができるかと思います。

そして、中間評価の結果を反映して、プロジェクトの終了により不要化した研究資産約180億円分を他のプロジェクトに転用しているというところは、高く評価できるかと思います。

3番目に業務システムの最適化ということですが、産業技術研究助成事業で電子申請による提案書受付を行い、188件の電子申請があり、全応募件数の23%に達しています。

また、いろいろご指摘があった契約ですが、研究開発に関しては企画競争が適当であるということで、競争性のない随意契約の割合を下げるということに成功しております。

また、給与は、若干上がった面もありますが、非常にいい人材を確保するということでは、これは当然の方向ではないかと評価している次第です。

部会においては、全体に効率だけでみるよりも、その業務によって生まれたサービスの中身とあわせて評価を行うということと、単年度ではこういう研究開発は非常に評価しにくいということで、少し長い目でみなければいけないという点認識に立ちました。しかし、今回の業務運営の効率化は当初の計画をかなり超えた実績を上げており、非常に積極的に取り組んでいるということで、評価をAとしております。

次に、サービスの質の向上はどうなっているかですが、大きく分けて5項目ございます。

まず、研究開発関連業務ですが、これは全体の60~70%に当たる非常に重要なところです。この研究開発関連業務もさらに5つに分かれております。1番目が提案公募で、これは2ページをみていただくとよくわかると思います。提案公募は、査読済みの論文も既に1,000本以上ということで、中期目標を超えているとか、電子申請による受け付けが順調に進んでいるといったこと、また、重複した資金の獲得者をチェックするといったことが順調に推移しているという言い方ができると思います。

次の中長期・ハイリスクの研究開発事業ですが、これが1,000億円投資しているNEDOの最も重要なところです。これは評点の方は全部A以上になっているという項目です。これはプロジェクトの事業評価が「合格」「優良」は非常に高く、90%、60%を超えて目標を大きく上回っているということ、また、新たに技術系へイノベーション戦略チームを置いて、今後の成果が期待できる状況をつくり上げているというところが高く評価されております。

実用化・企業化推進事業ですが、これは実用化達成率が既に24%であるという事後評価がなされております。これは評価者からみると、よすぎるぐらいの値で、決して低い値とはいえないということが大事かと思います。

広報・情報発信については、追跡調査を非常によくやっておりまして、成功の要因を5つぐらいに分けて分析し、それを発信するという、非常におもしろい取り組みを行っております。また、太陽光発電に関しては、「なぜ日本が世界一になれたのか。」ということを1つの単行本にまとめるなどを行っております。

また、掲載記事、テレビ放映は若干少ないのではないかなと、前年度等にも指摘があった点ですが、約1.8倍の3,500件ということで、大幅に増加しております。

人材育成に関しては、携わる研究者・企画者は5,000人を目標としていたのですが、ことしは単年度で既に1,450人の若手研究者の人材育成を行ったということで、これも非常によく達成されていると思います。これらすべてを入れまして、NEDOの資産配分が日本の研究者のパフォーマンスに影響を与えているかという点まで今後本当に見極めていかなければならない状況にあるといえます。今回は年度計画を超える実績があったということで、Aという評価をしてございます。

2番目は新エネルギー・省エネルギーで、これが全体の30%近くになる1つの大きな柱です。NEDOが、太陽光発電、風力、バイオマスを先導したことはよく知られていることだと思いますが、太陽光発電のさらなる普及拡大のため、数百戸単位で地域の住宅が集中連携した実証試験コンビナートの企業間連携で非常に順調に実績を上げています。また、その利便性についてのユーザーアンケートでも高い評価が得られています。

これは審査員全体からみると、AがBを非常に上回ってはおります。ただ、一方、部会においては、政策目標を着実に行っていくことが大事であり、目標を超えているとの評価自体いかがなものかという意見、それから、今後ますます大事になる業務であり、NEDOにおいてさらに力を入れて取り組んでほしいということを踏まえて、これは非常に順調に推移しているということで、Bでいいのではないかということで、Bの評価を行っております。

ここは非常に難しいところで、評価というのは中期目標を踏まえて順調に推移しているという意味では、エネルギーの方がかえって先ほどの研究開発関連業務より上かもしれないのです。ただし、こういう研究開発型の場合には、常に進化しているという進化の勾配に相当するようなものも非常に重要に評価の対象となってきます。そういうことから、前者の方は、評価の勾配が今ぐんと増しているからAで、ここは非常に順調だからBでいいだろうという評価を行っております。

全体に厳しくやろうということなのですが、ここがまた難しくて、国の方針があり、経済産業省の方針があって、NEDOが取り組んでいるわけですけれど、NEDOだけにハッパをかけてもうまくいく話ではないということがまた大きな議論なのですが、ぜひここはNEDOに、Bと評価することによって、それが経産省や国のエネルギー政策により一層関係することも期待するといったことの意見がたくさん並べられたはてのBだとご理解いただきたいと思います。

ですから、政策の問題と進化の度合いみたいなところ、こういうことをどう評価に取り入れるかというのが今後の研究会や独法の評価の難しいところだということもつけ加えたいと思います。

あとは、京都メカニズムは順調に立ち上げたからA、出資貸付経過業務及び石炭経過業務も着々、粛々と行っておりますので、これは逆にBということで、全体のサービスは、A・B・A・B・Bということなのですが、割合と中身を配慮して、全体としては文句なしにAであろうということにしております。

最後は、財務内容その他になります。これも前回いろいろ指摘されたところですが、流動資産と流動負債が見合うようになってきているということ、現預金も未払い金との対応ができてきたということ、固定資産も資本合計に見合うレベルになっているということ、運営費交付金の債務も全体に56億円と昨年度の15%程度に落ちついているということ、また、繰り越しの欠損金もその増加分が非常に小さくなっており、これは制度そのものの問題であるということを踏まえて順調に推移しているということで、Bという評点が得られているとご理解いただきたいと思います。

そういたしますと、全体をどうするかということになるのですが、我々の知る限り、今、行えると考えられるほとんどのことに非常に積極的に本年も取り組んでいるということから、我々としては十分にやれたということで、Aとなっております。

ただ、今後の期待の大きいところで、もう少し全体を時系列的にとらえてほしいということと、イノベーションということに結びつくということがわかりやすい形になってほしいということと、知財とか技術流出のことは十分踏まえるけれども、クローズで国内の研究だけで本当にいいのかと、そういうこととビジネスに結びつくということ、この4つぐらいを今後ともにNEDOとしては十分に配慮して取り組んでいただきたいという付加的な強い要請が評価委員会からあったということをお伝えしたいと思います。

木村委員長

ありがとうございました。それでは、ご意見はいかがでございましょうか。

荒牧委員

財務内容に関して1点申し上げます。今まで、当期利益が出ているけれども繰越欠損が大きいので財務内容はB評価にしましょうというのは幾つかあったかと思いますが、経常損失という形で、2期連続、本業としてマイナスとなっているわけで、この状況で財務的にほかの法人と同じくBという基準を満たせるのか、という点をちょっと疑問に思いました。

瓜生技術振興課長補佐

私の方からお答え申し上げます。そもそも欠損金が積み上がるということでございますが、これは国がつくっております基盤技術研究促進事業というものの宿命と申しますか、基本的には国からの出資金を受けまして、それが研究開発委託費として費用として出ていくということが望まれている制度でございますので、その制度を粛々と実行していくと、形上は欠損金ということで積み上がるのでございますが、これは単なる欠損金ではございませんで、将来、10年後とかに収益という形で戻ってくるというものでございますので、そういう制度自体を粛々とやっているということでご理解いただければと思っておるところでございます。

さらに、欠損金が単純に積み上がれば評価が低いのではないかということにつきましても、総務省の方の政策評価と独法の委員会の評価の中でも、欠損金の改善に向けてある程度努力していることが重要ではないかという評価の仕方もあるやに聞いておりまして、そう考えますと、17年度におきましては121億円ほど増加はしていますが、それが18年度については16億円と、10分の1程度の増加にとどめたと。その解消に向けて、欠損金の詰め上がりを減らす形で改善に向けて努力をしているということをご理解いただければなと思っております。

荒牧委員

そうすると、現状は、基本的に本業をやって損失が発生する仕組みになっているのでしょうか。

瓜生技術振興課長補佐

これはまさにご専門だと思いますが、先ほど申し上げた出資金を国から受けて、それを研究委託費として出して、その研究した成果を将来収益金で返してくるという、その制度自体の形をあるところで切ったときに、研究の費用が欠損金という名前でいいのかどうか、例えば、研究開発投資みたいなものですから、欠損ではなくて将来に向けた別の費用の計上の仕方もあるのだと思いますが、それが形としては今のところ欠損金ということになっているということでございまして、その辺につきましては現在の制度上はこういう形で計上せざるを得なくなっているということでございます。

梶川委員

制度のお立場はわかるのですが、もしそれを受け入れられるとすれば、独法としてこの研究に関して回収を行うことを前提とされてやられているのだとご宣言されているのに近いのだと思います。もしそうだとすれば、この欠損金は、10年後といいますが、前やったものは今回収してもいいわけなので、常に欠損金はただ普通に評価をされ続けてしまって、ずっとこれはかなり悪い評価にならざるを得ないということだと思います。

制度的に無理のない損失なのだということであれば、どこかできちっとそれを整理されて、関係者を含めてご検討いただいて、独法としてのお立場を明確にされませんと、今の話は10年後かもしれませんが、3年前にやられた話はもうそろそろ成果が出て回収しなければいけない。これは普通のビジネスでは試験研究費の会計処理というのはみんな同じでございまして、どこかでそれが回収されなければ普通の企業であれば倒産してしまうわけですし、この事業であれば破綻したといわれてしまうので、ご事情はわかるのですが、そこはもうそろそろ整理をされませんと、かなり厳しい話になられるのではないかと思います。

岩村委員

私もこれはちょっと難しいなと思います。というのは、サービスの方でお書きになっていて、今の説明でも、中長期・ハイリスクの研究開発事業というところに非常に高い評価が連続しているわけです。各委員からも高い評価が出ている。金融とNEDOは違うわけですが、ある種の投資事業を行っているのだと考えればこういうことはよくあるわけで、例えばベンチャーキャピタルというのは、ファンドとして預けられたお金をバンバン投資しましたということは、差し当たって高い評価なのですが、当分それは利益には出てこないんです。

そうすると、どんどん投資しましたというところでは、ベンチャーとしては元気だねといって高い評価が出るのですが、なかなか利益は出ないねというところで低い評価になって、それでほどほどの評価になる。一方では、中長期のところに大きく手張らなければ、割合簡単に回収できるものが出てくるかわりに、中長期・ハイリスク研究というところでものすごくいい評価が飛んでくるということはない。

そのように考えると、法人の評価のスタンスとして、投資に伴う収益が回収できていないということについて緩やかにみるのであれば、中長期・ハイリスク研究をどんどんやっていますということについての評価軸というのは、各委員からAやAAの評価が連発するというのは、中長期・ハイリスク研究というものについてもう少し強い厳しい評価軸を入れた上で評価されないと、最終の財務の話と整合的でないと思います。

どんなものでもそうですが、ハイリスク・ハイリターンのものというのは投資しているときは常に夢がありますから、すごいことをやっているようにみえるわけです。けれど、すごいことをやっているようにみえるものの中で、デスバレーで10年ぐらい答えが出ないのは当たり前で、デスバレーがあけてもうからないのがもっと当たり前だというのがこの宿命でありますので、世の中であっちもこっちも得をすることはないんですね。自分の方にもそう思うわけですが、これを立てようと思うとほかのところはやはり犠牲にしているわけで、今の話は、法人の評価スタンスとして、どちらかの考え方は修正された方がいい。今回でやるか次回以降でやるかは委員長にお任せしますけれど、修正された方がいいと思います。

平澤委員

今までのご議論と私もほぼ同じ意見なのですが、ほかのファンディング機関においても同種の問題があって、例えばJSTは、たしか一昨年だと思いますが、この種のプログラムの見直しに着手されているわけですね。ファンディング機関にとって最も重要なことはプログラムの見直しだと思うわけですので、押しつけられたものをそのままやっていくというのではなく、見直しをやるべきだと。これが1点です。

もう1つは、今の岩村先生のお話とも多少関連しますが、2ページにある各委員の星取り表をみてみますと、例えば、一番上の方と2番目の方、あるいは一番下の方でしょうか、評価基準を心得ているとはとても思えないですね。それに対して4番目の方というのは、ちょっと厳しいのかもしれませんが、評価基準を非常に厳格に守ろうとされている方だろうと思います。

先ほど情報処理推進機構で松山委員からご説明がありましたように、これは岸委員へのお願いで、各委員、基準をよく心得た上でこういう評点をすべきだと思います。ただ、そういうことをやったにしても、私は、結果としては余り大きく変わらない、非常に立派にやっておられるとは思っております。

伊丹委員

経常損失とか、経常費用とか、経常利益とか、言葉の意味が一体何なのかというのがよくわからないのですが、きょうお配りいただいた資料3―1の一番最後のページに損益計算書というのが載っていますけれど、これは実は中小企業機構でもこうだったのを私は変えてくれといったのですが、普通、収入をまず書いて、その後にコストを書いて、そして差し引きすると利益が出ると、そう書くものが、なぜ最初に費用が出てくるのだと。これはいかにも暗黙の意識をあらわしているなと思うのですが、そうやったときの経常損失が15億ある。これは先ほどおっしゃった、投資をして、それがリターンで返ってこないという、その時間差による損失ですか、本当に。

瓜生技術振興課長補佐

梶川委員のお話にも絡みますが、誤解を招くような言い方をしましたけれど、まさに投資から踏まえた回収がどれだけ発生するかということでございますが、10年を待つわけではなくて、回収期間が10年ということでございまして、この事業は13年度からスタートしていますが、今年度からようやく回収が始まっている事業がございますので、3~4年ぐらいで始まりつつありますので、13年度から始まって18年度ぐらいまではまず出す期間で、今回は16億円になっていますが、そういう期間が今発生するのであって、これから我々としては19年度以降で10年間回収行われていって、まさにそういう損失がなるべく改善していくという形になるのではないかと思っておりますので、その点、単純に本当に16億円損失が発生したというわけではないと理解をしているところでございます。

伊丹委員

ちょっと待ってください。私の質問は確認の質問で、この16億円というのは、投資と回収の時間差によるものだけかと。例えば費用のむだ遣いとか、いろいろなことが背景に理由としてはあり得るわけで、その辺の説明がないままに16億円の計上損失という数字が出ていて、何の説明もないというのは、評価としておかしいなと思います。

瓜生技術振興課長補佐

38~39ページをごらんください。その中に説明がされておりまして、先ほど部会長の方からご説明をさせていただきませんでしたが、38ページの繰越欠損金については。

伊丹委員

いえ、繰越欠損金の問題ではありません。経常損益です。今年度発生したものです。

木村委員長

経常損失の1,575という数字ですね。

伊丹委員

そうです。それの意味を聞いているだけです。

木村委員長

その中にいろいろなものが入っている可能性があるじゃないかということですね。

岩村委員

金融屋の感覚で、伊丹先生と近いんですけれど、申し上げますと、結局、現在、既に過去に実行されてしまった研究投資の現在価値を考えるという要素が不足しています。

伊丹委員

そこまで難しいことは全然いっておりません。

岩村委員

でも、厳しくいえばそうですよ。なので、損失の中が何が何だかわからない。いわば現金大福帳損失のようになってしまっている。そういう考え方にならざるを得ない面がNEDOというものの性質からしてあれば、私はそれはそれで仕方がないと思います。というのは、それが完全にできれば民間会社になれるのだと。だとしたら、今度はサービスのところで、特にリスクの高い研究というところに研究投資をバンバン張ったからというだけの理由でAやAAが連発するような評価は、これはおかしくないだろうかと。

つまり、このような経理の考え方をするのであれば、現在やっているものについてずっと慎重な見方を、特に中長期の期をまたぐような研究投資についてやりましたね、頑張りましたね、論文が通りましたねと、そういう評価が要るはずで、そこのところがAが連続している評価をみせられると、これはどちらかを直した方がいいと申し上げました。

岸(輝)委員

バンバン投資したということで評価しているわけではないです。そのプロセスが一番大事で、どういう過程で、どういう情報を得て、どういう人が集まってこういうものを立ち上げていくかというところが大事で、我々はそこを一番注目しています。例えば、今、NEDOのやっていることよりもっといいやり方があるかというのは、我々はいつも考えているのですが、ほぼやれることはやっているんじゃないかという意識です。

ですから、先生の全体の像はわかるのですが、「バンバンやっている」んじゃなくて、バンバンやるやり方を我々は評価しています。ただ、NEDOの難しさは、プレーヤーは研究者ですからNEDOにいるわけじゃない。そこの企画をやっているところですから、企画マネージをやるNEDOとプレーヤーはまた別なので、そこは研究者側からいう評価は非常に難しいところがあるんです。

岩村委員

バンバンというのは訂正しますけれど、しかし、そうしたら、世間水準を大きく超えるリスクのある投資の運営スタンスなのかというと、ともかくバイオに関しては何でも投資するというようなことが世間のスタンダードで、その中で踏みとどまっているというのであれば、高い評価だという議論ができると思うのですが、そこのところは今度はAであることの説明がまだ要るのではないだろうかと思います。ただ、それは多分難しいだろうから、そこのところは無理をしないで、一方でそれの成果基準を整理するときの考え方を落ちついたものにした方がいいのではないかと思っていますと、そういうことを申し上げました。

梶川委員

これは会計の制度技術論的な話にもなるのですが、それが私は本質だと思うのですけれど、ここでご説明が書かれているのは、出資金で受けというところ自身が、実はもうご無理なんですよね。これはどなたにいうかというと、ここでいう話ではないのですけれど。その政府全体で行われているちょっとした虚構をどこが責任をもって最後は解決するかという話ですが、今は独法が責任をもって解決するのだということになってしまうわけですよね、受けている以上は。

これは投資されたものの中でなにがしかの回収は当然あるのですが、パブリックなサービスであって、基礎技術になれば、社会的には貢献度が来るのですけれど、お金として間違いなく投資したものが戻ってくるというおつもりではなく、そういう部分の投資を行われているのであれば、もらう方が、出資ではなく、このパブリックな会計のシステムの中であれば、ある収益項目で受ける以外は方法論はないんですよね。

収益項目でくれないなら、受けないといわざるを得ないのですが、それがいえないいろいろな環境がおありになるので、どこのどなたに何をいっていいのかよくわからないんですけれど、ただ、それを受けていると、全体からみるといつの日か累積欠損をこれだけもって隠していたのはだれだと、未来永劫、NEDOが隠していたのだといわれますよ。これはどこかでメディアにいわれるときには、これだけむだ遣いをしたといわれるのはNEDOだと思います。

木村委員長

これは経済産業省全体で考えていかなければいけない問題ですね。

伊丹委員

会計の仕組みをもうちょっとわかりやすいフォーマットにかえてください。

木村委員長

そうですね。さきほどの1,575の数字について、私も伊丹委員と同じ疑問をもったのですが、それが今のシステムだとクリアにできないんですね。どうやったって。

松山委員

今の出資金の話は、IPAの方で過去の精算の話として私も勉強させていただきました。ただ、1つは、IPAの場合は、協会から独法にかわるときに、その方式はもうとらないというのが大決定としてされている。法的にもされているんです。ただ、前のときの出資金のとりっぱぐれというか、想定できている欠損というものを、収入があるので、受け皿が要るというので継承しているというのが、380億の本体なんですね。

ですから、制度としては、IPAに関しましては、大口のところはもうやめたんです。そして、ほかの省庁ですけれど、もっと大口の何千億規模の同じ形のスキームのところが、もうやめてますよね。制度自身が成り立たない。そこへは出資できないということを他省庁はもうやっているんです。

ですから、私は、逆に、今、NEDOさんのこれをみて、えっ、まだやっているんですかと思いました。それは非常に大きな問題じゃないでしょうか。というのは、IPAに関しても、独法になる前に財務省を含めて担当のところは、これはもうスキームとして破綻したと、他省庁は新聞ざたになって、何千億投資して3億かという話を新聞はやっているわけですね。そのスキームをまだ踏襲しているのかというのは、この中期計画ではないけれども、私は根本的に考える必要があると思います。

もう1ついわせていただきたいのは、この業務のところで、職員を大学等々に派遣してMOTをとらせて等々ということですが、私は、お金を出して成果が上がったことはNEDOの成果じゃないと思うのです。間接的にはそうかもしれませんが、要するに、NEDOとしてはどこに投資すればいいかということで、その研究をやったのは研究者の人ですよね。そうすると、ちゃんと評価ができているのかというのがNEDOの評価ですね。そのために人材育成をこうしていますということは、実はまだ評価システムができていませんということなのだとしか私は思えないんです。

ですから、大学の先生に評価委員会をつくってもらってそこに委譲しています。けれど、NEDOとしては事務局をやっているだけ。それではいけないから、人材育成が必要という、そういうプロセスで努力しているということは非常によくわかるのですが、評価が違うんじゃないかと思うのです。ですから、先ほど来ご議論がありましたけれど、投資とリターンの問題で、研究成果に対する評価というのは、皆さん、NEDOからお金をもらった先がよくやったかということを評価されているんですね。

そうではなくて、そのお金の渡し方がいいのかどうかということを評価の対象にすべきですよね、NEDOとしては。そういう視点を入れないと、先ほどのようにお金の話になって、いっぱい投資したらそのうちどこか当たるから、当たったものがあったら評価は高くなる、財務的には真っ赤と、そういう議論になってしまうのはちょっと違うと思うのです。

ですから、NEDO自身が研究評価、研究調査に関してどこまでそれがきちっとできたのかということを評価するという形で研究の方をみられたらいいんじゃないかなと思ったりします。

岸(輝)委員

まさにそれをやっているのですが、何か矛盾はありますか。そのために、いる人のレベルを上げるというのは、世界のファンディングエージェンシーがすべてやっていることですね。それがおくれていたから、今、一生懸命やっているし、先ほどもお話ししたように、プレーヤーは絶対違うわけです。ですから、研究企画のマネジメントでどういうテーマにどれぐらいのお金を出すかということをやるのが最大の仕事の1つですね。

松山委員

それは非常にわかるんです。ですから、そこでのデルタを評価しないといけない。例えば、ここで目ききできるような人がどのぐらいふえたのか。その人のレベルというのは、大学の研究者と比べて肩を並べることができるような人が何人育ったのかとか、そういうことを評価すべきであると私は申し上げているんです。

ですから、大学の研究室に若手職員を派遣してというレベルでは、まだでっち奉公で、見習いで、研究現場を勉強してこいというレベルじゃないですか。大学のいろいろ評価をやられている先生方と同程度、あるいはそれを専門とするような方がNEDOの中に育ってきているか、あるいは育てるのに時間がかかるのだったら、どうして外からとってこられないのか。そのための制度づくりというのはどうなのか。そこをもっと前に出していただくことが、NEDO自身の評価の評価でしょうと、そういうことを申し上げているんです。

平澤委員

私はNEDOの評価委員もやっておりまして、内部の技術評価の方ですけれど、ファンディング機関は私もいろいろコミットしていますが、横並びでみると、今、松山先生がおっしゃったような意味での改善というのは、NEDOが最もよくおやりになっているというのが実態だと思います。ただ、この評価書自身の中にそういうものが出てきていないということ自体は、松山先生のご不満と全く同じなんです。

具体的にいいますと、例えば、NEDOの研究開発投資に関係している職員は130人ぐらいではなかったかと思いますが、その投資のマネジメントを改善するためのマニュアルみたいなものをみずからつくって、それを改善していくといったような取り組みもやっておられるわけです。それから、どこまで実用化できたかという過去のデータを年度ごとに悉皆的に集めるというシステムも、4年前から発足させています。

そして、そのデータをもとにして、今、プログラムを見直す分析などができる体制になっています。これもこのNEDOだけです。ほかのファンディング機関は、今、NEDOを見習って改善していこうとしているというのが実態です。ですから、そのような取り組みに力を注いでいるということがあらわれるような評価書にすべきだと思います。

岸(輝)委員

ちょっと説明が悪かったかもしれませんが、言ったつもりです。NEDOのおもしろいところは、採用は技術者しか採っていません。それも修士を出た人を採って、中の人を育てるということを積極的にやって、ほかは平澤委員のいわれたとおりです。

それから、我々が評価するときも、我々研究をやる立場からいうと、委員のいわれたように、そういう形で100%やっているつもりなのですが、どうもそうではなくとられたとすると、私の説明がまずかったかなと今反省しています。

松山委員

もう1つ、研究のプランニング自身をファンディングエージェンシーでやる、そこを評価のターゲットにしますよね。そうすると、どうして失敗したことを上げられないんですか。

岸(輝)委員

何の失敗ですか。

松山委員

研究開発のです。

岸(輝)委員

全部は成功になっていませんよね。NEDOというのは成功が多過ぎるのが大問題のところだったんです。ですから、今、極端に成功は少ない方向に行っていますからね。

松山委員

私がいっているのは、問題は、NEDOの成果としてこの研究開発プロジェクトがなぜ失敗したのか。それに関してどこまで分析できているか。成功したのは、いろいろ事業化してとか、それにお金がついて、みえやすい形になったものがある。ところが、それはNEDOもお認めになるように、研究開発ですから失敗したものの方が多いと思うのです。その何がまずかったのか、そこの分析に関してどれだけやっているかとか。

岸(輝)委員

それは成功の5要因を分析してというのが今NEDOの非常に大事なところで、これの裏返しというのは失敗なんです。だから、失敗が入り込んでいるから成功の要因が出てくるわけです。だから、成功の要因があるのと、失敗学をつくるというのは裏表になっているんです。

内山委員

平澤委員と同じように評価委員会をやらさせていただいていますが、制度評価委員会というのがNEDOの中にありまして、今ご質問があったようなことを個々のプロジェクトごとに、そのプロジェクトの事前、中間、事後、追跡、すべてについて評価軸が、政策軸、マネジメント軸、財務面と、あらゆる面から評価しております。ただ、個々のプロジェクトごとにやっていまして、かなり厳格な評価をしております。それが全体としてどう統合化されているのかというところに今課題があるのではないかと思います。

ですから、今回の評価結果にもそれが出てきていなかったということで、その辺がこれからの課題かなと思いますが、個別についてはかなり厳格に、いわゆるNEDOの事業はどのように評価されているかということはなされております。私は決してNEDOがいけないと言っているのではなくて、科学技術振興のために、NEDOのそういうところをいろいろな視点からいってよりよい方向にやっていただきたいと思います。それは科学技術振興のための非常に重要な独法でやっていただいていると思いますので、そういうところからぜひとも頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

木村委員長

私も多少存じておりますが、松山委員のご指摘のようなことは相当やられていますよね。どうして失敗したかということは相当きちんと分析されていますけれど、それがシステムとしては確かに内山委員がいわれるようにみえないということはあるかと思いますが、今後の課題として、これはNEDOにばかり責任を押しつけられないところもありますので、評価についてはただいまご説明のございましたようなことで、よろしゅうございますか。ただし、出資金の問題等は経済産業省全体あるいは国全体で取り組まなければいけないということだと思いますが、今後、ご検討いただくということで、よろしゅうございますか。

あるいは、今の財務内容その他についてCということにどうしてもしろという声がありますればまた別ですが、いかがでしょうか。

荒牧委員

すぐにBをCにとかそういう話ではないのですが、何らかの説明が不足しているなというのが1つと、この状態ですと、本業で本当にマイナスなのかどうかということがわからないですね。

木村委員長

わからないですね。それはさっきの伊丹委員のご指摘と同じで、私も同じように思いました。

荒牧委員

ですから、何らかの見せ方をしていただきたいなと思います。

瓜生技術振興課長補佐

結論からいいますと、本業での失敗はございません。それの説明が不足しましたけれど、38~39ページに書いておりますが、もう1つありましたのは、基盤技術研究資金からの投資資金と、石炭事業というものがありまして、いろいろ過去のものの経過事業なのですが、その2つをあわせてかなりの欠損金が38億円積み上がっているのですが、それに対して22億円ほどいろいろな資産を売却したりして回収をしまして、16億円まで欠損金を戻しているという努力をしておりまして、この出資事業と過去の石炭事業の清算というものの事業以外で新たな事業の失敗の損失は発生しておりませんので、それについてはご理解いただければと思っております。

木村委員長

ありがとうございました。それでは、いろいろご意見が出ましたが、本質的な制度の問題もあるようでございますので、ことしはこの評価結果をいただいて、今後、ご指摘のような課題について、簡単にはいかないと思いますが、経済産業省全体で取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございました。

それでは、見直しの当初案につきまして、事務方から簡単にお願いをいたします。

瓜生技術振興課長補佐

それでは、私の方からご説明させていただきます。資料3―2に、NEDOの組織・業務全般の見直しに関する当初案をご用意させていただきました。

1ページですが、基本的にNEDOの目的と特徴につきまして書いております。

目的でございますが、2つ大きくありまして、高度なマネジメント能力を発揮しつつ研究開発を行うという点と、新エネルギー・省エネルギー等の技術開発導入普及を行っていくということが大きな目的としてございます。

それを行っていくための特徴でございますが、単なる資金提供を行うだけではなく、高度な研究開発マネジメントを行っていく、そのためのさまざまなノウハウが研究開発マネジメントガイドラインという形でとりまとめられて、組織として共有・蓄積されて活用されていくということだと考えております。

また、ビジネス展開に直結したプロジェクトの計画・遂行が可能であったり、そこから数多くの研究開発事業を通じた産学官にわたる幅広いネットワークを形成しまして、さまざまな知の融合を行っているというのがNEDOの特徴でございます。

2ページでございます。3.にこれまでの具体的な取り組みと実績がございます。業務内容につきましては、昭和55年から紆余曲折を経まして現在は3つに重点化しております。その3つというのは、研究開発業務、新エネルギー・省エネルギーの導入促進業務、地球温暖化対策業務でございます。

続きまして、研究開発関係の主な実績でございますが、先ほども出ましたけれど、太陽光発電技術ですとか半導体製造技術のようなものは、世界に冠たる競争力のある産業の創出をしております。また、京都メカニズムに関しましては、クレジット取得事業というものを18年度から開始をしております。

次に、3ページでございますが、研究開発マネジメントに関する主な実績としまして、まず技術戦略マップというものをつくっておりまして、それに基づいていろいろな研究開発を行っているわけでございますが、そのマネジメントとして、PDS(Plan―Do―See)サイクルということで、企画段階、実施段階、評価段階と分けて実施しております。

そこではさまざまな知恵を使って、例えば企画段階におきましては5,000人ほどの外部有識者のプールを形成して事前評価を実施したりですとか、プログラムマネージャーやプログラムオフィサーというものを活用したりしているということでございます。

次の実施段階でございますが、プログラムを中間評価等を行いまして加速するとか中止する、見直しするといったことをやっておりますとか、その結果について国際標準にもつながりを持つように配慮しております。

4ページですが、評価段階でございます。フォローアップ調査や評価というものをやっておりまして、それを新たな次のプロジェクトに生かしていくということをやっております。さらに、事後チェックの体制ですが、検査専門部署というものを設置しておりまして対応しているということでございます。

以上が実績でございまして、今後の取り組みに当たりまして、まず、置かれている現状を分析したものを4.以降に書いております。NEDOの行う事業の対象となる産業技術、エネルギー・環境に関しましては、最近、大きく3~4つの状況変化があると分析しております。

1つ目は、イノベーションに対する高まりでございますが、単に技術開発というものではなくて、その技術開発をした結果をビジネスにつなげていくことが非常に重要だということで、そういう形に向けたイノベーションをやっていくべきではないかということであります。

2つ目は、まさに技術というのは非常に複雑化しておりますので、知の融合という形で、オープンなイノベーションというものがこれからは必要になってくるのではないかと考えておりまして、その結果、供給サイドだけではなく、受け手を重視したイノベーションが大事ではないかという状況になっております。

3つ目は、いうまでもなく、エネルギー・環境問題の重要性の高まりでございます。

4つ目は、非常に厳しい目が独立行政法人に向けられているのは承知をしておりますが、一方で、今後の日本を背負って立つ研究開発の技術レベルを上げるためには、研究開発独法というものの役割が増加しているということが、政府内や与党の関係からもいわれているところでございます。

こうした中で、NEDOに期待される役割は何かということにつきまして、6ページの5.でございますが、第1には、「技術経営力」に注目したNEDOの業務というものをやっていきたいと思っております。第2につきましては、オープン化して知の融合の取り組み形を行っていきたいと思っております。第3には、エネルギー・環境制約の高まりに対しまして、エコイノベーションというものに取り組んでいこうということを考えております。

具体的なそのエコイノベーションの中身でございますが、7ページ以降に書いておりまして、各研究開発業務、エネルギー業務の個々につきましては、後ろの12ページ以降の別添のところで細かく分析をしておりますが、その主なところにつきましてこの本文中に書いております。

まず、研究開発業務の関係でございますが、エコイノベーションを中心に置きながら、重要なネットワークやノウハウを活用して頑張っていくということを書いております。ただし、特に、7ページの下に書いておりますように、先ほどの委員の方々のご指摘にもございましたが、先ほど申し上げた基盤技術研究促進事業については、先ほどもご指摘があった制度的な問題が非常にあると認識しておりますので、とはいいながら、制度でございますのでそう簡単には廃止できないのかもしれませんが、廃止も含めてこの次期中期計画期間中には検討していきたいと考えているところでございます。

一方、鉱工業承継業務と書いていますが、これは過去の同じような出資業務だったのですけれど、それについては今はもう経過勘定でありまして、これについては順調に廃止をする形でやっておりますので、この辺の努力は続けていきたいと思っております。

8ページ、2.のエネルギー・環境関連業務等でございますが、これにつきましては短期的には京都議定書の目標達成というのが非常に重要でございますので、その辺の効果が高いテーマに重点化するとともに、中長期的には革新的な環境対策が必要でございますので、そのような技術開発に向けた努力を進めていきたいと思っております。

さらに、これについても2.の最後のところですが、省エネ債務保証・利子補給という業務をやってきたのでございますけれど、もう新たなニーズがないということで、これについては廃止ということで業務を見直していく予定でございます。

3.は、広報事業ですとか研修事業をやっておりますが、広報事業については今は外部委託しておりまして、それについては順調に外部委託をそのまま続けるという一方で、石炭の関係の研修事業をやってございまして、これについてはNEDOしか能力がないと認識しておりますので、これについてはNEDOにおいてやっていく予定で書いております。

次に、業務の運営の関係でございますが、IVの(2)をごらんいただきますと、いろいろな削減の目標があると思いますけれど、それについては今回の第1期のものを踏襲いたしまして、総人件費につきましては5%削減、一般管理費につきましても15%削減、総事業費についても5%削減を同じようにやっていく形で目標として掲げております。ただし、先ほど申し上げましたように、京都メカニズムクレジット取得事業というのがこれから2012年にかけて非常に大きな額を費やしてやっていく必要がございますので、この事業費がかなり大きくなる見込みがありますので、これについては取り扱いを注意していく必要があるのではないかと書いております。(3)情報公開はしっかりやっていくということ。(4)契約の関係は、今までは、NEDOといたしまして、一般競争入札等ということで、一般競争入札及び企画競争と公募をやっているところでございまして、それを合わせますと今でも9割程度達成しておりますので、そういう競争性のある契約事業を順調に進めていこうということを書いております。

10ページですが、研究開発をやる独法として、いろいろな増収も含めて資金的な面もどうにかした方がいいのではないかというご指摘もございますが、(6)その他の(2)で書いておりますけれど、とはいいながら、一方では、民間企業等々を束ねながら研究開発をマネジメントしていく関係上、余りいろいろな民間企業からの資金を入れていきますと、公平性ですとか利益相反の面でやや誤解を招きかねない面がございますので、この辺については非常に注意してやっていく必要があるのではないかということでございます。

それから、収益事業でございますが、NEDOにつきましては公益法人等という分類になっておりまして、もし収益事業を行う場合は所得課税等が発生しますので、税を納めるに当たってそれに見合うような収益事業をやっていないと、お金の出る方が大きくなってしまって、逆に経営が苦しくなる可能性があるものですから、全体の収益事業については収入と税のバランスをとりながらやっていくことが必要ではないかということを書いております。

次に、2.自主性・自律性の確保につきましては、閣議決定でご指摘のとおり、コンプライアンスを上げたりとか、管理会計の活用というものに取り組んでいきたいと思っております。

最後になりますが、11ページの3.組織運営でございます。

これにつきましては幾つか改善点がございまして、1つ目は、本部の体制でございますが、表向きのマネジメントのところに対しまして、内部管理業務につきましてはある程度削減の可能性があるとみておりますので、その辺について見直しを図っていくことを考えております。

また、国内支部、海外支部でございますが、国内は北海道から九州、国外は東南アジア等の海外事務所がありますけれど、今までもシドニー事務所等の閉鎖も行っていますし、今後においても海外事務所などの縮小についても取り組んでいきたいと思っているところでございます。

保有資産の関係でございますが、保有する資産が幾つかございますので、その縮小等も含めて、それについてはなるべく売却し処分する方向で進めていきたいと思っておりますし、中でも、白金台研修センターというものをもっておりまして、いろいろな貢献をしましたが、それについても売却を含めて、これから検討する必要があると思っているところでございます。このような形で効率化を図っていこうと思っているところでございます。

木村委員長

ありがとうございました。前半の議論で出資金のシステムの問題が出ましたが、今お話をお聞きしますと、事務局でもその辺は十分意識されているようでございますので、今後ともよろしくお願いをしたいと存じます。

それでは、よろしゅうございますか。

平澤委員

8ページですが、業務運営の効率化に関係して、ファンディング機関として最も重要なことは、制度をブラッシュアップするということ、これ自身は書かれているわけですが、私の認識からすればまだ不徹底である。それは個別の制度に関して、制度のプログラム化を徹底するということが第1です。2番目には、制度の全体像を改善するという意味で、プログラムの改廃、そして新設。これをより高いレベルでミッションに合わせて常に見直していかなければいけないわけです。

内山委員が先ほどおっしゃったように、個々のレベルのデータはもう収集して分析できるようになっているわけですが、全体像につなげていく、上部につなげていく、そのシステムができていないと私は思いますので、この辺を強化されることが効率化の最も重要なポイントだと思っております。

木村委員長

ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

それでは、次に移らせていただきます。主な議題の最後になりますが、中小企業基盤整備機構につきまして、まず、18年度業務実績評価につきまして伊丹分科会長からご報告をお願いいたします。

伊丹委員

それでは、中小企業基盤整備機構の今年の実績評価についてお話をします。

まず、資料4―1の1ページをごらんください。各事項の評定という項目の一番左のところに、業務運営の効率化、サービスの質の向上、財務内容の改善のそれぞれパーセンテージの数字が載っておりますが、そこの最後に、他の法人にはない項目が1つ入っております。業務運営に関する総括的・横断的事項、これに10%のウエイトを与えて、この4つの項目で評価するというのが当分科会の基本的な評価のスタンスでございます。

なぜこの最後の項目が入ったかと申しますと、3つの法人が統合されて、平成16年7月に発足した法人だからでございます。つまり、その3つの法人と申しますのは、中小企業総合事業団、地域振興整備公団、産業基盤整備基金というもので、単純にいえば、工業団地を売っていた人と中小企業へのアドバイス業務をやっていた人が一緒になったという、そういう法人でございました。

したがいまして、この法人の大きな仕事は、簡単にいいますと、これまで工業団地を売っていた人たちが中小企業のサービス業務に移行していただくということを何年かの時間をかけてきちんとやらなければいけないと、そういうことが大きな任務で発足した第1期の中期計画でございました。そういうことをやるためには、組織のマネジメントのリーダーシップとかさまざまな要件で、通常の業務をきちっとこなすという他の独立行政法人とは全く違うタイプの要件が必要になるというので、最後の4番目の評価項目の総括的・横断的事項、要するにトータルマネジメントですが、それを加えたと、こういう趣旨でございます。

ことしの実績評価の総合評価は、1ページに書いてございますとおりAでございますが、その内容は、1~4ページの資料をベースに簡単にご説明させていただきます。

まず、業務運営の効率化でございますが、我々分科会の評価はAという評価が適切であろうという意見になりました。その理由は、先ほど申しましたような3法人の統合で、なおかつ、900名ぐらいの統合時の職員の数を99名減らすということが中期計画に明記された上での、人員削減が明記された厳しい中期計画をもって発足した法人でございました。実際、資料4―1の1ページにも書いてございますように、平成18年度は職員35名を削減しております。

その状況の中で、実は中小企業政策が経済産業省全体の重要な政策にこの2~3年浮上してきておりまして、一昨年の新連携政策、昨年の中小ものづくり高度化法、ことしは地域資源の活用というように、続々と新しい政策が打たれ、そのための業務がどんどんこの機構に入ってきております。つまり、人員を削減しながらという絶対目標がある中で、どんどん新しい業務が入ってきているということをきちっとこなすということをやっておられるということで、高い評価が与えられるのではないかと思います。

それから、次に書いてありますことは、組織の構造等を極めて迅速に変えているという平成18年度の例でございまして、これは今年度の地域資源活用の法案ができますと同時に、中小機構も組織改正を直ちに行いまして、それに対応できるような組織にしております。こういう人員を機動的に再配置して、先ほど申し上げましたように、工業団地を売っていた人が地域資源の活用のための中小企業へのサービス業務に移行するということが、徐々にきちんと進んでおります。

さらに、一般管理費の削減でも、中期期間中に30%削減するという当初の目標だったのですが、既に26%の削減を実現しておりますし、人件費の削減も進んでおります。ただし、随意契約につきましては、確かに改善はしておりますが、現状は、本当に望ましい段階まで達しているかというと、疑問はございます。

10ページにこの機構の随意契約の割合の表が載っております。確かに平成17年度と比べますと、平成18年度は金額ベースで44.7%と減っておりますので、改善努力があるのですが、いまだ44.7%という比較的高い水準である。この点については問題が残っているといえるかと思います。

しかし、最後に申し上げました随意契約の話は、業務運営の効率化全体の構図の中でのある1つの側面でございまして、他の私が申し上げてまいりましたようなさまざまな業務運営の効率化の実態を考えますとA評価が適切であろうと、そういう評価が分科会の評価でございます。

申し添えますと、昨日開催した中小機構分科会において、7月18日の前回委員会で随意契約の問題を中心に業務運営の効率化の評価が各分科会の評価よりも下げる意見がたくさん出たという実態をご説明した上でも、分科会の委員の方の一致した意見は、これは総合評価としてはやはりAでいいということでございました。

その次のサービスの質の向上でございますが、さまざまな指標で随分といいサービスが行われているなというのが出ていますけれど、例として2ページに書いておきましたのは、ベンチャーファンドの組成ですとかビジネスのマッチングの商談に至る割合といったものが一体どういうものだったかというのが、目標30%だったのが59%とか66%とか、こういう数字でみられるような例えばそういうものがございますということですとか、中小企業大学校でお客様が役立ち度という評価をなさっておられるのですが、それも着実に上がっておりまして、サービスの質の向上は当初想定していたよりもさらに進んでいるという全般的な印象でございます。

さらに、これはサービスの向上の項目に入れてはおりますけれど、中小企業大学校という300人を超える大きな組織をこの機構はもっております。中小企業大学校を自己改革しようということで、機構は経済産業省では初めて市場化テストに自分で手を挙げて、旭川校の市場化テストをやっております。これも一方では民間の活力が入ってサービスの質が向上するための努力と受け取れるかと思います。

それから、資料4―1の2ページに書いてあります高度化融資事業についての不良債権の問題でございますが、これも1,760億円の不良債権があって、中身を精査しますと、こういうのを不良債権と本当に呼ぶのかねというのがいろいろあったりいたしまして、これをとにかく放置しておいたのは機構の責任といわれても仕方がない。それを平成22年度末までにおおむね半減させるという目標計画を新たに作成いたしました。

それで実際に580億円が削減されて、目標達成に大きく前進いたしました。

4番目に書いてあるのは産業用地の分譲でございまして、これは機構の側の努力と世の中全般の土地状況の改善の両方のおかげで、平成18年度の計画を上回る163ヘクタールが利活用できました。

したがって、こういう点を考えますと、サービスの質の向上というのは50%のウエイトのある項目でございますが、これはA評価であろうと、これが分科会の意見でございます。

3番目の財務内容の改善につきましては、この法人が発足しましたときに、小規模企業共済というものをやっておりまして、小規模企業に対する共済制度というものをこの法人がやっております。これがさまざまなファンドと全く同じように、バブルの崩壊で巨大な累積損失を抱え、そのまま引き継ぎました。それが努力と株式市場の好転で着実に改善しております。あるいは、産業用地の事業につきましては、そこに書いてございますように、売れましたので、収益改善が着実に実施されております。

小規模企業共済についての累積欠損金も、法人発足前のことが最大の原因とはいえ、まだ大きい。したがって、全体として財務内容の改善という項目についてはB評価であるというのが分科会の意見でございます。

私どもの分科会では、独法の方に自己評価もしていただきます。自分で採点してきていただく。それは委員しかみないという前提で、自己評価と委員の評価とどれぐらい違うかというチェックをして、その後、質問をするということをやっておりますが、Bという財務内容の改善の評価については大きく異なりましたが、分科会としてはそういたしました。

最後の組織運営に関する総括的・横断的事項というのは、先ほど申し上げてきたようなダイナミックな組織の改編や組織の一体化ということを目指して、さまざまな統廃合をやっておられるということであったり、あるいは、4ページですが、全職員参加型の総点検を民間の企業ではよく行われていることですけれど、これをきちんと実施しておられる。ここまでやっておられるのは、独法の中では少ないのではないかと思います。職員全員に自己点検をしてもらって、そこから出てきた意見をみんなで議論し合うという活動を地道にやっておられます。

さらに、この中小企業基盤機構というのは3法人の統合ですので、新しい法人でございます。そのブランドというものを広めて、中小企業の方々に相談に来ていただくということの認知度を高めることが非常に重要だということで、理事長以下、トップセールスをやっていただいておりまして、広報も大変進んでおりますし、あるいは中間決算をこの法人は他の独法に先駆けて行いまして、組織内の管理に当てております。そういったさまざまな試みがなされていることは高く評価できるということで、第4番目の項目はやはりA評価でございます。

中間決算について1つだけマイナスの情報を申し上げますと、この法人は、3法人の統合の初年度には期限内に決算ができないという失態を起こしました。それを反省して、今は中間決算までやっております。以上でございます。

木村委員長

ありがとうございました。それでは、ご意見をお願いいたします。

八木委員

製造業という視点からみまして、昨今の企業が海外進出などをする関係で、中小企業の経営環境というのは日に日に厳しくなっているように思っております。それだけに、これから中小機構の果たすべき役割というのは非常に大きいものがあるのではないかと考えます。

それで、伊丹委員にぜひ教えていただきたい点が3つほどあります。

1つは、中小企業の経営環境を厳しくしている要因というのは千差万別ということだと思いますので、それに対するコンサルテーションとかアドバイスとかサポートというのは、これまたそれぞれの現場に立脚した具体的なものでなければいけないとなると、それをサポートする体制というのはこれまた多彩でなければいけないだろうなと。そういう意味で、それをサポートするだけの例えば人材的な面でのいろいろな体制の整備というのは行われつつあるのでしょうか。

それから、今後、中小企業の場合は地域ごとのいろいろな特性も出てくるので、地方公共団体等へのこういった業務の移管のようなものというのは、今後、考えていかなければいけないだろうと思いますが、それに対するこれからの方針はどうでしょうか。

2つ目は、研修のお話が出ましたけれど、企業で研修をやりますと、これまた研修の内容というのは時々刻々ニーズが変わってくるわけですが、中小企業に関しては、マネジメントはもちろんのこと、エンジニアリングとか技能の方まで、いろいろな意味の研修が必要だと思うのですが、先ほどちょっとお話のあった大学校というのも、かなり地方にあるようですけれど、こういったものを充実していくというのはこれまた容易でないことなので、この辺はどういうご方針でいくのか。受講者の満足度は高くとも、受講しなければならない人たちの母集団というのはその何十倍もおられるのではないかと思うのですが、そういうものをきめ細かく掘り起こすというのは、どうしていかれるのでしょうか。

3つ目は、欠損の話ではございませんけれど、ファンド出資とか再生ファンドとか、そういったことのパンフレットその他に立っておりますが、これが新たな不良債権を生んでいくことのないような防止策というのは、これもいろいろお考えになっているのでしょうか。この辺をもしよろしければ教えていただきたいと思います。

伊丹委員

いずれも私が答えを教えていただきたいようなことばかりですが、最初の多種多様な中小企業のコンサルテーションニーズに対応できる人材の確保のための体制ですけれど、最大のポイントは外部人材を有効に利用すること。中小企業の900名の人間だけで、日本に400万社あるといわれている中小企業のコンサルテーションを直接対応できるわけはございませんので、外部人材のネットワーク化と、それをきちっと使っていくための対策ということを中小機構は最大の眼目としてやっております。

それが具体的にどの程度にまでなっているかというディテールについては、分科会では必ずしも報告はございませんが、大きな努力の対象になっていることは確かでございます。

2番目の地方公共団体との仕事の分担の問題でございますが、これは後で出てまいります見直し案のところではっきりそういうことを行うという方針が分科会としてはもう決まっております。

3番目の中小企業への研修の体制づくりですが、私も大学の人間ですから、こんなのを全部やろうと思ったら大変だというのがよくわかります。1つだけ例を申し上げますと、中小企業大学校は市場化テストというのを旭川校でやりました。しかし、中小企業大学校の組織の抜本的な改革が必要とされているのだろうと、座長としては思っております。そういう方向への第一歩として、後でこれも見直し案のところで出てまいりますが、すべての中小企業大学校の分校について市場化テストを来年度から行うということを方針として決めようと思っております。これはさまざまな事情でさまざまな地域につくられた中小企業大学校ですので、政治的リアクションはあるかもしれませんが、断行するという気持ちだそうでございます。

最後のファンド出資するとまた焦げついてしまうという話ですが、高度化融資というのは、例えば商店街を中心にパッキングセンターをつくると全体が助かるからとか、何か共同の設備をつくる、そういう融資ですが、そういうことをやることによって積み上がった不良債権の実態の内容をみてみますと、実は貸してはならないところに貸したからというよりは、返済の仕組みとかそういうスキームの方が極めて非合理にできているがために、不良債権となっていたと認定される状況になってしまったというだけのものも多かったものですから、今行われているさまざまなファンド事業についてはかなりまっとうな方策がとられているのだと私は理解しております。

餅田中小企業庁企画課長

まず、大学校の研修についてでございますが、20ページに大学校のことを書いております。上から3~5つ目が大学校ですが、先ほどのご質問については、4つ目のところに地域のニーズの吸い上げというところがございます。その中で地域において、有識者、経済産業局、地方公共団体、そしてもちろん中小企業の方々に入っていただいて、どういうニーズがあるのかというところを吸い上げて、その結果を研修計画に反映させております。

それから、ファンドについてですが、ファンド選定のための評価委員会というものがございまして、その中で、ファンドを選定する場合のあらゆる角度からみてやっていくという指標を決めておりまして、それに従って新しい不良債権の発生を少しでも減らすという試みをやっています。

木村委員長

ありがとうございました。よろしゅうございますか。

それでは、特にご意見はございませんので、先ほど伊丹分科会長からご報告いただきました評価案をこの委員会の評価の結果とさせていただきます。ありがとうございました。

次に、見直しの当初案についてお願いいたします。

餅田中小企業庁企画課長

それでは、まず、中小基盤整備機構の基本的な認識といたしまして、役割ですが、我が国唯一の中小企業政策全般に係る総合的支援機関ということで、16年7月に発足しております。中小企業への支援というのはいろいろな段階がございますので、その発展段階に応じて、機構単独ではすべてできるものではございませんので、他の支援機関との連携でやるというのが基本でございます。

そのため、中小企業基本法というものがございますが、これに3本柱がございまして、その3本柱に合わせた組織体制で、政策ニーズを直ちに実行できるということにしております。3法人のその統合を踏まえてやっていることですが、これまでのいろいろなノウハウの業務を核といたしまして、ワンストップサービスでできる機能を整えています。そして、それとともに、新しい政策が出てきたら、それに対応できるようなことをやっていくということで、組織の変更や柔軟な人員配置というものをやってきました。

そして、先ほどご説明がございましたが、今期、中期目標期間に884人の1割強に当たる99人を削減するという一方で、新しいものがたくさん入ってきているということで、再配置を積極的にやっております。それから、中小企業支援というのは、地域に依存して地域密着型でないと実効性が上がらないということで、支部に半数の職員を配置するということでやってきまして、これまで成果を上げてきていると認識しています。

それで、今後の中小機構に期待される役割ですが、我が国唯一の中小機構支援策を総合的にできる支援主体といたしまして、中小企業政策の要請を受けて、中核機関として役割を果たしていくということが基本でございます。一方で、限られた人員、限られた予算がございますので、一層効率化していくということが必要でございます。

また、政府全体として三位一体の議論というものがございますので、これを踏まえた地方公共団体との役割分担をしっかりしていく。そして、役割分担をした上で、関連行政機関が集約して顧客サービスを落とさないようにシナジー効果を発揮していくということが基本でございます。

その後に個別の業務というものがございますが、これは簡単にポイントだけ話させていただきます。

まず、創業・新事業の展開というところでございます。今、企業の開業率は3.5%、廃業率は6.1%ということで、廃業率の方が多いという状況です。この中で、創業・新事業の支援は非常に必要だということで、施策的にはこれはしっかりやっていく。ただ、都道府県との役割分担が必要であるため、これをしっかりやっていく。具体的には、中小機構の役割として、支援機関を支援するような機能を有していく、また、地方公共団体ではできないところに業務を重点化するということでございます。そういうもので、中小機構の業務のコアであるハンズオンとかビジネスマッチングをやっていきます。

ビジネスマッチングにつきましては、特に全国組織として全国の専門家3,000人のデータベースをもっておりますので、一番最適な人とマッチングするということをやっていきます。

4ページですが、業務の中で効率が悪いもの、不必要になったものは廃止していくということで、そのスタートアップの助成金、そしてインキュベーション施設を整備するという観点で中小機構に限定している独立行政法人中小機構の施設整備費補助金、このような業務は廃止していくということです。

それから、ファンド出資事業のような高度化の融資業務全体にかかわるものでございますが、これは昨年度の見直しの中で対応しておりまして、ファンド出資事業につきましても、評価手法をしっかりと決めてやっていくという方針にしております。

それから、経営基盤強化ということですが、これも役割分担のところで、みずからやるべきもの、そういうところに重点化して、地方公共団体の事業と重複しないようにやっていく。

また、情報の拠点としてしっかりと対応していく。中小企業施策はいろいろな組織でやられています。このような情報をすべて中小機構で集めて整理しまして、そしてそれを知らせていくことによって、中小機構施策のシナジー効果を上げていくということを考えております。

次に、研修業務、中小企業大学校のところでございます。これは市場化テストというものが課題でございまして、質の維持とともに、その経費を削減するということがどのくらいできるかということで、現在、旭川校で市場化テストをやっている最中です。その結果を踏まえまして、これを次期計画ではすべての大学校において企業向け研修への市場化テストの導入を図ることにしております。

それから、高度化事業ですけれど、不良債権額は非常に多くございまして、これを22年度までに半減するということで進めておりまして、初年度である18年度に1,760億円のうち580億円を削減するということで一生懸命やっておりまして、これを引き続きしっかりやっていくということでございます。

また、大きな柱として、経営安定の強化ということがございます。これは中小企業の廃業・倒産・再生、そして災害時への対応、このようなことをやるところですが、セーフティネット機能というのは施策として非常に重要ということで、これをしっかりやっていく。その内容でございますが、再生支援業務というものがありますけれど、これは全国の各都道府県に協議会ができて成果を上げているところですが、中小機構としてはこの全体をまとめる全国本部の事業をとり行っておりまして、これをしっかりやっていくということでございます。

また、中小企業にとって必要な小規模企業共済制度、倒産防止共済制度、これそれぞれについて繰越欠損金を多く抱えておりましたり、回収率の問題等がございますので、このところをしっかりとやっていって、繰越欠損金につきましては次期計画内に収支をトントンのところまでもっていくということをやっていきたいと考えています。

期限つき業務としまして、産業用地、繊維業務、構造改善業務というのがございますが、これにつきましては予定どおりの期限に終了させていく。また、直接出資、債務保証についても同様でございます。

業務運営の効率化といたしまして、人件費、一般管理費、交付金の削減、これは引き続き努力していきます。

一方で、随意契約でございますが、先ほど、まだまだこの比率が高いと、4割強あるというものに対しまして、これはもう原則としてすべての契約を一般競争入札等に移行するということで進めていきます。原則としてといいますのは、国で定める随意契約によることができる基準というものが4項目ございますが、これと全く同じ基準で運営するということでございます。

保有資産につきましては、利用率が低くなっている職員寮で売却処分手続に入っているものがございますが、ほかのものについても利用度を精査の上、しっかり売却処分をしていく。この計画を19年度中に作成する予定です。

その他、コンプライアンス部門の強化、ガバナンスの充実、管理会計を徹底して事業再区分ごとの情報を有効に活用して業務を効率化させる、こういうことをやっていきたいと考えております。以上です。

木村委員長

ありがとうございました。何かご意見はございますか。

松山委員

教えていただきたいのですが、中小企業大学校での研修内容の中に、いわゆる情報通信系という話もあるのでしょうか。

餅田中小企業庁企画課長

それは地域のニーズの中で出てきましたら入ってくるという仕組みになっております。

松山委員

一般的には、大企業でもそうですが、運営上の生産性が非常に低いというのが日本の産業構造で、中小企業の場合は、情報通信のシステムを使って経営を行うということに関して特に効果が大きいんじゃないかと思います。そうすると、普遍的な話として中小企業における効果というのはあるのかなと思ったりするのですが、先ほどIPAのときに申し上げましたが、IPA自身も出資事業として地方に同様の、研修センターとはいっていませんが、ソフトウェアセンターとかといっていますけれど、あるんですね。地方公共団体とか折半出資等々を含めて、そこでは主に地域・地方の中小企業等を対象に、ソフト関係の研修等をやっているんです。

人材育成というのはそこでも掲げてという話があって、IPA自身もそこをちゃんと見直さないと、ちょっとスコープが狭過ぎるので、うまくいっているところとそうでないところがはっきりしてきたねと、それで出資が焦げついたら困るよねと、次期に全面的にかなり根本的に見直さなければいけないんじゃないかという議論をさせていただいていまして、もしそういうところとここの中小企業大学校の研修業務の、すべてではないと思いますが、うまくタイアップができたりすると、経済産業省からみたときに、地域に対して総合的な研修機能というものがちゃんと設計できるようになるのではないかなと。そういうことを今思いました。

これはきょうご返事いただくことではないのですが、そういう意味での独法間での類似した業務の統合化みたいなものを次期のところでうまく調整をしていただくと、お互いに効率化ということもあろうと思いますし、見直しをするのだということが形になりますので、非常に効果的に見直しができるのではないかなと思っていますので、もし可能であれば、そういうこともご検討いただければと思います。

小泉委員

今のお話ともちょっと関連するかもしれませんが、私は、こういった中小企業の技術というのは、現在、空洞化しているこの日本の中で、非常に重要だと思っております。ですから、この機構の役割というのはこれから先非常に重要だと思います。

それから、5ページで、地域産業の活性化支援業務ですが、これはちょっとしっぽの方についているなと思っているのですけれど、それぞれ地域は地域でいろいろな技術をやっていると思うのです。経済産業省の独法として位置づけられている中で、日本全体を視野に入れて、一体何が足りないのかとか、こういうところに重点を置いたらいいのかとか、そういう今後の中小企業の方向性というか、日本の技術の下支えをしている方向性、それをぜひこの独法の中でお考えいただいて、その辺を強調していただければ、この機構の役割も非常に重要性が増すのではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

原臨時委員

ちょっと観点が違うところからですが、色刷りの紙の方でみていただきたいのですけれど、経営安定の強化のところで共済の話が書かれていまして、この共済については、今後も両共済の加入促進というのが課題のところに書かれていますが、実際に今、内容的には大変苦しい状況で、小規模共済の繰越欠損金の削減とか、倒産防止共済の不良債権の回収促進ということで、実際にはマイナスになっているところを見直しながら、でも共済は加入していただきたいという形がみえるわけです。

それで、資料4―2の5~6ページが経営安定強化について書かれているページで、6ページの見直し方針のところをみても、ちょっと具体性に乏しくて、出資事業については外部有識者から成る評価委員会を設置して外部の意見を求めるという形になっていますが、共済についても、今までやってきたのではこういう不良債権化してしまうというところがあるわけなので、外部の専門家の意見を聴取するとか、もうちょっと積極的な見直し方針を出される必要があるのではないかと思います。

餅田中小企業庁企画課長

どうもありがとうございました。繰越欠損金の削減をどうするかというのは大きな課題ですので、これは外部の専門家を招集しましてやっております。具体的に資産は約8兆円分ありますが、そのうちの7割を国債等の確実なものにしまして、残り3割を、ポートフォリオ委員会というものをつくりまして、どういうところにどのように投資するかということを決定するスキームにしております。欠損金の方は、そういうことで少なくしていくということをやっております。

また、回収の方ですが、こちらも専門家を雇いまして、個別のものについて一つずつどこを回収するのかということをやっておりましたり、具体的な回収に当たっては、サービサーを雇いまして回収に努めていただいているところです。

木村委員長

ありがとうございました。よろしゅうございますか。

それでは、3時間にわたって大変熱心にご議論をいただきまして、ありがとうございました。いろいろな意見が出てまいりましたが、いずれも今後どうすべきかということに対するご示唆であったという印象をもっております。ぜひ事務局で真摯に取り上げていただきたいと思います。

それでは、最後に、今後のスケジュールについて波多野課長からよろしくお願いいたします。

波多野政策評価広報課長

まず、スケジュールでございますが、今年度はあと2回の委員会をお願いしたいと思ってございます。次回は12月上旬に、今年の見直しに当たっております本日ご議論いただきました、NEDO、日本貿易保険、中小機構の3法人につきましての見直しの最終案のご審議をいただきたいと思っております。そして、来年の3月でございますが、これは見直しの年度と中期目標の年度が最近は必ずしも合致していなくなっておりますので、中期目標と中期計画の見直しにつきましては、NEDO、IPA、石天機構、この3機関につきましての中期目標と中期計画の見直しをお願いしたいと思っております。

それから、この8月10日に閣議決定がされました独立行政法人整理合理化計画の策定に係る基本方針ということでございまして、本年中に政府101の独立行政法人すべてについてゼロベースで見直すということでございまして、その見直しの基本方針が出されてございます。

ごく簡単にご説明いたしますと、横断的な視点といたしまして、事務・事業及び組織の見直し、これはゼロベースで見直すということでございます。

それから、運営の徹底した効率化ということで、市場化テストですとか民間委託の活用などが掲げられてございます。

最後に、自主性・自律性の確保ということで、自己収入の拡大ですとかさまざまなことが取り上げられてございまして、これは類型別に基本方針が策定されてございます。公共事業執行型、助成事業等執行型、資産債務型、研究開発型、特定事業執行型、政策金融型、この6つの類型において見直しを実施していくということでございます。これは評価委員会とは別のプロセスで進めさせていただいて、12月にその結果をご報告することになると思います。

あわせまして、この整理合理化の進展に伴いまして、評価制度というものもいろいろと議論がされると思いますが、独法によって最初にAがつくとAが標準、最初にBがついたところはBが標準になっていると、そういうきらいがございまして、これは毎年ゼロベースで評価をしていただくということでございまして、去年Aだったのに、ことしはBになると、実績が下がったということではなくて、基本的にBが標準でございまして、通常は国家公務員が普通に仕事をしているとBということでございまして、所管課の課長よりも独法の働いている人の方がよく働いているとAがつくと、そういうことが基本的な基準でございますので、独法の方をもう少し厳しく所管課でもみていただくということを来年から徹底をいたして、あとは基本的に通常の評価がBであるということを徹底したいと思っております。

それから、項目に若干ばらつきがございまして、項目の立て方で、Aのつきやすい独法、Bがつきやすい独法とかということがどうもあるということがだんだんわかってまいりましたので、これはフォーマットで統一をして、不公平がないようにということを次回の委員会で工夫をしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

松山委員

教えていただきたいのですが、私がお世話させていただいているIPAに関しては、次期の中期計画を定めて、2月にここの委員会でご検討、ご承認というプロセスになると思いますが、それと、先ほど波多野課長がおっしゃったように、この評価委員会と並行して今の独法の見直しの話が進む。けれど、独法の見直しの結果は、3法人に関しては当然中期計画になって出てきますよね。そうしたときに、評価委員の立場というのは、経済産業省と独法がやってきたことに関して、最後にここで何かいろいろコメントをいえばいいのか、その辺の立場がよくわからない状況になっているところもあるのですが、どのように考えたらよろしいでしょうか。

波多野政策評価広報課長

そこはご指摘のとおりでございまして、今年の独法の整理合理化というのは評価とどういう関係があるのかというのは内閣でも議論されて、これは完全に別トラックであるということで整理がされてございまして、したがって、完全に別トラックでできたものについて、それは政治的な意思ということでございまして、その枠内でまた中期目標なり中期計画をご検討いただくことになるということでございまして、独法の整理合理化は、経済財政諮問会議の民間議員提案から始まった話でございますので、そちらの意図が強く働いているということでございます。

木村委員長

その辺は非常に複雑な構造になっていまして、私は、3本、線が走っていると思っています。我々のこの評価委員会、政独委、そして今また経済財政諮問会議です。構造があまりにも複雑過ぎて、私の正直な気持ちとしては、何をやっているかわからないというところです。9月7日に評価委員長懇談会がありますので、そのときにいろいろ発言したいと思っております。

それでは、本日はどうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年1月28日
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